ボルドーに学び、ボルドーを超えたカベルネ・フランCabernet Franc。
フランスにはLes Gens de Metier レ・ジャン・ド・メチエとういう特別な超職人級の醸造家ばかりが属する組織がある。
各アペラッションで一人しか入れない。
フィリップ・アリエはChinonシノンを代表してこの組織に属している。
シノンの最高レベルの醸造家であることは間違いない。殆どの星付きレストランにアリエのワインが入っている。

ロワールでカベルネ・フランと云えば、クロ・ルジャールClos Rougeardがある。
ルジャールのフコー氏とフィリップは旧友の仲。
あのBernard’Nady’Foucaultベルナール・ナディー・フコー氏もフィリップ・アリエのカベルネには一目置いている。
10年程前は、フコー氏とアリエ氏、ヤニック・アミロ氏の3人でシャトー・マルゴーの古樽を共同購入していた時期があった。
つまり、この3人は、ロワールのカベルネをレベルアップするために切磋琢磨してきた代表する醸造家と云ってよい。

フィリップを支えるのは、トビッキリ明るく高笑いが得意の奥さんクロードがいる。
どちらかというと、寡黙な性格のフィリップ。黙ってやるべきことを黙々と遂行していくタイプ。
足して2で割ると丁度バランスがとれる。

そして、フィリップの体力の衰えをカバーして、新たなALIETスタイルを模索する次世代の
ピエールがいる。
2世代が良いカタチ進んでいる。素晴らしいことだ。将来が楽しみで、嬉しいかぎりである。