27
Sep

厳しいミレジム21年を楽しむクリストフ・パカレChristophe PACALET

22回目の収穫のクリストフ・パカレにとって、今までに経験したことがない厳しい自然環境での葡萄栽培だった。 4月の寒波はマイナス6度という異例な気温だった。温かかった暖冬で芽がいつもより早く出ていた。 それが3日間も続いた。 多くの芽が凍ってしまった。 その後、5,6月と曇り空が続き、さらに7,8月と気温が上がる中、雨が降り、さらに曇り天候で湿気が多かった。 ウドンコ病を筆頭に、色々な病気が発生した。 まるで、葡萄栽培上の“トラブル”のオンパレードと云ってもいいほどだった。 . 天が与えてくれた試練をすべて受け容れて、できうるすべてを尽くして対応したクリストフ。 その仕事の総決算が、今日の収穫となった。 . 傷んだ葡萄も存在するけど、自分がすべてを尽くした結果の葡萄を手に、笑顔のクリストフがそこに居た。 . 厳しい葡萄栽培で、無理をしたクリストフ、膝を痛めてビッコをひいていた。 (医者からは安静にしているように、との指示も出ているけどそれもならず) この忙しい時期に、思うように動けないジレンマも受け容れているクリストフだった。 . 自分で動きたい動作も人に頼まないとできない状況の中、モクモクと仕事をこなしていた。 . クリストフ 『今年もこの天が与えてくれたこの葡萄で、日本の皆さんに喜んでもらえるワインを造ってみせるよ!  今年こそ、ガメーのヌーヴォーらしい、軽快でスイスイ体に入っていく典型的なスタイルになりそうだよ!』 . 一段と“人間”が大きくなったクリストフがそこにいた。 . そんなクリストフが造る2021年のワイン、エモーショナルな美味しいワインになりそうだ! 朝日を体全体に享けてエネルギーを吸収しているクリストフ・パカレ マジックな今年の収穫、この太陽の真正面にお月さんが、この収穫を見守っている。 収穫チームは、まだ暗い太陽が上がる前に葡萄園に到着。 太陽が昇ると同時に明るくなって収穫を開始する。 私も朝起きて、ホテルを出る時は真っ暗。葡萄園に着く頃に薄明るくなる。 太陽とお月さんがにらめっこするように大局に出ている。 シーンと静かで薄暗い葡萄園に幻想的な世界が広がっている。 葡萄を切るハサミの音がチャキチャキと響いている。 屈強の収穫人とソフトな収穫人を集めたクリストフ・パカレ 今年は、天候不良による傷んだ葡萄が多くある。 よって、今年の収穫は“選別作業”が超重要な仕事になる。 ただ、葡萄を切り取れば良いわけではない。 葡萄房の中でも、傷んだ部分を切り落とす細かな注意を必要とする作業が大切。 マルセル・ラピエールから教わった自然ワインの造りの最も大切な事に一つは、健全な葡萄のみを発酵槽に入れること。 酸化防止剤を使用しないで、自然酵母だけで発酵する為は、雑菌が入ることを避けるのが超重要! だから、クルストフは、この作業を徹底してやるように指導している。 収穫のスピードは極端に遅くなる。 なぜなら、腰を下した状態でカットした葡萄を立って綿密に悪い部分を切り落とさなけれならない。 つまり、スクワット運動を繰り返しながらの作業になる。非常につらい仕事である。 今年の最高にいい天からの贈り物は、収穫時の温度が低いこと! 今日の朝は何と7度Cだった。雑菌が繁殖しにくい状態を確保できる。これは自然な造りには超大切なこと。 作業を始める朝は、寒いので防寒服を着ている。 そして、こんな時はムードを盛り上げてくれる元気者も大切。 いいメンバーに囲まれて、美味しいワインを造る為の収穫が着々と進んでいる。

10
Juil

ボジョレーTRIP (Part2)

