Beaujoloise – ボージョーロワーズ2012

CHRISTOPHE PACALETクリストフ・パカレ
マルセル・ラピーエルの甥にあたるクリストフはマルセルのPASSIONは自分が継承する。と言い切る。今日はお父さんも手伝いに来てくれた。クリストフのお父さんとフィリップ・パカレのお父さんは兄弟。


BEAUJOLAIS BLANC 11
クリストフのワインは彼の優しい性格と同じで実にやさしいタッチに仕上り。酸のコクもアルコールもすべてが穏やかでスーと入ってしまう。


FLEURIE 11
イチゴのような果実味、旨味、酸とすべてが出過ぎることなく、実に心地よいバランスに仕上がっている。グイグイ入ってしまう。ガメ品種の良いところをすべて備えている。
ガメラーには堪らないワインだ。

CYRIL ALONZO シリル・アロンゾ

シリル・アロンゾもお父さんのジェラールが応援に駆け付けた。ジェラールは元レストラン・ターブル・ド・シャントレの元オーナー、今はアヴィニョンでレストラン・アロンゾをやっている名シェフである。勿論ワインは自然派オンリー。シリルは溢れるアイデアの持ち主。ラベルのセンスが抜群だ。

TERRE JAUNE テール・ジョンヌ10
南ローヌ、70歳のグルナッシュを仕込んだ。シリルらしくそんなに濃いワインには仕上げない。コンクリート槽で除梗なしのセミ・マセラッション・カルボ醸造。あまり濃くしたくないシリルはピジャージはやらない。黄色の粘土質なのでしっかりした骨組みをもったワインに仕上がっている。

COTE DE PYコート・ド・ピ11
モルゴン村の銘醸ワインを生み出す丘の斜面。ジャン・フォワラールの横の畑。マグネシウムを含んだ岩盤土壌、40歳のガメ。シリルらしいミネラル感が中心の真っ直ぐな辛口タイプのガメ。サクランボの果実味、ややスパイシーなコショウぽい風味に潮っぽさを感じる。

QUARTZ ET SABLE クオーツ・エ・サーブル11

ランティニー村にある70~100歳を超える古木が存在する特別な畑のガメ品種。まさにシリルの真骨頂を表現したワインのスタイル。“ワインの価値は色の濃さではない”
軽めの色に、爽やかな果実味、石英石、水はけの良い土壌からくる軽やかさ、透明感があるザ・シリルのスタイルのグイグイはいる心地よいワイン。

CHAMONARD シャモナール

マルセル・ラピエールの幼馴染“シャ”猫というあだ名で皆に親しまれている。マルセル在命中は夕方になるといつもマルセルのカーブにやって生きて一杯ひっかけていた。

マルセルに最も近いところに居た人物のひとり。
マルセルがシャト・カンボンを購入した時、シャモナールも出資した。
だから、共同出資者でもある。
シャモナールはいつも古いミレジムを持っている。
今日は2003年を持っていた。猛暑の年だ。

2003年のわりには酸がシッカリのっていた。タンニンは溶けて、ピノッテしている。まるでピノノワ-ルだ。

GEORGES DESCOMBES ジョルジュ・デコンブ

今日は二男のケビンと末っ子のマノンちゃんがブースに立っていた。つい最近まで小学生だったマノンちゃんが突然、思春期をむかえて化粧をするようになった。女の子が女性に突然変わった。

1)CUVEE Gigi キューヴェ・ジジ 11
イヤー!美味しい!まるで葡萄ジュースだ。搾りたての葡萄ジュースをそのまま飲んでいるという感じ。

たた5日のマセラッションで軽くてフレッシュで生果実の風味。ジジとは奥さんの名前からとった。ジスレンのジを繰り返してあだ名になっていて、明るく気さくな性格の奥さん“ジジ”はモルゴン村の人気ものだ。
ジジの性格そのもの、明るいワインだ。

2)MORGON モルゴン11

濃度はひかえめだ。スパイシーでミネラル感を含んだ果実味。フラッシュな酸はザ・デコンブだ。果実とのバランスが良い。

3)BROUILLYブルイ11

デコンブのブルイはブルイ山を見下ろす隣の山斜面にある。花崗岩の岩盤土壌に育つガメ.樹齢も最も若い木が30年。ミネラル中心の真っ直ぐな果実味がスカットする。


4)BROUILLY VIELLE VIGNE ブルイ・ヴィエイユ・ヴィニュ10
ブルイ山を見下ろしながら育つ100歳のガメ品種。コート・ ロッティのような急斜面。根っ子が岩盤を破って地中深くからミネラル分を吸い上げている。10年産は真っ直ぐな果実味に透明感があるスタイルに仕上がった。超おすすめワイン!!

