1
Déc

☆小さな試飲会“Montezuma”にて、ブー・ドゥ・モンドのワインに感動

Parisでは11月は毎週月曜日に、3か所ほどで試飲会を開催している。 ワイン造り手達が、今、どんな状況の中で、どんなスタイルを目指してワイン造りをしているのか? 微妙に変化を続けるVin Nature業界の流れを知っておくことは大切。 OENOのメンバーは、ほぼすべての試飲会、見本市に参加している。 今日は、レストランを借り切って行われている試飲会にやって来た。 新しい醸造家もいくつかいたけど、やはりベテランの味には感動する。ものがある。 ブー・ド・モンド醸造のエドワード・ラフィットが、いつもの笑で迎えてくれた。 今日は息子のマリウスと一緒だった。 やっぱりベテランの技が生きている、 1-L’ECHAPPE BELLE レシャップ・ベル これは感動の美味しさ!! シラー品種40%、グルナッシュ60% 、果実味が豊な除梗なしのマセラッション・カルボニック醸造。 標高の高い花崗岩土壌からくる爽やかさを含んだミネラル感が、素晴らしい!! しかも、ここの葡萄園は標高の高い山の上、夢のような絶景が見える立地。 2―HOP LA オップラ “オップラ“は、重いものを持ち上げる時の掛け声、日本式に言えば“ドッコイショ!”の意。 これまた、標高の高い葡萄園でグネス土壌のテロワール、グネスは、ややシストに似て涼しいミネラル感がある。 やさしい果実味を表現する為にトロンコニック型の大樽でマセラッション・カルボニック醸造を実施。 スーッと入るスタイルにしたくて、ピジャージなどは一切しないで、お茶やアンフュージョンのようにやさしく葡萄の要 素を抽出した。 フィネスを感じさせるフルーティーなスタイル。エドワードの技術が生きている。 エドワアードは、若き頃、ローヌのエステザルグ農協で働いていた。 当時の醸造長は、ジャン・フランソワ・ニックが醸造長だった。(現在フラール・ルージュ醸造) あのニックからマンツーマンでセミ・マセラッション・カルボニック醸造を伝授してもっらたのである。 醸造技術といい、この美しい標高の高い素晴らしいテロワール、といい、美味しいワインが出来る条件が揃っている。 Bout du Monde ブー・ドゥ・モンド醸造のワインは、すべて感動的な美味しさを備えている!! (ブー・ド・モンド醸造のワインの問い合わせは、サンフォニー社です。)

1
Déc

Minowaさんとパリ最高のビストロ・BARATINにやってきた!

VIN NATUREヴァン・ナチュールを愛しきっているNOMURA UNISON野村ユニソン社のMinowaさんがパリにやって来た。 フランス食文化をこよなく愛しているMinowaさんが、パリで行きたいところは? やっぱり、Baratinです。 店構え、装飾で格好をつけることは一切なく、ホントにシンプルな店構えで、“本物の食とワイン”の内容でフランス文化を表現している。   ピノッシュのシンプルなサービス、ラケルのシンプルでピュアーな美味しい料理! これぞ、“FRANCE”! 不必要、過剰なものを、排除したピュアーなフランス文化そのものがここにはある! 今夜は、野村ユニソン社のMinowaさんとOENO社のEnzoとやって来た。 野村ユニソン社の熱心さには感動する。 一か月前にも、竹澤さんがフランスに来たばかりだ。 フランス現場を知ることに“重要ポイント”に置いている。 “現場”を知ることで、ワインの裏にある大切なことを深いところを理解できる。 特に、装飾なく誤魔化しのない本物のワイン造りには、常に“美味しさ”が表現されているわけではない。 時として、一般のワイン好きの人達からは敬遠される“風味”が全面に出ている時期がある。 これは、どんな気を付けても、“装飾なく誤魔化しのない本物のワイン造り”を目指すかぎり発生することです。 残念なことですが、事実です。 では、“敬遠される風味”が一切出なくするにはどうしたらいいか? 普通のワイン造りの如く、酸化防止剤を加えれば、全くクリアなスタイルのワインができます。 しかし自然栽培努力で得たワインの重要な“感動的な美味しさ”を失うことに繋がります。 これは、造る人の“ポリシー”“職人としての根本的な生き方”に関わってくる問題です。 ここBARATINでは、本物中の本物のワインが提供されていますが、“妙な風味”があるワインは一切ありません。 プロ中のプロであるソムリエのピノッシュが、常にワインの今の状態をチェックして提供しているからです。 この辺の徹底度が、BARATINの感動的なフランス文化の象徴的な店だ!と云われている目に見えない大切な部分です これは,云うは安しで、実際に行うことは、色んな困難・矛盾なことを超越して初めて可能となることです。 これもやはり“生き方”の問題となってくることで、どのレベルのことを実現しようとしているかによることです。 これは“佳し,悪い”の問題ではありません。 造る方も、提供する方も、自分のアイデンティティで判断することです。 野村ユニソン社のMINOWAさんは、BARATINのようなお店が現場でやっていることを、はしっかりと学んでいます。 プロ中のプロの仕業の現場を体感しています。大切なことです。   バラタンのシェフのラケルさんの体調が、元気そうなので嬉しい限りです。 ここは、“フランス文化”の象徴です! まだ、まだ頑張ってほしいものです。 Merci Raquelle, Merci Pinouche !

26
Nov

アルザスの友がやって来た!やっぱり造った本人と飲むのが一番美味しい!