次は、あの有名なジャン・クロード・ラパリュのいるサン・テティエンヌ・ラ・ヴァレンヌに向かいました。メニューには、パテ・ド・テット、お庭のジャガイモ、そしてもちろんジャン・クロードのナチュラルワイン! ドメーヌは主にガメイの12ヘクタールの土地です。ブドウの管理はもちろんのこと化学的製品を使わず、収穫の際に慎重に選果され、ワイン造りの際は完全無添加です。優しい醸造法で、できるだけ手を加えないことによって素晴らしい本物に近いワインを作り上げてくれます。ここのワインの品質は非常に高いです。ワインは綺麗で、純粋です。 ジャン・クロードにとっては2021年は慎重に監視すべきヴィンテージです。年の初めは霜の影響をほとんど受けませんでしたが(2つのパーセルの10〜15%)、大雨や湿気によって引き起こされるべと病の被害がある可能性があります。彼のワイン畑でも収穫は9月中旬以前になることはないでしょう!7月からブドウがしっかり熟成できるよう沢山の太陽を願うのみです! おいしい食事とともに、私たちは3つのキュヴェを味わうことができました。 Le Blanc 2020 ダイレクトプレスされた100%シャルドネは、2/3は木樽、1/3はタンクで8ヶ月熟成されます。ミネラル感が強く、レモンと梨の香りが広がります。フルーティーでのど越しの良いワインです。 Tentation – Beaujolais villages 2020 まさに幸せを感じる贅沢なワイン!マセレーションの初めからボトリングまでの間、何も添加されずに造られた純粋なジュースです。 除梗なしの全房で10〜12日間のマセラシオン・スミ・カルボニックされたため、フルーツ感が引き立っています。ミネラル感がさらに味わいを深めています。 Eau forte 2020 花崗岩質の土壌で育った樹齢45年のガメイから造られたこのキュヴェは絶品です。フルーツ感があふれた香りに上品なフローラルなアロマが合わさっています。この素晴らしいワインはボジョレーワインが熟成されたリッチなワインに仕上がるということをさらに証明してくれます! ジャン=クロード、おもてなしをありがとうございました!そして、素晴らしい2020年のワインに乾杯です!

9
Juil

ボジョレーTRIP (Part1)

ボジョレーに到着後、レミー・デュフェートルのドメーヌを訪問しました。初日は新しいワイナリーの訪問から始まりました。彼らのワインを熟成させるために設けられたこの場所ですが、何と美しいのでしょう!そしてドメーヌにとってすばらしい進化です! レミー・デュフェートルとローレンス・リャタールがブルーイとブルーイ周辺のブドウを買い始めたのは2006年でした。4年間、彼らは有機栽培でブドウを栽培し、協同組合ワイナリーにすべての収穫を販売してきました。2010年にはワイン造りに必要な設備が整った後、ジャン・クロード・ラパリュとジャン・フォイヤールの助けでレミは初のヴィンテージを完成させました。 ボジョレーの伝統的な方法(スミ・カルボニック・マセレーション)で造られたワインは消化しやすく、特別な優雅さを持っています。試飲中、レミはヴィンテージについて語ってくれました。2021年は大変難しい年であり、彼らの収穫の30%が霜の被害にあったことからはじまり、大雨によってべと病の被害が増えました。現時点ではブドウは健全です。また、収穫は2020年のヴィンテージと比較して3-4週間遅れる予定です。 レミは官能的なワインを造り上げることができます。例えば力強く、しっかりとした50/50ガメイとシャルドネの1000’F。Brouillyはさらに力強く、Boldnessはガメイの古樹からできたリッチで深みのあるワインである。 1000’Fはミルフィーユの原理を使用して醸造しています:除梗なしの全房でガメイ (50%) とシャルドネ (50%)の層をタンクに重ね合わせた状態で10日間のマセラシオン・スミ・カルボニック。その後、ブドウは圧搾され、ボトリングされます。とてもエレガントでジューシーであり、生き生きとしたガメイとシャルドネの厚みが融合され、仕上がりは大成功です! Brouilly 2019 除梗なしの全房で10日間のマセラシオン・スミ・カルボニック後、コンクリートタンクに6ヶ月熟成されています。黒果実の香りが力強く、大変香り高く、バランスが良く上品なワインです。 Boldness 2019 は、厳選された古樹のガメイから造られています。大変凝縮されており、空気に触れると一気にその魅力が発揮されます。パワフルで、フルーツ感いっぱいの素晴らしいワインです。一言で、最高のワインです。 美味しい夕飯をとり、良い睡眠がとれた翌日、私たちはお昼にジャン・クロード・ラパリュを訪問するため、出発しました。 優しい気づかいと楽しいひと時に感謝!

