Ecrit par Takeshita Masaki
昨年は6月と11月、そして今回と、ここの所頻繁に訪問のジュローム・ジュレ。
訪問のたびに自分で手造りのカーヴの工事進捗状況に驚く。
とうとう屋根も出来た。

   

さて2017年は霜に雹に乾燥と、ここ最近で1番少ない収穫量。。。
開花時期の寒さで、グルナッシュの収穫量が特に激減した。
2012年からは全ての区画てビオディナミを実施、ビオディナミ栽培を取り入れてから、ワインに酸が出てきたという。
標高高いといっても、どうしてもぶど熟度が上がりすぎてしまうアルデッシュ地方。
ジュロームはフレッシュ感溢れスムーズなワインを造るため、酸を大事にしている。

   

マセラシオンカルボニックもワインを減酸させてしまうということで、
Java以外のキュヴェは除梗している。
シラー、グルナッシュの2017年のフリーランて、プレスをタンクから試飲したが、プレスジュースの質の高さに驚かされる。
垂直式の小さなプレス機でゆっくりとプレスすることで、骨格がありながら、タンニンのまろやかな柔らかいワインとなる。
栽培にも醸造にも100%の注意と情熱をかけているジュローム。

   

霜の影響でぶどうが弱り、雑菌が入り死にかけているカリニャンの古木の汚染されている部分を1本1本手作業で取り除く。
虫歯を削る歯医者さんみたいなもんた。
しかし、身を半分削られながらも、生き続けるぶどうの生命力にも驚かされる。
その土地その土地によって、気候も土壌も違う。
この地区で収穫量を極端に落として凝縮したワインを造るのは自然に逆らうもので、ワインも高くなってしまう。

自然の与えてくれるものをそのまま受け入れながら、手頃な価格で、皆に喜びを与えるワインを造る!
7.5haのぶどう畑の剪定を全て1人で行う男!
カーヴを自分で造ってしまう男!
ビオディナミの攪拌器、噴霧器も、全部自分で造ってしまう男!
ジュローム・ジュレ!男惚れする男だ!
筆:竹下