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シスト岩盤の丘360度の斜面に葡萄園、           La Petite Baigneuse ラ・プティット・ベニューズNO1

“Indigenes” ワイン見本市“アンディジェンヌ”Part-20 ★La Petite Baigneuse ラ・プティット・ベニューズ   ルシオン地方のモーリ地区とコルビエール地方の境界線にあるシスト岩盤の丘丸ごとが葡萄園。 控えめな性格のフィリップはアルザス出身。アルデッシュ地方でbio野菜栽培をやっていた。 フィリップは葡萄栽培、ワイン醸造にずっと興味をもっていた。 葡萄は年が経て樹齢が古くなればより美味しいワインができる。 その葡萄を発酵させれば、時と場所を超えて長期に保管できるし、どこへでも運べる。 こんな夢のような“存在”は他ではない。 フィリップは意を決して2007年に土地代の安いルシオン地方にやって来た。 シスト岩盤の丘が丸ごと売りに出ていた。古木も多く土壌も申し分ない。フィリップは即買ってしまった。 丘の360度の東西南北の斜面に葡萄園が広がっている丘丸ごとだった。非常に興味深い立地だった。 コルビエール側はもうすぐそこに石灰岩盤が沈んでいる。こんな土壌は他にはない。 石灰とシスト土壌の境界線、色んな影響もあるに違いない。 丘の頂上に立つと360度の景観が開ける。 何と野性的で美しいんだろう。

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すべてを可能にする男! Loic Roureロイック・ルール NO3

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市“アンディジェンヌ”Part-19 Domaine du Possible ドメーヌ・デュ・ポッシブル 私は、彼の自然体な生き方が好きだ。 何か行き詰った時、POSSIBLEを飲もう! POSSIBLEのスピリッツが液体化されています。 日本はオルヴォー社の田中さんがインポートしています。        

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すべてが可能になるDomaine du Possible         ドメーヌ・デュ・ポッシブル Loic Roureロイック・ルール NO2

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市“アンディジェンヌ”Part-18 ホントにルシオン地方は自然派の宝庫だ。 2005年頃より、ワイン造りをしたいという人達がこの10年間でドンドン集まって来た。 また、先発した醸造家が後発できた人達に惜しみなく援助した。 そして、何より葡萄園の価格が安かった。 今は古株となりリーダー格の一人ロイック。 ★Danse encore ダンス・アンコール2016★ ビオ栽培の葡萄を買って、ロイックが醸造したワイン。 ポッシブルの白ワイン。マカブ品種45%,カリニャン・ブラン45%,ルーサンヌ10% この地方に昔から栽培されている品種ばかり。昔は酒精強化ワインを造っていた品種。 この地方では数少ない白。 香草の香り、酸も穏やかで優しいタッチの白、酸の代わりにミネラル感でしめている。潮っぽさあり。 メモワール・ド・シュークルと云われる、ほのかな甘味に近いニュアンスがある。 甘酢を使った料理に合う。勿論、単純にお寿司にも合う。       ★Charibari シャリバリ★ カリニャン品種100% グラップ・アンティエールの完全マセラッション・カルボニック醸造。 つまり、収穫した葡萄を発酵槽に入れて、タンクの下部に溜まるジュースをすべて抜き取った状態でCO2が充満。 一切触らない。 ルシオン地方とは思えない薄い色合い、ミネラル感タップリと、MC醸造の良さを前面にだした果実味。 今は殆ど無くなってきた、やや還元ぽさなど、超自然な造りが表現されたもの。       

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すべてが可能になるDomaine du Possible …………… ドメーヌ・デュ・ポッシブル、Loic Roureロイック・ルール NO1

