なんて、心地よいのだろう。
レストランで最も大切なことがここにはある。

カウンターには子供連れの近所の常連さん。
下町の日常の生活の空気が流れている。

ホワッとした温かい空間。 親戚の家に来たような感じ。 
隣に座った人と気楽に会話を交わせる。

日本について3時間後に、ここに座っている私。
たまには、一人で飲むのもいいものだ。

“ことり”は私にとっては、東京のバラタンだ!
奥さんが一人で料理を創って、旦那がワインを注いでくれる。

妙に気張ったワインバーでもなく、日常の中にあるワビサビの味覚。
奥さんの“料理をする喜び”を感じる温かい手料理、
パリでも飲めないトビッキリのワインを何気なく、サラリと注いでくれる旦那。

やあー、もうたまりません!
ここは、江戸・下町のバラタンだ!

ああ、バラタンの二人の顔が浮かんできた。