2010年 マルセル・ラピエ-ル・ヌーヴォ-編 

2010年マルセル・ラピエ-ル・ヌ-ヴォ-収穫

今年も元気いっぱいの雰囲気の中、素晴らしい葡萄を収穫できました。

マルセルが病気の中、奥さんのマリ-、長女のカミ-ユが大活躍!勿論、全体をス-パ-ヴィ-ズしているのは長男のマチュだ。
葡萄園での陣頭指揮がマリ-だ。そして、側面から援助を細かくするのは繊細な感性をもつカミ-ユだ。
収穫時のこの喜びと歓喜が実に大切だ。特にヌ-ヴォ-は一年に一回のワイン祭りに出されるワインだからだ。世界中の人達が、マルセル・ラピエ-ルヌ-ヴォ-を待っている。この収穫人達と共に、良い雰囲気の中、果実味と酸の素晴らしいバランスを備えた葡萄が収穫された。

2010年の収穫はトゥリア-ジ(選別)の年だった


収穫人はカゴを2つ持って、
1-完璧な葡萄と
2-やや痛んだ葡萄を分けて収穫して別々のカゴに入れる作業をした。
やや痛んだ葡萄でも傷んだ部分を切り取る作業をしながら、一つ一つの葡萄を見極めながらすすんだ。だから時間は普通の3倍はかかった。最初の一週間は25人で収穫していたけど、2週間目からは50人に増やして、
週間目は100人を動員して3週間で収穫を無事終えた。

さらに3トリア-ジュの効果抜群で素晴らしい年になりそうだ。
こんなに厳格にやったのは2008年以来だった。  
悪い部分を切取っている⇒


さらに葡萄園の端に集積した運搬用カジェット(箱)の場所でも2人の選別要員を置いて徹底した。ここまで徹底した選別を私は見たことがない。
自然派ワインを造ることの難しさがここにある。
単なるビオワインを造るには、ここまでの作業は必要ない。
自然酵母を使って発酵させるた為にはSO2の使用を控えなければならない。
何故なら、普通の醸造元は多少腐った葡萄を発酵槽に入れても、SO2を大量に添加して腐った箇所から雑菌が繁殖することを防ぐことが出来る。
しかし、自然派の造りは、発酵槽にSO2を添加すると、一年間の厳しい農作業で育ててきた自然酵母が死んでしまうためSO2は添加しない。
だから、腐っていない、痛んでいない健全な葡萄のみを発酵槽に入れる必要があるのです。単なるビオ・ワインを造っている醸造所はここまでの作業をやらない。
自然派ワインを造るということは、こんなに手間暇、お金のかかることをやらなければならないのです。この辺の事はラベルにも本にも書いてありません。目に見えないところで苦労している大きな違いと真実です。

醸造所に運搬された健全な葡萄⇒

2010年収穫スナップ写真集


AM9月中旬を過ぎたこの時期の収穫は、朝は8度から10度前後と結構寒いのが普通。早朝の7時に集合して皆で朝食カフェを飲んで7時半には葡萄園に立っている。まだ、チョット暗い感じ。
朝は、露もあり皆、カッパを着てマフラ-をして収穫を開始する。

PM 午後から太陽さえ出れば25度ぐらいまで気温が上がる。Tシャツ姿での収穫となる。

マルセル・ラピエ-ル醸造元には畑仕事のプロ集団がいる。普通の人の3倍の仕事量をこなす超プロ。

厳しい収穫仕事のあとの夕食と団欒のひと時で疲れを吹っ飛ばす!


3週間の合宿生活。
ブラジル人、リトアニア人、ブルガリア人、アメリカ人、チリ人、日本人と勿論フランス人、世界中から自然派ワインが大好きな若者が集まってくる。
そして、その中にはプロ級のミュ-ジシャンが何人もいる。夕食後はロックあり、サンバ、ボサノバ、吹奏楽器グル-プと歌やダンスで盛り上がる。
毎年、参加するメンバ-もいる。
それは毎夜が楽しい一期一会だ。


この収穫人の喜びが、この調べが
醸造所で発酵している自然酵母も
聞いている。
この“喜び”がリズムと共にワインの中に入っているに違いない。

そして、翌朝は皆元気に7時に朝食、7時半には収穫を開始していた。

良く遊び、

良く働く、

夢の3週間

2010年の醸造はマチュ・ラピエール


マルセルと完璧に5年間、マルセルが今世紀最高と云った2009年、そしてマルセルが人生最も難しい年だった、と云った2008年、中庸な2007年、中の上の2005年と諸々の対応処置をマルセルと実践してきたマチュには、既に、親譲りの柔軟な醸造感覚を身につけている。実に勉強熱心で几帳面な性格だ。今年の完璧な選別収穫を選んだのはマチュだ。
お陰で完璧な葡萄しか発酵槽に入っていない。

マセラッションは10~11日でプレスにかけた。
繊細な果汁を絞ることが出来た。

セミ・マセラッション・カルボニックを終えて、プレス前の発酵槽から
取り出した葡萄。 ⇒


まだ、残糖は残っている段階でプレスにかけた。

マチュは繊細さを狙っている。
今年はいたずらに濃さを狙うべきではないと判断した。

これから、さらにアルコ-ル発酵が続く。
素晴らしい繊細なワインに仕上がるだろう。