28
Août

フルーリの丘から見た景観

真ん中にある村が Villié-Morgon ヴィリエ・モルゴン村、 その裏にある小高い丘がモルゴンの銘醸畑 Côte de Py コート・ド・ピィ。 今はなだらかな丘になっているけど、その昔は火山だった。 それが風化して今のなだらかな丘になっている。 何億年もかけて今の土壌構成が造りあげられて、私達に美味しいワインをプレゼントしてくれる。 右斜め後ろにあるのが Côte de Brouilly コート・ド・ブルイィ。 ここにも3億年の歳月をかけて構成されたシスト土壌と花崗岩の混ざった特別なテロワールがある。 更にその昔、ここも含めてフランス中が何回も海に覆われていた時期もある。 そんな歴史を経てこの景色がある!  感無量になる。

9
Mai

寄り道・Beaujolais モルゴン村

ボーヌを後にしてLyonリヨンまで移動の途中、あまりにもいい天気なので高速道路A6号線をBellevilleベルヴィルで下りた。萬谷さんはまだ一度もボジョレには行ったことがないとのことだった。 そして、現在ある自然派ワインの世界の原点になったモルゴン村に立ち寄り、マルセルに挨拶に行こうということになった。 Morgon村の中心に教会広場がある。 その近所に私がよく泊まるカフェ・レストラン・ホテル L’atelier de Cuisine ラトリエ・ド・キュイジンヌがある。 ここに多くの醸造家が一杯ひっかけにやって来る。 チョット危険な場所でもある。例えば8人の醸造達が居て一人が奢り出すと全員が奢り合いする習慣がある。 だから最低8杯は飲まなければならない。途中で抜ける訳にはいかない。 時間もかかるし、結構酔っ払ってしまう。   今日は、アラン・シャペルの息子さんのダヴィッドさんが農作業から帰ってきてきたところだった。 醸造家に転身して2年目。なかなか美味しいワインを造る。そのワインを一杯ひっかけた。 そして、もう一つの目的である。マルセル・ラピエールさんに挨拶に行った。 Côte de Pyコート・ド・ピィの麓にある墓地にお墓まいりに行った。 マルセルのお墓には葡萄木が4本植えられている。 感謝の念をマルセルに伝えたくて、手を合わせた。 現在、こんなカタチで美味しい自然派ワインを飲めるのは、あなたのお蔭です。 Merci Marcel.     

9
Mai

Côtes de Brouilly et Py コート・ド・ブルイィ、 コート・ド・ピ

今朝、パリのガール・ド・リヨン駅よりのTGVに飛び乗った。 復活祭バカンスに入った。 でも、フランス鉄道はストの真っ最中、数少ないTGV(フランス新幹線)に皆が集中する。 ガール・ド・リヨン駅構内は人で溢れていた。 人をかき分けながら、予約したTGVに何とか飛び乗った、という感じだった。 スタッフの一人KISHOは残念ながら乗れなかった。 今日はボジョレでBBB試飲会が開催される。Bien Boire Beaujolaus. Maconマコン駅までパリから一時間半で到着。 マコン駅で予約しておいたレンタカーを引き取り、いざボージョレに。 高速道路6号線にて30分程で Belleville 出口を降りればもうボージョレの世界。 5分も走らせればこの景色、Coôte de Brouilly コート・ド・ブルイィの山が見えて来る。 右側には Côte de Py コート・ド・ピィが見える。 私はこの二つの山を見ると何故か胸がときめく。 ボジョレがホントに好きなんだろう。体が喜んでいる、のを感じる。 数カ月ぶりのボジョレだ。

6
Oct

マチュとカミーユ・ラピエールがとった2017作戦-No2

自然派ワインの源流Lapierreラピエール家の収穫・ボジョレ 大人数を投入して可能な限り短時間に終了させること。 コート・ド・ピィを中心にモルゴンを襲った雹は、ラピエールの畑の葡萄を傷付けた。 雹は北から襲った、葡萄木の北側の葡萄はひどく傷ついたけど、反対側はそれほど酷くなかった。 幸いにも、雨不足で乾燥していたので、傷ついた箇所が腐ることはなかった。 葡萄房の中、傷ついていない粒は健全だった。ただ、乾燥でシワシワになっていただけだった。 この同じ葡萄木でも傷つかなかった葡萄を最大限に救済する為に、雨がふって湿気で腐りが始まる前に収穫したかった。 つまり9月初旬に降った雨で、葡萄実に水分が入って最高にバランスがとれたところで、一挙に収穫をしたかった。 普段、50名ほどの収穫人を、倍の約100人を投入して6チームに分けて収穫を実施した。 次々と運ばれてくる収穫葡萄は、区画別に健全な優良葡萄と中庸な葡萄に区分けされている。 その場で収穫葡萄を検品、簡単な分析する専門の人を置いている。 2017の対応策 、マチュとカミーユの遊び心 一部の乾燥や雹のショックで極端に小さい粒の葡萄は果汁の水分が驚嘆に少ない為、除梗なしのセミ・マセラッション・カルボニック醸造には向かないと判断。 それらの葡萄をダイレクトプレスにかけた。ロゼか、ブランド・ノワールか。 小粒でも濃縮していたので、流れ出てきたジュースは、既に結構色が着いていた。 試飲させてもらったところ、結構な酸が残っていながら熟した果実味が濃縮していたのに驚いた。 フレッシュな酸、濃縮した果実味、素晴らしいバランス。これに熟したタンニンが加わる赤は凄いだろうと想像。 このジュース、どうするの?と聞いたら、まだ、『まだ一切、決めてないよ。』ひょっとしたらラピエールの初ロゼか? ここまでのシステムをキビキビと動くスタッフのチーム・ワークは流石のラピエール。隙がますます無くなってきた。

25
Sep

Morgonモルゴンの銘醸地Côte de Py コート・ド・ピィ

BEAUJOLAIS –ボジョレ この山の若き頃、太古の昔は激しく活動した活火山だった。 今はすっかり落ち着いて、なだらかな丘になっている。 この丘の中に秘めている昔の鉱物群が我々に美味しい液体を毎年プレゼントしてくれる。 Côte de Py コート・ド・ピィ、何故、美味しい? ミネラル、鉱物、つまり土壌がモルゴンの一般的な土壌構成と違う。 3億年前の花崗岩を中心に、4億年前の黒灰色系硫化鉄ヴォルカニット・グリーズやノワールが混ぜっている。 激しく活動したエネルギーがミネラルに内蔵されている。 その土壌構成に合った微生物が生息している。 その微生物群の一部が自生酵母群であり、他のモルゴンのものとは同じではない。 自生酵母達がこの土地独特の風味を液体に転写してくれる。他とは違うのは当たり前! 太陽の当たり方も、風の流れも、平地のモルゴン区画とは全く違う。 360度に斜面を持ている。 突き詰めると実に面白いテロワールである。 ここには、 Lapierre ラピエール家 Jean Foillard ジャン・フォワヤール Petit Max プティ・マックス Damien Coquelet ダミアン・コクレ など、モルゴンを代表する醸造家が畑を所有している。 どの方角からモルゴン村に入ってきてもこのコート・ド・ピィの丘が見える。 その都度、モルゴンに来たな、と実感する。 何故か、私はモルゴン村が好きだ。 ボジョレに滞在する時は、いつもこの村に住み着く。 私のモルゴン村への愛着は、深いところでマルセル・ラピエールと重なっている部分がある。 この村に来る度に、この丘が“お帰り”と云っているように感じる。 マルセルはコート・ド・ピィの中腹に永眠している。