多くの自然派ワインのバイヤー、愛好家が待ちに待った瞬間だった。
コロナで今年に入っても重要な試飲会がすべてキャンセルされていた。
もう皆が望んでいたことがやっと実現した。

今朝、パリからフランスの新幹線TGVにてマコンまで1時間半の移動、レンタカーを借りて15分ボジョレとマコン地区の境界線上にあるLeynesレンヌと云う小さな村の広場。
30度を超す夏日、でもプラタナスの葉っぱが広場全体を覆っているので涼しく快適な空間だった。

まず主催者のPhilippe JAMBONフィリップ ジャンボンに逢いにいった。
ジャンボンのブースはいつも超人気で多くのファンに囲まれて、フィリップが相変わらずのハイテンションでワインを注いで説明していた。

凄いな!このエネルギー!
ここに集まっているすべての醸造家達はフィリップのことを尊敬しながらも愛している。
もう会場全体があたたかい“気”に包まれていた。
醸造家から訪問者まで皆が嬉しくて嬉しくてたまらない! って感じの笑顔で溢れていた。

嬉しいことにジャンボン・ファミリーが全員で参加していた。
あの夢追い人フィリップを裏から確り支えているカトリーヌもいつもの笑顔だった。
あんなに小さかった子供達もみんなフィリップより大きくなっていた。
小さくて可愛かったジュリーちゃんも、な・なんと24才とのことで美しく可愛い女性になっていた。

ワイン造りの方は、夢追い人らしく絶対に妥協しないイキ切ったワイン造りを続けている。
現代醸造学の先生たちが、“やってはいけない”と云いていることを躊躇なくやっているフィリップ。
ワインがどんな状態になろうとも、全く心配していない。
5、6年とワインが佳くなるまで樽で熟成している。
フィリップはい云う
『健全な畑仕事で作った葡萄を、自然に健全に造ったものは必ず最後には戻てくるし勝利する。ワインが道中で悪者と闘っているんだ!でも最後には必ず正義が勝つんだよ!』
これはフィリップの信念だ。

フィリップのような人がいるから、色んなことが解るようになった。
醸造学でやってはいけない事をやると、本当はどうなるのか?
生活をかけて実験してくれているようなものだ。
こんな貴重な人はいない。

フィリップのワインは特別だ!
色んなものが詰まっている。
世界に唯一つのワインのスタイルを確立している。

今はこんな極の人に観えるけど、彼なりに深い洞察と研究を重ねてたどり着いた理論と信念でもある。

フィリップは、元はミッシェラン三ツ星レストランのソムリエだったことを忘れてはならない。
ボルドー、ブルゴーニュのグラン・ヴァンを体験した後に、この自然な世界にはいってきた人であることを忘れてはならない。
深い洞察と研究と実行がフィリップのワインには内蔵されている。

そんな生活を顧みない探究者の様な仕事をしていながらも、ちゃんと家族をもって自分の夢を追い続けることができたのはカトリーヌのお蔭である。
私はそんなジャンボン・ファミリーが大好きです。
そんな人達が造ったワインは美味しいに決まっている!

(ジャンボンのワインの問合せは野村ユニソン社まで)