19
Oct

自然派の原点マルセル・ラピエールが開始したマルセル・カンボン・ヌーヴォー

マルセル・ラピエールとシャとは幼馴染の親友、この二人とマリー・ラピエールの3人で始めたシャトー・カンボン。 今は、マルセルが抜けたカタチになっているけど、マルセルのエスプリと原点の造りはここカンボンに生きている マルセルと共に初期から自然派ワインを伝道してきたこの二人が醸すヌーヴォーは自然派ヌーヴォーの王道!! マルセルの時代から蓄積された造りが原点として表現されている。 ヌーヴォーはやっぱりこれは絶対に外せない。 2020年は、世が妙なカタチになっている。そんな世相とは反対に天と地のエネルギーは最高の条件を満たしてくれた。 内容が詰まっているトビッキリ美味しいヌーヴォーが完成した。 今、世界が必要としている“力強さ”と“爽やかさ”を備えている。 ヌーヴォー解禁を機に世の流れを変えよう!! 若き人達も素晴らしいヌーヴォーを醸しているけど、やっぱり原点は大切!絶対に外せない!!

10
Oct

ボジョレー若手世代が躍進中・存在感が大きいレミ・デュフェイトル19年収穫

今、ボジョレは新世代の躍進が凄い。しかも、彼らは、先輩達を尊敬しながらも、先輩と同じやり方はとらない。 自然派ワイン造りの基本はキッチリ守りながらも、自分達の感性いかしながら、自分の狙ったスタイルを追求している。 その中でも、レミーの存在感は傑出している。 Remi DUFAITREは、ほぼ毎日の如くに逢っている先輩醸造家が2人いる。 お父さんの様に慕っているジャン・フォワラールとお兄さんの様に慕っているジャンクロード・ラパリュの二人。 ワインのスタイルもどことなく、この二人に共通するものを持っている。 しかし、最近は明らかに“レミー・スタイル”と云うようなものが確立されている。 ますます楽しみな醸造家の一人である。 まずは、本人が若いだけに、収穫人も若い人達が多い。 例年の如く、収穫現場はLaurenceローランスが指揮をとっている。 若手だけに収穫された葡萄を厳しくチェックして完璧な葡萄だけの摘み取るように指導するフローランス。 この収穫の雰囲気は、本当に大切なんです。ただ葡萄を収穫して発酵槽にいれればOKという訳ではない。 この明るい爽やかな空気は実に大切。 レミーは2週間の収穫期間に専門料理人を雇っている。レミーにとってテーブルを囲んで一同にとる食事は超大切。 昼、夜の食事は皆で一緒にとりながら、話しかけて、やる気と規律と楽しさのバランスを管理している。 レミーは、太っ腹にも、自慢のマグナムを開けて振る舞っている。 君たちが収穫した葡萄が、こんな風になるんだよ、と若い人達を啓蒙している。 今年は、5月のマイナス5度という寒波の影響もあって、小粒のミルランデール化した葡萄が比較的多かった。 果実の濃縮感のニュアンスが得られるスタイルになりそう。 雹にも一部だけ影響されたり、45度という猛暑で西日側の葡萄がチョットだけ焼けていたけど大きな問題ではなかった。 8月に水不足になったところに、雨が結構降った。チョット降り過ぎるくらいだったけど、その後の好天で葡萄園も乾燥してベト病の危険が避けられた。欠けていた水分が確保できて、レミ―が狙っている酸を伴いながら葡萄が熟して重くならない狙いどうりの葡萄が収穫された。 2019年のレミー・デュフェートルは、まさにレミースタイルと云われる、ワインとしての“内容”がありながらも軽やかに体に入っていくスタイルに仕上がるだろう。今年も、 レミーは外せませんね! 私もチョットだけ収穫しました。

