ボジョレ収穫レポート

ボジョレに、一週間滞在してきました。2017年の最新情報のレポートです。

 今年の収穫時の気温は涼しい、というより寒いくらいです。 
朝、7時ごろに集合して葡萄園に向かいますが、10~12度という低気温です。
自然派ワインの収穫には超理想的な気温です。
普通は、収穫したあと、冷房室で一晩冷やしてから発酵槽に入れます。
(雑菌の繁殖を抑えるためです)
でも、今年は収穫後、直ぐに発酵槽に入れることができるという最高の気温です。
6.7.8月の3か月は殆ど雨が降らなかった。
降ったのは雹だけ。しかも2度に渡って降った。
3か月も雨が降らなかったので、葡萄が熟す大切な8月は水不足で、葡萄がシワシワになってしまうほど乾燥して、葡萄実の水分が不足してくると、光合成もゆっくりとなって葡萄の熟成も止まりかけてしまいます。
8月末の状態は、葡萄実の水分がすくなくなって、果実味も酸もすべてが濃縮していました。
それはそれで、興味深いバランスなのですが、それでもチョット、濃縮し過ぎかなと云う感じだった。
誰もが雨が降ってくれればと願っていた。
9月の初旬に、誰もが望んでいた恵みの雨が降ったのです。
それも数回に渡って、丁度必要な量の雨がふった。
雨が降って葡萄実に入っていくのに2日間程かかります。
シワクチャになって小さくなっていた葡萄に水分が供給されてイキイキしてきた。

そこに理想的に朝の気温が下がって10度から12度、日中は25度ぐらいまで上がって、温度差ある状態。
日夜の温度差があると、光合成も活発になる。
つまり、ストップしていた果実味、ポリフェノールの熟成が再会された。
こうして、理想的な状態になって、収穫が始まった訳です。
本当に、稀にみる理想的なバランスが整って収穫されたのです。
果実味、酸、タンニン、アルコール度数、絶妙のバランスです。
こんな絶妙なバランスのミレジムはないのでは!と誰もが驚きの年になりました。
葡萄品質も、近年稀にみる高品質な葡萄ができあがりました。
2017年ミレジムは、ヌーヴォーも含めて期待できますよ!!