11月は、パリでワイン見本市が毎週開催されている。 だから普段Parisまで来ないVigneronsヴィニュロン達がやって来る。 今日は私が最も好きなヴィニュロンの一人、ブルノ・シュレールBruno Schullerが友達を伴ってやって来た。 嬉しい限りだ。 皆で素晴らしいひと時を過ごせた! 自分の信じた道を、一心不乱に真っすぐ生きるブルノーの生き様がワインに刻まれている。 まさに、本物中の本物だ! 栽培も醸造も自分が心の深いところで納得したことを、何が起きても曲げずに真っすぐやり切る。 だから、ブルノのワインを飲むと、心と心身に真っすぐなエネルギーが伝わってくる感じがする。 最初は日本酒(菊姫の山廃純米・鶴之里)をアペリティフでやった。 昼食は, 私がシェフになって、オフィスにある鉄板焼きで,ツマミに海老、イカなどを焼き、焼きそばをつくり、そして パリの美味しい鮨屋から寿司を取り寄せた。 あとはフロマージをツマミに永遠的に飲み続けました。 食後酒で、日本のウイスキー、焼酎をやり続けました。 やあー、あまりにも楽しくて、チョット飲み過ぎてしまいました。 たまには、いいよね! やっぱり、ワインを造っている人達と飲むのが一番だ!! 精魂かけて造られたワインを、こんな風にワイン造りの職人たちと飲むとエネルギーが倍増して伝わってくる。 本物のナチュラル・ワインは、心を豊にしてくれますよ! 皆で素晴らしいひと時を過ごせた! Merci Bruno.

10
Sep

偉大なワインへの企画!フィリップ・パカレ氏とフェラーリ家の挑戦!

久々の偉大なワインへの企画!フィリップ・パカレ氏とフェラーリ家の挑戦! ブルゴーニュのグランクリュ畑、シャンベルタンや、クロ・ド・ヴージョなど銘醸畑を34年間も醸造してきて、今やブルゴーニュを代表する造り手になったフィリップ・パカレ氏が、プロヴァンス地方の極めて特殊な土壌を備えた畑に遭遇した。 フェラーリ氏と出逢いが、新たな挑戦心に火がついた。 フェラーリ・ファミリーにとって大切な区画のテロワールを検分したフィリップは、“ここなら!”自分が前々から造りたかったワインのスタイルが可能になる!と確信した。 フェラーリ氏とパカレの二人の“夢”を現実化させる緻密な仕事が開始された。 フェラーリ氏は、全く別の仕事で大成功を遂げている家系の当主。 彼のお母さんが人生をかけて精魂を詰め込んで世話をしてきた畑がここBormes les Mimosasボーム・ド・ミモザ村にある。 フランスの国定公園の中にあって、フランス大統領用の別荘が目の前にある風光明媚なのも気に入っている。 海に面しながら、土壌がシスト土壌に石英石が豊富に混ざっている特殊なテロワール。 そして、赤い粘土質区画と砂質区画に分かれている。 パカレにとって、ここの豊富な太陽からくる豊潤さを、このシストと石英石からくる“ミネラル感”で爽やかさ表現して 絶妙なバランスのワインができる。 つまりブルゴーニュでは得られない“豊潤さ”のワインに“繊細さ”を加えて今までにないスタイルのワインを造りたかった。 その上、ここでは風が常に吹いていて強烈な太陽をも涼しくしてしまう程である。 つまり、じっくり葡萄を熟しながら、酸をも兼ね備えて、しかもミネラル感をキッチリ内蔵した葡萄が可能となる。 この二人が最初に手掛けたのは、醸造所に資金を費やすのを後回しにして、まず、畑に集中することをした。 それぞれの畑のテロワールごとに細かに研究して、24区画に分類した。そこから生まれるワインのスタイルを徹底研究。 5年間のテロワール研究、区画別のワインをテースティング研究、更にブルゴーニュで培った繊細さを醸し出す醸造方法の改良、熟成を経て、やっと完成。 まさに“豊潤さ”と“繊細さ”の融合したワインのスタイルだ! 何と!素晴らしいんだろう! 豊潤なのに強さを感じない。 フランスでも今、話題のワインとなっている。 フランス雑誌“フィガロ”“テール・ド・ヴァン”などに掲載されたり、フランスソムリエ協会のテースティングに研究ワインとして、世界一ソムリエのオリヴィエ・プッシエール氏に選ばれている。

23
Avr

Salon du Vin Nature à Paris – Pépite

En cette matinée du lundi 22 avril, je me suis rendu au 4 impasse Guéménée, dans le 4e arrondissement de Paris. C’est en pleins quartier de Bastille que se trouve le restaurant intimiste « Capitaine » qui accueillait l’évènement Pépite. Des vignerons des quatre coins de la France se sont réunis pour partager un moment convivial orienté vers […]

9
Jan

Philippe Jambonの初期の頃のワイン1999を開ける!

Philippe Jambon フィリップ・ジャンボンの初期の頃のワイン1999を開ける! フィリップ・ジャンボンとは、初リリースから付き合っている。 1997年に1.1ヘクタールのガメ品種の畑を手に入れて、アパートの一角でガレージワインを造っていた。 . 新年、色んな人がオフィスに集まってきた。 今年は、世に戦争があったり、天候も一か月間ほどずっと雨と曇り空が続いている。 . チョット、パァーっと明るくやりたかった。 ずっと倉庫の奥に寝ていたワインを、思い切って開けた。 その一本がこれだ! なんともう24年も熟成した極ナチュールのジャンボンワインだ。 やっぱり、ジャンボンは凄い! (当時に近いジャンボン・ファミリーのPHOTOS) 今も、フィリップは自然派の極をずっと走り続けている貴重な造り手。 醸造学でやってはいけないといわれていることを、すべてやってきた造り手。 フィリップはいう。 『完璧にナチュールは、造りの過程で、諸々の欠陥が出てきても大丈夫! 悪玉と正義の騎士が今戦っているんだ。最後に必ず正義が勝つんだ!』 24年の歳月が過ぎたこのワインがそれを証明している。 最近、気持ちはわかるけど、一時的に欠陥のあるワインが完全に否定される傾向にある。 でもこんな風になるんだ、と現実証明。将来、必ず科学的にも証明される事実。 こんな実験のようなことを、危険をおかしながら勇気と信念をもって、やってくれる貴重な人。 もちろん、こんなジャンボンのワインに共感して、感動して支えてくれる熱狂的なファンがいる。 時間をかけて乗り越えてきたワインには、何ものにも代えがたい魅力と深い味わいがある。

