スヴィニャルグ村と云えば、この人がいなければ、今日のようにはなっていなかっただろう。
という程に重要人物。

何故?
この村の価値と可能性に気づいたモンド・マリー醸造のティエリーが、ここに舞い降りた時、全面的に協力体制で支援したのは、この人、Font Rondeフォン・ロンドのVincentヴァンサンだった。

ヴァンサンVincenの協力なしには、流石のティエリーも現在のような輝いたスヴィニャルグ村にすることはできなかっただろう。
ヴァンサンのお陰でMonde de Marieモンド・マリー醸造があり、今の皆が活躍できる“舞台”が存在しているのである。

ヴァンサンのワインはPOMPOM ROUGEポンポン・ルージュの名前で、世界に名が知られている。
醸造元名はFont Rondeフォン・ロンド醸造。もう数えきれないほど前から、何世代も続いている農家である。
つまり、ホントの土着の人である。

意識することなく、アラモン、サンソー、などの南仏の葡萄木の古木を先祖代々栽培してきた。
ひと昔前、このラングドック地方では、この二つの品種が主流の葡萄だったのである。
でも、今ではアラモン品種などは、このラングドック地方でも絶滅しかけている品種なのである。
劣悪の品種のように扱われて、どんどん引き抜かれてしまった品種である。

ところが、温暖化で、水不足の昨今の気候変動で、また見直されてきている品種である。
つまり、極度の暑さにも、水不足にも、耐えられる強さを備えている品種だったのである。

しかも、大粒の葡萄房をマセラッションカルボニック醸造で優しく醸造すると、とてつもなく繊細で果実味豊かで上品なワインができるのである。

この可能性を想定して、挑戦したのが、モンド・マリー醸造のティエリーだったのである。
そして、その挑戦に全面的に協力してくれかのが、ヴァンサンだったのである。
通常、フランスの田舎でも、よそ者が入ってくると邪魔をしたりする場合が多く、よそ者がやりにくいものである。

この土着のヴァンサンが協力してくれたお陰で、スムーズにことが流れて、この村に多くの若者たちがワイン造りにやって来るような“舞台”が出来上がったのである。

そのアラモン、サンソーの古木をたくさん持っていて、馬で耕して自然栽培して、自然な造りをしているのが、ヴァンサンの醸すFONT RONDEフォンロンドのワインである。
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ヴァンサンの醸すワインは、決して繊細ではないけど、ヴァンサンの人柄のように素朴なワインの美味しさがる。
そして、なにより、リーズナブルで手ごろな価格帯であることが嬉しい。
レストランなどのハウス・ワインに、ピッタリだし、家庭でも日常ワインとして飲める気軽さもある。