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市“アンディジェンヌ”Part-17 ロイックは2002年にルシオン地方にやって来た。2003年よりワインを造っている。 ロイックはワイン造りがしたくて、フランス中で葡萄園をさがしていた。 ルシオンにたどり着いた当時、土地代が安くて驚いた。1ヘクタールが20万円ぐらいで買えた。 しかも100歳級の古木の葡萄園だった。 当時はルシオンのワインは全く売れなくて農園の倒産が相次いでいたのだった。 ルイックはお金もほどんどなかったけど工面して2h程買ってしまった。 でも醸造所はなかった。 (写真は2005年当時の私と二人) 2年遅れてドメーヌ・ル・ブ・デュ・モンドのエドワード・ラフィットがやってきた。 二人とも醸造所を探していた。 ランサック村の農協が倒産して建物がフリーになっていた。 二人で共同で借りることにした。 ロイックにあったのは、ワイン造りがやりたいというPASSIONだけだった。 こうして、正式に醸造元を立ち上げに成功。 不可能だと思っていたことが可能になった。 だから、DOMAINE DE POSSIBLEAと名付けた。 二人で一つの国を造って独立宣言した。国民2人。 国の名前は“JAJAKISTAN”ジャジャキスタン、二人のカートンにはMADE IN JAJAKISTANと明記されている。

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地の果て”Le Bout du Monde ル・ブ・デュ・モンド醸造-NO2

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市“アンディジェンヌ” Part-16 エドワード・ラフィットは独立して12年の歳月が流れた。 7ヘクタールの自分の土壌の細分にいたるところまで熟知してきた。 葡萄達もエドワードの狙っていることを理解している。 酸を残すために着々と根っ子を地中深く沈ませている。 ここの立地の問題点は毎年の乾燥度による水不足である。 地中深くに蓄水した水分を確保できれば酸を残すことができる。 最近のLe Bout du Monde ル・ブ・デュ・モンドのワインの完成度は凄い! ★L’Echappee belle レシャッペ・ベル 2016★ 淡いルージュな色合い.エッ、ロゼ?と思うほど淡い。ローブだけで飲み心を誘われる。 果実の爆発、柔らかいフレッシュな酸、もう一本スーット体に染み込んでいきそう。 果実味は花崗岩土壌で育つシラー品種60%から、フレッシュさはグネス土壌で育つカリニャン品種40%から。 ★Avec le Temps アヴェク・ル・タン2015★ マニフィック!!ワインだ!! 何て美味しいんだろう。 まさにエドワード・ラフィットが狙っていたワインのスタイル。 軽やかでいながら、内容が詰まっていて、柔らかくて爽やかでスーット体に入っていくワイン。 花崗岩土壌で育つカリニャンを、トロンコニック型木発酵槽で3週間のセミ・マセラッション・カルボ醸造。 勿論、自生酵母のみ、ピジャージもなし一切触らない。どこまでも柔らかくてタンニンを抽出。 だから繊細で上品なタッチ。 ここまでたどり着くのに時間がかかった。ワインの名前通り、Avec le Temps(時と共に)。 ★Danse encore ダンス・アンコール 2016★

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地の果て”Le Bout du Monde ル・ブ・デュ・モンド醸造   エドワード・ラフィット -NO1

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市“アンディジェンヌ”Part-15 本当に、ここの葡萄園に行くと、遠い“地の果て”まで来てしまったなあ!とジーッと見つめてしまう程の素晴らしい景色。 人里はなれてここは、まだ地球なのか?と思わず疑ってしまうほど。 こんな景観を見ながら育った葡萄達のワイン。 エドワード・ラフィットは、フラール・ルージュのジャン・フランソワ・ニックがエステザエルグ農協の醸造長時代に部下として共に働いていた。 ジャン・フランソワが独立して、ルシオンに来てしまった後、3年間、エステザエルグ農協の醸造長を務めていた。 自分も独立したくなって、後を追うようにここルシオンに来てしまった。 エドワード・ラフィットには最初から目指すワインのスタイルが決まっていた。 果実味を持ちながら、軽めでスーット体に入っていくワインを最初から目指していた。 だから、涼しい標高の高いところで、北斜面の涼しい畑が必要だった。 2005年理想の条件の畑を手に入れて醸造を開始した。 当時、同時期にルシオンに来たメンバーの一人で、一緒にジャン・フランソワ・ニックに醸造指導を受けていたのがYOYOだった。 姉弟のように仲の良い二人のワインは、最初から目指すところが同じだった。 南の太陽を生かしながら、熟してフレッシュさを残してスーット体に入っていくワイン。 二人とも標高の高い山の北斜面の畑を選んだ。 だから、二人のワインには共通するところが幾つかある。          