2
Oct

ガメ栽培・醸造の名人技・Lapaluラパリュ醸造の19年収穫

今年も見事な葡萄を実らせて、品質、量ともに過去最高の収穫になりそうな勢いのラパリュ醸造。 ラパリュのワイン大好き人間、将来、ワイン造りをしたい若者達が集まってエネルギータップリの収穫! 温暖化で異常気象が続く近年で、ジャンクロード・ラパリュだけは、常に普通の収穫量を確保できていた。 昨年もベト病がフランス中に蔓延して多くの蔵元の生産量が少なかった。 ジャンクロードは過去最高の生産量だった。 今年も、5月の冷害、7月、8月の40度を超す猛暑、その上に水不足、8月中旬の大雨、と色々なことが起きたにも関わらず今年も見事な葡萄が収穫されている。 特に今年は、ジャンクロードが狙っている“涼しさ”“伸びるミネラル感”が表現できそうな品質の葡萄が収穫できている。 ジャンクロードはもうニコニコ。 今年のラパリュは凄い!!    人間としても、常に控え目で謙虚な性格のジャンクロードは多くの醸造家に好かれている。 ジャンクロードのところには、いつも若手醸造家が集まってくる。 若手醸造家にとっては、皆のお兄さん的な存在であり、古参の醸造家にとっては可愛い弟のような存在なのだろう。 私にとっても人間的に最も尊敬できる醸造家の一人である。 ワインは人とよく言われる。信頼できる人が造るワイン。ジャンクロードのワインには確実性がある。 ジャンクロードは常に収穫人と一緒に自分も収穫している。 自分の手で葡萄に触れながら葡萄の可能性をチェックしている。    収穫人にとっても、ジャンクロードと話しながら、しかも、ここまで美しい健全な葡萄を切り取るのは、本当に気持ちのいいものだ。    こんな完璧な葡萄で、ガメイの名人ジャンクロードが醸す 今年もJean-Claude LAPALUは絶対に外せないでしょう。   

