30
Oct

フラコンの2号店Flacon St Michel (Bordeaux)

懐かしいボルドーの夜の街を歩きながらホテルに向かった。 ガロンヌ河沿いを歩くと美しいボルドーの夜景を楽しめる。このまま帰るにはチョットさみしい。 もう一軒だけ寄ることにした。サン・ミシェル教会の塔が輝いていた。 教会の広場の近所にフラコンの2号店がある。    店に入ると、以前1号で働いていたThomasトマとValérieヴァレリが頑張っていた。 こちらの方は店が大きくてワイン屋も兼ねたBistroになっている。 壁には知っている美味しそうなワインがズラリと並んでいる。勿論フランス中のワイン、スペインも置いてある。 スペースがあるのでより解放感がある。 トマはずっとパリのヴェール・ヴォーレVerre Voléで働いていたから顔見知り。 ここでの再会が嬉しい。 ここではビストロ料理もメニューに揃っている。 店内に元気にグイグイ飲んでいる若者のグループがいた。その中の一人がどこかで見たことがある。 お互いに顔を見合わせて、笑った。顔は知っているけど名前がでてこない。 パリのビストロで会った顔だ。 ブラインドテースティングをやっていたので参加した。 見事に外した。 強烈なミネラルのJulien Guillotのワインだった。 ミネラルが旨味をカバーしてしまう程の強さだった。出方が石灰っぽくなかった。 ウーン、残念。でも本当に美味しいワインだ!    後のメンバーは、ボルドーに数カ月前にBistro Soifというワイン・ビストロをオープンしたとのこと。 次回、行ってみよう。 気持ちのいい若者達だった。Merci ,Equipes de Soif. 壁に美味しそうなワインがズラリと並んでいた。勿論、ボルドーワインもありました。また来よう。   

