フィリップ・テッシエ

ビオでブドウ栽培を行ない、良質でリーズナブルな、とてもコストパフォーマンスの高いワインを造り出しているので、ここは是非とも訪問せねばということで伺った。ドメーヌに到着すると、優しい笑顔でオーナー醸造家のフィリップが迎えてくれた。当初から感じていたが、フィリップは寡黙でまさにお百姓さん、という風貌の、とても柔和な生産者だ。

早速畑を案内してもらいながら話を伺う。ドメーヌの由来は、1960年に父がこの農地を買ったのが始まり。当時はアスパラガスなど野菜の栽培もしながらブドウ栽培を行なっており、収穫したぶどうはそのまま醸造業者に売り渡していたそうだ。フィリップが引き継いでワイン造りをするようになったのは1981年で、ブドウ栽培を行なうに従い、ワイン造りをするのならまず自然なブドウ栽培をするべきだと考えるに至った。理由は3つ。
①化学物質で環境を破壊することなく、回りの自然環境を尊重し、環境と調和した栽培を行なうことが重要 
②農薬の使用は使用する自分たちに害
③ぶどうの樹自体が元気になりエネルギーの詰まった良質ワインが出来る

実際、ビオに転換し7,8年経過したら効果が目に見えてはっきり出てきたという。ぶどうの樹自体が力強くしっかりとし、一本一本の樹の個性がよりはっきりと表れてきた。しかもワイン醸造時の発酵に必要な野生酵母が豊富になり、特に酵母のバラエティが豊かになったという。なるほど、それは超重要なポイントだ。しかし、ビオによるブドウ栽培はいいことだけではない。ビオに転換してから仕事量は25%も増加したそうだ。いいワインを造るということは決して楽なことではないと実感。

さて、それでは試飲だ。 シュヴェルニー白 は、白い花や洋梨の香りで、口に含むと優しい酸が心地よく爽やか。とてもバランス取れていていくらでも飲めそうだ。 クール・シュベルニー はロモランタンというクール・シュヴェルニーでしか栽培されていない土着品種100%で醸造。こちらはハチミツやアカシヤの花のようなより熟した華やかな香り、口に含むとこちらの方がやはり厚みと力強さがある、1/3は樽熟。シュヴェルニ赤‘06の “ポアン・ド・ジュール”というキュヴェ、2/3がピノ・ノワールで残りがガメとコで樽熟6ヶ月、熟したイチゴの風味まろやかで中身の詰まった味わい。この価格でこの味わいは他にないだろう。素直にうまいワインだ。ストックがもうないのが残念、’07を待たねばならない。

テッシエのワインは本当に気取ったところ、肩肘張ったところが全くない。香り豊かでバランスよく、気兼ねなく価格も含めて気楽にスイスイ飲めるワインだ。こんなこと言っては失礼かもしれないが、まさに生産者本人とそっくり!畑を21haとそこそこの広さと生産量を持っているのに大人気ですぐ売り切れてしまう理由は、その辺りにあると感じた。


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