今回訪れた場所は、アルデッシュに在るValvignéres*ヴァルヴィニェールの村で自然派ワインを造っているGérald Oustric*ジェラルド・ウストリックさん、Gaec du Mazel*ガエック・デュ・マゼルです。

ちょうど今日はマセラッションも終了し、ヴァン・ドゥ・グット(フリーラン)を抜きとって残ったグラップ・アンティエール(除梗なしの房丸ごと)のブドウをプレス機に掛けている所でした。忙しいそうな時期に本当に申し訳ないです!けれども嫌な顔を一つもせず、逆に仕事場を見せれて嬉しそうなジェラルドさん!

ここのプレス機は木で出来ており、昔風の仕組みとなっております。誰かがポンプを押すと、ブドウ達が徐々に潰れていき、ヴァン・ドゥ・プレス(プレス機にかけたブドウジュース)が出来上がるのです。そして流れてくる液体をパイプに通し、重力で地下にある輸送用タンクの中に溜めていきます。
『ワインをなるべく優しく大事に扱うには、この方法が一番なんだ』と。溜まったヴァン・ドゥ・プレスは、その後コンクリートタンクかステンレスタンクに移され、ゆっくりと熟成するのです。

                   パイプは穴を通し、下の階に設置してあるタンクへと流れていきます

1983年、お父さん、ポールさんのブドウ園を引き継いだジェラルド。しかしこの時代、品質は関係なく、とりあえず量を増やそうという考えが広まっていました。この意見に抵抗を感じたジェラルドは、健全なブドウを育て、自然醸造方を身につけ始めました。ですが彼のブドウの殆どが協会組合へと売られてしまいます。そして何年もの月日が経ち、ジェラルドは運命的な出会いをします。自然派ワインの神様とも言えるマルセル・ラピエール氏と、ジャック・ネオポール氏に出会うのです。彼らの指導を受け、ジェラルドは協同組合にブドウを売ることを止め、1997年に自分のワイン、しかも畑から醸造まで全て自然に造り上げた初ヴィンテージを生み出したのです!当時はまだカーブは無かったのですが、2年後には自分の醸造所も建ち終り、今では30haものブドウ園を栽培しているのです!


彼の目標は、とにかくアロマと繊細さを引き出すこと。
ジェラルドのブドウは、ピジャージュを行わなくても、もうすでにブドウ内でアルコール発酵がスタートしているのです。繊細さを求め、2日間5℃でのマセラシオン・カルボニックを行います。ポンプは絶対しない(デリケートなアロマを残し、ブドウを潰さないため)、濾過もしなければフィルターにも掛けない、そして亜硫酸は頼まれる以外絶対に添加しない!というのが彼のモットー。
『私は各区画に存在する自然酵母を全て知っている。長年研究している間、2℃という低い気温でも成長する自然酵母を発見したんだ!』と真剣に話すジェラルド。

コンクリートタンクの中にはブドウが発酵中。この中は二酸化炭素でいっぱい!もし中に落ちてしまうと死んでしまう可能性が大!!ピジャージュの作業は命がけなんですね・・・!

そして2008年の出来はどうでした?と尋ねると、
『今年の収穫期間は1ヶ月間も続いたんだ。今年は開花期の前にブドウ木がミルディウー(べと病)に罹ってしまった。そのせいでカリニャンとグルナッシュは全滅、カベルネ・ソヴィニョンも半分以上やられてしまった。そして何といっても今年は雨が多かった。この地区では1年当たり600mLの雨が降るのだけれど、今年はたったの6ヶ月でその倍雨が降ったからね。けれどもミストラル(海から来る風)のお陰で、ブドウは乾燥し、醸造しやすくなった。シラーとヴィオニエに関しては、結構良い収穫が出来たし(各30hL)、アルコール発酵も完璧に終了した。』

キュヴェ・ヴァン・ドゥ・ソワフ 07*Cuvée Vin de Soif 07
品種:グルナッシュ75%、シラー−カリニャン−カベルネ・ソヴィニョン25%
樹齢:25年
土壌:粘土石灰質
醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造
熟成: 2ヶ月間の木樽熟成
古くから伝わる自然派ワインの、ほっとする安心感が漂ってくる味わいです。

シャルボニエール*Charbonnières
品種:シャルドネ100%
樹齢:20-30年
土壌:粘土石灰質
醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造
熟成: 1年間のタンク熟成
アルコールと酸味のバランスがとても綺麗!ミネラルと柑橘類や花の香りが魅力的です!

ミアス*Mias
品種:ヴィオニエ100%
樹齢:20年
土壌:粘土石灰質
醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造
熟成: 1年間のタンク熟成
とても繊細で柑橘類の味わいが口いっぱいに広がります!

キュベ・ブリアン*Cuvée Briand
品種:グルナッシュ100%
樹齢:45-60年
土壌:粘土石灰質
醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造
熟成: 1年間のタンク熟成
フルーテーでフレッシュ!ジャムのような濃厚さと、ブラックベリーの甘さがこのワインの特徴です!

キュベ・プラネット*Cuvée Planet
品種:カベルネ・ソヴィニョン100%
樹齢:25年
土壌:粘土石灰質
醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造
熟成: 3ヶ月間のタンク熟成
スパイシーでフルーティー。しかも酸味とアルコールのバランスが綺麗で、テロワールのミネラル感が引き出されています。

キュべ・ラルマンド*Cuvée Larmande
品種:シラー100%
樹齢:35-55年
土壌:粘土石灰質
醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造
熟成: 10ヶ月間のタンク熟成
バランスが完璧に整っている、フルーティーなワインです。

キュべ・サン・フィリップ*Cuvée St Philippe
品種:シラー100%
樹齢:35-55年
土壌:石灰質
醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造
熟成:1年月間のタンク熟成
とても繊細でミネラル。飲みやすいワインです。

ビュル・ドゥ・ロゼ(スパークリングワイン)*Bulles de Rosé
品種:カリニャン − カベルネ・ソヴィニョン
樹齢:30-55年
土壌:粘土石灰質
醸造:5-15℃のステンレスタンクで醸造
熟成:18ヶ月間のタンク熟成
カベルネでのロゼなんてとても珍しい!この品種がワインにフレッシュさを与え、飲みやすくしています。そしてなんといってもフルーツのアロマがたくさん!泡もとても繊細、アペタイザーにはぴったりです!


『畑での仕事が最も重要な作業です。畑での作業がしっかりと出来ていれば、かならず健全で熟成度が高いブドウが生るのです。醸造にしても同じです。一つ一つの作業をきっちりとこなし、一点一点が大事なのです。何ごとも見逃してはいけません。私の目標は、テロワールの特徴を口いっぱいに味わえる、デリケートで繊細なワインを生み出すことです。』

ジェラルドの姉、ジョスリンヌさん、そして従業員も合流し、自家製ソーシソンと自家製パテを試食!スーパーで買うものとはまるっきり味が違う!美味しかったです!

最後は皆で記念撮影!
オザミワールドの
杉野さん、土居さん、
菅野さん
そしてジェラルド、お父さんのポール、姉のジョスリンヌと従業員達