フランスの最西南の端、スペインとの国境の最も近い街、Banyuls sur Mer バニュルス・シュール・メール,地中海に
面した明るく、活気のある街だ。
私が大好きな街の一つだ。小さな砂浜の海水浴があって、その半円形の浜を囲むように山の斜面の麓に街ができている。
地中海を見下ろすように建物が立っている。
実に美しい街だ。
葡萄園が海に落ちるように突き出ているところもある。
街の裏の山々はシスト岩盤の山なのである。
そのシスト岩盤が海まで伸びている。
浜辺の道沿いには海を見ながら食べられるレストランが並んでいる。
街の建物は坂道に段々畑のように建てられている。細い坂道が多い。
小路には、レストラン、ビストロ、土産物屋が立ち並んでいる。
ここはフランス領の端くれ、カタルーニャ地方でもある。
そんなBANYULSバニュルス街の一角に自然派ワインが飲めるビストロがある。
EL XADIC DEL MAR エル・イグザディク・デル・マールだ。
フランスの自然派ワインが爆発的に広まる起爆剤になった店に、パリのワインビストロ、VERRE VOLEヴェール・ヴォーレがある。
その初期の頃に店で活躍していたマニュが経営している。
今夜は、ここでディナーの予定。(7月)
今、日本の自然派ワイン・ビストロのトップ人気店のメンバーが日本よりやって来る。
今夜は、やはりパリのヴェール・ヴォーレで働いていたRYOさんこと宮内さんがやって来る。今、VERRE VOLE TOKYOの店長をやっている。
ヴェール・ヴォレ同窓会のようなもの。
何とか11時に到着。凄い強行なスケジュールだ。
東京―パリ–モンペリエ—バニュルスと待ち時間も入れると20時間ほどかかっている。
ヴェール・ヴォーレ東京のRYOこと宮内さん、リベルタンの柴藤さん 、ピオッシュの林さん、仙台バトンの板垣さん、まさに、今日本の自然派ワイン・ビストロの最前線を走っている4名が、ここマニュの店に集まった。
RYOサンとマニュ久々の再会を喜ぶ二人。
まず、駆け付け一杯に、Champagne Jacques Lassaigne*ジャック・ラセーニュのシャンパーニュLes Vignes de Montgueuxで乾杯した。皆、どんなワインがあるにか?興味があり、壁の品揃えをチェック。
遠路はるばる日本からやって来た同志の為に、マニュ気合の料理。
皆、お腹が空いてペコペコ。まずは食べるは食べる、夢中になって詰め込んだ。
お腹が空いていた面々、怒涛の如くに食べました。
一挙に食べて飲んだ。
お腹が落ちつた後、流石のメンバーまた飲み始めて、
交流の時間。終わったのは午前2時を回っていた。
やあー、よく飲みました。
自然派ワインを愛する同志だ。
ワインに国境はない。
会った瞬間にわかりあってしまう何かがある。
どんなワインを扱っているかを知っただけで、相手の性格まで大体わかり合ってしまう。
CASOT DES MAILLOLLES カソ・デ・マイヨル
La plus belle paysage de vignobles de France
フランスで最も美しい景観の葡萄園
Membre de bistro a vin japonais tour .
Ils ont visite la plus belle paysage de vignes de France, Casot des Maillolles.
En face de vigne de Casot des Maillolles, c’est mediterranee , plein de bleu.
De Gauche, Mr Shito de Bistro libertin (Tokyo), Mr Ryo Miyauchi de Verre vole Tokyo
Mr Itagaki de Batons (Sendai) , Kisho de Passion du vin , Jordi de Casot des Maillolles
Et Mr Hayashi de Pioche (Tokyo), tour leader.
Il ont ferme ses Bistro pandans 2 semaines . Pour voir et rencontre des vignerons et des vignes.
C’est la Passion !!
Ce n’est pas par hasard leur grand succes.
