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Juil

VINEXPO時に COTES DE BORDEAUX委員会が新AOC発表会

~ VINEXPO時に COTES DE BORDEAUX委員会が新AOC発表会 ~ 新AOCのコート・ド・ボルド-委員会は活動的だ。世界ソムリエ協会のメンバ-を世界中から呼び寄せて、このイヴェントを開催した。 世界ソムリエ協会の会長、小飼さんをはじめ田崎真也さん、大阪の岡さんなど日本の重量級ソムリエもボルド-空港から直接の参加だった。世界各国のソムリエのトップが集合していた。 そして、世界から料理人たちも招待されていた。日本でもおなじみのボルド-ビストロのチュピナTUPINAの名物オ-ナ-・ジャンピエ-ル・イラダキ氏や日本からはオザミ59(池袋)の金子シェフも招待されての盛大な会だった。 オザミ59の金子シェフとラ・チュピナのオ-ナ-・イラダキ氏 場所はジロンド河沿いの昔大型船が入港してボルド-ワインが世界中に出荷された場所にあるカフェ・ビストロで行われた。 ~ 若いボルド-レ(ボルド-人)が果敢にボルド-を進化させようとしている ~ 新コ-ト・ドゥ・ボルド-の新設には若い力が積極的に動いて実現した。 ボルド-は格式ばったグランククリュだけではない、の理念に立ち自分達の存在価値に危機感を感じている若手がロビ-活動をして現在にいたった。 説得活動を続け、AOC BOURGを除いて下記の従来のAOC名をCOTES DE BORDEAUXに統一した。 BLAYE COTE DE BORDEAUX COTE DE CASTILLON COTES DE FRANC CADILLAC PREMIERES COTE DE BORDEAUX コ-ト・ドュ・ボルド-の部長クリストフ・シャト-氏が現在までに至った経過を発表。 その中にボルド-でも人気者のプピ-ユのフィリップ・カリ-ユも重要な役割を演じた一人である。 ソムリエ世界一のフォ-ブラック氏 にセレモニ-ワインを注ぐフィリップ・カリ-ユ氏。フィリップはすべての醸造元がビオ栽培をするべきだと熱く説得して廻っている。既に、彼の勧めでビオに変換した醸造元が沢山ある。   フォーブラック氏 コート・ドゥ・ボルド-委員会の部長は本当に活動的だ。 ボルド-の顔として人気者のプピーユやチュピナのイアラザキ氏を引き連れて、世界30カ国を、コート・ドゥ・ボルド-の宣伝活動の為に世界巡業中だ。 今年、3月に日本でも同様の会がオザミ59で行われた。 日本から駆けつけてくれた田崎真也氏と大阪の岡ソムリエ 今年3月に日本で開催⇒ 田崎氏との再会 田崎氏と私が知り合ったのはこのボルド-だ。田崎氏がまだ若干19歳の頃だったと思う、私が26歳頃だった?記憶が確かでない。田崎氏が1年間ほどボルド-に滞在していた時だった。 一緒に空手をやったり、食べたり、飲んだり、良く一緒に楽しみました。田崎氏とこのボルド-の空気の中で会うと、何か昔にタイムスリップしたような感じになってしまう。お互いに見かけは年を重ねたけど、彼は相変わらず爽やかで、エネルギッシュだ。

