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驚きの才能を備えた新人Yoan REGAヨアン・レガ! irréel試飲会
多くの才能ある新人達が誕生している中でも、ひと際、私の心を動かした新人がいた。 Yoan REGAヨアン・レガである。 19年に初リリースしたばかりにもかかわらず、ここまでのワインを造り上げたYoan REGAヨアン・レガには驚くばかりだ。 造りも、たった数年の経験でかなり複雑なことを行なっていて、これだけのバランスのいいワインを造り上げている。 天才的な閃きがあるのだろう。 今のセンスある若手醸造家達が手掛けている複雑なワイン造りを、見事に成功させているのである。 除梗せず全房の葡萄を発酵槽に入れてマセラッション・カルボニック醸造方法と、葡萄を除梗したトラディション醸造方法を折衷させた造りに挑戦している。 また葡萄を直プレスしてジュースのみを絞り、醸造中の発酵槽に加えてワインの濃淡を調整しながら、軽快で飲みやすく、それでいて質も備えているバランスのいいワインを造り上げている。 料理の世界でたとえるなら、フレンチを基本に和食の技を使って料理の濃淡を調節していることに似ているかもしれない。不自然に濃い料理でもなく、薄っぺらな料理でもなく、色んなインスピレーションをもとに工夫して造る創作料理のような印象も受ける。 それでいて、大切なバランス感覚に長けているのが彼のスタイル。ヨアンのワインには、濃淡の絶妙なバランス感覚が生きている。 パリで10年間ほど音楽ジャーナリストとして活躍していたヨアン。ジャズが好きでもある。 この閃きは、ジャズのインスピレーションのような感覚もあるのだろう。 基本的にヨアンは、あまり濃すぎるワインは好きではないそうだ。 でも内容の薄い、単なるスイスイ・ワインは造りたくないと言う。 そこで、いろんな醸造家仲間達がやっていることを見たり、聞いたりして、即それを取り入れたり試行錯誤をしたりしながら、自分のスタイルを模索しここまでたどり着いたのが彼の凄みだ。 短時間でここまでたどり着いたということは、これからがますます楽しみな醸造家とも言える。 ★Le plus Cool des JE T ‘ AIME ル・プリュ・クール・デ・ジュ・テーム フランスの有名歌手、Juliette Armanet の作品に出てくる歌詞。 『ル・プリュ・クール・デ・ジュ・テ ーム』とは、『最もクールなアイ・ラ ヴ・ユー』という意味。もっとも軽快で愛らしいワインって感じ。 砂質土壌の区画の葡萄。造りは、1)シラーとメルローの醸造中のタンクからフリーランジュースを抜き取ったもの。 (2)メルローとシラー、グルナッシュも収穫後に直ぐダイレクト・プレスでジュースを絞っり、つまりカモシ(マセラッションはなしで、軽快なワインを造りたかった。砂質土壌も優しいスタイルに貢献している。 ―――― ★RENCARD ランカール “Rencard”とは“待ち合わせ”の意。このワインは、ドメーヌにある色んな葡萄品種を使うので、葡萄と葡萄の待ち合わせという意味からこのキュヴェ名に。 土壌は砂状の区画に育つ60歳の古木シラー品種が主体。 造りは、3通りの処置をしている。 (1)シラーを除梗して破砕もしてトラディション醸造で7日間のカモシ(マセラッション)。シラー主体だから結構、色合いもワイン質も濃縮感あり、濃縮し過ぎを避けるために、(2)グルナッシュ品種を、除梗なしの全房で仕込むマセラッション・カルボニック醸造で7日間のカモシ期間で果実味を強調したワイン、(3)そしてメルロー品種を収穫後にダイレクト・プレスでジュースにして、さらににシラー品種、グルナッシュ品種、ムルヴェードル品種を同じプレス機でダイレクト・プレスしてジュースにして、この@2つのジュースを1と2の発酵槽に混ぜて、軽快とフレッシュを演出。最終的にすべてをブレンドすると、果実味たっぷりでほどほどの濃縮感と軽快さのあるワインのスタイルになる。 ―――――― ★TADAAM タダーム 『タダーム』とは、主役者が舞台に登場した時に云う犠牲音で、日本語でいう『ジャジャーン』の効果音。 やっと本格的なワインが出てきたよ!の意。 (1)砂状の土壌、1~60歳のグルナッシュ品種が主体で、除梗なしの全房でマセラッションカルボニック醸造で12日間のマセラッション(カモシ)を行い、そこに収穫したグルナッシュ品種をダイレクト・プレスを変えたジュースを足して濃くなりすぎのを避けている。 (2)メルロー品種とシラー品種を除梗なしの全房でマセラッション・カルボニック醸造で12日間のマセラッション(カモシ)。 (3)シラー品種を除梗なしの全房で、軽く破砕して、解放したは発酵槽で7日間のマセラッション(カモシ)。 最終的に1~3の醸造方法でできたワインをブレンドして完成。 まさにこのドメーヌのサブ主役的存在の濃縮感もあり果実味もあり、ほどほどの繊細さもあるワインになる。 ――――― ★TENUE DE […]