今回の日本ワインビストロ・ツアーのメンバー
柴藤さん・リベルタン(東京)、宮内さん・ヴェール・ヴォーレ(東京)、板垣さん・バトン(仙台)
Kisho Passion du vin (France), Jordi・カソ・デ・マイヨル(新オーナー)、林さん・ピオシュ(東京)
2週間ほど店を閉めて、フランスまでやって来た。フランスも醸造家に逢うため、葡萄園の現場を体感する為に。
パッションというしかないでしょう。
ワザワザ、時間とお金を使って来なくても、電話で注文すればワインは仕入れられる。
現場を見て、体感して、造り手と一緒に食べて、日本にいては見えないものが見えてくる。
彼らのいう事は、机上論ではない。
成功は偶然には,やってこない。
何時間でも見ていたい景観だ。
前オーナーのアランが云っていた。
『ここバニュルスの葡萄園の仕事は体力的に本当に厳しい。この美しい景色さえあれば頑張れる。』
一同、この景観に見とれて、言葉もなく、感動の静寂。実際に来て見なければ、この感動は味わえない。
この急斜面ではトラクターも馬も入れない。人間の手足でやるしかない。しかもシスト土壌でシスト岩盤が風化した小石が滑ると海まで落ちていきそうな感覚になる。
相当な体力、足腰の強い強靭な肉体が必要になる。
アランが何年もかけて探した若者、そうジョルディだ。
元プロ・ラグビーマンでもあった肉体は強靭だ。
アランが心身の限りを尽くして育ててきたこの世界遺産級の畑を安心して、このジョルディーにまかせた。
『ワインは葡萄園で造られる。』この言葉はすべての自然派醸造家が語る言葉である。
アラン・カステックが精魂を傾けた畑はそのまま生きている。
根っ子がシスト岩盤の隙間に入り込んで伸びている。
特別な果汁が絞れる。
その果汁には、この美しい景観を見ながら育った過程が記憶されている。
そして、この過酷な仕事の割には収穫量が極端に少ない
1hあたり20hlも収穫できない。
経済的にも過酷な状況にある。
何とか、世界遺産的この葡萄園を護ることができるように応援したい。
メンバーの皆も斜面の畑を自分の足で歩いて見る。色んなことを想像しながら。
とんでもない過酷な仕事であることが体で理解できる。
日本の自然派ワインファンと接する機会の多いこのメンバーに、この過酷なバニュルスの畑を見てもらったことに、大きな喜びを感じる。
今、バニュルスの畑が経済的な理由で後継者が不足して、葡萄が引き抜かれている。
隠れ世界遺産の畑を護りたい。
ブルノー・ドゥ・シェーヌが若い人達がバニュルスに来やすいように、9CAVESを設立した。素晴らしいことだ。そこに若い醸造家が来てバニュルスを活性化している。
このCasol des Maillollesのジョルディーと共に新しいバニュルスを築き上げて欲しい。日本の皆さん、林さん、この希少なテロワールをよろしく。
新カソ・ドゥ・マイヨル、美味しいよ!!これからがもっと楽しみだ。
On ne peut pas parle Banyuls meme Roussillon sans cet homme. Aain CASTEX.
ルシオンでこの人を抜いて自然派は語れない。
バニュルスで自然派ワインを造り、バニュルスの将来の行く方向を示してくれたアラン・カステックス。ほぼ酒精強化ワイン(vin doux naturel)しか造らなかった
Banyulsnの醸造家。そんな状況の中で、コルビエールからやって来たアランは
Vin tranquil普通の赤ワインを造りだした。しかも酸化風味の一切ない赤ワインだった。この地方では当時殆ど存在しなかった。すべての赤ワインが酸化っぽくて、
酸膜酵母の風味が混じっていた。90年台から既に売れ行きが鈍っていた。
そんな当時にアランがここにやって来て、普通の赤ワインを造り出した。
地元の人達は、「頭の狂ったよそ者が、妙なものを造りだした。」とつぶやいていた。
それが今では、バニュルスいやルシオンを代表するワインとなっている。
現在のBanyuls ,Roussillonの自然派を育ててきたのは勿論、Alain一人ではない。Bruno DECHAINE,ブルノ・ドゥシェーヌ、そして、この人も忘れてはならない、そうFoullard RougeのJean Francois NICQジャン・フランソワ・ニックだ。
このメンバーがお手本を示してくれたお蔭で多くの若者がここルシオンにきて醸造家となった。Yoyoもその一人。この流れの根本にいたのが、このAlain CASTEXなのだ。もうルシオンのレジェンドと云っていいだろう。
古武士のような屈強な体を持つアランも、よる年にはかなわない。体力的にバニュルスの急斜面の畑仕事が限界となり、数年前より引き継ぐ後継者を探していた。
一昨年、運命的な出会いがあって、若きジョルディに畑を託して、比較的平らの内陸地区のルシオンに引っ越してきたアラン。
半分は引退したけど、じっとしていられないアランは、小さな畑の栽培を始め、自分が飲むためのワインを造りだした。残った分を販売することにした。
それがLes Vins du Cabanonである。
ツアーメンバーも行きたいところばかりだけど、時間がない。やはりレジェンド・アランの新しい畑を優先した。
アランの体からにじみ出ている、大地のオーラに皆感動。
アランが土壌なのか、土壌がアランなのか?!、、
大地のエネルギーがアランの体にのり移っているようだ。
アランの体に触れてエネルギーを吸収しているメンバー。
Les Vins du Cabanon
遠くにルシオンの富士山のような存在のカニグ山が見える
美しい景観。
アランは美しい景色と共に働くことが好きなのだろう。
新たな人生を踏み出したアラン。
葡萄園の中にアランが立てた小屋
(Cabanon)
アランとジョルディ、新旧のカソ・ド・マイヨルのオーナーと共に昼食を共にした。
ルシオンの内陸の小さな村Ceretセレに自然派ワインのみしか置いてないレストランがある。
Le Percheronsル・ペルシェロンである。
チームリーダーの林さんが嬉しそうだった。
林さんも柴藤さんも、目の前の人のグラスが空いていると、じっとしていられない。プロ魂を見た。
大きなプラタナスの木の木陰が気持ち良かった。
アラン、ジョルディーと特別な時間を共有できた。
日本のこのメンバーとアラン、ジョルディーがルシオンの片田舎のレストランで、過ごすこの貴重なひと時、
まさに一期一会でした。
皆、この場を動きたくなかった。よく食べ、よく飲みました。
アランの新しいワインLes Vins du Cabanonレ・ヴァン・ドュ・カバノン
美味しいよ!! アランの半生をかけて磨きあげたホワッとした年輪の“美技”を感じるワイン。