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Juil

ボルドーワインの美味しさ再発見

~~ デュボスト家のCHATEAU BOSSUET  AOC BORDEAUX SUP ~~ 最近、私はこのシャトー・ボスエのボルドーワインとしての純な美味しさを再発見して驚いている。 私の好みも大きく変遷していることは事実だ。 長いことボルドーと離れていた気がする。今回の6月VINEXPO時にボルドー滞在中、ボルドーワインのメルロー、カベルネの美味しさに触れて再発見したような心境に至っている。私は1976年から1982年までの6年間ボルドーに滞在した。その間、DUBOST家でワイン造りの修行をした。 自分の原点であるボスエやPOMEROLのラ・フルール・ド・ロワの控え目なメルローの美味しさを再発見したことにある種の喜びを感じている。 自然派ワインガイドブック“GUIDE DE L’AMATEUR DES VINS NATURELS” にDUBOST家が紹介されている。 ボルドーの大逆襲もありかな、とも思っている。これにはいろんな意味がある。レポートしたい。   土壌 × 風土 × 人      ————————————– = 美味しいワインの方程式は                            葡萄木                 ~~ 1-葡萄木について ~~ 天才醸造家フィリップ・パカレは自然派ワインの父と云われるジュル・ショーヴェ先生より上記の方程式を伝授された。ワイン造りでやはり基礎となるのは、何といっても“葡萄木”のDNAなのである。 原点である素性の乱れている葡萄木ではいくら栽培努力してもなかなかおいしい葡萄はとれない。つまり美味しいワインは造れない。 DUBOST家の父、イーヴォンはCH-LA FLEUR DU ROYと同時に1949より1989年まで葡萄の苗木栽培屋をやっていた。そのお陰でボルドー品種の各品種の原木を所有していたのである。 当時、イーヴォンがよく言っていたのを覚えている。『俺の葡萄園の木は葡萄収穫が終わっても、まだ売れるんだ。』 つまりメルロー品種やカベルネ品種の原木の枝を買いにくるのである。40年間に苗木を売った先は、ムートン・ロッチルド、ラフィット・ロッチルド、ペトリュス、オゾンなど超特級をはじめラスコンブ、ジスクール、コンセイヤント、など数数えきれないほどのボルドー醸造元の苗木がここから提供されているのである。 人間も同じで努力だけでは、補えないセンス、才能のようなものが存在する。ただ人間の場合は、才のある人ほど“驕り”に陥りやすい。せっかくのセンスを潰してしまっている例が多々ある。私のような才のない人間でも努力とパッションでカバーできるのが人生の面白いところ。葡萄木に驕りはない。それだけに、葡萄素性の大切さは図り知れないものがある。 CH-ボスエの葡萄木は第一級のDNAを持っているのである。 それが今は樹齢が30歳を超えて、これからが最も繊細なワインを造ってくれる時期に突入するのである。これがクローンの葡萄木だったら、その上、無理やり化学肥料で成長させられて30年も経つと疲れてすでに限界、人間で云えば心筋梗塞直前の状態、つまり植え変えの時期に突入する。 ボスエの葡萄木はこれからが、練れた味を出してくれる。子供の時代からやっと大人の味を醸してくれる。益々洗練されてくる。これが素性なのだ。 ~~ 2-土壌について ~~ 何故イーヴォンがこのボスエの土地を選択したか? ここを買い取ったのは1973年から少しづつ買い足していった。今は10ヘクタールになる。 当時、イーヴォンはポムロルの村長として活躍していた。精力全開の時期である。頭からは蒸気機関車のような熱気が出ていた時期である。 AOCボルドーのワインを造りたかった。村の文献を調べていたところ格好の土地があったのである。 ポムロールとモンターニュ ・サンテミリオンとラランド・ポムロルの境界線に位置している畑である。 20年間も休んでいた土地 当時は放地されていた雑草地帯だった。それには理由があった。 1956年にボルドーが大寒波に襲われ多くの葡萄園が壊滅的被害に遭った年である。ここの土地はその年に全滅して、それ以来約20年間も休んでいた畑だった。 その間、除草剤も化学物質も入ることもなく、雑草と共に多くの昆虫や微生物が住んで自然循環されて土壌が発酵して生きていたのである。 小石層が地下5メートルまで続いている⇒    イーヴォンは即、畑を見に行った。土壌構成の複雑・多様性に驚いた。ポムロールのクラス・フェールと呼ばれる鉄分の含んだ部分もポムロル境界線近くに存在していた。一部はサンテ・ミリオンのグラーヴと云われる石英石や火打石の小石がびっしりと詰まった土壌もあり、その多様性に驚き、この土地の潜在能力の偉大さに驚いた。 ← 偉大な潜在能力を備えた土壌構成  自然な湧水の存在 しかも、湧水の源泉があることも分かった。葡萄地の地下水の流れは実に大切だ。土地のエネルギーに大きく影響を与えるからである。ブルゴーニュのクロと云われる壁は、この地下水の流れに沿って、当時のキリスト教修道院の坊さんが造ったものである。それが今のクロ・ヴージョなど、クロと呼ばれている畑である。 イーヴォンは地下水の水脈の重要さを知っていた。 この畑はほぼ10ヘクタールも一か所の一区画にまとまっていた。これも畑仕事を考えると大切なことだった。他の所有者の畑と隣接していないことは大きなメリットになる。隣が化学剤を多量使用すれば影響されるからである。ここではその心配はない。 ブルゴーニュ風に表現すればボスエ区画のモノポールである。 イーヴォンは既に決意していた。村役場に戻って土地台帳を調べた。 何と20人もの所有者に分割されていたのである。翌日から一軒一軒の所有者を回っての説得を開始した。約2年間の時間を要した。最初は5ヘクタールから始めた。最初の植え付けが1975年だった。 私は1976年に渡仏して、2年目の植え付けから手伝ったことになる。                           ~~ 3-風土について ~~ 風土とは、その土地の湿気だとか、温度だとか、降雨量や風の当たり具合だったり、毎年の天候によって変化するものと、大きく見れば大西洋気候の比較的温暖な気候という大くくりや、標高とか傾斜度とかの影響からくる不動的な変化しないものがある。この風土だけを個別に語ることはナンセンスだ。 […]