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Mai

Indigenes開催都市、Perpignan ペルピニャンの街-PART-2

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市“アンディジェンヌ”Part-14 ★Restaurant Le Divil ル・ディヴィル★ Perpignanペルピニャンの街中には、トビッキリ美味しい熟成牛肉に自然派ワインが飲めるレストランがある。 10種種類ほどの牛肉が揃っている。和牛もあり、 その上、美味しい自然派ワインがタップリ揃っている。 西南部地方のCH-RESTIGNAC PLOUF 2015シャトー・レスティニャック、プルフを開けた。 ウーン、何て美味しいんだ! 本物ワインはテロワール土壌に由来する旨味がある。 いろんな化学物質や補糖、工業的酵母などその土壌の外部から加えたものではない。 だから、素材の旨味にはピッタリと合う。 もう一本、 Casot des Maillollesカゾ・デ・マイヨルのSoulaスラ、 スカッとしたシスト土壌からくるミネラル感が油ッポさをサラリと洗ってくれる。 また、ニュートラルな舌で食べ続けられる!これも絶妙なマリアージュでした。 カタロニア情緒のある街かど写真。

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Mai

開催都市、Perpignan ペルピニャンの街 -PART-1

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市“アンディジェンヌ” Part-13 Perpignanペルピニャンの街はもうカタロニア国。街の至る所にカタロニアの国旗が翻っている。 カタロニア国はその昔、地中海沿いのフランスとスペインの間にまたがっている一国だった。 カタロニア国の首都はバルセロナ、ペルピニャンはフランス側では最も大きい都市。 街並みの雰囲気はどう見てもフランスではない。フランスに住んでいる我々からすると異国情緒があってワクワクしてくる。 街からピレネー山脈のカニグ山も見える。そして地中海の浜までは7キロほどで行ける。 試飲会の終了が19時、この時間はこの時期のヨーロッパではまだ太陽が輝いている。 出店している醸造元から入手したワインを持って魚介類を食べにやって来た。      このアンディジェンヌ見本市で、いい出逢いもあって感動的なワインもありました。 また日本の皆さんにトビッキリ美味しいワインを送り届けます。   いやあー、やっぱり海はいいね! 最高!   

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バニュルスと云えば絶対に忘れてならない人 ………YOYOヨヨさん!!

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ Part-12 皆の呼び名YOYOが醸造所の名前になってしまった。 本名はLaurence Manya-Krief ローランス・マニヤ・クリエフ。 2005年にこのバニュルスに魅せられてやって来た。 当時、多くの新人がここルシヨンに参入していきた。 皆、チームワークがよく助け合いながら伸びてきた。 全員が、醸造はフラール・ルージュのジャン・フランソワ・ニックに教わった。 その中にYOYOがいた。 そして、先生役のジャン・フランソワ・ニックがいた。 YOYOのハートは動いていた、と云うより決定していた。 その時、自分の家とジャン・フランソワの家との距離が31kmだった。 その数年後、 愛に碇を下ろして不動になった。 強烈な情熱を持った女性だ。 YOYOのワインはエモーションが伝わってくる。 ジャン・フランソワ・ニックと一緒になってからは特にエモーションが深く強くなった。 OYOの畑はバニュルスの山側の北斜面に面している。だから葡萄が熟して酸が残せる。 今日の試飲では、この二つワインが群を抜いて美味しくエモーショナルだった。 ★LA Vierge Rouge ラ・ヴィエルジュ・ルージュ★  ジャン・フランソワと共同で醸すラムールなエモーションが一杯のワイン ★Akoibon アコワボン★  バニュルスのシスト土壌のムールヴェードルとグルナッシュをMC醸造で3週間のマセラッション。