8
Jan

仕事始めに地下カーヴに宝探しへ。こんなワインを発見! MAZIERE

先代のJean-Michel La Bouyguesジャン・ミッシェル・ラブイーグさん時代のMAZIEREマジエール醸造のワイン。 これは、今、日本のインポーター“アドレ”の近藤さんがマジエールで半年ほど修業した時にジャン・ミッシェルを手伝いながら造ったワインだ。多分、1995年頃かな。 これぞ、赤ワイン!といいたくなる素朴なルージュだ。 土壌の風味たっぷりの田舎の景色が刻み込まれている感じ。 当時のPHOTOがこちら。左から近藤さん、ジャン・ミッシェル、私(まだ髭がなかった時代)。 ジャン・ミッシェルは樽の中で熟成しているワインに、毎日教会の鐘の音を聞かせていた。 そんなことをする彼は、遺伝子のか科学者です。アメリカの大学で講演をしたことがある科学者だった。

29
Déc

和風系といえば“繊細なうまみ”、黙ってThomas PicoのChablis

Parisにはtたくさんの和食がある。私がフランスのワイン産地を旅してパリに戻った時、一番最初に行きたいお店はここです。 “国虎屋”Kunitora-ya.。日本でも食べられないほど美味しいうどんの店である。 土佐出身の野本シェフのうどんは天下一品である。土佐カツオ仕込みのだしの“Umami旨味”がきいた汁がたまらない。 . フランス田舎の旅でワインとフレンチでチョット疲れた胃と腸が生き返る。 和の旨味が全身に染みわたる。 . そんな野本シェフが、大変身した国虎屋。 夜のメニューは、和の旨味ニュアンスを、フランスの食材をふんだんに使いながらの創作料理の店に大変身。 パリの美味しいレストランを食べ尽くした野本シェフが、描き続けてきた和と洋のエッセンスが詰まったUmami。 . そんな料理にピタリと合うワインと云えば、もうこれしかないでしょう! . もう黙ってThomas Picotトーマ・ピコのシャブリChablis。 一億5千年前の地質キメリジャン石灰質土壌からくるズーッと伸びてくる潮っぽいUmamiミネラル、その上にかぶせるようにヴィバシテーと呼ばれるキリっとしたフレッシュな酸がある。 国虎屋のうまみ料理と共通する旨味とUmamiの競演、そして透明感のあるフレッシュな酸、また次を楽しむ活力が湧いてくる。絶妙なマリアージだ。 . 料理を造る野本シェフのこれまでの歴史、ここに至るまでのトーマの歴史、人と人の歴史の結果である作品がこのテーブルで出合いマリアージする。二人をよく知っている私にとってはたまらないエモーショナルな時空間の世界だ。 ――――――― トーマ・ピコのプティ・ノート 2003年より、お父さんの畑の一部を引き継いで始めた。 20年間のビオ栽培。 シャブリの数少ないビオ栽培、鳥や昆虫などが少ないことが悩みと一つ。 木々が少ないシャブリの畑、鳥や昆虫を呼びもどす為に、葡萄木を抜いて180本の色んな種類の木を植えている。 収穫は人の手で収穫、最も熟した時期に一挙に収穫する為、60人もの収穫人を投入する。 収穫後、4時間かけてゆっくりやさしくプレスしてジュースを絞り、ポンプを使わないで重力で発酵槽に入れる。 . 自分の畑で育った自生酵母のみでアルコール発酵。(つまり葡萄果実に自然に付着していた酵母のみ) . 熟成は、中樽とフードルと呼ばれる大型樽にて熟成。熟成期間も2年から3年の飲み頃になるのを待って出荷するようにしている。シャブリのテロワールのホントの旨味テロワールを表現するには時間がかかる。と考えている。 ――――― 野本シェフの美味しい料理の数々。 もちろん、最後はうどんでしめました。 今日はレベッカとヴィクトールの3人でやって来た。 レベッカは10日間もフランスのワイン産地、アルザス、ジュラ、ブルゴーニュ、ボジョレ、エルミタージ、アルデッシュ、ローヌ、ラングドック、ロワール地方を歴訪、この日パリに戻ったところ。連日の移動、テースティングお疲れさんでした。 最後に、やさしい“うまみ”料理で落ち着きました。 ワインはタン・ド・スリーズ醸造のBlanc de Noirのラ・プール・ドュ・ルージュもあけました。 そして、偶然にも、レベッカが名前とラベルを決めた日本酒“匠”もやりました。 素晴らしい時間をありがとう。 トーマ・ピコThoms PicoのシャブリChablisと繊細な和風料理との素晴らしい相性に感動したひと時でした。

28
Déc

ロワール地方の若手自然派のリーダーBaptist COUSIN急進化中!

