南フランスの住人数百人ほどの小さな村SOUVIGNARGUEスヴィニャルグで行われた。
Quille de Joie キーユ・ド・ジョワ は、“喜び一本”の意。
まさに、その名の通り、ワイン一本を囲んで笑顔溢れる勢いのいいワインを造る醸造家ばかりだった。
南フランスを中心に他の地方より数社参加していて総計40社ほどの造り手が集まった。
スヴィニャルグ村と云えば、今、南フランスで最も熱い自然派ワインの新人が出現している地域である。
この村には、先駆者として勢いのある蔵元,MONT DE MARIEモンド・マリー醸造のThierryティエリーやMAS LAU マス・ロー醸造のローラン・バニョルなどがリーダー各として頑張っている。
彼らを追随して、多くの若手がこの村を中心に誕生してる。
今、期待の若手ではジョエ・シャンドリエがいる。
どれもみなそれぞれ強烈な特徴・個性がありながら、お互いに尊重し合いながら助け合って、成り立っている。
自然派ワインの世界では最もエネルギッシュな“気”が溢れている、醸造家が集まっている、と云っても過言ではない。
嬉しいことに、Tavelのラングロールのエリック、そしてやさしいワインを醸すベテランのムーレシップ醸造のアランも応援にかけつてくれた。
やっぱり、超ベテラン級の偉大な造り手がいるだけで、空気が明るく、ビシッとしまって雰囲気に深味が増してくる。
今回の主催を仕切るのは、若手のジョエ・シャンドリエである。勿論、モンド・マリー醸造のティエリーも補助している。
今回は、ジョエが気合を入れて会を仕切っているので時間がなく、本人はブースを出展してない。
ジョエは若者らしく、夜はバンドを入れて楽しくソワレを演出した。
レストランは、会場横に巨大テントをはってワインビストロを設置した。
シェフは、何とNimesニームの街の超人気ビストロのMarmiteのシェフ、ジョルジュを迎えた。
もう皆大喜びだった
人間として真っ当な生き方をしている造り手が造った真っ当なワインは心に響いてくる。
今日集まっている造り手達は、皆自然を愛し、尊重して、妙な化学物質の添加などすることなく、土壌を生かし、飲む人のことも考えながら美味しく、体にもエネルギーをもたらしてくれるワインを造ることに情熱を燃やしている醸造家ばかり。
その上に、心のこもった料理があれば、もうパラディ(天国気分)だ。
しかも同じ志をもった仲間、ワイン好きが同じテーブルを囲んで分かち合う。
なんて、素晴らしい空間なのだろう。
色んな事が起きている世界事情の世に、こんなワインと料理で世にポジティフなエネルギーを氾濫させたい!!
ここスヴィニャルグ村は、今年、3回も雹が襲いかかった。
収穫量は例年の30%ほどしかなかった。
苦しい経営が近未来に待っている。
でも天には文句は言えない。また来年に向けてコツコツやるしかない。
そんな状況の中でも、こんな素晴らしい試飲会を開催してくれて感謝しかない。