“ミネラル”のチャンピオン・PHILIPPE VALETTEへAUXAMISが訪問
プイィ・フィッセの急斜面の畑にて
オザミメンバー憧れのフィリップ・ヴァレット・プイィ・フィッセの畑
昨夜、ボジョレのフルーリー村に泊まった。ロマネッシュ・トラン村を通って国道6号線をマコン方面に北上した。9人乗りの小型バスを運転しているHIROTOと途中で離れてしまった。アッと思っているとしっかりヴァレットの蔵までたどり着いていた。収穫を終わったばかりのヴァレットは気持ちよく我々を迎えてくれた。 各オザミ店で大評判のヴァレットだ。各メンバーもヴァレットの高品質と価格のバランスには驚いていた。何としてもこのヴァレットを訪問したかったメンバーだった。
10年ぶりの再会 HIROTO とPHILIPPE
10年前、ラングドック地方のカルカッソンヌ城の町で会って以来だ。その時はスローフード協会主催の試飲会がワイン屋で開催されていた時だった。フィリップもブルゴーニュ代表として参加していた。HIROTOはフィリップと腕相撲をして遊んでいたのを覚えている。意外にもHIROTOが全勝していた。
白ワイン専門のスペシャリスト
92年より自然栽培をしている。ビオ機関にも登録している。 フィリップはワイン造りの大切なことの95%はブドウ園での仕事だと考えている。土壌中の微生物を生かすことが最も大切なことだと言い切る。ヴァレットのワインは実にパワフルでミネラル感にあふれている。すべてはこのフカフカに耕された畑で作られる。 特にここ3年ほど前から酸とミネラルのバランス具合が上品になってきた。ヴァレットのシャルドネはピューリニー・モンラッシェとミュルソの中間的なバランスだ。本当にミネラリで潮っぽく、パワフルで美味しい白ワインだ。白ワインに一点集中している。
フィリップとバティストの兄弟効果が全面に!
<白ワイン醸造に集中するヴァレットにとって大切な樽。 すべてのワインは樽発酵・樽熟成する。1年間の樽熟成のあと一年間のコンクリート漕熟成、この2年間の熟成の後、瓶詰される。
パワフルから上品に進化しつつあるヴァレット!
数年前より弟のバティストがドメーヌに加わりさらに畑仕事が充実してきた。パワフルなイメージのヴァレットの白ワインに酸と上品さが加わってきた。ビオ栽培も20年の歳月が過ぎて、やるべきタイミングでやるべき作業をキッチリやることで根っこがしっかりと石灰岩盤に入り込んで来たのだろう。
ヴァレットのワインを大好きなオザミチーム、フィリップの 一言一句をノートにとって記録している。 このワインに対する姿勢がオザミのあの雰囲気を作り上げている。つまりオザミ店に入ったら自然とワインを飲む雰囲気が流れている。
いろんな質問を畳みかけるHIROTO。
質問に真剣に答えるフィリップ。
畑と醸造所見学のあとはテイスティングだ。 ちょっと寒いけど、プイィ・フィッセの畑が見える庭にて試飲開始。一挙にヴァレットのワインを試飲できる機会は貴重な体験になる。特にまだ日本に輸入されていないワインも多い。
テイスティングの一部
MACON-VILLAGE マコン・ヴィラージ2011
この価格にして、この品質は凄い。潮っぽいミネラル感がすばらしい。 シャルドネの果実の旨味がミネラルと酸のバランスでひきたっている。 ヴァレット独特の真っ直ぐなシャルドネ。
MACON –CHAINTRE VV マコン・シャントレ・ヴィエイユ・ヴィニュ 2010
この醸造元がある村シャントレの急斜面にある畑。標高300M,石灰質岩版の土壌。 10年という一年多く熟成しているので、すべてが柔らかく感じられる。芯はミネラル感が ピシっとしめていてくれる。この柔らかさを備えた潮っぽさはお寿司や刺身に合うだろう。
VIRE-CLESSE 2010 ヴィレ・クレッセ
このシャントレ村から約30キロ離れたところに畑がある。やく12年前に買い取った。 50歳のシャルドネ、粘土石灰質土壌、地下の深いところは石灰岩盤だが、地表には柔らかい 粘土質が含まれている。ワインに肉付けを感じる。ヴァレット独特のミネラル感に果実味の肉付けを 感じるスタイル。それでもヴァレットの真っ直ぐなミネラルが心地よい。
POUILLY-VINZELLE VV プイィ・ヴァンゼル・ ヴィエイユ・ヴィニュ 2009
プイィ・ヴァンゼルも粘土石灰質土壌で地下にも粘土が存在している。だから肉質のあるシャルドネ となっている。石灰質度も強く、ミネラル感は実に強い。2009という太陽のあったミレジムなので 力強さもあってまるでピューリニー・モンラッシェのようなバランスだ。アルコールからくるパワフルさと潮っぽさが実に美味しい。
POUIY-FUISSE TRADITIONプイィ・フィッセ・トラディション 2009
石灰質度が高い土壌。スカッとしたミネラル感がいかにもヴァレットらしい。 矢のような真っ直ぐなシャルドネ。アペリティフでもよいし、カキやアサリなどに合わせたら抜群に 美味しさを発揮する白ワインだ。
POUIY-FUISSE 、CLOS REYSSIE プイィ・フィッセ ・クロ・レシエ2005
48か月、4年間の樽熟成を経たワイン。 ウイスキーのような色合いになりながらも、キッチリとミネラルが残っている。 すべての旨味を濃縮されている。ゆったりと飲みたいワインだ。
POUIY-FUISSE V V プイィ・フィッセ・ヴィエイユ・ヴィニュ 2002
CLOS DE MONSIEUR NELY クロ・ド・ムッシュ・ネリ
2002年というのに、まだ酸もフレッシュで、ミネラルが熟成して甘潮っぽい。 コク、深みを感じる極上の白ワインだ。なんて美味しいのだろう。シャントレ村の中に壁(CLOS)で囲まれた特別な畑がある。65歳の古木シャルドネを醸したワイン。7年間も熟成を経た含蓄のあるワインだ。
すべてのワインに共通しているのは、素晴らしいミネラル感である。 このミネラル感が ザ・ヴァレットといってよい。この独特のミネラル感はヴァレットのみ、オンリーワンだ。
オンリーワンのミネラルを醸す男達(後ろは引退したお父さん)
各自が気に入ったワインを持って記念撮影
皆にとって素晴らしい経験となったようだ。 オザミに来店の際には是非このスタッフ達に思い出話をききながらヴァレットを楽しみたいものです。