ムッシュ ルネ=ジャンと
ムッシュ ルネ=ジャンと

私は昔から飲むことが大好きです!

特にフランスに幼いことから住んでいたこともあり、ワインは大好きでした。

しかし学生時代は飲むだけのワインというか、飲めればいいと思っていて、2ユーロで購入できる 『ロゼ・ド・ピシェ』 (どこにでも売っている安いロゼワイン)をガブガブと飲んでいました。

友達と家で集まり、安上がりのワインを飲んでいると、私の父が部屋に入り、『ワインを飲むのならば、ちゃんとしたワインを飲め!』と手渡されたワインが、『シャブリ』でした。

生産者など全然忘れてしまいましたが、20歳の私たちは、このワインの価値が不思議と分かり、飲んだこともないのですが、『シャブリ』と見ただけでウオオオオという高級なものだとは分かっていました。普段飲んでいたものとは全然違う濃厚さ、ミネラル感などを味わい、何も分かっていないのに私たちはそこからちょっとワインに対しての感覚が変わったと思います。

そんな経験から3年が経ち、私はエノ・コネクションのドン、皆様が知っている伊藤さんに出会うのです。
彼に会って初めて飲まされたワインが、『Prieuré Roch』。

今でも覚えているのが、何か違うという感覚。飲みなれていた濃厚な赤ワインに比べると、とてもジューシーでなめらかで、優しいという味わい。イチゴ?ブドウ?なに?!と考えているうちに飲み干してしまった事も・・・(笑) でも不思議と素直に体が取り入れたというか、スーッと通っていく液体に不思議な力?何か惹きつけられた思いがあります。そっからドップリと自然派ワインにハマった自分がいると思います。
ビオ、ナチュラル・・・・様々なジャンルの『ワイン』がある今の世の中、具体的に違いは何?!と思っている人はたくさんいると思います。

簡単に言うと、ビオワインは、畑では殺虫剤や化学肥料など使用しない。環境を尊重しながらのブドウ栽培を行う。
しかし醸造の段階では、化学物質を加えて液体の修正をすることが可能。                   

ナチュラルワインは、畑では殺虫剤や化学肥料など使用しない。
環境を尊重しながらのブドウ栽培を行う。
醸造の段階でも、ブドウの力を信じて手を加えない。
まさにテロワールを大いに感じられるのが、このナチュラルワインだと思います。

私はパリで、この2つのジャンルを扱ったワインバーで働いたことがあります。
やはり、本場のフランスでも、ナチュラルワインは変な味がする。ガスがある。いつものワインと違う!というお客さんはいました。

しかし!!!

そんな人たちでも、必ず合ったナチュラルワインがあるのです。
では、ナチュラルワインの魅力って何?!って疑問ですよね。
私は三つの魅力で好きになりました。

一つ!!

ナチュラルワインは日によって変化するし、気候にも左右されますし、人間のように機嫌のいい日もあれば、ちょっとご機嫌斜めの日があるのです。
シャイなワインもあれば、すぐに誘ってくるワインもある。
ちょっとお嬢様っぽいワインもあれば、とてもフレンドリーなワインもある。
ガスがあれば、ビンを振ってガスを抜く。
還元していたら、カラフに入れてちょっと待つ。
時間が経つにつれ、段々心を開いてくれる。
色々工夫すると、最後には、心打たれる美味しさを私達にみせてくれるのです。
そういう人間臭いところが、ナチュラルワインの楽しい所です。

二つ!!

ナチュラルワインはズルが出来ないので、その年の気候や特徴、その使用されたブドウのテロワール、そして造った人の愛情が自然と伝わってくるのです。私も不思議と思いますが、本当に造っている人の温かみや繊細さが籠っているのです。

そして三つ!!

なんて言っても、次の朝に残らないのが魅力!
どんなに飲んでも、チャンポンしても、残りにくい!(もちろん、お水もちゃんと飲んで下さいね!)あんなに飲んだのに不思議!と思っても、確かにブドウしか入っていないので、頭ガンガンなんて無いんです!

こうやって皆ナチュラルワインにハマっていくのです!

何故か最初にハマる品種は皆 ガメイのぶどうです。
軽めで、ジューシーでスーット体に水のように入っていく感覚が特徴的で、皆そこにハマっていきます!
私の旦那も、ナチュラルワインとは程遠いボルドーのテクニカルワインしか飲んでいなかったのですが、私の影響で最近ではボジョレーが大好きになっています!
そして近頃ではカリニャンサンソーにハマっています(笑)
最近は、濃厚なタイプでも、スーット体にはいっていくナチュラル・ワインも出てきました。色んなタイプのものがありますが、のど越しが気持ちよく入りやすく、すこし飲み過ぎても翌日大丈夫なのがナチュラル・ワインの魅力です。

みなさんも騙されたと思って是非お試しください!