11
Juil

ボルドー試飲会パート3*Haut les Vins

今日は大きなシャトー内で行われたオ・レ・ヴァン試飲会! 再びナチュールワインの試飲を開始! 会場の中では、プロに混じって生産者達も試飲を楽しんでいます! ~~ ランクドック ~~ ドメーヌ・デュ・グラン・ローズ*Domaine du Grand Lauze コルビエールで醸造しているグザビエ・ルドガール氏の畑は、100年以上のヴィエイユ・ヴィンニュが殆んど! パワフルで真直ぐな味わいは、彼の性格そのもの! ル・コンパニョン07は樽の香りがエレガント。 そして亜硫酸=0のトゥ・ナチュールはミネラル感溢れる一品です! Domaine du Grand Lauze のワインのお問い合わせは、こちらまで: 大榮産業株式会社 TEL : 05-2482-7231 FAX : 05-2481-0499 ドメーヌ・マクシム・マニョン*Domaine Maxime Magnon 自然に囲まれてこそ幸せを感じるというマクシムのワインは、彼のように温かくて穏やか。ラ・ベグーやラ・デマラントは綺麗な味わいで飲み心地が最高! ロゼタのアロマはもうチョイ複雑感に溢れていてミネラル感たっぷり! 奥さんのベアトリスと一緒に、繊細な味わいのワインをこれからも造って下さい! シャトー・ロックフォール*Château Roquefort いつも笑顔でジョークばかり言っているレイモン・・・ でも彼のワインは、とてもエレガントで優しい味! 特にロゼのコライユは夏には必要品! 造り方もこっていて、真夏の太陽の下でグイグイ飲めてしまう不思議なワイン! Château Roquefort のワインについてのお問い合わせは、こちらまで: 豊通食料株式会社 TEL : 03-5288-3854 FAX : 03-5288-9248 http://www.vin-de-t.com ドメーヌ・ラゲール*Domaine Laguerre 恥ずかしがりやで口数が少ないエリックのワインは最高のミネラル感! シスト・ブランはスパイシー、シスト・ルージュは黒フルーツ、ル・ヴァン・ブランは綺麗な酸味、そしてエクリップスはフルーティー! 彼のワインはどのキュベでも楽しめます! 残念ながら2009年はベト病が発生してしまって、収穫量も低くなってしまうかも・・・でもめげずに後3ヶ月の間、綺麗なブドウが生る事を祈っています! Domaine Laguerre のワインについてのお問い合わせは、こちらまで: […]