19
Fév

年初め恒例のアンジェ・ソミュールの大試飲会も終了

南仏から始まった2週間に及ぶ自然ワイン耐久テースティング大会もディーヴ・ブテーイユを最後にすべて終了した。 休みなしでどれだけのワインを試飲したんだろうか。口中が荒れてきている。 日本出張から帰った翌日に南フランスのモンペリエに移動して、即アンジェに移動しての テースティング。 一年に一回とはいえ、ますます試飲する量が増えていて、訪問者も増えていて、我慢大会のようなテースティングレースになってきた。 特に、2周目のAngersのエキサイティングな試飲は、体力と精神力の集中が必要だった。でも大変興味深いものだった。 それぞれの試飲会に特徴あり。 1) Les Pénitentes レ・ペニタント試飲会 参加蔵の規模は最も少ないけどペニタントは自然派の各地のトップクラス、大御所が揃っている。 レベル的には最もレベルが高い会場であるい。 会場のやや小さめなので人で溢れる会場である。朝一番に会場入りして混む前に大切なところを試飲する必要がある。 2) Saint Jean サンジャン試飲会 当初はニコラ・ジョリーがやっていたルネッサンス・デ・アペラッション試飲会だった。 つまりビオ・ディナミ農法のメンバーが主体の試飲会。 ビオ栽培が主体であり、醸造に関しては、あまり自然にこだわっていない蔵も多い。 最近では、このメンバーの中にも、自然な造りをする蔵も増えてきた。特に若手は自然な造りが多い。 3) Les Anonymes レ・ザノニーム 最も新進気鋭の若手が最も多い試飲会。ディーヴ・ブテイユやペニタントにも入れなかったり、自分から敢えて入らない若手がいる。自分達はもっと自由な発想でワイン造りをやっていきたいと考えている若手が多い。 毎年、初リリ-スの新人も何人かいる。 4) S.A.I.N サン 自然派グループで最も厳しい条件のもとで栽培、醸造ををやっているグループ。 今回はJerome SAURINYジェローム・ソリーニの蔵で極小規模の試飲会を開催。 ジル・カトリーヌ・ヴェルジェ、オリヴィエ・クザンなど自然派のレジェンドな蔵が集まっている。 5) La Dive Bouteille ラ・ディーヴ・ブテイユ 自然派の組織では最古参のグループ。ワインライターのシルヴィー・オジュローが主催する組織。 ラピエール醸造など自然派の初期よりやっている蔵が多く、上記の他の組織に入ってる蔵も重複してこのディーヴ・ブテイユに参加している蔵もいる。最も大規模な試飲会である。とても一日では周りきれない数の蔵が参加している。 ――――――――――  ―――――――――――― どの試飲会も訪問客が多すぎて、試飲したい蔵のブースに近づくだけでも、かなりの時間がかかるほど混みようだった。 自然派が世界中に物凄いスピードで広がっているのが実感できる。 この急激な発展が、今まで和気あいあいでやっていた自然派グループの雰囲気が、ビジネス、ビジネスの利己的な世界のバイヤーが増えたことで妙な方向へ流されてしまう蔵元も出てくるのではないだろうか。 大金をもってビジネス、ビジネスで横取りしていく、あるいわ口八丁手八丁で純な蔵元を口説いて横取りしていく、バイヤーが増えてくるだろう。わが社の利益至上主義のビジネスマン的なバイヤーが増えてきている。 価格競争で他を蹴落としていくビジネスがこの世界にも出てくるだろう。 人間関係を大切にしながら本然的な関係で成り立っていた自然派の中に、いわゆる普通のビジネスの分野の人達が参入してきたと云える。 造り手も、販売する人も、飲む人も、人間的であること、人間としての生き方の哲学が大切な時代がやって来たと云える。 利益至上主義のビジネスの仕組みに流れていくと、この自然派の流れの“純”な大切な部分が無くなっていくだろう。 どのワインを、誰から買って、誰に売って、どんな風に提供していくか、どんな風に飲まれていくか、大切な時代が到来している。 自分のところに手に入りさえすればOKという考え方では、自然派の大切な部分が失われていくだろう。 これからが面白いし、遠くを観ながら醸造家、販売者、飲む人達がハッピーになるメカニズムを築きたい。

17
Fév

孤高の醸造家ニコラ・カルマラン

(Les Affranchis レ・ザフランシ試飲会) 人里離れた山の中で一人で孤軍奮闘のニコラ。 マルセル・ラピエールのことを大好きだったニコラは、マルセルの畑から分けてもらったガメ品種を栽培している。 太陽がなかなか現れない山の中でワインを造る。 フェール・サルバドールという特殊な葡萄品種から、薄めの色合いの中にスーット伸びてくるミネラル感がたまらない。 マルセルから教授された自然なワイン造り、自生酵母、SO2の添加なし、除梗なしのセミ・マセラッション・カルボニック醸造。   (問合せはイーストライン社です)

17
Fév

Beaujolaisボジョレのエネルギー溢れる元気印の3人組

(Les Affranchis レ・ザフランシ試飲会) ボジョレの次世代を支える3人組 ★Rémi DUFAITRE レミー・デュフェートル ボジョレの番長 風貌に似合わない優しく繊細なスタイルのワインを醸すレミー。 (問合せはサンフォニー社) ★Damien COQUELETダミアン・コクレ ボジョレの暴れん坊ダミアン、ボジョレの重鎮ジョルジュ・デコンブDescombesデコンブのファミリーの長男。ジョルジェ仕込みの果実味と酸の凹凸がクッキリしたスタイルのガメを醸す。 (問合せは日酒販) ★Keke DESCOMBESケケ・デコンブ デコンブ・ファミリーの継承者の一人。今は独自の蔵を設立して、体もお父さんに似てきたケケことケビン。心やさしい性格でお兄さん格のダミアンと共にボジョレの一角を守るケケ。 ブルゴーニュのフレデリック・コサールに愛されている。 (問合せはヴァンクール社)        

