葡萄収穫の仕事は、体力的にはかなりハードである。
地表に近いところにある葡萄を切り取る為に、座ったり立ったりのスクワット運動の繰り返しになる。
慣れるまでの3日間はかなり厳しい。三日間もたずに逃げ出す者もいる。
厳しいからこそ、楽しい雰囲気づくりもかなり大切。
そして、数時間に一度の休憩時は本当に必要。体力と気力のリフレッシュ。

  

疲れ過ぎると、いい加減になってきて、妙な状態になっている葡萄も収穫してしまう。
そんな時は、古株の人達がムードを盛り上げる。

 

2週間ほど一緒に昼・夜一緒に食べて合宿生活すると、兄弟のように仲良くなる。
収穫が終わって、別れる時にさみしくて涙を流す人もいる。
再びこの収穫の来る人達が多いのは、やっぱり楽しいからなのだろう。

  

やっぱり、収穫はヒューマンに、楽しくやってほしい。
ただ、機械的に葡萄から発酵槽まで入れるだけでは、何かが欠けてくる。
そういう、醸造所が増えているのが、さみしいかぎり。

自然派とか、そうでないと、関係なくワイン造りの根幹的に大切な部分だと思う。
これがあるのとないのでは、大手企業の造るワインと同じになる。
美味しいワインはできても、エモーションが感じられるワインにはならない。
ワインは飲んで感情に響かなければ、さみしすぎる。