BEAUJOLOISE 2010 ボージョロワーズ 自然派試飲会-PART1

今年も盛大にボージョロワーズ試飲会が開催された! 今年は自然派発祥の地とも云えるモルゴン村の真ん中で行われた。 今年の主任幹事はマチュ・ラピエールだ。もう、自然派若手の中心的存在に成長しつつある。自然派もお父さんのラピエールの時代から大きく進化しようとしている。8年程前まではボジョレ地区での自然派の位置づけは非常に厳しい状況に置かれていた。ヌーヴォー出荷時にAC BEAUJOLAISを認可されず、空輸便がキャンセルされることもあったほどだ。 一般のボジョレ栽培家、醸造家の人達に随分誤解されて色んな妨害にもあって来た。自然派ワイン見本市をボジョレのド真ん中でこんな風に開催できるとは考えられないことだったのである。 今はボジョレワインが危機に瀕している。普通のボジョレワインが売れなくて瀕死状態の醸造家が多数いる。葡萄木を抜けばEUより助成金が下りる 為に引き抜かれた畑が目立つようになってきた。ボジョレの景色すら変わってしまいそうな勢いである。そんな中、マルセル・ラピエールをはじめ自然派ワインの勢いが止まらない。世界中からお客さんが集まってくる。 一般醸造家も自然派ワインの造り手への見方に変化がある。やっと誤解が解けてきた。マチュ主催のこの試飲会はボジョレの一般醸造家も参加可能だ。800人を集めるボージョロワーズの熱気は凄い!ブラボー!マチュ! ★CYRIL ALONZOシリル・アロンゾ(DIONY 東京:03-5778-0170、京都075-622-0850) 入口正面に陣取っているのはシリル・アロンゾだ。 天才的発想の持ち主のシリルは次々と新しい展開を考えだして行動している。 1-LA VIE EN ROSE ラ・ヴィ・アン・ローズ 最初のワインはエディット・ピアフの代表曲の名前が付いたワインだ。これもシリルの発想だ。レニエ村の08年だ。太陽が少なく難しい年にしては良く熟して果実味が豊かだ。ミネラル感もあって最初から美味しいワインに出会う。うれしいかぎりだ。ピエロの絵がラベルになっている。これもシリルらしい独特のエスプリだ。 2-TSUKI YOMI 07 ツキ・ヨミ(月よみ) 濃厚な色合い、グルナッシュを思わせる香り、濃縮感あふれるボリューム、ミネラル感もあり。ボジョレのガメイ品種とは思えないしっかりしたワインだ。シリルのお父さんジェラールもアヴィニョンよりの参加だ。いつも笑顔のジェラールだ。 ★MARCEL LAPIERRE マルセル・ラピエール(野村ユニソン:03-3538-7854) 自然派の原点となったマルセル・ラピエールのブースだ。今日は奥さんのマリーと娘がブースに立った。マチュは主催者として飛び回っている。マルセルは色んな人への挨拶で忙しい。しかし、パワフルなマリーだ。マリーは北フランスのロレーヌ地方の出身だ。若い頃、収穫のアルバイトにマルセルのところに来た。マルセルと恋に落ちてそのままこのモルゴンの人となった。 1-RAISINS GAULOIS 09レザン・ゴロワ VDP 本日の一番のお勧めだ! 安くて!旨い!自然派!3拍子揃い。2009年は世紀の年だ! マルセル『09年は自分が今までに造った最高の年だった』 と言いきる。若い木から収穫した葡萄を仕込んだワインだ。 若い木といえども09年の天気は、葡萄を完璧な状態で収穫できた。だからこのVDPは例年のモルゴンのワインに劣らない濃縮度と果実味の旨味を備えている。だから、この価格で!この品質!自然な風味が一杯詰まってる。本日NO1のお勧めだ!バッグ・イン・ボックスもありますよ!業務店でのハウスワインでマルセル・ラピエールをゴクゴク飲んでほしい。 2-MORGON 09 モルゴン  世紀の年! マルセルが“生涯最高のワインだ!”と言いきる2009年。 色合いも香りも濃いグルナデンのようだ。濃縮な果実味、ガメイが熟した時は若い時のグルナッシュのような風味になる。まさにスパイシーささえ感じる。そして、熟成すると芳醇なピノ・ノワールのように変身する。きっと09もそうなるだろう! ★PHILIPPE JAMBON フィリップ・ジャンボン(野村ユニソン:03-3538-7854 藤木) 自然派を造る為に生れてきた男 我らが愛するフィリップ・ジャンボンだ。愛すべきピューリスト。自然派の中でも極を追求するフィリップだ。他の分野からこの自然派ワインを造る為に醸造元になった男だ。元三ツ星レストランのソムリエからの転職だ。そこまでやるか!?と皆が思うほどのリスクを負う男だ。SO2は完全無添加、ワインがどんな風になっても無添加で通す。『自然界は正義が勝つようになっているんだ!バクテリアにも、善玉と悪玉があって、ワインの中で戦っているんだ。最後は必ず善玉が勝つんだ!』と子供のように言いきる。 そして、そんなフィリップを笑顔で支えている奥さんのカトリーヌだ。 フィリップのワインには強烈な熱狂的ファンがいる。カトリーヌ・ファンも多い。フィリップが子供のように夢を追い続けられるのも、この笑顔のカトリーヌがいるからだ。