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Mai

やる気満々のジョルディ、ル・カゾ・デ・マイヨル………… Le Casot des Mailloles

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ Part-11 若きジョルディにはPASSIONと体力がある。逆境にある産地に入り。3年前にル・カゾ・デ・マイヨルを引き継いだ。 ガッツあるジョルディは困難な条件をものともせずに一挙にクリアしてトビッキリ美味しい自然派ワインを醸造している。 こんな絶景の葡萄園なら厳しい傾斜の仕事も苦にならない。 樹齢が古く根っ子がシスト岩盤を打ち破って深く入り込んでいる。 このシスト岩盤のミネラル感は他の地方では絶対にでない特徴を備えている。 ワインが濃くても、薄めでもスーット真っ直ぐに伸びていく爽やかさを与えてくれる。 Rose de Zazaロゼ・ド・ザザ 赤葡萄のシラー品種と白葡萄のマルサンヌをプレスしたジュースを発酵させたロゼ。 淡いロゼ色が美しくミネラル感でしめてあるスタイル。和食にはピッタリ。 Comax Ethylix コマックス・エティリックス 同じく赤葡萄のシラー品種と白葡萄のマルサンヌ品種を3日間マセラッションをやったワイン。 薄めの赤ワインと云う色合い、軽やかな中にもシスト土壌のミネラルがキッチリ主張している真っ直ぐさがある。 Perpignanペルピニャンの夜は地元で有名な牛肉専門レストランLe Divilル・ディヴィルにて 美味しい熟成肉とル・カゾ・デ・マイヨルのLe SOULA ル・スラを合わせて堪能した。 肉の塩っぽい旨味と油性をシスト土壌の真っ直ぐなミネラル感が絶妙のマリアージュでした。 即、地元で認められるのは珍しい。

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Mai

フランスNO1の美しい葡萄園 バニュルス・シュール・メールBanyuls sur Mer

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ Part-10 バニュルスの葡萄園はフランスで最も美しい葡萄園の一つであることは間違いない。 しかし、バニュルスでワイン醸造所を経営することは決して楽なことではない。 色んな困難な条件が揃っている。 ここの一般ワインである濃厚で重いワインやこの地伝統のVIN DOUX NATUREL酒精強化ワイン“Banyuls”が売れない。 今までどうりことをやっていては経営が成り立たない。 既に多くの醸造所、農協までもが倒産している。 バニュルスの山の斜面の葡萄園が引き抜かれたりして景観が変わりつつある。 そんな中でも、勇敢にも参入してくる人達もいる。 すべて自然派ワインの造り手だ。 数年前にローヌの有名ネゴシアンが参入したけど、数年で諦めて撤退している。 理由は簡単だ。 1-急斜面のシスト土壌では畑仕事が機械化できない。 2-よって人的労力によるしかない。人件費がかかる。 3-その労力に比較して生産量が極端に少ない。 4-だから他の地域と比較して価格は当然高くなる。高いと更に売れない。 この4つをクリアできた醸造家のみが生き残れる産地である。 将来的に、小規模で特徴あるトビッキリ美味しい自然派ワインの造り手しか生き残れないだろう。 Bruno DUCHENE ブルノ・デュシェンヌの発案で始まった醸造CAVEの9 CAVESには、多くの新人がこのバニュルスでのワイン造りに挑戦している。 フランスNO1に美しい葡萄園のバニュルスを守るためにも是非頑張ってもらいたい。 独自でこの地に根を張ろうとして参入してきた人達も応援したい。 昨年はピオシュの林さん達が訪問してくれたバニュルス、これからの季節は最高ですよ! 写真の海岸の裏にあるシスト岩盤の山の斜面に葡萄園は広がっている。 葡萄園からの景色は絶景です! 海水浴もできますよ! 遊びに来てください!

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ルシヨン地方バニュルスでトビッキリ美味しいワインを造る人々!

