今、ボジョレは新世代の躍進が凄い。しかも、彼らは、先輩達を尊敬しながらも、先輩と同じやり方はとらない。
自然派ワイン造りの基本はキッチリ守りながらも、自分達の感性いかしながら、自分の狙ったスタイルを追求している。
その中でも、レミーの存在感は傑出している。

Remi DUFAITREは、ほぼ毎日の如くに逢っている先輩醸造家が2人いる。
お父さんの様に慕っているジャン・フォワラールとお兄さんの様に慕っているジャンクロード・ラパリュの二人。
ワインのスタイルもどことなく、この二人に共通するものを持っている。
しかし、最近は明らかに“レミー・スタイル”と云うようなものが確立されている。
ますます楽しみな醸造家の一人である。

まずは、本人が若いだけに、収穫人も若い人達が多い。
例年の如く、収穫現場はLaurenceローランスが指揮をとっている。
若手だけに収穫された葡萄を厳しくチェックして完璧な葡萄だけの摘み取るように指導するフローランス。

この収穫の雰囲気は、本当に大切なんです。ただ葡萄を収穫して発酵槽にいれればOKという訳ではない。
この明るい爽やかな空気は実に大切。

レミーは2週間の収穫期間に専門料理人を雇っている。レミーにとってテーブルを囲んで一同にとる食事は超大切。
昼、夜の食事は皆で一緒にとりながら、話しかけて、やる気と規律と楽しさのバランスを管理している。

レミーは、太っ腹にも、自慢のマグナムを開けて振る舞っている。
君たちが収穫した葡萄が、こんな風になるんだよ、と若い人達を啓蒙している。

今年は、5月のマイナス5度という寒波の影響もあって、小粒のミルランデール化した葡萄が比較的多かった。
果実の濃縮感のニュアンスが得られるスタイルになりそう。

雹にも一部だけ影響されたり、45度という猛暑で西日側の葡萄がチョットだけ焼けていたけど大きな問題ではなかった。
8月に水不足になったところに、雨が結構降った。チョット降り過ぎるくらいだったけど、その後の好天で葡萄園も乾燥してベト病の危険が避けられた。欠けていた水分が確保できて、レミ―が狙っている酸を伴いながら葡萄が熟して重くならない狙いどうりの葡萄が収穫された。
2019年のレミー・デュフェートルは、まさにレミースタイルと云われる、ワインとしての“内容”がありながらも軽やかに体に入っていくスタイルに仕上がるだろう。今年も、 レミーは外せませんね!


私もチョットだけ収穫しました。