17
Fév

信念を極めている醸造家

(Les Affranchis レ・ザフランシ試飲会より) レ・ザフランシの会場では、トビッキリ極めた技をもって仕事をしている三銃士。 私が心より尊敬する三人。 ★Jean-Claude LAPALU ガメ品種をトコトン追究しているジャンクロード・ラパリュ エッ!これがガメ品種っと驚くような水に近いスタイルから濃厚なスタイルまでのガメの側面を魅せてくれる。 独自の創意工夫で造りあげた自分のスタイル。 特に2018年は思うようにできたミレジムだった、と言い切るジャンクロード。 (問合せはクロスロード社)      ★Marc PENOT マーク・ペノ  ムスカデ品種を、エッ!これがムスカデ?!と驚くようなユニークなスタイルを造りあげた ムスカデ名人。 北の地でゆったり感とミネラル感を共有させてやさしいムスカデ果実味を表現できる人はマークしかいない。名人芸だ。 18年は過去最高のミレジム、と言い切るマーク。(問合せはエスポア社まで) ★Nicolas Carmaransニコラ・カルマラン フランスで最も寒い地区でもあるAurillacオーリャックの南の小さな集落Le Bruelル・ブリュエルにある。 誰もそこまで行く理由がないの行かない奥地の村で孤高にワインを造るニコラ。祖先がそこでワインを造っていた畑を再開墾して再生させて、冷涼な地でなければできないスタイルを造りあげた。誰にもマネできない超繊細なワインを醸している。18年は満足のいく年だった。 (問合せはイーストライン社まで)     

13
Fév

心地よい仙川のワインバー・サンセール

(BY TAKESHITA)    京王線仙川駅のすぐそばにある素敵な空間のワインバー・ル・サンセール。一歩足を踏み入れると、 時間が経つのも忘れてしまう心地よい空間を作りだすのが、川村さんとみどりさんのカップル。 深夜にもかかわらず、定休日にもかかわらず、久しぶりにもかかわらず、いつもの気兼ねない雰囲気で迎えてくれた。 急きょの深夜オープンにもかかわらず、お店開けた途端に、 近所の常連が集まるわ集まるわ。まさに近隣住民の憩いの場。 そんなサンセールの2人が開けてくれたボトルが2010年のCLUB PASSION DU VINツアーで オリヴィエ・クザンのところに訪問したときに1人1本ずつくれたカベルネ・フラン2007のマグナム。   この時のツアー参加者は、赤穂の47リカーズの岡田さん、御殿場の泉屋酒販の勝俣さん、そして サンセールの川村さんとみどりさん、その友人の日野でバー経営の高田さん。 ツアー1軒目の訪問蔵元がオリヴィエ・クザンだった。 そこからミッシェル・オジェ時代のメゾン・ブリュレ、 もちろんサンセールは必須訪問でセバスチャン・リフォー、ブルゴーニュに行ってエマニュエル・ジブロ、 ラトー、フィリップ・パカレ、ドミニク・ドゥラン、 ボジョレーはデコンブ、石川研修中のラピエール、ラパリュ、 そしてダール・エ・リボ、マルセル・リショー、 ルシヨンのル・ブー・デュ・モンドまで南下したまさに弾丸ツアーだった。 さてオリヴィエのカベルネ・フラン2007は熟成感など枯れたニュアンスは一切なく、ガメイのごとく果実味溢れ、みずみずしい。タンニンはとても滑らかで、カベルネ・フランの持つ気品のある青みが、さらに清涼感を与えてくれた。 サンセール、お宝ワインがたっぷり。 ツアーの想いで話に花が咲き、気がつけば、、、、また時間が経つのを忘れてしまいました。。。 Le Sancerre 調布市仙川町1-19-36

