ボジョレの禅僧? ジャン ・ポール・ブランが造るヌーヴォー


まさに葡萄園を歩く禅僧の風貌だ!どんな忙しい時でも焦っているところを見たことがない。


ヌーヴォーの出荷時期の11月初旬は毎年戦争のような忙しさだ!瓶詰機械とラベル貼り機械は昼夜稼働している時期がある。
特にアメリカや日本は空輸で、飛行機まで予約されているから遅れることは許されない。
出荷日の一日前になっても準備できてないことがある。
私も立ち会ったことがあるが、寝ずの作業となる。そんな時でも、ジャン・ポールは泰然としている。我々の方が焦ってきてしまう。まさに禅の高僧のような雰囲気だった。

先祖は母方も父方も代々葡萄栽培をやっていた。
代々このシャルネ村に住んでいた。この村一帯が葡萄園ばかりになったのはつい最近の事である。
酪農や他の作物との兼農だった。
葡萄園専門になったのはお父さんの頃だった。
そう、ボジョレ・ヌーヴォーがパリやアメリカなど外国にも出荷されはじめてからだった。その頃に、お父さんがドメーヌ・テール・ドーレを立ち上げた。
最初から有機栽培をしていた。だからこの畑には一切化学物資がはいったことがない。
土壌が生きている。だから、葡萄木に力がある。

ジャンポールの葡萄は美しく、力を感じる。