久々の偉大なワインへの企画!フィリップ・パカレ氏とフェラーリ家の挑戦!
ブルゴーニュのグランクリュ畑、シャンベルタンや、クロ・ド・ヴージョなど銘醸畑を34年間も醸造してきて、今やブルゴーニュを代表する造り手になったフィリップ・パカレ氏が、プロヴァンス地方の極めて特殊な土壌を備えた畑に遭遇した。
フェラーリ氏と出逢いが、新たな挑戦心に火がついた。
フェラーリ・ファミリーにとって大切な区画のテロワールを検分したフィリップは、“ここなら!”自分が前々から造りたかったワインのスタイルが可能になる!と確信した。
フェラーリ氏とパカレの二人の“夢”を現実化させる緻密な仕事が開始された。
フェラーリ氏は、全く別の仕事で大成功を遂げている家系の当主。
彼のお母さんが人生をかけて精魂を詰め込んで世話をしてきた畑がここBormes les Mimosasボーム・ド・ミモザ村にある。
フランスの国定公園の中にあって、フランス大統領用の別荘が目の前にある風光明媚なのも気に入っている。
海に面しながら、土壌がシスト土壌に石英石が豊富に混ざっている特殊なテロワール。
そして、赤い粘土質区画と砂質区画に分かれている。
パカレにとって、ここの豊富な太陽からくる豊潤さを、このシストと石英石からくる“ミネラル感”で爽やかさ表現して
絶妙なバランスのワインができる。
つまりブルゴーニュでは得られない“豊潤さ”のワインに“繊細さ”を加えて今までにないスタイルのワインを造りたかった。
その上、ここでは風が常に吹いていて強烈な太陽をも涼しくしてしまう程である。
つまり、じっくり葡萄を熟しながら、酸をも兼ね備えて、しかもミネラル感をキッチリ内蔵した葡萄が可能となる。
この二人が最初に手掛けたのは、醸造所に資金を費やすのを後回しにして、まず、畑に集中することをした。
それぞれの畑のテロワールごとに細かに研究して、24区画に分類した。そこから生まれるワインのスタイルを徹底研究。
5年間のテロワール研究、区画別のワインをテースティング研究、更にブルゴーニュで培った繊細さを醸し出す醸造方法の改良、熟成を経て、やっと完成。
まさに“豊潤さ”と“繊細さ”の融合したワインのスタイルだ!
何と!素晴らしいんだろう!
豊潤なのに強さを感じない。
フランスでも今、話題のワインとなっている。
フランス雑誌“フィガロ”“テール・ド・ヴァン”などに掲載されたり、フランスソムリエ協会のテースティングに研究ワインとして、世界一ソムリエのオリヴィエ・プッシエール氏に選ばれている。