バティストのお父さんは、あの自然派のレジェンド冒険家Olivier Cousinオリヴィエ・クザン。 バティストは193cmの大きな体からだけど、私はもう少し小さい頃から知っている。 それに20歳の頃に、日本に半年ほど滞在したことがある。 東京ではAuxami銀座で3か月サーヴィスの仕事を、大阪で3か月Passion Natureで働いていた。 日本でのワイン・サーヴィスを経験した醸造家はいないでしょう。日本語が全く喋れない状況で行ったので、店の皆さんに迷惑をかけたり、怒られながらもなんとかこなしてきました。20歳と若さもあって元気だったので、皆さんに可愛がっていただいたようです。 大変貴重な体験をしました。 それは、日本では、自然派であろうが、しっかり造った本当に美味しいワインなら、問題なく評価する文化があることを知ったことだと思う。当時はまだ、逆にフランスの方が、自然派ワインに対しては厳しい評価の時代だったから。 (お父さんのOlivierは、当時ワインAOP協会と裁判で戦っていた時代だった。もちろん、お咎めなしでした) オリヴィエのDNAを引き継いだバティストは、日本から帰ってもジッとしていることはなかった。 好奇心旺盛で、いろんなことを知りたくで、いろんな場所に移動して、色んな醸造家と会って交流を深めて学んでいた。 収穫、醸造の時期はお父さんの蔵に戻ってワイン造りをオリヴィエと一緒に働きながら直に学んでいた。 私はバティストの人間としての生き方が大好きだ。 今までのバティストを観ていると、厳しい状況の中でも、プレッシャーがあっったり、厳しい状況の中でも、ジッと遠くを観ながらやるべきことをコツコツやっていく姿が素晴らしい。 常に、ワインでも、生き方でも、諦めることなく、最善を尽くして、より善くしようと実行していく姿勢がある。 2012年に自分の蔵“Le Batossay”ル・バトセ醸造を設立した。 色んなところに行って、色んな人達に逢って学び、オリヴィエからも学んだことを基本に自分なりの表現をしたかった。 放置されて壊れかけていた小シャトーを買い取って、自分でコツコツ改修理して、立派な醸造所を造りつつある。 親譲りの起用さで、畑仕事のあとは大工仕事をして、改修も進み、やっと“蔵”らしい型になってきた。 ロワールの小シャトーなので、ワイン管理に理想的な湿度、温度を備えている地下倉庫を備えている。 時々は、このシャトーで仲間達を呼んで大試飲会を開催することもある。 バティストは、アンジェ地区の若手醸造家を集めた組織“EN JOUE CONNETION”アン・ジュ・コネクションという名前の組織のリーダー役を務めている。 オリヴィエやマーク・アンジェリーやなど先人達が築いた“自然派の宝庫”そしてのアンジェを、さらに活発にさせるべく若手醸造家の仲間達と色んなイヴェント活動している。 バティストはアンジェ地区の重要な醸造家の一人になりつつある。 やっぱりオリヴィエのDNAを引き継いでいるなだろう。最近、顔つきも精悍になってきた。 ★ワインの品質の進化に驚く! 今、バティストは4ヘクタールの畑を、3人も費やして精魂を込めて世話している。もちろん、すべて馬で耕し、他の動物達、昆虫、微生物達とも共存するような農業スタイルをとっている。 お父さんの代からの長いBIO栽培のお陰で、根っ子は地中深くに伸びていて、乾燥した時期でも水分を確保しやすい。 お陰で葡萄木自体のライフサイクルが、糖度がまだ低い状態でも、ポリフェノールが完璧に熟すようになってきたのである。これはホントに凄い現象なのだ。どんなにお金をかけて栽培してもなかなか実現しない現象なのである。 つまり、アルコール度数が低くても飲みやすく、果実味やミネラルがたっぷりで酸のバランスも素晴らしいワインができやすくなってきた。いあわゆるFinesse繊細で上品なバランスのワインが畑仕事で得られるようになってきたのである。 土壌中の微生物も活性化している。もちろん、この畑で育った自生酵母のみで発酵。 今年2023年は11月末ですべて順調に発酵が終わっている。 今日は2023年の醸造中のワインと2022年の熟成中ワインを試飲した。 まず、23年ミレジム、ここロワールは非常に特殊なミレジムだった。 雨の時は強烈に降り、暑くて乾燥する時は強烈に乾燥するという両極端の年だった。 そんな難しい年でも、葡萄木がしっかり対応能力を発揮して、アルコール度数が低くても、ポリフェノール系が理想的に熟してくれたのである。高品質で素晴らしく飲みやすいワインになるだろう。 色んな試作を繰り返して、結局、赤ワインはセミ・マセラッション・カルボニック醸造を採用している。 白は直プレスである。 今、バティストが最も気を付けている点は、完璧な欠点のないジュースを得ること。 *Pet Nat微発泡はグロロ・グリ品種35%、カベルネ65%になるだろう。 *OECH’ COUSIN ウェッシュ・クザンは グロロ・ノワール品種をセミ・マセラッション・カルボニックで22日間のマセラッション(カモシ)をやった。低アルコールでも、色んな要素がたっぷりのワインになるだろう。 ブドウジュースのようにスイスイ体に入っていく。それでいてワインとしても要素は充実している。 *Marie roseマリー・ローズ、今年はグロロ・グリ品種が100%で、7日間のマセラッションだった。 もう、今の段階で繊細で透明感があり素晴らしい品櫃。 *シュナン(曽爺さんが植えた古木)は7日間のマセラッションだった。 *Alcab アルカブ2021 樽で熟成中のもので、販売は2024年に予定。 […]