DOMAINE COQUELET ドメーヌ・コクレ

デコンブの長男、ダミアンが独立して創設した醸造元だ。村の長老達から愛されていたダミアンはモルゴン村の最も良いと云われているコート・ド・ピの畑を譲りうけた。一生懸命働くところが長老から認められたのだろ。お父さんゆずりのパワフルで酸がピリッと光るミネラリーなワインを造る。

小さい時からお父さんの横で畑の中で遊びながら育ったダミアン。お父さんの趣味の モトグロス、オートバイ・レースにも帯同していた。醸造学校へ行きながらお父さんの右腕となって働いていた。本当に畑仕事とワイン造りが好きな若者だ。仲間を大切にする青年だ。収穫時は多くの友達が手伝いにやって来る。昔からの友達が今アメリカに在住している。そんなことから、ダミアンのワインがアメリカに出荷し出した。もの凄い勢いで人気が上がっている。文句なしに旨いからだろう。


CHIROUBLE 11
シルーブル地区の斜面にある畑、地表は花崗岩が風化して砂状になっている。水捌けが良い土壌。ミネラル感と果実味そして酸が素晴らしい。
COTE DE PY 11 MORGONの最良の畑コート・ド・ピ。花崗岩とシストの岩盤土壌。60歳以上の古木が沢山ある。果実味の中にミネラルが共存、そしてお父さん譲りのフレッシュな酸が見事としか言いようがない。

NICOLAS TESTARD ニコラ・テスタ

BEAUJOLAIS BLANC ボジョレ・ブラン

プリゥーレ・ロックで醸造長を務めたニコラ・テスタの醸造の技は天下逸品だ。最近、白にも気合が入っている。11年は小型の木製垂直式プレスでじっくり絞った果汁で醸造した。口中に入れても水より透明感があって、潮っぽいミネラル、グイグイ一本が空いてしまう。

BEAUJOLAIS VILLAGE ボジョレ・ヴィラージ

ピノ・ノワールをこよなく愛するニコラが造るガメ品種は限りなくピノに近い。軽やかな果実味とミネラル感が実に心地よい。そっと横から、持参していたプレス・ワインを飲ませてくれた。ワー!まさに高級ピノ・ノワールだ。ガメはピノの従弟品種だ。それをニコラが醸すとピノッテしてしまう。特に良質プレス・ワインはピノだ。


JEAN-CLAUDE LAPALU ジャンクロード・ラパリュ


今、フランスで最も光っている醸造元を一人挙げろといえば、私は迷わずジャンクロード・ラパリュを挙げる。
質実剛健、優しく、後輩の面倒をよくみる。果敢に新しいことに挑戦し続ける。マルセル亡き後のボジョレの新しいリーダーになりつつある。心より信頼のおける人物だ。多くの若手自然派が人望を寄せて、ここから旅立っている。


TENTATION 11タンタション
11年は特別繊細なワインになった。一段とフィネスなワインになってきた。濃いのが特徴だったけど、ミネラルが中心で透明感と果実味が爽やかなイメージでバランスが取れている。
BEAUJOLAIS VILLAGES VIELLES VIGNES 11
ボジョレ・ヴィラージ・ヴィエイユ・ヴィーニュ
11年の収穫に私は立ち合った。全ボジョレの中で最も健全で美しい葡萄が穫れたのがジャンクロードだった。その葡萄を底の薄い小さな籠で大事そうに醸造所まで運んでいた。すべての動作・作業への気配りはロマネ・コンチ以上ではないか、と思う程である。このワインは80歳から90歳の畑区画、50歳の畑区画の古木ガメを仕込んだもの。最近、ラパリュはあまりピジャージをしない。中庸の濃度の色、古木が地中深くから吸い上げたミネラル感と透明感を伴った旨味が素晴らしい。

BROULLY CUVEE DES FOUS
ブルイ・キューヴェ・デ・フ

ジャンクロードがガメの可能性を追求しきったワイン。ボジョレのロマネコンチといっても良いワインだ。近年、ジャンクロードはロマネコンチ醸造の瓶詰前の新酒のテースティングに招かれて行っている。ジャンクロードの人物、技が認められている証拠だ。
10年とまだ瓶詰前の11を試飲した。80歳以上のガメのみを丹念に仕込んだワイン。


濃すぎることなく、果実味が豊かで、ミネラルの旨味が繊細だ。ここ2年前よりプレス機を垂直式の古式を採用している。一段とフィネスが増してきた。

ALMA MATER アルマ・マテル
3年前よりジャンクロードの新たなる挑戦。アランフォ・陶器カメの中でのセミ・マセラッション・カルボ醸造・熟成。陶器は息をしているから、空気の出入りが樽より多い。醸造・熟成中から酸素に慣れてくる。熟成中の蒸発分は樽の2倍近くかかる。
しかし、出来るワインは特別だ。よりテロワールが全面に出てくる。バラエタルさは消えてしまう。もうガメではない。ふくらみがあって、よりミネラルのフィネスが出てくる。純粋な土壌が表現されたワインだ。ピノにグルナッシュを僅か足した感じだ。

