ラングドック地方ベジエの街の西北に、200人足らずの小さな村Assignanアシニャン村がある。
この村に400年も続いている醸造元がある。
Bio公的機関が存在する前から400年もずっと自然栽培をやっている葡萄園がある。
標高が高く、葡萄が熟しながらも酸がキッチリ残る特殊なミクロ・クリマ(微気象)を備えている。
そうSouliéスリエ醸造である。現当主はレミー・スリエ氏。
いつも笑顔が絶えない実に心地よい人物である。

この地方では、100年前まではサンソー品種などが主力品種だった。
乾燥して南仏の強烈で過酷な太陽の元でも軽快で涼しい果汁出してくれる特別な品種だった。
100年前はこの地方では、アルコール度数8~10度ぐらい。ワインでグイグイ飲めるスタイルのワインだった。
水道水がなかった当時では、水代わりに一日に何リットルも飲んでいた時代だった。

そんな村で、レミー・スリエ氏の協力をえて、日本向けの特別Cuvéeワインを造ってもらった。
それが。Cuvée Bouキューヴェ・ブーである。サンソー100%のワインである。

 

切っ掛けとなったのは、10年前、東京のオザミ・デ・ヴァンAux Amis des Vinsの丸山弘人氏と大阪の小松屋社長の藤田氏がスリエ醸造を訪問した際、レミーと3人で意気投合して造ることになったのがこのキューヴェ・ブーである。
ラベルの図柄(3匹の子豚)は丸山氏の直筆である。

このキューヴェを飲むには、東京ではオザミ・デ・ヴァンAux Amis des Vins系列のお店、また、大阪では小松屋酒販が卸しているお店で飲むことができます。

近年、サンソーは引き抜かれてラングドック地方でも少なくなってきた。レミーは積極的にサンソー品種を植えている。
ちゃんと醸造するとまるでピノ・ノワールのような風味になる品種である。

このキュヴェー・ブーは近年、醸造も洗練されてきてますます美味しくなって来ている。
石灰質が強い土壌なので、塩味を含んだヨード系のミネラル感が心地良い。