20
Juil

ジェローム・ギシャール訪問/日仏商事の皆さんと

BY-KISHO 朝9時ジェローム・ギシャールの訪問開始。 まずは、畑の訪問からです! 今年2018年は5月初旬から約50日間、異常な湿気と蒸し暑さが訪れた。ほぼ毎晩、短時間で約40ミリも雨が降ったらしい。そのため今まで経験したことのないべト病の大量発生に遭い苦しめられる。またところどころ、雹の被害もある。 現在はまだどれだけの被害になるかは図れませんが、葡萄の量も多いのでそこまで心配していないとジェロームは言う。 畑の訪問 第一畑 Uchizyウシジーの畑。1Ha。   新キュヴェ・プロメッスの畑です。 樹齢30-40年のマコンのガメイ。南西向き。 石灰質土壌。鉄分が多く含まれ、酸化してピンクになる活発な石灰質土壌。周りには他の畑は無く孤立状態なので、農薬のコンタミの恐れはない。風景も素晴らしい。北風の通しがよく、彼の畑の中でもべト病が少ない方。 2年前に借り始めた畑で、即有機栽培に移る。その前は数年間ほとんどオーナーから放置状態だったので農薬の使用も少なかく土壌もそれなり回復しているという。 ここの石灰は、酸化によって分解しやすい土壌で、すぐ砂状に風化するらしい。そのため葡萄の木に石灰は吸収されやすく、ミネラル感と塩味の凝縮した葡萄が生る。白ワインを造るには素晴らしいテロワールですが、あえてここには赤葡萄を栽培しているので面白い畑だという。この辺では珍しいパターンです。 2017年の収穫量は25Hl/Ha。とてもいい年でした。 この畑の西側に、0.3Haの小さな土地を借りている。来年にはマコンの自然派ワイン生産者Julien Guillotのピノ・ノアールをセレクション・マサルで植える予定。将来ピノ・ノアールの泡を造るとか?? この畑少々雹害もあったが、全体的にとてもきれいな葡萄で生き生きしています。 第二畑 Bouchatの畑です!シャルドネ1Ha. ここも周りに他の畑は無い。隣の農薬の影響もない最高な環境。 粘土石灰質土壌。粘土の中に風化した石灰の砂が混じっている。 昔ここは砂を収穫していた場所、Sabliereでもあったらしい。 ・畑の西側、下の25列が1980年に植えられたシャルドネ。ペットナットを造る葡萄です。 ・その隣も同じ樹齢のシャルドネで、ダイレクトプレスのキュヴェ・ブシャになる。 ・さらに畑の一番高い場所、東側の列は1935年に植えられたシャルドネ。香りと複雑味を凝縮するこの葡萄からはいい年だけスキンコンタクトのブシャ・マセラションができる。    ここは7月10日に雹が少々降り、べト病にも弱い畑。 また開花のタイミング暑すぎたため花粉がやられ花振るいも発生してしまったらしい。そのため葡萄の房には生らなかった実も多く隙間だらけだが、その分風通しもよくなり成長した実はエネルギーとミネラルが凝縮したものになるとジェロームは言う。とてもポジティブ! 問題はべト病の方だと。対べト病の調剤は銅の粉末です。銅の粉末は他の微生物も殺してまい土によくないので、ほとんど使わないようにしてるジェロームですが、そんな彼でも今年は何度も使わざる得ないほどのべト病の勢いらしい。 しかし可能な限り撒く量を少なくしたいので、そのためには銅を使用するタイミングを厳しく選ばないといけない。満月に胞子が芽吹くので、満月の二日前に撒くのががベストらしい。 色々と困難もありましたが、葡萄の量をまだ比較的例年より多いため今のところ大丈夫という! さて、ここで庄本さん、まさかの剪定をやることに。 この時期になると、ジェロームははみ出た葉っぱと枝の先を全部手動で切り落としていきます。 それは葡萄の木に、枝の成長に使うエネルギーを葡萄を成熟するエネルギーに移し変えてほしいからだ。 ひと汗かいたあと、Rapillere2017、2カ月のマセラションの試飲です。まだボトリングされて長くなく少々荒れてましたが、時間が経ってゆくとともに開いてきました。 第三畑 Perrieresの畑です! ブシャの畑から200mほどしか移動していないのにもかかわらず、土壌が全然違います。 ここも粘土石灰質ですが、粘土の割合が比較的多く、深い土壌です。 畑に入って右側はモンブレッドの畑です。樹齢50年、0.45Ha。 左の畑からはPerrieres Vieillesができます。樹齢90年、0.15Ha。 Perriere畑の奥はなぜか窪んでおり、湿気もたまりやすいそうです。 追加情報その1 なんとジェロームの畑は隣と違い、ある種のバクテリアFlavescence doréeに寄る病気が一切発生しないらしいです。 このバクテリアはフランス、ヨーロッパ、北アメリカ各地で発生しておりワイン生産にとても広い範囲で大きな被害を及ぼしています。そのバクテリアの感染を広めるのが小さなセミのような虫、ヨコバイです。 Flavescence doréeを処分する抗生物質は存在しないので、そのヨコバイを退治する殺虫剤を撒くことをブルゴーニュなどのワイン生産地では生産者に義務付けられています。その義務を果たさない生産者は厳しく罰則されることになっています。 しかしジェロームはその殺虫剤を一切使用していません。もちろん内緒です。それでもなぜ薬を撒いている隣の畑にはFlavescence doréeが現れ、ジェロームの畑は一切感染されないのでしょうか。 それは彼の畑の生き生きとした生物多様性のお陰ではないかと彼は言う。 ジェロームの畑は多種の微生物、虫、小動物、動物そして植物が共存してバランスを取り合っている生態製です。そのため、ヨコバイにはクモなど小動物など色々な宿敵がおり、大量発生しず、バクテリアの感染と病気も押さえられるのではないかと。 それに加えて農薬に頼っていない有機栽培の畑の木は免疫力が強いこともあるでしょう。 追加情報その2 […]

