工夫と愛情タップリの料理に選りすぐりのワイン達が揃う店、ジェオスミンにやって来た。

シェフのマキシム・ブティエは、土壌に雨が降って、土と水と微生物の働きで料理の素材が成り立ってくる現象を大切に考えている。ワインも同じだ、土と水と微生物の働きがワインの原点だ。そんな思想がGOESMINEと云う店名の言葉に含まれているらしい。

素材の原点を大切に、それぞれの季節を感じさせてくれる料理を工夫している。

そして、ワインのセレクションが半端ではない。

すべて生きたワインのセレクション。名前だけ、有名なだけのワインは一本もない。

ワインリストをみて、驚いた。

よくも探したな!と云いたくなる希少なワインが揃っている。

このセレクションは実際に本人か店の人間が醸造家との信頼関係ができていないと手に入らないリストだった。

このリストを見ただけで、楽しみになってきた。

良い店には、よく感じるピーンと“気”が張っているというか、エネルギーが漂っている感じがする。

店の明かりは天上がガラス張りになっていて自然光が明かるいので気持ちも晴やかになる。

25年をしめる食事会には、ピッタリのお店だ。

アペリティフには、シャンパンではなく、やさしいクレマンを探していたら、GUILLAUME OVERNOYギヨム・オヴェルノワのクレマン・ブランがあった。

これはシャルドネのクレマンだ。スカットした爽やかな酸とやさしい果実味があって実に心地よい。

ギヨムの顔が浮かんでくる。現在30才という若さで、18歳の時に継いで6代目の当主。

ジュラ地方には有名なオヴェルノワがあるけど、遠い親戚とのこと。

魚系の料理があるので、白を探していたら、長いこと飲んでなかったロワール・アンジェのBENOIT COURAULTブノワ・クロー醸造の白があった。Le petit cheninル・プティ・シュナン。

これまた、なかなかお目にかかれない名醸造家のシュナン品種の爽やかな名ワインです。

やあー、こんなレアーなワインがあるとは驚き!

ロワールのシュナン品種の影の名品です。繊細で、まさにアンジェのシスト土壌のミネラルがスーッと伸びてくる。

さて、6人いると、一杯ずつでほぼ一本が終わってしまう。

継ぎは、名品ワイン中の名品ワイン!! フランス・ワインでは絶対に出せない驚愕のミネラル感。

オーストリアのTSCHEPPE チェッペ醸造。シャルドネ品種のSALAMANDERサラマンダーだ!

何というキリッと伸びているミネラル、それに伴う透明感。ホントに特別なスタイルだ!

一年の終わりにこんな素晴らしいワインを飲めるとは幸せなことだ!!

このミネラル感はこの“人”と,
この“テロワール” の組み合わせだからこそでる表現だ!
どちらが欠けても表現できないスタイル。

そして、またまた特別なワイン。これがここにあるなんて!

コルビエールの名醸造家MAXIME MAGNONマキシム・マニョンのROZETAロゼッタがここにあるなんて!感動だ!

ほぼ30年前、ボジョレからラングドック地方に醸造家として移転して、『南でスーッと飲める赤ワインを造るンんだ!』と云っていたマキシムだった。

造りました。これです。チョット濃いめのロゼのようなスタイル。TAVELのラングロール醸造のエリックのワインのようだ!

繊細で、上品で何ともいえない心地よい果実味。奥にやさしく、細くシスト土壌のミネラルが伸びている。

これも絶品だ!! 本当ならゆっくり飲みたいところ。

今ではもう、南仏ワイン愛好家の世界では偉大な醸造家として位置づけされている。

さて、もう一本、赤をやりたい、ということで、ロワール地方の名手Julien Courtoisジュリアン・クルトワのワインをやることにした。

ドッシリ落ち着いて動かない頑固な性格どうり、つまり一切妥協しない造りのジュリアン・クルトワ。

特別なガメ品種、アメリカ産の苗木に接木してない特別な葡萄木のガメ品種をジュリアンが仕込んだワイン。

色合いはやや濃い目だけどスカッとした軽快なタッチで、透明感のあるミネラルは石英石を多く含んだ土壌からくるものだ。

感動的な複雑味のあるワインだ。タンニンがありながらもキメ細かくやさしさがあってグイグイと入ってしまう。

さて、メニューも一通り終了して、最後のフロマージに、そうだVIN JAUNEをやりたいとメンバーのフランソワが言い出した。そうフランソワは先ほど、ワインメニューにTISSOTティソ醸造のヴァンジョンヌのEN SPOISアン・スポワがあるのを確認している。

最初一本がジュJURAジュラ地方だったけど、最後もジュラで閉めることにした。

ジュラ地方では、もうレジェンド級の造り手STEFAN TISSOTステファン・ティッソのヴァン・ジョンヌだ。

ジュラの土壌の話を始めたら、もう止まらないステファンだ。

ステファンのジュラ・テロワール愛は世界一だ。そんなジュラのテロワールを知り尽くしたステファンが醸した

ヴァン・ジョンヌだ。特別なのに決まっている。

今日は、普段私達でもあまり飲む機会が少ないワインばかり揃っていたので、全員感動の連続でした。

そして、シェフのマキシムの心のこもった料理には感動ものでした。

料理の写真もいくつか紹介。

美味しい料理に美味しいワイン!

こんなに感動的な楽しい時間を過ごせるのは、ホントに幸せなことだ!!

そして、造る人達のPASSIONと人の心が伝わってくるのは、もう芸術なのである。

ホントに、自分達の心身が元気になっている。

すべてに感謝!!

2025年もいい年だった。26年はもっといい年になるだろう!!