(この夏の時期の醸造家の日常)

  

南仏の地中海沿いに美しく長い浜辺を持っている街Loucateルカトという小さな街がある。
位置的には、Narbonneナルボンヌの街とPerpignanペルプニャンの街の真ん中。
その浜に自然派ワインが飲める海の家がある。5月頃から9月末ごろまで営業している。
海のビストロのようなもの。Poulpeプルプ、タコの意。
砂浜に建てた海の家。前面に地中海がひろがる最高の眺め。そこで簡単な軽食とワインが飲める。

  

今夜、3社の醸造家ファミリーがやって来た。
CorbieresコルビエールのMaxime Magnonマキシム・マニョン
LimouxリムーのHautes Terres オート・テール醸造のGilles Azamジルアザム
RoussionのLa tour de FranceのRouge Gorgesルージュ・ゴルジュ醸造のシリルと子供達
Parisのワイン愛好家、イタリアン・レストランの夫妻。

この季節は、南仏の醸造家達は太陽が昇る朝5時過ぎから午後13時ごろまで働く。
午後は暑過ぎて畑には出れない。夕方チョット日差しが弱くなったころ小一時間ほど働ける。
夜は、時々近所の気心のあった醸造家同士でアペリティフを楽しむ。お互いの畑の情報交換などしながら楽しむ大切な時間。

2018年は春から6月末まで続いた雨で湿気がありベト病など色んな病気が発生している。
例年より倍の畑仕事が必要な年になっている。
7月に入って晴天が続いているので、乾燥してきて何とか助かっている、とのこと。
近隣の醸造家が何をやっているか、実に参考になる。大切な情報交換だ。

    

今夜はここLoucateルカトに集まって自分達のワインが揃っている浜辺ビストロPoulpeプルプにやって来た。
こんな海の家のようなところで、自然派ワインが飲めるようになったとは嬉しい限りだ。
自然派ワインもよく浸透したものだ、と思う。
ルシオン地方のCh-Lagairreシャトー・ラゲールがあったのが嬉しかった。
シリルのRouge Gorgesルージュ・ゴルジュの繊細さが素晴らしい。
マキシム・マニョンのMetisse17メティスは別格に美味しい。

    

一人で来ても、ただ海を見ながら何時間でも美味しいワインを飲んでいられることろだ。
いいところを教えてもらった。

皆、毎日、山の中で畑作業をしている。時々は、気の合った仲間たちとこんな息抜きがいい。