自然本来の恵みをふくんだ葡萄
自然本来の恵みをふくんだ葡萄

ビオワイン、オーガニックワイン そしてナチュラルワイン = Vin Naturel

フランスのワインが大多数なのですが、フランス、北欧、ニューヨーク、そして日本で一時のブームを超えて、ワインのひとつのスタイルとして認知されつつあるムーブメントです。フランス語では「vin nature」あるいは「vin naturel」という言葉で表現され、ビオ、オーガニックとはっきり区別されているワインです。

「自然への畏敬の念を抱きながら農業をし、ブドウを醸す造り手のワイン」

生産者は畑やセラーでの化学的人為的な介入は必要最小限であるべきだと考え、ほとんどの造り手は化学肥料、農薬、除草剤等を使用せず、ボルドー液等の伝統的な薬剤か薬草等から作ったものしか使用しません。

自らの手で除草をし、耕作に励み、収穫も手摘みで行う。畑には雑草や花が生い茂り、ミミズや微生物等が活動する生きた生態系が保たれます。

このような環境で育った葡萄は地下深くに根を張り、地中のミネラル等の成分を果実に結実させます。生き生きとした天然酵母も畑に生息し、葡萄の果実が熟した時、その表皮に付着するおかげで、セラーでは基本的にはこの畑由来の天然酵母の働きのみによって、自発的な発酵を促し、ワインを醸します。

風土、土壌、気候、土地固有の天然酵母の味、これが土地の個性「テロワール」

このようなことを見ていくと彼らのワインこそフランス人が言うテロワール、すなわち土地の個性(風土、土壌、気候etc.)を最もよく反映させたワインと言えるのではないだでしょうか?

実際に、一部の評論家は彼らのワインを”テロワールワイン”と呼んで評価し始めています。それよりも、世界中にいる味覚・感覚に敏感な人たちが既にこのようなワインを志向し、支持しているという事実の方が重要です。