マルク・ペノとYukiさん-NO1

ウルルンYukiさんは逢った瞬間から涙。

  

長さんことユキさん(東京・鶯谷のESPOAよろずや店、長由起子)が居なかったら、今日のマルク・ペノは存在しなかった。
10年前に話しは遡る。マルク・ペノのDomaine de la Sénèchalièreドメーヌ・ド・ラセネッシャリエール醸造は、色んな悪条件が重なって経営不能となっていた。
しかも、生涯最高なワインが完成した2007年の出来事だった。

その話しを聞いたYUKIユキさんは、毎日の如くにフランスの私に連絡をとってきた。
『何としてもマルク・ペノを救って欲しい!!』

最初は私自身も無理だろうと思っていて、動かなかった。
でも余りにもの情熱を込めての願いに、私も動き出した。

しかし、弁護士や周りの人に聞いても、時間的にも、金銭的にも、フランスの公的機関の処理の遅さで不可能だった。
それでも、執拗にユキさんから毎日の如くに連絡が入った、『何としてもマルク・ペノを救って欲しい!!』

私も決意した。やるだけのことはやってみよう!

一番のネックであった資金面での交渉は野村ユニソン社の野村社長が承諾してくれた。
管財人、裁判所、農地管理局、すべてが奇跡としか云いようのないスピードで、すべてが完了してしまった。

まさに奇跡!!としかいいようがない事実だった。

ユキさんのお客さんで、毎日マルク・ペノのワインを一本買いにくるお客さんがいたり、また、ワインを一滴も飲めなかった人がマルクのワインで飲めるようになった人が沢山いた。

こんなにやさしくて、口にいれた瞬間に体中に沁み渡っていくようなワインは他になかった。
こんなワインが飲めなくなるなんて、信じられない。

多くの人にここまでエモーションナルに心に響いてくる液体は、なんなのだろう?
マルク・ペノのワインには特別な何かがある!
そうとしか、思えない事実が枚挙にいとはない。