26
Déc

人生を楽しむ!南仏の若手、マダ知られていないMADA醸造のエドワード

DOMAINE MADA 世界中で、色んな分野でニューウェーブが広がっている。人々の生き方、価値観が世界規模で変化しているのを感じる。 特に若者達の価値観の変化は世界的に共通している傾向がある。 自然や、大地に関わりながら生活したいという農業指向の人達が増えている。 今日、紹介するEdouardエドワードも、Montpellierモンペリエ大学で最初は経済学を学んでいた。 でも自分のこれからの人生を考える時、チョット違うな、と感じて、栽培・醸造学の勉強に変えた若者だった。 そのワイン勉強中に知り合ったのが、TAVEL タヴェルのL’ANGLORE ラングロール醸造の長男Thibautチボーだった。 熱く語るチボーから自然との関わり方、自然醸造の話を聞き、Edouardエドワードは、自分の人生はこれだ、と思った。 自分の近所に自然派ワインを造っているほぼ同年代の醸造家Olivier Cohenオリヴィエ・コーエンがいた。 自然と関わりながらワイン造りをやっているオリヴィエの生き方を見て、自分のやりたいことは正にコレだ、と思った。 そして、このラングドック地方には、オリヴィエも入っている元気な若者達が多い自然派ワイン組織“IREEL”イエールがある。 今は若手のリーダー的存在になっているイヴォ・フェレイラIvo Ferreiraが主催していた。 このグループはお互いの栽培や醸造なども、お互いに協力し合っているチームワークが素晴らしいグループである。 エドアードは一挙に彼らの中に入りこんで交流しながら多くのことを学んだ。 その当時、私がオリヴィエやイヴォ・フェレイラの蔵に訪問すると、いつもこのエドアードが遊びにきていた。 エドワードは、自然なカタチで彼らから学び、Domaine MADAマダ醸造を立ち上げた。 醸造センスのあるエドワードは、次々と話題のワインを造り上げて、今では世界中にファンを抱えている。 . 最近、エドワードは一児の父となり、グッと落ち着いてきた感じがある。畑も5ヘクタールとなった。 醸造蔵もNIZAニザス村に引っ越して、将来への確固とした醸造所を整備する準備を着々と整えている。 奥さんのPaulineポリーヌと一緒に私生活とワイン造りを充実させている。 最近のMADA醸造のワインを飲むと、自分のポリシーが、よりワインの中に表現されてきているのが読みとれる。 お父さんになると、いろんなことが変化してくるのだろう。 . 栽培は、生態系をより尊重したビオディナミオ栽培。 土壌内の微生物を活性化する為に、草を生やしたり、区画の周りの木々を保護して、近隣の動物、昆虫、微生物達との共生や調和を考えた栽培方法をとっている。 醸造方法は、赤は除梗なしのセミ・マセラッション・カルボニックが基本で、ワインによっては破砕したり、白ブドウを混醸造したりしている。 . もちろん、自生酵母のみ、SO2酸化防止剤は基本的に使用しない。どうしても必要な時のみ僅かに入れる。 畑の区画別に醸造してワイン造っているので、ワインの種類がだんだん多くなってきている。 ★Barberine バルバリンヌ 名前は、奥さんのコルシカ島に住むお祖母ちゃんの名前。 クレレット品種100%、収穫後、除梗なしの全房でトロンコニック型木樽発酵槽で12日間のマセラッション。 10か月の熟成して、SO2添加なしのワイン。 いわゆるオレンジワインです。近所に湧き水があり、水不足の年でも水分を確保できるため、アルコール度数は 南フランスにもかかわらず低めの11度前後で飲みやすい。オリと一緒に10か月の熟成で旨味が溶け込んでいる。 ★Ban ban バンバン 黒葡萄のグルナッシュ・ノワール80%, 薄黒葡萄のグルナッシュ・グリを20% 森に囲まれた畑区画で、猪の被害が多いので、鉄砲でバンバンと脅かしたいところ、ワインの名前が鉄砲の犠牲音バンバン。ナンシー・シナトラの有名な曲でバンバンがあり、それに引っかけたワイン名にした。 二つの黒葡萄を収穫後、直にプレスにかけて、圧搾している最中に色素がでてロゼのような色になった。 500リッターの中樽で6か月のシュール・リ熟成。シスト土壌なので、ミネラル感があり涼しく感じるほど飲みやすい。 今日は、レベッカ、エリーンヌ、フランソワとやって来た。 南フランスはこの季節でも、太陽さえでれば、ポカポカと外で食べられる。 バーベキューをやってくれて、テーブルを皆で囲んだ。 仲間達から学んだことを、基本に、自然の中で働くという生き方を実践して、ここまで成長したエドワードを見るのは嬉しい限り。これからの、さらなるエドアードの進化が楽しみだ。 […]

26
Déc

“今”飲み頃のSouteronneを最高の状態で料理と演出してくれたAGAPE!