13
Fév

自然ワイン見本市の耐久レース開始

ここラングドック地方から来週のロワールの自然派ワイン展示会のLa Dive Bouteille まで長期耐久レース開始。先ずは、ヴァン・ドゥ・メザミから。 どの会場も年々拡大している。外国人バイヤーで殺到している。 特別に美味しかった造り手 ☆最近、酸、フレッシュさを残す為に、葡萄が熟す前に収穫するところが多い。 薄め、軽めのワインが多い。 でも、完熟させた葡萄を仕込んだワインの美味しさにこだわる蔵元もいる。 特別に文句なしに美味しい。 ★Domaine de La Garance ドメーヌ・ドゥ・ラ・ガランスのピエール。 ベテランの技が光るピエールのワイン。濃縮感ありながらも体に沁み渡って行く液体。 文句なしの美味しいさ。熟しながらも樹齢の古さからくる酸がキッチリ乗っている。 Les Armièresレザルミエールは特別なワインだ。 (問合せはディオニ社) ★Domaine Marcel Richaud ドメーヌ・マルセル・リショ からは今日はトマがスタンドに立っていた。 18年は湿気の為、病気で半分以上も生産量が減ってしまった。 マルセルは今日は山で家族スキーのため不在。 南ローヌの最古の自然派マルセルはレジェンド的存在。ベテランの味は流石である。 マルセルの醸すグルナッシュ品種は特別だ。 マルセルは云う『グルナッシュは完熟しないと本当の良さが出てこないいんだ。』 (BMO社) ★Domaine Lapierre ラピエール家からはマチュが参加していた。 18年は特別な年だった。品質も生産量も素晴らしい年だった。葡萄がよく熟した年でもあった。 特に、Cuvée Marcelは時別だった。ガメ―品種がよく熟した時の美味しさも素晴らしい。 (野村ユニソン社)      ☆薄めの中に特別にやさしい果実味とミネラルを表現したスタイルも、やっぱり美味しい。 驚きのラングロール文化圏内のこの二人、左から AD Vinum のセバスティアン・シャティオン (BMO社)と Le Clos des Grillonsクロ・デ・グリオンのニコラ・ルノー(ディオニ社)。 この二人のワインはグイグイ体に入ってしまう。    彼らのワインは感動的な美味しいさ!!

16
Jan

あのHugoユーゴ牛をじっくりと焼く

(この冬のParis、幸せなデジュネお昼-2) 友人宅でゆっくりの時間。 レミー・デュフェートルのヌーヴォー2018年ボジョレをキッチンドリンク。 料理中の待ちながらの、一杯も格別だ!! こんな時は軽めのチョット落ち着いたヌーヴォーが最高。 本当はヌーヴォーもこの時期が最も美味しい。 ウーン、なんという、幸せな時空。      

15
Jan

自然派ワインを誰よりも愛し続けてきた勝山さんと、                    お別れの時が来た……

皆の勝山さんが自分の人生を思いっきり生ききって旅立った。 安らかに休んでください。 この人がいなかったら、日本がこんなに早く、世界一の自然派ワイン大国になっていなかったに 違いない。 あまりも多くのコトを我々に残していってくれた。      自然派ワインを語る時、この人をはずしては語れない 90年代の中ごろ、日本に出張で帰った時は、祥瑞(しょんずい)にたびたび顔をださせていただいた。 ワインバー祥瑞店は勝山晋作さんの性格のように気さくなで、たまらなく心地よいところだった。 無名のワインでも驚くような、美味しいワインを品揃えしていた。 本当にワイン好きが集まってきて宝探しのように、無名のワインを飲んでワイワイやっていたのを覚えている。まだ、自然派ワインという言葉も広まっていなかった時代だった。 当時、ビオ香と云って、強烈なワインを感心しながら自然派ワインを楽しんでいた時代だった。 それでも新しいモノ好きにとっては、色んなワインを発掘できる貴重なワインバーだった。 日本における、掘り出しワインの世界の親分ような存在だった。 勝山さんがいなかったら、自然派ワインの広がりも今の様にはなっていなかったにちがいない 本当に尊敬すべき人物だった。 8年程前に勝山さんの誕生日に多くの人が集まった時の写真を添付しておきます。    メリメロの宗像さんも駆けつけていました。 偶然でしたがロワールのフィリップ・テシエやボジョレのクリストフ・パカレも参加していた。 勝山さんがワインに注いだ愛の量だけ、多くの人に愛されている勝山さんだった。

10
Déc

クリストフ・パカレヌーヴォー2018は、本当に過去最高の傑作!!

