今回は久しぶりの畑巡りツアーのレポートです!
今回はラングドックの中でも実に美味いドメーヌ・クドゥレ*Domaine Coudoulet、ウルナックさん*M. Ournacの畑を見学して来ました!
彼は18歳の時、親に『ドメーヌを継げ!』と言われ続けていました。それに対しての反発心からか、彼は法律の道を選び、10年間ほど都会でビジネスマンとして働いていました。だがある日、やはり何かが違うと気付いた彼・・・
月日が経つにつれ、育った風景や自然の匂い、ブドウ畑が恋しくなり、ドメーヌに戻ることを決心したのです!そして今では7代目として、そして次の世代のために、日々チャレンジ満載な人生を送っています!
秋の色に染まった葉っぱに覆われているカーブ。
その大きな扉の中を覗けば・・・
綺麗に並べられた樽の列が!
写真では分かり難いですが、
インパクト大です!
続いては、タンク内で静かに眠っているワイン達・・・
お客様のオーダーが入るまで、ワインはこの中でゆっくりと瓶詰めさせるのを待っています。
ラ・リヴィニエール2007年のタンク
壁には、ウルナックさんしか分からない暗号が沢山・・・
そして隣の部屋に行ってみると、丸い穴が沢山彫られています。
何と私達は、地下に繋がっているコンクリート・タンクの上を歩いていたのです!
ブドウを傷つけないように、この穴からワインの液体を重力の力で移動して行きます。
ではでは!
畑を見ながらでの試飲の説明をどうぞ!
彼は何と70Haものブドウ畑を栽培しています!
そして植えてある品種の種類も半端ない!
シラーからマルサンヌ、ピノ・ノワールにピノ・グリ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソヴィニョンとグルナッシュ、メルローにムルベードル、ビオニエとシャルドネ、サン・ジオヴェーセやアリカンテ、プチ・ベルドーまで、とにかく豊富!
今年も新たにシラーとグルナッシュを植え、毎年品種の量を増やして行っている、元気はつらつなウルナックさん!
テロワールは略全部が粘土石灰質。
平均樹齢は20-30年。これからが楽しみなブドウ木が沢山!
1985年に植えたシラーの畑
2010年のシラーはとても綺麗な色合い!アルコール度数14度という少々高めなワインですが、フレッシュ感タップリで全然感じない!綺麗な骨格からはイギリス飴のような香りとフルーツの熟成感が感じられ、滑らかなタンニンからは心地の良い後味とエレガントさが溢れています。とにかく優しくて飲みやすい!
ムルベードル2010は一言で言うとガリッグ(香草)そのもの!オリエンタルチックなスパイスの香りから始まり、ボリューム感タップリなしっかりとしたバディ、そしてレグリスのアロマと共に感じ取られる繊細なタンニンはまさに南仏ワイン!
メルロ2010はまさに・・・メルロだ!!って感じです。ミントやハーブ、スパイスの香りが多いに感じられ、とても上品。このキュベは、十分熟成されたブドウそのものを味わえます!とにかく後味が長く残る、爽やかで柔らかいワイン。
これは90年代に植えたカベルネ・フランの畑。
このアリカンテの品種は、とにかく色が濃く、ブレンド用に使用される品種です。ですので葉っぱの色も真っ赤で目立つ!
普段はそんなに熟されていない時に収穫を行い、本当に色だけを目的にブレンドされる品種なのですが、彼は何と14度という、メチャ熟された時に収穫を行い、品種ワインにしてしまうのです!
彼の畑は本当に熟成度に関しては100点満点!
これは今年植えたピノ・ノワールの畑。
今年は他の区画から収穫されたピノの初ビンテージをリリース!
サッパリとした梅の香りは華やかでウットリ~!
グイグイといけてしまう、幸せになるワイン!今後のビンテージが楽しみです!
他にもカベルネ・ソビニョンは独特のハーブの香りが漂い飲みやすく、プチ・ヴェルドは素晴らしい骨格にまろやかさが足されてとてもフルーティー!最後のサン・ジオヴェーセも様々なアロマが引き出されていてスパイスの香りが強く、どれを飲んでもとにかくフレッシュでエレガント!
そして白ワインの試飲開始!
グルナッシュの畑。
ここはウルナックさんのお気に入りの畑でもあります。
10年前、この土地には大きな岩がポンと2個あっただけ・・・この土壌に一目惚れをした彼は、土壌に必要な土を運び、グルナッシュの植えつけをスタート!
今でも、この黄金に光る葉っぱを見ると感動するというウルナックさん。立派で綺麗な畑を皆さんにも是非見て貰いたいです!
ビオニエ2010は本当に美味しい!柑橘類やピーチ、スパイスも奥に感じられ、真っ直ぐで綺麗なバランスのワイン。喉越しも気持ちよく、グイグイといけてしまうフルーティで厚みのある一本です!
シャルドネ2010はビオニエに比べたらより花とスパイスの香りがしていてトロミがあります。
これはボリューム感タップリ!なのに爽やか感があり酸味もキリッとしているので、重みも無く、スイ~と飲めてしまいます!
今年植えたてのピノ・グリ品種の畑。
そして次は赤の、シャトー・セスラ、ミネルヴォワ・トラディシオン、キュベ・オルリック 2008*Cuvée Olric 2008。
これは複雑感をタップリ味わえるワインです!黒フルーツそのもののアタックから始まり、徐々にスパイシーな風味が込み上がってきます。飲んだ後にはとても長い後味が残り、またまたフルーティーさが前面に出てきて美味さアップ!
シャトー・セスラ、ミネルヴォワ・ラ・リビニエール2007*La Livinière 2007で試飲終了。
これもまた深みがあり、繊細でエレガントなワイン。プルーンやチョコレートの香りが漂い、熟成度あり、酸味あり、ミネラル感あり、バランスが綺麗に整っている一品。
最後に・・・
秘密の場所で、秘密のワインを注いでくれたウルナックさん。
これはなんと・・・1975年のグルナッシュです!
見てください、この茶色い色!
白品種ですよ!!!
味は・・・まさにシェリーの様な感じでした。
彼のワインの秘密は、
とにかく熟成されたブドウのみを使用している事。
皆さんも、
フレッシュ感が溢れ出ているウルナックさんのワインをどうぞお楽しみに!
Domaine Coudouletのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします:
株式会社オルヴォー
TEL : 03-5261-0243
FAX : 03-5206-8557
MAIL : tanaka@orveaux.co.jp