<困難を乗り越えて !>
2009年9月10日ダール・エ・リボ訪問。
ちょうど、9月7日(月)から白ワイン用ぶどう(マルサンヌ、ルーサンヌ)の収穫をはじめ、
9日(水)から赤ワイン用ぶどう(シラー)の収穫が始まった。
昨年のダール・エ・リボは、まさに踏んだり蹴ったりの災難続きの年だった。
収穫前の洪水で、カーヴに続く道路が、氾濫した川水に流され、ぶどう畑にも行けない状態。
車も、浸水し廃車。。。なんとか、少々高台にあるカーヴは、浸水から逃れたと思ったら、なんと、火災。。。
何かの火元が、プラスチックに接触し、夜半に出火、2007年のストックなど、2000本近くのワインが犠牲となった。。。
そして、ルネ・ジャンの膝の故障。
今年、白ぶどうの収穫で、また膝を痛めたルネ・ジャンは、終始、足を引きずっていた。
ここまでの災難。。。かなりへこんでしまうだろう、いや、へこんだであろうが、収穫の雰囲気は、いつも同じ、気負わず、あせらず、和やかなムードで進んでいた。
<2009年のぶどうの出来は?>
このエルミタージュのあたりは、2008年の雨とうって変って、乾燥の年、2003年の酷暑まで行かないが、それに近い天候の年。
この8月、9月の暑さで、急激にぶどうの糖度が上がってしまい、白ぶどうで、ポテンシャル15.8度だという。
赤ぶどうも同じく、13度を超すポテンシャル。
ぶどうの実は小さく、全体的な収穫量は少ない。
また、急激な糖度の上昇で果梗までゆっくり熟さなかったものあり、今年は一部、除梗をして、発酵槽にぶどうを移している。
しかし、収穫中のぶどうを見ると、健全な果皮のしっかりとした最高のぶどうに見える。
この、ぶどうで、どのように発酵、醸造を進めていくか、今からが生産者の腕、決断次第で変わっていく重要な時だ。
<2008年試飲>