ファミリー・収穫人一丸のラフォレ一家の収穫LAFOREST 2016 収穫

伝統の収穫文化を継承するラフォレ一家

今、フランス中で伝統的な葡萄収穫文化が失われつつある。
このボジョレが一番残っている産地だ。
もうじき、無形世界遺産になるのではないか、と思う。

伝統的な収穫とは?

収穫人がフランス中、いやヨーロッパ中から集まってきて2週間は、合宿生活をするパターン。
朝昼夕の食事から寝起きまでを共にする。
2週間後には半分家族のような関係になる。
この収穫期間に巡り会って結ばれるケースも多かった。
フランス社会学的にみても、この葡萄収穫でフランス中の血統が混合された、と云う話しを学者からきいたことがある。
この伝統文化が消えつつある。

理由は
第1に、2週間も朝昼夕の食事を準備する人、普通は奥さん。そんな仕事を引き受ける奥さんが少なくなった。
第2に、フランス労働法が厳しくなって、従業員とみなして2週間でも滞在する場所(部屋、トイレ、シャワー部屋)など設備の検査がうるさくなったこと。
第3に、単に葡萄を収穫するという作業のみを重視して、近隣の人、もしくわ、今はスペイン人、ポーランド人などの出稼ぎ専門紹介人に依頼すれば彼らは、グループでやってきて勝手にテントやキャンピングカーで自給自足して一切面倒みなくてもよいシステムが存在している。

収穫とは

最近の醸造元は、単に素早く葡萄を収穫して、発酵槽に入れれば、よろしい。と考える蔵元が多くなってきた。
収穫人も単なる、お金、給料をもらうだけでよい。

“喜び”を創造するワイン

ワインの原点、素材を収穫する人達が、楽しく、喜びの心を持って収穫するのは、実に大切なこと。収穫人が急かされて、ストレス一杯の状況下で収穫された葡萄と前者の葡萄は、同じ熟度でも同じであることはない。

私は30年間、フランスの収穫時は可能な限り醸造元を訪問してきた。
昨今は、ビジネスライクな味気ない収穫が段々多くなってきて、チョット寂しく感じている。
美味しく感情まで伝わってくるようなワインを造る醸造家の収穫は、実に穏やかで楽しそうでかつ精度の高い収穫をしている。
これらの醸造家は常に収穫人の感情を大切にしながらも、精度の高い収穫をしてもらうように心がけている。
物凄い気配りをしながら、収穫を進めている。

ラフォレ一家の収穫はフランスの典型的な収穫文化を今も続けている。

ラフォレ一家の収穫人の中には、もう30年も毎年やって来る人達、20年前よりの人、10年前より、数年前より
新人と、年齢も若手から70歳ぐらいまで入り混じって2週間一緒に過ごす。
ベテラン収穫人達が収穫の技術的なこと、(腐った葡萄を入れないことなど)、また若手を元気付けたりハッパをかけたり、笑わせたり雰囲気づくりをやってくれる。
本当に2週間後には皆ファミリーになっている。収穫が終わって帰るときは皆涙ぐんで分かれを惜しむ程になる。
だから、来年もまた来ようと思う。収穫後も皆、家族のように付き合っている。
これが伝統の収穫文化なのだ。
収穫は単にワイン造りだけではない。
ワインと共に“喜び”というか、ポジティフな波動のようなものを造りだしている。
こんな環境の中で収穫されたワインは美味しいに決まっている。

ラフォーレ・ファミリー紹介

まず最も大切な人、超働きものお母さんマルティーヌ。
このお母さんが30人分の朝昼夕の食事の準備、その他の面倒をみている。
皆のお母さんだ。
三つ子の子供を育てた三児の母。

お父さんのジャン・マルク
この人も超働き者。毎月、パリのビストロ、レストランに配達にやって来る。
パリのビストロでも人気者。
私がジャンマルクと出会ったのも、ビストロで飲んでいる時に配達にきてであった。それ以来の付き合い。
今年から正式には引退して息子達に譲ったにも関わらず、全く変わらずにまだ第一線で働いている。ジッとしていられないお父さん。

三つ子の一人、ピエール。
主に醸造を担当している。静かな性格。
ワイン学校を出てお父さんについて、ワイン造りを学んだ。
今年からは、このピエールがワインを造っている。
お父さんとは、違った感性を持っている。
より自然な造りに挑戦している。

主に葡萄園を担当しているトーマ。
収穫中は、殆ど収穫人と行動を共にしている。
16年の難しい年も、彼の働きのお蔭で、良い葡萄が無事収穫できた。
年中の畑仕事はピエールと2人で一緒にやっている。今年の様に湿気があって病気が繁殖した年は
2人がいつでも畑に出られる状況だったので、乗り越えることができた。

タンペット
どこでもお父さんの後をついていくラブラドール犬

今年から正式に、トーマとピエールの二人がドメーヌ・ラフォレを継承した。

ラフォーレではカーヴの自前のBARを備えている。
収穫が終わって、夕食まではこのバーでアペリティフを皆でやる。
ここでコミニケーションを図る。
そんな時、常にジャンマルクは自らカンターに入ってサーヴィスをする。収穫人の顔をみて疲れ具合をチェックする。
また、収穫同志の人間関係が上手くいくように計らう大切な機会なのだ。
ワインとリキュールを割ったやや甘口のカクテルを飲む。勿論ワインも選べる。

そして、一家団欒の夕食

夕食後は皆で歌を唄って、楽しいひと時を共にする。
この中には、夏のバカンスをとらないで、この収穫時に合わせてバカンスをとってやって来るひとが多い。
彼らにとっては、単なる収穫ではない。親戚に逢いに来るような感覚。

こんな風に、喜びの中で収穫された葡萄を仕込んだワインは、美味しいに決まっている。
単に美味しいを超えた何かを備えている。

LAFOREST NOUVEAU 2016年

Beaucoup de cavistes japonais ont visité chez Laforest.
Il y a une relation très intense entre les vignerons et les cavistes.
C’est très important de faire connaissance entre eux

日本の酒販店グループESPOAのメンバーが何回もラフォレ家を訪問。
造り手と売り手がワインで繋がることは素晴らしいことだ。

福岡県久留米市のESPPAとうはん、石橋さん
石川県小松市のESPOAもりたか、森高さん
山口県周南市有楽町 ESPOAやまだや、山田さん
東京都台東区鶯谷のESPOA 萬屋、長さん
東京都葛飾区立石の ESPOAいせい、有馬さん
大阪府の坂東さN
香川県小豆島のESPOA おおもり、大森さん

その他、多くの酒販店が訪問しています。
造り手の人と巡り会って、畑、土壌を自分の足で歩くことで、多くの発見と真実が見えてきます。
机上での勉強では分からないこと、判断でえきないことが沢山あります。

醸造もワイン事情も日々進化しています。
活字に書かれた情報、事実は3年たてば古くなっています。
化石のような情報では、今、ワインを語れません。
常に現場に足を踏み入れることは大切なことです。

特に、ワイン事情は物凄い勢いで変化しています。
是非、フランス現場にお越しください。