クリストフ パカレさんはワイン造りをはじめて今年で20周年! 自分でも驚くようなヌーヴォーが完成した。 特に20周年を記念して造った圧搾機ラベルのプリムーは、、、、、、うう旨い!! ホントに一瞬、エッと感嘆の声が出そうになるほどに美味しいヌーヴォーだ。 今年もヌーヴォーの時期に日本に行くクリストフ。 この大成功のトビッキリ美味しいヌーヴォーを引っ提げて日本行き!   ウ~ン…

3
Nov

八丈島・火山エネルギーそのまま、山田屋の山田さんがフランスに

Une cavists YAMADAYA dans une petite île de Hachijo, Mr Yamada est venu en France pour visiter les vignerons. 火山エネルギーを内蔵している山田さん(八丈島)が数年ぶりのフランス訪問。 クリスト・パカレ醸造でヌーヴォーの収穫も体験。 何事も自分で体験しないと気が済まない山田さん。 八丈島の島民にフランスワインの楽しさを伝えたい!! 中途半端な紹介はやりたくない。 スタッフの矢島さんをも連れてやって来た。   このフランスツアーでの収穫を語りながらのワイン会を八丈島で開催! 凄いですね! 行動派!山田屋。 やっぱり、本当に美味しいものを、自分の足と体で現場に行って確認。葡萄園を歩いて、 造り手と話して、どんな気持ちで造っているのか?人となりも理解し合うことは大切。 本物を伝える Passion が凄い!ここのワインの事はどんな有名なソムリエさんよりも詳しく知っている。この自信。 山田さん、矢島さんの言葉には説得力がある。  

3
Nov

稀有な醸造家 Philippe Jambon フィリップ・ジャンボンがやって来た !

醸造がほぼ終わったこの時期、多くの造り手がパリにやって来る。 勿論、Club Passion du Vin (CPV) クラブ・パッション・デュ・ヴァンの Paris オフィスにも寄ってくれる。 あのフィリップ・ジャンボンが新しいワインを引っ提げてやって来た。 フィリップ・ジャンボンには多く友人、醸造家の仲間がいる。 彼らのワインの中で、フィリップの感性で選別したワインをフィリップが熟成させたりして、Jambon の ラベルで瓶詰して 出荷するのが、Une Tranche ユンヌ・トランシュ。 フィリップの自分のワインは、収穫量が極小の上、5年、8年と長期熟成させるので売るワインが 殆どない。 この Une Tranche があるから、夢を追い続けることが可能になっています。 不思議なことに、フィリップが瓶詰した Une Tranche ユンヌ・トランシュはジャンボン香が必ず 入っている。 まるで、フィリップ酵母がワインの中に入って活動したとしか思えない風味を醸しています。 特に今回の Aux Ami オザミは最高です。買いですよ!!  

2
Nov

C’est le temps d’Apéro. アペロ・タイム

Blan…….Chard ブランシャール 極自然醸造のジャンボンと、超自然栽培農夫のギー・ブランシャールの合体作品。 8年間の樽熟をへて瓶詰めされた作品でもある。 それは、それは、もう……….NECTERネクターです。 8年間の色んな要素がすべて液体に記憶されている。 悪玉バクテリアと善玉が戦って、善玉の正義が勝って平和がおとずれた、物語が刻み込まれている。 ジャンボン以外の誰も造れない作品だ! どうしてこうなるのだろう。 現在の醸造学の狭い範囲では説明が程遠い。 微生物学、最新物理学、人間力学がくわわらないと。 何てという深みなんだろう。 Merci Catherine et Philippe , Merci Guy Blanchard.