ワインを造るのも人も、料理も人、サーヴィスのプロも人、それを食べたり、飲んだりするのも人、そこにはそれぞれの人の“小さな歴史”と“PASSION”がある。 偶然(いや本当は必然的)に、それぞれの人の“PASSION”が、同じ時空にピタリすべてが一同に出逢う時がある。 AGAPEアガぺのソムリエ・ローランは、いつも彼の持っているワインの飲み頃を考えている。 Herve Souhautエルヴェ・スオーの造ったSouteronneスートロンヌは、“今”が飲み頃だ!と思っていた。 シェフのYoshiは、ブレス鶏の旨味ソースを工夫した優しい調理を考えていた。 そこに、私達がやって来た。 今日は忘年会でCPVスタッフと一緒。 そこでとんでもない、マニフィックな素晴らしい体験をした。 私達は,席にについて料理メンニューを注文して、ワインを注文しようとしていた。 私は、最初は南仏の興味ある赤ワインを注文しようとした。 . ところが、ソムリエのローランがほぼ強引に、Herve Souhautエルヴェ・スオーのSouteronneスートロンヌ17を勧めてきた。 . エルヴェは私の友人でもあり、彼の蔵であるRomaneauxロマノ醸造のワインを初リリースから大好きだった。 だから、OKをだした。 . そこで、今年最高に感動的なマリアージに出逢ったのであった! . まさに、“今日”飲み頃のストロンヌ17に出逢った、ことに感動! そして、Yoshiの調理したブレス鶏の旨味タップリのソースに驚愕のマリアージに感動! . 今年最後の皆とのソワーレにふさわしい、ワインと料理に出くわして、一同感激でした。 . Souteronneスートロンヌは、Romaneauxロマノ醸造のHerve Souhautエルヴェ・スオーが造るガメー品種のワイン。 私はガメ品種が大好きなガメラーの一人。 エルヴェのこのスートロンヌは、ガメの最高峰のひとつである、と思っている。 このガメーは、特殊な条件を揃えている。 タップリの濃縮感、同時にシンプルさ、透明感をも備えている。そして常に爽やかな酸をも備えている絶品ガメです。 . ―――― プティ歴史(美味しさの原点) Herve Souhautエルヴェ・スオーは、南アルデッシュ地方の山間にあり標高430mもあるアルボレスク村にある。 1993年にRomaneauxロマノ醸造を設立、 エルヴェは蔵の設立前、あのローヌの匠、Dard et Riboのルネ・ジャンダールで働きながらワイン造りを修業した。 そして、設立と共に、あのブルゴーニュの匠、Philippe PACALETに醸造指導者としてお願いして定期的に来てもらい指導してもらった。 この二人の流儀を学んだエルヴェの造るワインは、美味しいに決まっている。 . 特にガメー品種のスートロンヌの造りは、セミ・マセラッション・カルボニック醸造の手法、フィリップ・パカレ方式。 エルヴェはSt Josephサン・ジョゼフにも畑をもっている。つまりシラー品種はルネ・ジャンダールから学んだ。 . 当時は私もよくルネ・ジャンダールのところに遊びに行っていたので、よくテーブルを囲んで一緒に楽しみました。 . こんなエルヴェのワインは、美味しいに決まっている。 偶然には,とびっきり美味しいワインはできない。 ―――――― この5年も熟成した飲み頃のSouteronneスートロンヌ17を、最高の状態で、美味しい料理と提供してくれたローランと Yoshi […]

26
Déc

感動の一本、アルザスのSCHUELLERのEichberg2012

アルザスの偉大なワイン、Grand Cru Eichebergグラン・クリュ アイシュベルグのRieslingリースリング2012 シェレール醸造のワインを飲み頃で出してくれるレストランは希少な存在。 シュレール醸造のワインは、超ナチュレルな造り、通常の醸造学上、絶対にやってはいけないことを、普通に実行してしまっている貴重な存在である。 例えば、樽熟成中に、樽の木目から蒸発して、樽内のワインが目減りしていく、樽の中に目減りした分、空間ができてる。空間には酸素が多くあるからワインが酸化してしまう危険が大となる。 そこで、醸造学では、ワインの酸化を防ぐために、普通の場合、ウイラージという作業を実行する。つまり目減りした分の量を注ぎ足して樽を常に満杯にしておく作業である。 こうすることによって、ワインが酸化することを防ぐことができるからである。 ブルノーはウイラージを一切やらない。 その上に、酸化を防ぐ為に、普通の醸造家はSO2酸化防止剤を添加しているけど、シュレールは一切使用しない。 いわゆる、現在の醸造学上では、絶対にワイン造りが不可能な方法で、ずっと何十年も造り続けているのである。 (他にもまだ沢山ある) シュレールのワインが貴重なのは、不可能と云われていることを実行すると、どのようなワインになるか?を知ることができる。 確かに、できたての時は、問題があるワインが時々あるけど、時間が経って熟成すると、考えられないほど、いや奇跡のように美味しくなる現実を私達は見ている。ただ時間がかかるということだ。 ホントに栽培も醸造も自然にやった時の偉大なる美味しさを、私達に教えてくれたのはブルー・シュレールだった。 これは、現実に起きている事実である。 ただ云えることは、出来立ての頃のシュレールの問題あるワインを、試飲して批判や拒否をすることは、その後にやってくる何者にも比較できないほどの偉大な美味しさを知らないことは、残念過ぎる。 この辺の事実を知っていながら、シュレールのワインを、美味しい時期に提供することができるレストランは、プロ中のプロと云える。 これは、シュレールだけに限らず、本当に自然な栽培、造りをやっている醸造家のワインは、出来立ての頃のワインを飲んで、単に批判、拒否することは、ワインの本当に大切な側面を知らずに過ごすのと同じことである。 本物は必ず時間が解決して、戻ってくるものです。 だた“待つ”という時間とお金と忍耐が必要で、ホントに美味しいものを提供したいというプロフェッショナルイムズがないとできないことです。 パリでは、今夜、ワインビストロ“AGAPE”にやって来た。 飛びっきり美味しい料理に、このワイン、アイシュベルグのRieslingリースリング2012、を合わせて感激の瞬間を体験しました。 よくぞ、ここまで忍耐強く待ちました。そして、これにピッタリの料理をよくぞこの機会にだしてくれました。 繊細な旨味料理はサムライ・シェフの“Yoshi”さんの作品、ソムリエはローランでした。 久々に感動した本物の旨味料理の繊細さとシュレールのホントの美味しい時期に開いたリースリングでした。 感謝! 

