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年初め恒例のアンジェ・ソミュールの大試飲会も終了

南仏から始まった2週間に及ぶ自然ワイン耐久テースティング大会もディーヴ・ブテーイユを最後にすべて終了した。 休みなしでどれだけのワインを試飲したんだろうか。口中が荒れてきている。 日本出張から帰った翌日に南フランスのモンペリエに移動して、即アンジェに移動しての テースティング。 一年に一回とはいえ、ますます試飲する量が増えていて、訪問者も増えていて、我慢大会のようなテースティングレースになってきた。 特に、2周目のAngersのエキサイティングな試飲は、体力と精神力の集中が必要だった。でも大変興味深いものだった。 それぞれの試飲会に特徴あり。 1) Les Pénitentes レ・ペニタント試飲会 参加蔵の規模は最も少ないけどペニタントは自然派の各地のトップクラス、大御所が揃っている。 レベル的には最もレベルが高い会場であるい。 会場のやや小さめなので人で溢れる会場である。朝一番に会場入りして混む前に大切なところを試飲する必要がある。 2) Saint Jean サンジャン試飲会 当初はニコラ・ジョリーがやっていたルネッサンス・デ・アペラッション試飲会だった。 つまりビオ・ディナミ農法のメンバーが主体の試飲会。 …

原点は畑、VERGEヴェルジェのテロワールを観る

【Gilles et Catherine VERGÉジルとカトリーヌ・ヴェルジェ】NO5-  Avec Madoka KIKUCHI 庭園のような小さな葡萄園。 宇宙と繋がっている小宇宙空間、テロワールのエネルギー、石英石を多く含んだ石灰質土壌、 ミクロ・クリマ微気象、これらをピュアーに投影した液体。   やっぱり、畑がすべて! そして、この人….. Gilles の Pensée思考、Passion情熱、そして、Patience忍耐。 そして、このワインを飲み手に案内する人達、そして最後に、笑顔で楽しんでくれる皆さん、 すべてが繋がっている。    Essentiel c’est …

10年以上も時間をかけたヴェルジェの二人の渾身の          作品・テースティング

【Gilles et Catherine VERGÉジルとカトリーヌ・ヴェルジェ】NO4-  Par Madoka KIKUCHI ★コトーデカール 2007 香ばしい香り。鉄分を感じる。酸化のニュアンスはない。飲んでも香ばしい。酸と果実味のバランスが抜群に良い! 後味にフレッシュな果実味がキュッと口内に広がる。この畑が一番の古木が植わっている。 もう百歳近い。もと海底だった頃のアンモナイトや化石が埋まっている。   ★レカール lot 0205 華やかな香り。滋味深い。まるで上質な出汁を味わっているよう。チーズとの相性抜群!    共通して言えることは香りのインパクトに対して飲み心地が素晴らしく優しいこと。香りで熟成を感じても口に含むとどこまでもフレッシュなのだ。 彼らが拘り抜く理由がそこにある。 発酵熟成に時間をかけることは危険を伴うこと。収穫した葡萄が健全ということだけでは上手くいかない。全てを失う可能性がある。それでも …

カトリーヌとジルの人生を賭けたブルゴーニュの                   テロワールをテースティング

【Gilles et Catherine VERGÉジルとカトリーヌ・ヴェルジェ】NO3-  Par Madoka KIKUCHI 彼らのワインのヴィンテージはlotで表記される。 lot 0205だったら2002年に収穫した葡萄で2005年に瓶詰めを行なったという意味。 だいたい発酵と瓶詰めまでの熟成に3年以上かける。低温密閉でゆっくり発酵させるのが 彼らのやり方だ。 しかし あんな小さな蓋をほぼ一瞬年2回あけるだけで…,いづれlot表記の他に何分タンクの蓋を あけたかという新しい表記がエチケットに加わったりして…。それはそれで面白いな。なーんて。 2017年のビュルアゼロから  彼らの2017年はここに全てが詰まっている。      この貴重な泡を頂いている時にジルが面白いことを教えてくれた。飲み終わった後のグラスの香りを 嗅いでごらん。こうしてグラスを下に振って液体を落とし乾かすんだ。そして匂いを嗅ぐ。 …

自然派組織で最も厳しいS.A.I.N.S.を主催する二人、          一切の妥協を許さない!!

【Gilles et Catherine VERGÉジルとカトリーヌ・ヴェルジェ】NO2–  Par Madoka KIKUCHI 彼らが主宰するS.A.I.N.Sは、SO2を一切使用することなくワインを造る生産者のグループ。条件はそれだけではなく、自らが所有する畑からのみワインを造っている生産者でないと仲間に入ることを許されない。グループに属する生産者がネゴスを始めた場合でも、すぐに退会を言い渡される。 それは昨今のフランス各生産地にとってはブルゴーニュに限らず非常に厳しい条件で、メンバーの数は年々減少している。現在14生産者。 それでも二人の思いは強く一切の妥協も許さない。    そんな彼らにも 買い葡萄でワインを造ることを勧める相手がいた。 二人の息子ジャンマリーだ。 2009年からワイン造りを始めた彼は幾度となく霧や雹などの被害に遭い、いきなり厳しい現実を突きつけられた。 2012年には一度ワイン造りを断念し借金を返すために近くの工場で働き始める。 母親であるキャトリンヌは私たちにこう言った。「ジャンマリーは苦労した。今でも苦労している。借金を返すために工場で働いている。それでも彼が造るワインはとびきり美味しいの!とびきりに!」 2015年には両親の勧めで買い葡萄でワインを造った。 それがT’inquiètes M’man! …

ブルゴーニュのテロワールをピュアーに表現!                    人生をかけている二人の信念 VERGE

【Gilles et Catherine VERGÉジルとカトリーヌ・ヴェルジェ】NO1–  Par Madoka KIKUCHI   ずっとずーっと訪れてみたかった場所。 マコンの生産者で一番、いやブルゴーニュ、フランス全土をみても、ここまでテロワールを表現するために生活をかけて挑戦し続けている生産者を他に知らない。その信念には少し異常さを感じるほど。 始めてワインを口にしたときから その液体が持つ不思議な魅力に取り憑かれている。 二人とは2年前、ロワールのオリヴィエ・クザンを訪れたときにバッタリ会って以来。 その時は偶然に遭遇出来たわけだけど、ロワールの試飲会レザノニムを終えた翌日で二日酔いにグッタリしていたキャトリンヌとは ろくに会話も出来なかった。 今回は万全で迎えてくれる。 ワクワクの気持ちを抑えきれなかった。 楽しみで仕方ない。 明るくてパワフルなキャラクターのキャトリンヌと温厚で物静かなイメージのジル。ガハハと笑いながら豪快に話すキャトリンヌに対しジルは お茶目に冗談を交えながら穏やかに語ってくれる。 …