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ Part-9 バニュルスと云えば真っ青な地中海が目の前に広がっているとびっきり美しい美しい葡萄園。 フラン中で最も美しい景観がみえる葡萄園。 こんなに美しい景色を見ながら育つ葡萄を仕込んで我々を楽しませてくれる醸造家達。 Bruno Duchene , ブルノ・デュシェンヌはブースを持っていないけど会場を歩き回って盛り上げていた。 Alain アランは、ずっとこの急斜面の段々畑を耕してきて体力の限界を感じて3年前にJordyジョルディ・ペレズにル・カゾ・デ・マイヨルをバトンタッチした。 屈強なアランが力の限り尽くした急斜面の重労働を必要な畑を引き継げるのは、この人Jordyジョルディしかいない。 Jordyジョルディは元プロ・ラグビーマン、体力には自信がある。ル・カゾ・デ・マイヨルを引継いで3年、トビッキリ美味しいワインを造ってくれている。 私の大好きなル・カゾ・デ・マイヨルを継続してくれたJordyジョルディ。天はル・カゾ・デ・マイヨルを捨てなかった。

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Mai

土着のカタルーニァ人Gerard GAUBYジェラール・ゴビー

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ Part-8 ワイン産地でその地の歴史を変えるのは、いつも他の地方からやってきた異邦人だ。 葡萄栽培、ワイン造りの伝統は、長く深い歴史の上に成り立っている。 この伝統を変えることができるのは、よほどの頭の柔軟な人で、繊細な感性を持っていないとできない事だ。 ジェラール・ゴビーは仏系カタルーニァ人であるルシヨン地方の土着の人。 まさにアンディジェンヌ。 ジェラールは物凄い勉強家で、歴史の流れのことをよく知っている。 ある時、日本の話しになり、武士の徳川時代から平和的変革した明治維新のことを詳しく知っていたのでビックリしたことがあった。 特に、時代の流れには敏感な感性をもっている。 フランスの全醸造家が濃いワイン造りを目指していた90年代。 このゴビーも濃厚なワインを造っていた。 しかし、敏感で鋭い感覚を持っていたジェラールは既に97年ごろから繊細なワインのスタイルに移行し始めていた。 彼のMONTADAモンタダも90年代中盤までは超濃厚なスタイルだった。 栽培方法、醸造方法もラディカルに変えていった。 伝統に埋もれている人達にとっては、このゴビーの変化に驚いた人達が多かった。 そのモンタダも、今では、色も薄めで繊細な上品なスタイルになっている。 カタロニア地方土着の人間で、自ら変化できたのは、このゴビーのみだ。素晴らしい感覚の持ち主。 結果的に、今の自然派の最先端のスタイルと限りなく近づいてきている。 全く違う方向から、“よりよく”を目指して突き詰めてきた人達が接近してきた。

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Mai

変革者 Foullard Rougeフラール・ルージュ                 ジャン・フランソワ・ニック

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ Part-7 ルシオン地方のワインの歴史を根本的に進化する切っ掛けを創ったのはこの人に間違いない。 Jean-Francois NICQジャンフ・ランソワ・ニックだ。 今でこそ、自然派ワインが多く存在する有数の地方になっているルシオン地方だが、2002年以前は皆無だった。 南ローヌの農協CAVE ESTEZARGUEカーヴ・エステザルグで醸造長をやっていたジャン・フランソワが2002年にこの地にやって来てルシオンの歴史が変わった。 当時、このルシオンでは、濃厚でアルコールが強いワインしか存在しなかった。 殆どの蔵がまだVIN DOUX NATUREL酒精強化ワインを中心に造っていた。 濃厚さ、アルコールの高さ、甘さ、すべてが時代遅れになって、売れずに八方塞がりのルシオン地方だった。 2000年初期から世の中の人達が求める味覚が大きく変化した。 料理の世界でも同じだった。 濃厚なスタイルから繊細さ、フィネス(上品さ)へと一般レベルで本格的に変化していた。 当然のごとくワインに求められる方向性も変化して来た時期だった。 そこにジャン・フランソワ・ニックがこのルシオンに登場。 灼熱の太陽を栽培でコントロールして、自然派の特徴であるセミMC(マセラッション・カルボニック醸造)を駆使して、色もアルコールも軽めで、繊細で、上品な果実味豊かなワインをここルシオンで造りあげた人物だ。 彼の成功を見て多くの若者達がここルシオンにやって来て、ジャン・フランソワ・ニックの教えを受けることになった。 ジャン・フランソワ・ニック学校と言っても過言ではなかった。 こうしてルシオン地方が自然派ワインの一大産地となった。

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Mai

奇跡的事実!ルシオン地方のワイン歴史を変えた醸造家二人が同じサロンに参加!