25
Déc

Olivier Cousinの家にある特別なベンチ

テーブルから醸造蔵に移動開始。教会のすぐ横にある。 オリヴィエのワイン蔵は葡萄園も村の教会の横にあり、葡萄達は栽培中か醸造、瓶詰めで、ずっと教会の鐘の音を聞きながら育っている。 オリヴィエがお祖母さんのために造った大きな木製ベンチに座るも、寸足らずの私の足は地に着かずブランコのようにブラブラ。 でも、ゆったりしていて、木のの感触が気持ちよかった。 もうちょっとゆっくり座っていたかった。食べて飲んだあとの休憩に、最高のベンチだ。

24
Déc

41回目の収穫を終えたOlivier Cousinファミリーと

クザン家の食事は、すべて自分で造った野菜、ハム、ソーセージなどが主体でシンプルだけど本当に美味しい。 相変わらず天然の奥さんクレールがいるだけでその場が明かるくなって心地よい。 今日は、レベッカとエリーンヌと、エンゾ一と一緒にやって来た。 このレベッカは、もう何回もここにきてテーブルを囲んだことがある。 でもコロナの影響もあって長い間来れなかったので、なんとしてもオリヴィエに会いに来たかったレベッカは大喜び。 スピードが速い世の流れの中、数年でも、時がたつと色んなことが変化している。 オリヴィエもクレールも62歳となって、3人の子供たちも皆独立して色んな人生を走っている。 長男のバティストはもう37歳となって自分の蔵を経営している。子供も二人。 長女のマチルドも35歳となって、同じく二人の子供がいる。 末っ子のクレマンは32歳、イギリスでレストラン業をやっている。 そんな中、オリヴィエも未来の事を考えて、子供たちに畑を分けることを始めている。 まだ元気な62歳なので自分の生活分のワインを造るけど、着々と次世代への引継ぎを進めている。 現在の自然派を造り上げてきたレジェンド達も、そろそろ引退の時期に差し掛かっているのを感じる。 クレールがアルバム写真をだしてきて、彼らが若かった頃の写真を見せてくれた。 写真を見ながら、前から聞きたかった質問をした。 『オリヴィエとクレールは、どうして知り合ったの?』と質問。 『高校性になった時、一番背が高くて目立っていたのがクレールだった。彼女を見て、すぐに決めたよ!』 とオリヴィエ。一番、可愛かったに違いない。 その頃に近い写真を見せてくれた。複写で撮ってピンボケしてしまったけど感じはわかるので添付しておく。 やあー、楽しかった。 オリヴィエ・クザンは、ここロワール地方が“自然派の宝庫”となった原点の人。 妙なエゴは全くなく、天然に自然で、決めたことは何があっても実行する行動の人。 AOPワイン公的機関とも裁判で戦った。 妙な権力には絶対に屈しない人でもある。 オリヴィエと話すと、自然派の過去、現在、未来が見えてくる。 ホントにいい時間を、レベッカ達とともに過ごせた。 ありがとう、オリヴィエ、クレール。 On a passe très bon moment Merci Olivier et Claire .

23
Déc

ロワール地方の究極の自然派レジェンドOlivier COUSIN

本物中の本物オリヴィエ・クザン。 オリヴィエが葡萄木に触ると、葡萄木が犬のように喜んでいる感覚を感じる。 葡萄木だけではない。 土壌に生息しているミミズ、微生物、自生酵母までが喜んでいるようだ。 いつも畑と共に生きているオリヴィエ、葡萄木や土壌の方がオリヴィエに近づいてきて馴染んでいる。 ここまで土壌と一体化している栽培・醸造家は、フランスにも数えるほどしかいない。 特別な存在だ。 ワインは畑で造られる。 この言葉がオリヴィエ・クザンならの言葉だ。 鶏も馬も、畑の住民はすべて家族。 家族が住む畑を、住みやすいように最大限のことを施している。 自生酵母達もオリヴィエの家族だから、しっかり働いてくれるのは当たり前だ。 人、土壌、太陽、動物・微生物 すべてのエネルギーが一体化して和している まさに、これぞ自然派ワインの定義の根幹なのだ。

22
Déc

Mont de Marieと台湾のインポーター、レベッカ

台湾のインポーターのレベッカと造り手のティエリー夫婦とテーブル囲んだ。 (Mont de Marieモン・ド・マリ-醸造) 私たちは造る人と売る人の仲人のような役割を演じている。 ワインを介して人と人を結びつけて、より多くの人達に“喜び”と“エネルギー”を伝搬していきたい。 ワインはいつもテーブルを囲んで人と人が分かち合いながら飲まれている。 どんな人でもテーブルで、食べて、飲んでを繰り返さないと生きていけない。そこで本当に健全なモノを供給できれば、意識せずとも人は変わっていく。 私の喜びの一つは、テーブルを囲んで、食べて、飲んで、語り、このひと時に大切なエネルギーが発動して、次の段階に進んでいくこと。 レベッカは一万キロ離れた台湾から、ティエリーに会いにきた。 ティエリーは繊細な感性の持ち主、遠くからやって来たレベッカの心意気に感謝している。 レベッカももう5年前からティエリーのワインを台湾で紹介している。 最近に、Mont de Marieモン・ド・マリー醸造のワインの美味しさが爆発的に増していることに驚きと感謝の念を持っている。 一体、何が起きたのか? ティエリーはどんな気持ちで、どうしてこんなに進化しているのか? テーブルを囲みながら察している。 私は両方の進化を知っている。この5年間の二人の進化はすごいものがあった。 今の二人が語り合うだけで、また膨大な“喜び”“エネルギー”が生成されて世界に伝搬していく。 こんなに、色んな事が起きている世界の中で、小さな“喜び”“エネルギー”が確実に広がっていく。 こんな幸せな仕事ができて、嬉しいかぎりだ。

