雨の多い秋のパリ、そんな日は本格的なワインが飲める「コアンスト・ヴィーノ」へ。
パリで最も古いパッサージュであるパッサージュ・デ・パノラマにあるこのワインバーは、特に週末には暖かくにぎやかな雰囲気で大繁盛している。
若くて活気溢れるスタッフと定番でボリュームのあるフランス料理にマッチする素晴らしい自然派ワインのセレクションを揃えている。パッサージュの中にあるので、雨の夜でも広々としたテラスでワインを楽しむことができる。

ミカエル・ブージュ/Mikaël Bouges
トゥーレーヌ地方の生産者の彼は、5年間働いた両親のドメーヌの畑を継がないことを決意。2000年にフランス中部のファヴロル・シュル・シェールに移り住み、少しずつこの地域の区画を買っていった。現在8.5haの畑で有機栽培をしている。醸造は土着酵母を使い、できるだけ手を加えないようにしている。

ラ・パント・ド・シャヴィニー 2020年(La pente de Chavigny 2020)
樹齢25年のソーヴィニヨンをタンクで醸造したこのワインは、アペリティフにぴったり。石灰岩に砂利を含んだテロワールから造られたワインは、ストレートで食欲をそそる味。

レ・フラール・ルージュ/Les Foulards rouges
ジャン・フランソワ・ニックはルーション地方で偉大な生産者の一人。1989年から2001年にかけて、エステザルグの生産者のもとでデビューした後、彼はコリウール近くのモンテスキュー・デ・ザルベールにドメーヌを創設。現在では15haまで拡大し、すべてオーガニックで栽培。醸造は自然な方法で行われ、投入物はなく、畑仕事は微生物の命を尊重している。彼のワインは新鮮さと純粋さの見本と言える。

フリーダ2021(Frida 2021)
樹齢100年のカリニャンとグルナッシュは、このワインに繊細さと力強いアロマを与えている。寝かせたほうがいいワインだが、若いうちは手頃な価格なので、思わず1本開けてしまった!

L’Anglore/ラングロール
エリック・ピュフェルリングのドメーヌは息子のティボーも加わっており、紹介するまでもないだろう。自然派ワインの先駆者であるエリックは、何よりも自然を愛し、この地域の生物多様性の保護と発展を願っている。農園では機械は使われず、原則手作業。環境に対する敬意と、彼の畑の土壌の力強さが、刺激的でとても複雑で、驚くほどピュアなワインを生み出している。

–タベル2019年(Tavel 2019)
タヴェル・ロゼは今まで味わったことのない本物の味わい!グルナッシュ、クレレット、サンソー、カリニャンのブレンドは豊かな風味で、さまざまなアロマのニュアンスが長く感じられるワイン。このワインはまだまだ若いので、10年後くらいにまた試飲できることがいまから楽しみだ。