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ Part-6 ★時代の変化を感じさせる事実★ Jean-Francois NICQジャン・フランソワ・ニックとGerard GAUBYジェラール・ゴビーが同じ屋根の下で試飲会に参加するなんてことは事情通の人達にとっては考えらえない事実。 ここでは細かな説明は避けるとして、水と油ほど違う二人。 変な意味は全くないけど、あらゆる意味で本当に接点が全くなかった二人。 生き方も考え方もすべてが違う二人。 それが今回、この二人が同じ試飲会に参加しているのを見て、時代が変わりつつあるな、と感じた。 と何かを感じたのは、私だけではないだろう。 自然派という概念が必要ではない時代が来ているのを感じる。 その方が、多くの醸造家を結びつけることができるのではないだろうか。 違う角度から美味しいワインを造ることに専念してきた人達が、結果的に同じような方向に接近してきているのを感じる。 私にとっては、同じ会場でこの二人のワインを移動しながら比較試飲できるという素晴らしい機会ができて最高だった。 いろいろ考えさせられる出逢いだった。      

9
Mai

Salon de vin “Indigenes”ワイン見本市アンディジェンヌ  Part-5

このワイン見本市アンディジェンヌは、予想をはるかに超えるレベルの醸造家が集まった。 地中海沿いの産地だけでここまで充実した見本市ができるなんて想像できなかった。 この日はフランス中で重要なワイン会が開催されてた。 かなり迷った結果、第一回目だったこのINDIGENESに来た。 正解だった。ホントに来てよかった。 スペイン領とフランス領にまたがっているカタロニア地方の偉大なテロワールと、そこでワイン造りに営む“人”の素晴らしさをあらためて再発見できた。 そして、バルセロナで活躍しているこの二人にも再会できた。 その一人は、1ケ月前に、BMOイベントにて日本で一緒だったYUKOさんとも逢えた。 スペインワインを日本に紹介する女性だ。相変わらず元気一杯のYUKOさんでした。 そして、バルセロナで活躍しているフランス人のブノワ夫妻にも久々に再会できた。 ブノワさんはバルセロナでL’Anima del viという自然派ワインバーを経営している。

9
Mai

世界遺産級120歳の葡萄をアンフォラで醸すCOSTADOREコスタドール

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ  Part-4 コスタドール・フォアンさんとの最初の出逢いは丁度1年前だった。 バルセロナで開かれた自然派ワイン見本市VINS NUSヴァン・ニュの時だった。 ワインを飲んで感動した。その場で即、翌日訪問を申し込んだ。 翌日、葡萄園を訪問してビックリ!! こんな古木の葡萄木を見たのは初めてだった。 正式には年齢不明、恐らく130年は超えているのではないか? フォアンさんと話してまたビックリ。 フランスのワイン事情、多くのフランス醸造家のワインを飲んで研究していた。 その知識と事情通に本当にビックリした。 やりたいことは、何があっても実行する徹底ぶりにも驚き。 発酵用のアンフォラも特殊。 ボトルも特殊。 品質も味覚も特別だ。

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Mai

宇宙を感じさせてくれるスペインワインCOSMICコスミック

Salon de vin “Indigenes” ワイン見本市アンディジェンヌ Part-3 フランス国境に近いピレネー山脈の端スペイン側。標高500mと宇宙に近い山の中。 たったの5.5ヘクタールの畑を丹念に耕すSalvador Batlleサルバドール・バトルさん。 醸造も自生酵母のみ、SO2も極小。 驚く程、洗練されたワインを醸す。 今までのスペインワインには存在しないスタイル。 どこまでも透明感があって、宇宙遊泳をしているような真空な宇宙を感じさせてくれる         あまりにも印象が深かったので、初日と二日目も試飲した。 2日目は皆がCOSMICの事を話すので、ブースは人だかりでなかなか近づけなかった。 やっぱり、真っ直ぐな透明感が素晴らしい! すーっと宇宙に吸い込まれて行きそうな感じ。        当然ながら、5.5ヘクタールしかないので量が激小だ。 僅かしかもらえないけど、これも日本向けに予約を確保した。 楽しみにしていてください。