Parisにはtたくさんの和食がある。私がフランスのワイン産地を旅してパリに戻った時、一番最初に行きたいお店はここです。
“国虎屋”Kunitora-ya.。日本でも食べられないほど美味しいうどんの店である。
土佐出身の野本シェフのうどんは天下一品である。土佐カツオ仕込みのだしの“Umami旨味”がきいた汁がたまらない。
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フランス田舎の旅でワインとフレンチでチョット疲れた胃と腸が生き返る。
和の旨味が全身に染みわたる。
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そんな野本シェフが、大変身した国虎屋。
夜のメニューは、和の旨味ニュアンスを、フランスの食材をふんだんに使いながらの創作料理の店に大変身。
パリの美味しいレストランを食べ尽くした野本シェフが、描き続けてきた和と洋のエッセンスが詰まったUmami。
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そんな料理にピタリと合うワインと云えば、もうこれしかないでしょう!
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もう黙ってThomas Picotトーマ・ピコのシャブリChablis。
一億5千年前の地質キメリジャン石灰質土壌からくるズーッと伸びてくる潮っぽいUmamiミネラル、その上にかぶせるようにヴィバシテーと呼ばれるキリっとしたフレッシュな酸がある。

国虎屋のうまみ料理と共通する旨味とUmamiの競演、そして透明感のあるフレッシュな酸、また次を楽しむ活力が湧いてくる。絶妙なマリアージだ。
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料理を造る野本シェフのこれまでの歴史、ここに至るまでのトーマの歴史、人と人の歴史の結果である作品がこのテーブルで出合いマリアージする。二人をよく知っている私にとってはたまらないエモーショナルな時空間の世界だ。

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トーマ・ピコのプティ・ノート
2003年より、お父さんの畑の一部を引き継いで始めた。
20年間のビオ栽培。
シャブリの数少ないビオ栽培、鳥や昆虫などが少ないことが悩みと一つ。
木々が少ないシャブリの畑、鳥や昆虫を呼びもどす為に、葡萄木を抜いて180本の色んな種類の木を植えている。

収穫は人の手で収穫、最も熟した時期に一挙に収穫する為、60人もの収穫人を投入する。
収穫後、4時間かけてゆっくりやさしくプレスしてジュースを絞り、ポンプを使わないで重力で発酵槽に入れる。
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自分の畑で育った自生酵母のみでアルコール発酵。(つまり葡萄果実に自然に付着していた酵母のみ)
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熟成は、中樽とフードルと呼ばれる大型樽にて熟成。熟成期間も2年から3年の飲み頃になるのを待って出荷するようにしている。シャブリのテロワールのホントの旨味テロワールを表現するには時間がかかる。と考えている。
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野本シェフの美味しい料理の数々。

もちろん、最後はうどんでしめました。

今日はレベッカとヴィクトールの3人でやって来た。
レベッカは10日間もフランスのワイン産地、アルザス、ジュラ、ブルゴーニュ、ボジョレ、エルミタージ、アルデッシュ、ローヌ、ラングドック、ロワール地方を歴訪、この日パリに戻ったところ。連日の移動、テースティングお疲れさんでした。

最後に、やさしい“うまみ”料理で落ち着きました。
ワインはタン・ド・スリーズ醸造のBlanc de Noirのラ・プール・ドュ・ルージュもあけました。
そして、偶然にも、レベッカが名前とラベルを決めた日本酒“匠”もやりました。

素晴らしい時間をありがとう。
トーマ・ピコThoms PicoのシャブリChablisと繊細な和風料理との素晴らしい相性に感動したひと時でした。