ボジョレのテロワールを真っ直ぐに醸す!



守・破・離の境地・努力の人ニコラ・テスタール

ニコラ・テスタールの経歴は物凄いものがある。
超一流のブルゴーニュ醸造家・ジル・ジャイイェ、ロマネ・コンチのオーナー・アンリー・フレデリック・ロック、 天才醸造家フィリップ・パカレ、鬼才醸造家・フレデリック・コサールなどブルゴーニュを代表する醸造家と共に働き、教えを享けた。
 その教えを忠実に守りながら熟練を積み、卓越したそれぞれの教えを統合して、それらのエッセンスを更に10年間の歳月をかけて実践を重ねて練磨して、それらを超えた、離れたところにニコラ・テスタール流という新たなる領域・調和を編み出した。最近のニコラのワインにはガメを超えた何かを感じる。

ボジョレの他の醸造家と明らかに違うのは、ブルゴーニュの銘醸土壌とピノ・ノワールを知り尽くしていること。そして何よりもピノ・ノワールとガメを愛している。ガメ品種とピノ・ノワール品種は兄弟品種である。まだ誰も挑戦してない事をニコラはやりたかった。ボジョレの土壌には花崗岩、石灰土壌とあり、明らかにブルゴーニュに匹敵するほどの銘醸土壌があり、ボジョレは世間から過少化評価されている、といつも思っていた。

5年間のプリューレ・ロック時代に醸造長としてヴォーヌ・ロマネ、クロ・ド・ヴージョ、シャンベルタン・クロ・ド・ベーズなど超一流ブルゴーニュ土壌でワイン造りをしてきた。
 同じやり方でボジョレのテロワールの神髄を表現する仕事をライフワークにしたかった。ニコラは昔からガメ品種も好きで愛飲していた。特にマルセル・ラピエールを尊敬していた。プリューレ・ロック時代にちょくちょく顔をだして指導してくれた。

何故なら、アンリー・フレデリック・ロックのワイン造りの師はマルセル・ラピエールだったからである。ニコラ・テスタールのワイン造りの基盤は自然派の父ルセル・ラピエールからの直伝で成り立っている。 だからルセルが一生をかけて表現してきたガメ品種にも特別の思いがあった。 ブルゴーニュ・ピノ・ノワールとボジョレ・ガメ、ニコラには共通の調和がある。ニコラが醸すボジョレ・ガメには、どことなくブルゴーニュ・ピノを感じさせる“調和”がある。偉大なる師達とは離れたところに、ニコラ独特の流派を確立した。

 

ニコラ・テスタール・2014年情報

≪8月20日撮影、髪を切って14年収穫を待つニコラ≫

楽しみなのは、そんな境地に達したニコラが醸す2014年のニコラ・テスタール・ヌーヴォである。 4,5,6月と理想的な天候が続き、開花まではすべてが順調だった。
葡萄木の成長具合も例年より10日間ほど早くすすんでいた。
7月に入ると更に晴天が続き、逆にチョット乾燥状態で葡萄成長に必要な水が不足する程だった。
7月中旬にはなんと36度を超す日が数日間もあった。

ガメ品種はピノと同じく北の葡萄なので、36度という猛暑には慣れていない。葡萄皮が焼けてしまった葡萄がでる程だった。 その上、雨が数か月も降らなかったので、完璧な水不足状態になった。皆が雨を欲しがっていた。

8月に入ると、今度は逆に雨と曇り空の日々が続く極端に涼しい天候に劇変した。北ヨーロッパからくる低気圧がボジョレ、ブルゴーニュ、ジュラ、アルザスなど北フランスに定着してしまった。 8月中は異例な冷夏が続いた。しかし、5,6,7月の晴天続きで葡萄成長が例年より10日ほど例年よりすすんでいた。それが例年並みに戻っただけでそれほどの悪影響は出ていなかった。

写真は8月12日の葡萄の色着き状況。この時期の葡萄は7色に輝き大変美しい。

1日太陽がでると色は劇変する。同じ葡萄園でも気の早いセッカチな葡萄はもう右のようにまっ黒になっているものもあった。 これだけ、色付き状態がかけ離れていると収穫日の決定が難しくなる。ニコラはこの時点で収穫は9月の中旬になるだろうと想定した。
 

ニコラ・テスタール・幾多の困難を乗り越えて歓喜の2014年の収穫!!

