今日訪れたのは、コート・ドゥ・ボーヌで代々続くデュポン・ファン家の4代目にあたるレイモンさんの自宅です。まだ若いレイモンは、お父さんや祖父が畑で働く姿を見て育ち、自然とワインに魅力を感じるようになり、醸造家という道を選びました。

15歳の時、お父さん、ミッシェルさんからシャルドネの畑をもらい、試しに自分のワインを造ってみたレイモン。その経験が以外と楽しく、ディジョン大学でワイン醸造の資格を取得した後、お父さんに畑を借りて、やっと自分のワイン造りを始めます!
レイモンは本当に優しくて気さくな人です。会った瞬間からフレンドリーで、何か充実感が伝わってきます。それもそう。やっと自分の家も建ち終わり(しかも全部彼一人で建てたから凄い!!)、奥さんのお腹の中には赤ちゃんもいて、今年も美味しいワインが出来上がり、幸せたっぷりなんですもん!!羨ましいです・・・!

これが彼の家です。白とベージュに整っていて、モデル・ルームみたいな凄い素敵な部屋です。インテリアは全て奥さん任せ。とてもセンスが良く、可愛くて、日当たりも良く、私達も住みたくなってしまうような家です!

レイモンのワインは、彼の穏やかな心が伝わってくるような、繊細で滑らかで優しい味がします。


ピュリニー・モンラッシェ « レ・シャルム » 07 * Puligny Montrachet « Les Charmes » 07
シャルドネ100%、樹齢20年、粘土石灰質の土壌で造られたこのワインはもう美味しすぎる!!酸味とアルコールのバランスが最高。桃やバニラの甘い香りが印象的です!

ピュリニー・モンラッシェ ・プルミエ・クリュ« レ・フォラティエール » 07 *Puligny Montrachet 1er Cru « Les Folatières » 07
シャルドネ100%、粘土石灰質の土壌、樹齢15年
この畑はとても日当たりが良く、ブドウが熟成するのがとても早いのだそうです。口当たりも抜群!パワフルで真直ぐなワインだと思ったら、ピュアでフレッシュ感もあり、とてもミネラルなワインです。

ムルソー・レ・ティエ 07 * Meursault Les Tillets 07
シャルドネ100%、粘土石灰質の土壌、樹齢25-30年
このキュベはレイモンが大好きなキュベです。それもそのはず!口に含んだ瞬間、シャルドネのエレガントな繊細さが、ファーっと広がっていくからです!ミネラル感が強く、パワフルでフレッシュ!果実身が強く、レイモンの若さと野望がこの一杯から伝わってきます。

ムルソーの畑です。

ムルソー・レ・ヴィルイユ・ドゥス 07 * Meursault Les Vireuils Dessous 07
シャルドネ100%、粘土石灰質の土壌
レ・ティエの南に在る畑です。レイモンは30%しか新樽を使用しないので、樽の香りより白い花の香りの方がどのキュベにも強調されています。このムルソーは力強さと存在感があります。口の中に広がる柑橘類の味は絶品!彼の白ワインは是非皆さんにも試して貰いたいです!

オークセイ・デュレス・ロゼ 07 * Auxey-Duresses Rosé 07
ピノ・ノワール100%、粘土石灰質の土壌
このロゼは絶品です。目をつぶって飲んだら白ワインのよう!色も薄くて、とても繊細!本当に『何このロゼ?!』と思うほどミネラルが感じられて美味しい!レイモンいわく、『これはシャルドネのように醸造されたピノ』なんです。ゆっくり優しくプレス機に掛ける為、ブドウの液体に殆ど赤い色が付かないのです。この様なワインは、 « ウイユ・ドゥ・ペルドリックス *Œil de Perdrix» (ヤマウズラの目)と呼ばれていて、薄ピンク色のワインの事を示すのだそうです。

オークセイ・デュレス・レ・ヴィルイユ 07 * Auxey-Duresses Les Vireuils 07
シャルドネ100%、粘土石灰質の土壌 、樹齢15年
甘い白い花の香りがするこのキュベは、果実身が強く、何とも言えないねっとり感が印象的。若い木なのでパワフル感もあり、なおかつ酸味も感じられるので、フレッシュな後味が美味しい!


ブルゴーニュ・ブラン 07 * Bourgogne Blanc 07
この畑はPerrieresの畑に囲まれた一角で、ここだけAOC BOURGOGNEなのです。AOC 制定された時は葡萄園でなかった位置です。土壌構成はPerrieresそのものです。
シャルドネ100%、粘土石灰質の土壌 、樹齢38年
ミネラル感たっぷりなこのワインは、繊細さと力強さをより表す為に、普段より2ヶ月間長い間シュール・リ熟成されています(12ヶ月間)。酸味とアルコールのバランスが最高!とても真直ぐでエレガントな味わいが魅力的!

ブルゴーニュ・ブランの畑です。

皆さんもこんなに繊細なワインを試飲して、リラックス状態。それもそのはず!この家は何か人を落ち着かせるような雰囲気が漂っているからです!

彼の庭にはプール、そして鯉が泳いでいる池も在るのです。
これも全てレイモンが造ったそう・・
ワインも造れて、家も池までも建てちゃう彼は理想的な旦那さんです!

『畑での仕事は一番大切な作業だ。僕は自分自身の成長の為にも、もっと自分のブドウの木を知って、分かっていきたい。そうしたら更に繊細で僕らしいワインが出来るはずだ。ヴィンテージによりブドウの出来具合も違う。だから毎年ワインの出来具合も違うに決まっている。僕はいつも疑問を持ってワイン造りをするべきだと思っている。一番大切なのは、季節と気候に合わせて、やるべき事をやるべき時にする事だ。』
これぞワインを愛して、ワイン造りを堪能している人の言葉だ。2008年の彼のワインも期待出来るぐらい美味しく造り上がるのでしょう!