VIN DE FRANCE ヴァン・ド・フランス

ジャンクロード・ラパリュから旅って独立した女性醸造家。その名もフランス。名前が何と“フランス”というフランス人女性。ワインとの出会いは収穫期のバイトだった。ジュラ方面の出身のフランスは収穫に来てワインにドップリ浸かってしまった。『ワインは自然との関わりの中で出来上がっていく。自然への対応の仕方をすべて自分の責任で決定していくところが大好きなんです。ワインが美味くなるのも、不味くなるのも自分の責任である、というところが気に入っている。』とフランスは云う。流石にラパリュの教えを享けたワインだ。果実味とミネラルのバランス感覚が似ている。しかしフランスの女性的なニュアンスが入って柔らかなフルーティーさが全体に広がっている。グイグイ入る心地よさがある。今年、元ジュル・ショーヴェ先生が所有していた畑を買い取った。今後が楽しみな女性新人の登場だ。

PHILIPPE・VALETTEフィリップ・ヴァレット

今日は弟のバティストがブースに立っていた。フィリップの奥さんは主催者側の人間として受付をやっている。フィリップも忙しそうに動いていた。バレットはいつも感動的なミネラル感を我々に提供してくれる。頑強なフィリップの精神力がワインに表現されている。

MACON VILLAGE09 マコン・ヴィラージ

09は最高力強かったので熟成に時間が必要だった。年代を飛び越して10年を最初に売り、最近09をビン詰めした。パワフルなミネラル感はヴァレットの名刺のようなもの。
MACON CHAINTRE08
シャントレの畑はヴァレット家の醸造所がある丘の上から下までの斜面にある好立地の畑。ここはいつも力強いミネラル、それにも負けない果実味、ホワットとした柔らかさがある。

VIRE-CLESSEヴィレ・クレッセ
08と云うこともあって、やや熟成してミネラルと果実味と酸のバランスが心地よい。ヴィレ・クレッセの土壌からくるミネラルの優しさもある。

JULIE BALAGNY ジュリー・バラニィ

5年前まではニームでグルナッシュからフルーリーにやって来たジュリー。フルーリの小山の奥まったところに林に隔離された最良の畑を確保できた。他の農家の影響を受ける心配が全くない、最良の斜面だ。
南ローヌではグルナッシュ、カリニャン、メルローなどの多品種を栽培醸造を担当していた。温暖化の昨今、南でのこの経験は今でも生きている。

SIMONE10 シモン
ジュリーの性格のように真っ直ぐな、スカットした透明感のあるワイン。
女性的な果実味、柔らかさも備えたグイグイ飲めてしまう逸品だ。

SEPT LUNES セット・リュンヌ

ボジョロワーズでは毎年、他の地方を一つだけ招待している。今回はローヌ地方といことで、ローヌから数社の蔵が参加していた。その中の一番人気はジャンのSETP LUNESだ。10年前に近所の蔵元7人でビオ・ディナミを始めた。今、残って自然派を造っているのはジャンだけだ。

ST-JOSEPH BLANCサン・ジョゼフ・ブラン白


ルーサンヌ50%、マルサンヌ50%ミネラルの旨味がバランスの中心。

GLOU グル
ガメ100%のフレッシュで、旨味・果実味がのってグイグイ飲めてしまうヤツ。


CHEMIN FAISANT 10 シュマン・フサン
ジャンの気合の一本。ドメーヌの完璧・健全に収獲できたシラーを最後まで
SO2の添加をしないで造ったサン・ジョゼフワイン10年間のビオ・ディナミが生きている。ミネラル感かるくる潮っぽさ北ローヌのシラー良さは出ている。

新たな地平線が開けたBEAUJOLOISE , BIOJOLAISE ,BEAUJOL’ART

自然派とは一線をおいてビオ栽培に力をおいているBI0JOLAISEビオ・ジョレーズ。普通栽培でありながら美味しいワインを造る事に熱心な醸造家のBEAUJOL’ARTボージョラート、この二つのグループは自然派ワインとは一線を引いていた。特にBEAUJOL’ARTボージョラートの普通栽培家の人達は10年前は敵対心を自然派グループに抱いていた。それが今は一緒BEAUJOLOISEボージョロワーズに合流して、同日に一緒に隣接した別会場で合同試飲会を開催している。


BI0JOLAISEビオ・ジョレーズは自然派醸造家とはまた違った雰囲気・空気・エネルギーがある。醸造においてはセミ・マセラッションにこだわらず、SO2の添加についての見解がことなる。日本では自然派ワインもビオワインも同一視していますが、フランスでは一線が引かれている。これはビオ・栽培家の方が“我々は自然派ではない”という人達が多い。土壌は完璧に生きている。
別に不仲な訳ではないので誤解がないように。それぞれがそれぞれの造りを尊重して今日は結集している。

夜はミュージックも入って大宴会
今、ヨーロッパは空前の自然派ワインブームだ。いやブームは超えて一つのムーブメント、新たなワイン文化が芽生えてうる。
欧州のレストラン業界では、もう自然派ワインなしではワインメニューが成り立たないところまできている。

またも世界第一位のレストランになったコペンハーゲンのNOMAのワインリストは自然派ワインが中心だ。世界のグルメファンが自然派に馴染んできた。フランスの星付きレストランも自然派ワインがないところはない。