26
Juin

ボルドー試飲会Part 2 – Union des Gens de Métiers

今日はトップ・レベルの醸造家達が集まる、ユニオン・デ・ジャン・ド・メチエの試飲会に朝行ってきました! シャトー・トゥール・デュ・パ・サン・ジョルジュで行われたこの試飲会。 様々な造り手の中、私達と共に働いている醸造元達をキャッチしてきました! Domaine Plageoles*ドメーヌ・プラジョル(南西地方) 繊細でまろやかなタンニンと、複雑なテロワールから引き出る風味が印象的。 フルーツとスパイスのアロマ、そして喉越し完璧なモーザック ・ヴェールやモーザック・ナチュールは是非是非皆さんにも飲んで頂きたいです! そしてあの美智子妃殿下もお気に入りのミュスカデルは綺麗な酸味とまろやか感たっぷり! Clos Rougeard*クロ・ルジャール(ロワール) 彼のカベルネ・フランは何時飲んでもまろやか!そして何といっても他では味わえないほどのタンニンの繊細さ! 特に2005年は彼にとって完璧に近いヴィンテージだそうです! 彼の凄いところは、醸造する事はとても難しいと言われている大西洋気候のロワールでも、とても繊細で上品で華やかなワインを造ってしまう事。 何故そのようなワインが出来上がるのか?その答えは古くから伝わる伝統に潜んでいました! «  Philippe Alliet*フィリップ・アリエ(ロワール) いつも元気いっぱい、笑顔いっぱいなフィリップとフィリップの奥さん、クリードさん。彼の手にかかれば、シノンもまるで別物になってしまいます!シノンのトップシャトーにまで導いた、まさに見事な指揮者なのです! 今日特に美味しい~~!と思った一品は、コトー・ノワレ2007!パワフル感あり、エレガントでもあり、まろやかなタンニンが印象的! 年が経つにくれ、品が良くなっていく彼のワインは、試飲会でもとても人気でした! «  Clos Rougeard のワインについてのお問い合わせは、こちらまで! 野村ユニソン株式会社 TEL : 03-3538-7854 FAX : 03-3538-7855 MAIL : wine@nomura-g.co.jp http://www.nomura-g.co.jp Domaine Plageoles のワインについてのお問い合わせは、こちらまで! 株式会社イーストラインTEL / FAX:054-205-4181 MAIL : lavigne4181-shizuoka@tokoseika-group.jp http://tokoseika-group.jp/index.html Philippe Alliet のワインについてのお問い合わせは、こちらまで! 株式会社エスポア TEL : 06-6384-3319 FAX : […]

26
Juin

ボルドー試飲会Part 1*Moulin Pey Labrie

大きなシャトー。綺麗な庭。最高な天気。 そして左右に広がり当たるブドウ園。 今日の試飲会は、ヒュボー夫妻のシャトー、シャトー・ムラン・ペイラブリーで行われました! とにかく最高な環境にビックリ!試飲会のような、ワイワイと賑やかな飲み会なのか・・・?! 庭には古い樽がテーブル代わりに並べられており、とてもオシャレ! 奥には、食事も取れるようにテーブルがズラリ! さてさて、今日はどんな美味しいワインが見つかるだろうか・・・・? Domaine Vacheron*ドメーヌ・ヴァシュロン(ロワール) 彼達のピノ・ノワールはとにかくエレガントでピュア! 今年のロゼも抜群! アペタイザーにはちょうどいい味わいと爽やかさ! ジャン・ドとジャン・ローランはとにかく若くてダイナミック! これからの活躍が楽しみです! «  Philippe Valette*フィリップ・ヴァレット(ブルゴーニュ) 笑顔が優しいフィリップさんのプイイ・トラディシオンは、口の中がとろけそうなくらい美味しい! 彼のワインはとてもアロマティックで濃厚! 甘いフルーツと柑橘類の香り、そして口に残るミネラル感・・・ その秘密は細かいブルブ熟成! これでまろやかで旨みがたっぷり詰まったワインが出来るそうです・・・! 2009年は3度も雹が降って大変でしたけれども、開花期はとても綺麗でしたので期待していて下さい! Clos Ouvert*クロ・ウヴェール(チリ) マルセル・ラピエール氏の友達でもある彼らのワインはチリ特殊のブドウ品種(カルメネールやパイス)を使用したワインがいっぱい! とてもフルーティーで爽やか! パリでも彼らのワインは人気物! どのワインショップにも見当たる一品です! Ferme St Martin*フェルム・サン・マルタン(ローヌ) お父さんの代わりに、始めてこの試飲会に参加する息子のトマがワインの紹介をしていました! 彼も2006年から一緒に醸造をしています! 2009年はとても綺麗なブドウが生りそうと嬉しそうな笑顔で話すトマ。 彼のワインは熟成されたフルーツが口いっぱいに感じられ、一本じゃ足りないくらい飲みやすいワインです!特にラ・ジェリーヌ、テール・ジョーヌはお勧めです! «  Prieuré Roch*プリウレ・ロック(ブルゴーニュ) スパイシーでまろやか、そしてピノ独特の香りが特徴的なワイン! やはりプリウレ・ロックのClos des Corvéesは偉大なワイン! 一口飲んだだけで、テロワールのミネラル感が感じられます! Vini Bera*ヴィニ・ベラ(イタリア) いつも笑顔でダイナミックなアレサンドラ!今年は家族も一緒に来て大騒ぎ! 2007年ヴィンテージを紹介している彼女のワインはなめらかな喉越しと、完璧な熟成度が伝わってきます! 特にロンコ・マロで使用されたバルベラ品種は最高な出来具合! そして飲みやすくてセクシーなアルチェッセはミュスカのようにフルーティーで夏にはピッタリ! 忘れてはいけない彼女のモスカット・ダスティは誰もが大好き!アルコール度数はたったの4度!フレッシュさと繊細な泡、そして最高なブドウのアロマ、すべてが揃っています!!一生に一回は飲まないと損です! Marcel Lapierre*マルセル・ラピエール(ボジョレ) 誰もが尊敬しているマルセル。 今年も最愛の奥さん、マリーさんと一緒に試飲会へ登場! […]