19
Déc

QUILLET DE JOIE PART6-FONT RONDE

スヴィニャルグ村と云えば、この人がいなければ、今日のようにはなっていなかっただろう。 という程に重要人物。 何故? この村の価値と可能性に気づいたモンド・マリー醸造のティエリーが、ここに舞い降りた時、全面的に協力体制で支援したのは、この人、Font Rondeフォン・ロンドのVincentヴァンサンだった。 ヴァンサンVincenの協力なしには、流石のティエリーも現在のような輝いたスヴィニャルグ村にすることはできなかっただろう。 ヴァンサンのお陰でMonde de Marieモンド・マリー醸造があり、今の皆が活躍できる“舞台”が存在しているのである。 ヴァンサンのワインはPOMPOM ROUGEポンポン・ルージュの名前で、世界に名が知られている。 醸造元名はFont Rondeフォン・ロンド醸造。もう数えきれないほど前から、何世代も続いている農家である。 つまり、ホントの土着の人である。 意識することなく、アラモン、サンソー、などの南仏の葡萄木の古木を先祖代々栽培してきた。 ひと昔前、このラングドック地方では、この二つの品種が主流の葡萄だったのである。 でも、今ではアラモン品種などは、このラングドック地方でも絶滅しかけている品種なのである。 劣悪の品種のように扱われて、どんどん引き抜かれてしまった品種である。 ところが、温暖化で、水不足の昨今の気候変動で、また見直されてきている品種である。 つまり、極度の暑さにも、水不足にも、耐えられる強さを備えている品種だったのである。 しかも、大粒の葡萄房をマセラッションカルボニック醸造で優しく醸造すると、とてつもなく繊細で果実味豊かで上品なワインができるのである。 この可能性を想定して、挑戦したのが、モンド・マリー醸造のティエリーだったのである。 そして、その挑戦に全面的に協力してくれかのが、ヴァンサンだったのである。 通常、フランスの田舎でも、よそ者が入ってくると邪魔をしたりする場合が多く、よそ者がやりにくいものである。 この土着のヴァンサンが協力してくれたお陰で、スムーズにことが流れて、この村に多くの若者たちがワイン造りにやって来るような“舞台”が出来上がったのである。 そのアラモン、サンソーの古木をたくさん持っていて、馬で耕して自然栽培して、自然な造りをしているのが、ヴァンサンの醸すFONT RONDEフォンロンドのワインである。 . ヴァンサンの醸すワインは、決して繊細ではないけど、ヴァンサンの人柄のように素朴なワインの美味しさがる。 そして、なにより、リーズナブルで手ごろな価格帯であることが嬉しい。 レストランなどのハウス・ワインに、ピッタリだし、家庭でも日常ワインとして飲める気軽さもある。

19
Déc

QUILLES DE JOIE-PART4-MOURESSIPE

★MOURESSIPE ムーレシップ醸造 比較的若手が多いこのサロンでは、ベテランに属している。いぶし銀の風格を持っているアランのムーレシップ醸造。 ムーレシップのブースには、アランと私の知らない二人がニコニコしながらサービスしていた。 アランがこの二人を紹介をしてくれた。ピエールとカミーユだった。 Alain ALIET アラン・アリエが始めたムーレシップもいよいよ進化の時代が訪れている。 次世代の時代が、この蔵にもやって来ているようだ。 アランは子供の頃からの夢だった“ワイン造り手になりたい!”を遠まわりしながらもコツコツと実現してきた。 最初は自宅のガレージで造っていた本当のガレージワインだった。 そして、最終的には立派な醸造所も建設した。 ワインの品質は、ますます素晴らしいくなっている。 今や世界中にムーレシップ・ファンがいる。 どことなく、ランクロールのニュアンスに似ているところがある酒質(ワイン質)だ。 それもそのはず、ラングロールで修業してラングロールを目指してワイン造りをしてきたアラン。 2003年、つまり20年前にラングロールのエリックと会って、あまりにもの美味しさに驚いて、自分もこんなワインを造ろうと決意したのだった。 ブドウ栽培、ワイン造りは、かなりの体力が必要な仕事だ。アランも67歳になってやや疲れを感じてきている。 アランには、継ぐべき子供がいない。そろそろ次世代の造り手を探さなければと考えている。 . 数年前より。縁があって一緒に働いているPierre ピエールとCamilleカミーユ。 ピエールは若い時はシネマ(映画)の世界で働いていた。 その後、ワインの愛好家でもあったピエールは、ワインを造りたくなってニームのワイン醸造所で7年間も働いていた。 ニームには、自然派ワインのビストロが沢山ある。ピエールは自然派ワイン飲み始めて、その愛好家になっていた。 2年前に、ムーレシップ醸造のアランと知り合って、お互いに気が合ってムーレシップ醸造で働きだした。 アランとワインについて語り合いながら、ワイン造りを共に2年間やってきた。 カミーユは、ムーレシップ醸造の事務を担当してきた女性。ムーレシップの内部事情を知り尽くしている。 醸造元の経営には、農業作業、醸造と同じくらい事務処理の仕事が発生する。 売れれば売れるほど、輸出関連なども事務処理が大切な仕事になる。 アランにとって、信頼できるカミーユのような人材は貴重な存在。。 アランは、今ある10hの畑をこの二人と一緒に仕事をしながら少しずつ移行していこうと考えているようだ。 ピエールのワインに対するPASSIONが凄いので、期待したい。 きっと新たなムーレシップを築きあげていくだろう。 Partage ses Bullesパルタージ・セ・ビュルは、シャスラ品種で醸した発泡ワインが爽やかでとびっきり美味しい。 Vaouryヴァウリーはメルロー品種を除梗なしでセミ・マセラッション・カルボヌック醸造で醸したワイン。 やさしい果実味とメルロ品種からくる爽やかなニュアンスが心地よい。 色んな醸造経験をしてきたアランの磨きあげた技が光っている。アランが醸したワインには安定感がある。 ギリシャ時代の遺跡が残っているムーレシップ丘、この斜面に葡萄園がある。 アラン独特の熟練の味がたまらない。多くのファンが待っている。