ブルイィの蔵元、天才的なヒラメキの持ち主

 

この収穫の時期、最も連絡とれない醸造家の一人。抜き打ち来ても殆どいない。
情報集めるのが最も難しい醸造家である。
ボジョレ滞在最終日に何とか連絡がついた。

収穫は、20名程で9月3日から13日に行われた。
収穫期は若い収穫人を醸造所内の施設で寝泊まり、食事もだしている。
料理人も雇っている。超忙しく収穫を管理している。
収穫現場はフローランスが担当。醸造所現場は幼い頃からの親友が担当。
レミーは全体を皆ながら指示をだしている。すぐどこかに消えてしまう。捕まらない。

強面の風貌とは別に、内面はナイ―ヴな繊細な精神の待ち主。
だからこそ、逆の強面の姿勢を崩さない。

レミーの心の支えになっている人がいる。毎日,逢っている。どうしても逢えない日は
電話ではなしている。
モルゴン村のジャン・フォワラールである。
小さい頃、両親を亡くしたレミーにとって心のお父さんである。

そして、心のお兄さんのような存在は、近所に住むジャンクロード・ラパリュである。
頻繁に行き来している仲である。

この二人はワイン造りに関しても、人生上の問題にしても大きな影響をレミーに残している。
彼らといる時のレミーの顔つきが全く違う。
どんな年でもこの顔のようなやさしいワインに仕上げてしまうヒラメキを持っている。