8
Juin

ブルゴーニュ・ワイン街道を行く

5月30日(土)今日よりブルゴーニュからルシオンまで約2週間の旅だ。日本からもソムリエ、酒販店、レストラン経営者、酒類問屋さんなどの人達が今夜ボーヌに到着する。 15:38のTGV(新幹線)に乗ってディジョンまで行ってレンタカーを借りた。来週の月曜日、フランスは祭日で今日から3連休だ。 電車も結構混んでいた。ディジョンから国道74号線をボーヌに向けて走り出した。今日は快晴の天気だ。ヴォージョ村から畑の中の小さな道を走り出した。国道からクロ・ド・ヴージョのシャトーが緑の葡萄園の上にポッカリと浮かび上がっているのが見えたからだ。 急ぐ旅ではないクロ・ド・ヴージョからロマネコンティに抜ける農道を走ることにした。なんて美しいんだろう。つい最近、芽が出たばかりの葡萄園がもうあたり一面の緑の葉の海になっている。 その海にポッカリ浮かんだ巨船クロ・ド・ヴージョだ。潜水艦の望遠鏡のようなラトゥール。車を止めてしばらく時間をとった。マニフィック!素晴らしい。 クロドヴージョの裏道に向かった。夕方の6:00だと云うのに太陽が燦々と降りそそいでいる。 裏の農道をいくとロマネ・サン・ヴィヴァンの畑T字路地にぶつかった。左に行けばヴォーヌ・ロマネ村、右に行ってすぐ左に農道を曲がるとリッシュブールとエシェゾ。そしてロマネ・コンチの畑へと続く。ロマネ・コンチの畑にハンドルをとった。 ~ 09年5月30日のロマネ・コンチ ~ ロマネ・コンチの畑も新緑で美しい。既に開花が始まっていた。 太陽のエネルギーを吸収して葡萄木の生命力がぐんぐんフル回転しているのを感じる。、根っこが粘土石灰の土壌、そして、その下にある石灰岩盤のミネラルエネルギーを吸い上げて葡萄木の体全体に注入している、という感じだ。 グングン上に向かって伸びてくる枝の先端を切る作業をロニェと云う。ロニエをやったばかりで、切られた枝がよく耕された畑に落とされていた。 あと約100日前後で収穫の日がやってくる。 さて2009年は如何になるか?楽しみだ! 最も重要な3か月がスタートした。

5
Juin

Christophe Pacalet クリストフ・パカレ、ボジョレー期待の星!

