23年の醸造が終わったこの時期に、フランスの有数の造り手達がパリに結集した。
パリ・サンジェルマン大通りのLa Maison de L’Amérique Latinで開催された。
こんな素晴らしい見本市を主催者しているのは、南仏ミネルヴォワのSENAT セナ醸造のシャルロットさんだ。
自然派というより本物ワインと云った方が妥当なPassion溢れる醸造家が集まった。
エネルギッシュな約100蔵弱の醸造家が一同に集まると、もう会場内には熱気が充満していた。
私達のように多くの醸造家と仕事をする人間にとっては、一挙に多くの造り手に会えるのはありがたい。
23年のミレジムの情報、今売りに出しているミレジムのテースティング、多くの貴重な情報が詰まっていた。
この見本市は、主催者のセナ醸造を始めに超ベテランやレジェンド級の醸造家に逢えるのも凄いことだ。
(左から)
★ ジャンバティスト・セナ
★ ジャン・フォワラール
★フィリップ・ヴァレット
若手の醸造家も集まっていて、若手が考えている醸造方法と、レジェンド達、大御所達の進化の方向性を観ることができた。昨今の温度変化、極端な気候の変動などへの対応をしながら、 ベテランと云えども進化を余儀なくされている現実がある。
そんな気候変動から、導き出された“栽培”“造り”の変化、いや進化と云った方が妥当かもしれない。
(左から)
★ブルゴーニュのアミ醸造
★南仏フォジェールのレ・セラル醸造
★新人
造りの現場では、水面下で着々と進化している。その進化の方向性は、これからの販売現場にも大きく影響してくるだろう。
(左から)
★モルゴンのラピエール醸造のアンヌ
★シャブリのトーマ・ピコ
★ミネルヴォワのセナ醸造
今日のヴァン・デ・メザミ試飲会で最も感動した醸造家とワインはこれです。
SYLVIE AUGEREAU シルヴィー・オジュローの-LES MANQUANTS レ・マンカン21
これは2023年に私が飲んだ最高のワインです。
これは、シルヴィー・オジュローSylvie・Augereauの渾身の一本。
シルヴィーはあのフランス最大の自然派見本市ディーヴ・ブテイユを主催している女性。
長年、自然派ワイン・ジャーナリストとして活躍して、自然派ワインの本も書上げ、自然派ワインのすべてを熟知した女性。
そのシルヴィーが満を持して、自分で畑を造り、世話をして、醸造もやり切って醸した、まさにパッションの固りのワイン。
私が心の深いところで感動したワインです。
カベルネ・フラン(100歳)
濃縮感があり、繊細なタンニン、口中をビロードのように流れるようなタッチで、深味もありながら、北の産地の爽やかさも備わっていて、体にスーっと入っていく偉大なワインです。
ど、どうしたら、こんなワインが完成するのか? ホントに驚きました。
まさに、Vin Precision ヴァン・プレシジョンである。
つまり、栽培から醸造まで、ワイン造りの重要な節目、節目を正確に,一点の間違いのない作業を積み重ねないとできない品質。感服です。 流石のシルヴィー!!
見つけたら、即、飲むべしワイン!