私もカトリーヌ・ファンの一人だ。 1-JAMBON BLAN ….CHARDジャンボン・ブラン・ ・・シャール フィリップ自身の白はまだ樽の中で悪玉と善玉が戦っている最中だ。だからまだ瓶詰できない。フィリップと同じくらいナチュラルな栽培家が近所にいる。フィリップの超自然派醸造の先生だ。ギー・ブランシャールという栽培家だ。そのシャールをとってワインの名前を付けた。フィリップのワインとは双子的存在と思って良い。ブランシャールのワインをフィリップが瓶詰したものだ。実にジャンボン風味のワインだ。 2-UNE TRANCHE DE JAMBON ユンヌ・トランシュ・ド・ジャンボン 一枚に薄切りした生ハムという意、の名がついたワイン。これも100%フィリップのワインではない。フィリップの友人のローヌのグルナッシュをブレンドしたものだ。ガメイ品種が良く熟した時はグルナッシュの風味が出る。このワインがまさにそんなワインの風味だ。そして、ジャンボン香がきっちりのっている。 ★TERRE DOREE /JEAN PAUL BRUN テール・ドレ/ジャン・ポール・ブラン   ボジョレ地区の最南端に位置している。土壌も粘土石灰質で花崗岩が風化した土壌の北部ボジョレとは違う。だから剪定もゴブレ方式ではなくギヨ方式である。醸造もMCではなく除梗もやる。同じガメイ品種でも全く違う風味を醸すジャン・ポール・ブランだ。 1-CUVEE PREMIERE キュヴェ・プルミエール (DIONY :東京03-5778-0170, 京都075-622-0850) 爽やかで、石灰質から来る締まった透明感のあるボジョレだ。 冷して魚料理にも合わせられる赤ワインだ。 2-CHARDONNAY CLASSIC BEAUJOLAIS BLANC シャルドネ・クラシック・ボジョレ白 (イースト・ライン:054-205-7854 門脇) 石灰質土壌の下に昔海底だった頃の魚介類の化石を含んだ岩盤になっている。その中に根っこが入っている。塩っぽいミネラル感のシャルドネが素晴らしい。鮨に合わせたい。 ★NICOLAS TESTARD ニコラ・テスタール (代理店 オルヴォー:03-5261-0243 田中) ロマネ・コンティのオーナーでもあるプリウーレ・ロックのところで、天才パカレと共にロックを醸していたニコラ・テスタールだ。ブルゴーニュ造りの真髄を知っているニコラがこのボジョレの地でガメイ品種とボジョレの高貴な土壌を、世に真価を再評価してもらおうと虎視眈眈と仕込んでいる。まだ誰も挑戦してない本物のブルゴーニュ方式でガメイ種を仕込む。 ニコラのピノへの愛着は凄い、またガメイ品種のキャパシティーはまだ世の人達が知らないのをニコラは残念がっている。ガメイはピノ・ノワールと従兄弟なんだ。凄いワインができるはずだ!と信じている。 2つのタイプに分けて醸造する。セリーが2つになる。 ニコラは今年からすべてを一新する。ラベルも造りも変えた。2つのセリーに分けた。 一つ目は葡萄柄ラベル。白、ロゼ、赤、このセリーはボジョレのイメージのごとく軽快で真っすぐでフルーティーで水かわりにグイグイ飲めてしまうタイプのワイン、そんな造りをしている。もう一つはガメイへの挑戦だ。今までにないガメイを醸すのがこのチャレンジだ。ラベルも黒字に白ウサギの上部にアペラシオン名とロックのワインラベルを参考した。 BLANC LAPIN ブラン・ラパン09 勿論、シャルドネ品種、7年だ。 しかし、このセリーはともかくシンプルで真っすぐ、飲みやすさをイメージして造ったワインだ。ニコラだから出来るSO2ゼロ。冷蔵庫に冷やしっぱなしで、仕事から帰ったらグイっとやりたいワインだ。 PINK RABBIT ピンク・ラビット09 セニエ方式のロゼだ。ロゼと云っても世紀の年のガメイだったこともあり、しっかりした構成をもっている。でも真っすぐで、シンプルさを追求したロゼだ。 自然酵母でSO2無添加、瓶詰め時に僅かのみの自然派ロゼは旨い。 ROUGE RABBIT ルージュ・ラビット09 典型的なボジョレスタイル。つまり、何も考えず気楽にグルグル(グイグイの仏語)と飲んでもらいたいワインだ。とニコラ。 でも軽快なスタイルの中にもニコラの繊細な造りが感じられるワインだ。 BEAUJOLAIS VILLAGES VIEILLES VIGNES ボジョレ・ヴィラージュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ このワインは100歳を超えるガメイの古木からの葡萄のみで、ブルゴーニュのプリウーレ・ロック時代の学んだ製法で醸したボジョレを超えるボジョレへのニコラ・テスタールの挑戦だ。ニコラは本気でピノ以上のフィネスを備えたワインがここで出来ると信じている。ニコラにはすでに自信を超えた確信をもっている。 果実味の濃縮感、細かなタンニンと酸のバランスが心地よいボリューム感。100歳の根っこが吸い上げたミネラル、それに由来した旨味がいっぱいだ。