 

独立して10年間、腕を磨き続けてきたニコラ。

しかし、この4年間は雹など天候被害に連続してやられた。 2010、2011,2012年の3年間連続で雹被害にやられて収穫量が半減した。 昨年も冷害被害でやはり収穫量が少なかった。
その影響で、14年は経済的にも、精神的にも極限状態の日々が続いていた。従業員も雇えない状況、思うような農機具も新規購入できない。
お金の切り目が縁の切れ目と云わんばかりに、今まで付き合ってきた人達が次々と離れていった。
ニコラにとって14年は天より課せられた課題に直面にしながらも、一人で黙々と働いた一年だった。
心労から体調も崩して入院もしたこともあった。
8月の冷夏で今年もダメかと思っていたところに、9月の初旬より好天気が続いた。葡萄がミルミルうちに熟していった。

明るいカロールが本当に支えた2014年
 


ニコラ
がワイン造りに専念できるように他の問題はカロールが全面にわたって奔走して支えていた。 そして、今日の日がやって来た。
10年間、磨き続けてきた技を発揮することができる原料としての葡萄を収穫することができる。 収穫量も満足のいけるものになりそうだ。 今年のニコラのワインには色んな思いが込められている。
人間ニコラカロールのエモーションが込められている。
 

14人の自然派ワイン好きが葡萄を狩る

9月15日より収穫を開始した。多くのボジョレの他の自然派蔵は一週間前より初めている。
ニコラの畑はやや標高が高いのと北風の通り道になっており、涼しいミクロ・クリマを備えている。葡萄が熟すのがチョット遅い。

St-Etienne-la-Varenneサンテ・チェーヌ・ラ・ヴァレン村の丘の反対側のラパリュ醸造の畑は暖かいミクロ・クリマを備えている。全く反対の性格クリマである。

草ボウボウの中に葡萄木があり、収穫は草を分けながら葡萄を探して採るという感じ。

8月の雨の多い天候で、草の伸びも早かったこともある。

また、水分を草が吸い取ってくれるので、葡萄果汁が薄くなる悪影響を防いでくれた。

2014年ニコラ・ラパン・ヌーヴォー情報

最初にヌーヴォー用の葡萄を収穫。冷夏でゆっくり葡萄が熟したので、上品で繊細なポリフェーノールを備えた葡萄を収穫完了。 酸も残って上品な果実味とアルコール分も11.5度のグイグイ飲めてしまう自然派ヌーヴォーとなるだろう。

2014年こそ今まで蓄積してきたすべてをかけて 思いっきりボジョレのテロワールを真っ直ぐに表現できる“ザ・ニコラ”のスタイルとなるだろう。
小粒で上品なタンニンを備えたピノのような葡萄だった。人間二コラ、完璧な葡萄、涼しいミクロ・クリマ、今年のニコラ・ヌーヴォーは絶対に見逃せない!
 

2014年のニコラ・テスタール・ヌーヴォーはエモーションが伝わってくる!

今年はイタリア人の自然派ワイン好きが収穫に集まった。ムードメーカーとなって雰囲気が実に明るい。
収穫が笑顔 と共に行われれるのは 素晴らしいことだ。

葡萄を食べて皮を噛んでタンニンを確認。種の色をみて茶色に熟成しているのを確認。


理想的な小粒のガメ品種を収穫。 これで飛びっきりのワイン造る!

収穫の合間にある休憩時はロゼワインで乾杯!! 体力的にきつい仕事を元気に連帯感を醸成する大切なひと時。


2週間は毎日、寝食を共にする家族のようなもの。カロールの美味しい料理で元気が出る。

今年、色々あったけど、乗り越えて収穫にたどり着いた事を確認しあうテスタール夫婦
2014年のニコラ・ヌーヴォーはエモーションが伝わってくる!