7
Déc

最も早くからビオ・ディナミ農法を導入蔵元、       Julien Guillot ジュリアン・ギヨ

Paul Bertポール・ベール試飲会Paris-NO2 同じくブルゴーニュからMACONマコンのJulien Guillotジュリアン・ギヨが参加。 910年まで遡ってクルニー修道院から続くテロワールを再生させているジュリアンがいた。 歴史的に一切の化学物質が一度も入ったことがない由緒ある葡萄園。 石灰質土壌からくるミネラルタップリの美味しいワインを醸すジュリアン。 ジュリアンは二つのPASSIONがある。 一つは勿論ワイン。 二つめは、演劇である。 幅の広い人間性をもっているジュリアンのワインには常に、優しさが表現されている。 その裏を支えているミネラル感は本当に素晴らしい。         

10
Mar

夏の終わり パリ ガード・ローブ

まだ、バカンスが終わりきっていない8月末のパリ。パリジャンはまだバカンス地で過ごしている。この時期のパリは空いていて過ごしやすい。パリにいるのは忙しい分野のビジネスマンと世界中の観光客だけ。そんな中、人気の自然派ビストロ・ガード・ローブにやってきた。 流石のガード・ローブもこの時期は客が少ない。でも夏期中無休で頑張っている。今このガード・ローブを切り盛りしているのはこの人、エディットだ。そうあのシャンソン歌手のピアフと同じ名前の美人。このガード・ローブは代々美人店長が継承している。 二番手にソレーヌが控えている。二人で切り盛りしている。元気溌剌のエディットとやや控えめな感じのソレーヌは名コンビだ。忙しく店内を走り周って客の接客をするエディットとその注文・準備をコツコツとこなすソレール。バカンス開けの9月から大人気になるだろう。 今日はガード・ローブ元店長のASAMIとやって来た。数カ月前までは連日満員のガード・ローブをきりもりしていた人気店長だった。今、子供が生まれて育児中、気分転換に長いこと外出をしていないASAMIを誘ってやってきた。 エディットとも久々の再会。 店内に入ると、常連客のエティアンがいた。オープン以来ほぼ毎日一杯引っかけにやってくる。『仕事場から家までの通り道なんだ。』エティアン。ASAMIがいた時期もほぼ毎日の如くにやって来た。勿論、自然派ワインの大ファンでもあり、自然派の新旧を飲みつくしている。 そのエティアンに質問した。 10年間ここで自然派ワインを飲んで、特に印象に残ったり、驚いたワインは、何ですか? 『僕は軽めでグイグイ入るワインが好きなんだ。だからロワ-ルやボジョレのワインが好きだね。』 例えば? 『Lapalu, Picatier, Saurigny, Griottes, Laurent Lebled, Grange aux Belles, Maisons Bruléesなどが好きだね』 我々はこのワインから始めた。そうJulien Guillot*ジュリアン・ギヨの飛びっきり美味しいワイン、赤ラベルで目立つULTIMATUM CLIMATウルティマ・クリマを開けた。私も個人的に大好きワインの一つだ。ウーン、美味い!!何て美味しいんだろう!体に沁み渡っていく液体だ。量が少なくて中々手に入らないワインだ。 マコン地区では飛びっきり美味しいワインを次々と造りあげている JULIEN GUILLOTのワインだ。マコンの白も、発泡ワインもミネラル感タップリの昆布ダシ系の旨味ろ潮っぽさが素晴らしい。マコンきっての醸造家だ。 最後はこの一本でしめた。そうPatrick Desplats*パトリック・デプラのワインだ。先日のアルデッシュ自然派試飲会で会ったばかりのパトリックのワイン。本当に美味しく、深味のあるワインだ。 今日はASAMIとパリ一番に美味しいヴォンゴレ・スパゲッティをこれから食べに行く予定。 やあー、美味しかった!!新店長のエディットのワイン選択は素晴らしい。手に入りにくいワインもキッチリ仕入れている。この秋も超満員のガードロープになるだろう。Merci a la prochaine!