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PARIS – SETE パリから地中海の漁港セットへ * SETE –Mylène BRU
セット港は地中海ではマグロの水揚げが最も多い港。6月頃からジブラルタルか地中海にマグロが入ってくる。 この時期はまだ閑静な港。この街は、多くの芸術家が住んでいる。 フランスのレジェンド的な歌手、故Georges Brassensジョルジュ・バラッサンスが住んでいた街で知られている。 この街は、フランス映画の撮影舞台としても良く使われる。 そして、この街に、今人気上昇中の南仏の女性醸造家Mylène BRU*ミレーヌ・ブリュさんが住んでいる。 Mylène BRU ミレーヌ・ブリュ醸造 (appreciée par Catherine DENEUVE) 昨年、フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴさんが映画撮影の為に、この街に数週間滞在した。 撮影が終了して、打ち上げ食事会でMylène BRUさんのワインを飲んだ。 あまりにもの、美味しさに驚愕したカトリーヌさんは、即 ミレーヌに電話した。 ミレーヌは畑仕事をしている時は電話にでない。 留守電にカトリーヌさんの地声でワインに感激したメッセージがのこっていた。 その後も、何度も何度も電話をかけてきた。 余程、感激したのだろう。 最後にミレーヌのほうから電話して、やっと直接話すことができた。 『こんなに感情が伝わってくるワインを飲んだことがない。』と感動したとのこと。 ミレーヌも飛びあがるほど嬉しかった。 こんなエピ騒動があった街、SETE。 シャスラ品種から醸す白ワイン。Lady Chasselas*レディー・シャスラ、石灰土壌からくる潮っぽいミネラル感が素晴らしい。 カリニャン主体のFar Ouestファー・ウエストもエモーションが伝わってくるワインだ。 私はSETEの街が大好きだ。まず、魚介類が揃っていて新鮮で旨い。美味しいイタリアンの店がある。 この港街には、その昔、イタリアのナポリなど港街からマグロとりの出稼ぎにイタリアン・漁業の人達がきていた。 そのイタリアンがそのまま住み着いた人が多い街だ。 だから、本物のイタリアンがここにはある。 私の大好きなボンゴレ・スパゲッティーがアルデンテで食べられるのである。 フランスでパスタがアルデンテで食べられるところが殆どない。だから貴重な存在なのである。 勿論、ワインはMylèneのLady Chasselas*レディー・シャスラを合わせる。 ウーン、体に沁み渡るエモーションナルなワインだ。 辛口なのに、メモワール・ドゥ・シュークルといわれる、ほのかな甘味が魚介類の旨味にピタッと合う。 しかも、石灰度が大変に強い土壌から、塩っぽいミネラル感が酸を補って魚介類と同じ旨味がある。 和食には素晴らしく合うだろう。 Mylène BRUのワインは、本当に美味しく、エモーショナルなワインだ。 そして、Seteはいい街だ。来れば来るほど味がある街だ。 ミレーヌさん、セ・ジミーの女将(イタリアン)、と私。