パカレ・・・パカレ・・・パカレ・・・ 誰もが知っているこの名前・・・ でも皆さん、このクリストッフ・パカレ氏をご存知ですか・・・? そうです! 彼はあの有名なフィリップ・パカレの従兄弟なのです! しかも彼の叔父さんはあの偉大なマルセル・ラピエール氏! 優しくて大らかな雰囲気はまさに叔父さん譲りでしょうか?! 何でも一生懸命に答えてくれる、笑顔がプーさんのような素晴らしい方です! 彼は18歳のとき、高校卒業と共にリヨンで生化学の学校へ進学。しかし生化学の勉強はつまらない!と思い始め、料理の道へと転身。そして19歳から23歳の間、リヨンでシェフとして働き始めます!1998年までは、オフシーズン中(11月から4月)、カリブ海の島、アンティーユという島でシェフとして働き、5月から9月の間は、ラピエール氏の収穫を手伝いながら、ワイン醸造を学びます。(何てラッキーな・・・・!) この頃、ちょうどクリストフはアンティーユで自然派ワインを紹介し、売り始めます! 『皆自然派ワインを気に入ってくれて本当に嬉しかったな。そのころアンティーユでワインを購入してくれていたお客さんから『何故シルーブルやブルイィーは自然派で美味しいワインがないのか?』と聞かれ、私はハッとしたんだ。皆こういうワインを求めている。じゃあ自分で造るしかない!と思って自分のドメーヌを設立することを決心したんだ。ちょうどその頃私は今の奥さんと出会い、島へ戻るか、フランスに残るか迷っていたからちょうど良かったんだけどね!』 と言う事で1999年に彼のファーストヴィンテージが誕生しました! *** ここでちょっとした『ボジョレー・レッスン *** 『ボジョレー地区で最も綺麗な区画は Côte de Py の丘に在る区画なんだ。 そして平均45hL/Haの収穫量が最も美味しいボジョレー・ワインを生み出すんだ。でもここでは植え付け密度が10000株/Haの上、ガメイが昔のように売れないので、根を切りなさい!とINAOに言われるが、根を切ればブドウ木の競争率が低くなる。そうするとブドウの実が逆に増えてしまう。 矛盾していると思わないか?』 確かに・・・・ *** そしてブドウ品種について! *** 『ガメイ品種と最も相性の良い土壌は、まさにボジョレー地区の、やせている花崗岩質の土壌なんだ。 しかもガメイはつる植物なので硬い岩の上でも根を張れるんだ!』 *** ワイン造りについてはどうなのでしょう? *** 『私は自分で選んだ区画以外のブドウには興味がありません。樹齢が古く優良な区画を選び、健全で理想的なブドウを収穫するため、栽培者との間にぶどう栽培における仕様書を作成したうえで、契約をしています。どんなに天候が悪く、収穫量が低くなってしまっても、他のブドウは購入しないんだ。それだけ自分が選んだ畑のブドウが好きなんだ!』 と笑顔で教えてくれるクリストッフ! 『私は毎年同じ区画のブドウは同じ樽を使って醸造しています。その際、残糖が15gr/Lの時点でバリックへ移すと、天然酵母が再度元気になり、良い発酵が再スタートするのです。醸造の時、大樽を使用するほうが楽なのだが、バリックの方がより多くの味わいが引き出され、複雑なアロマに仕上がります。そして熟成中、木樽で寝かせると、オリがきれいに下に沈むのだが、ステンレスタンクを使用すると、タンク内で静電気が常に動くため、オリが舞ってしまうので私は使いません。ガス抜きはアルゴンガスという、希ガス(不活性元素)の中でも最も空気中に占める割合が大きいことで知られるガスで行っています。窒素よりアルゴンを使用したほうがアロマが飛びにくいと、ジュル・ショベ氏が発見したのです。そして仕上げに、樽の底部のみ粗いフィルターをかけて終了です!』 最高にナチュラルなワインを造ろうと手掛けているクロストフ。醸造中、色々と手を加えるのが苦手! 『私は色素やタンニンを抽出する事は全く考えていません。むしろタンニンの繊細さを引き出すことが重要だと思っています。』 *** 2008年ヴィンテージ *** 『冬がとても寒かったので、澄んだワインが出来ました! しかし4月には雹がかなり降り、通常の生産量の2/3が被害にあってしまった・・!』 AOC Beaujolais Villages 07  素晴畑はクリュ・ボージョレーの直ぐそばにある畑で収穫されたブドウ。 フルーティーで飲みやすく、酸味と糖分のバランスが綺麗な一品です! AOC Chiroubles 07 とても濃厚なのに飲みやすい! フルーティーで軽い後味が残り、完熟いちごを思わせるような、甘い香りが特徴的! AOC Chiroubles 08 去年に比べアルコール度数も低め(11.5度)なので、とても軽くて飲みやすいです。 果実身と天然ガスを保つ為、大樽で熟成したキュべです! AOC Côtes de Brouilly 07 なめらかで繊細。綺麗なタンニンが印象的です! AOC Moulin […]

13
Mar

エマニュエル・ラセーニュが教えてくれる『ラ・メトッド・シャンプノワーズ』

先日、シャンパ-ニュ・ジャック・ラセ-ニュのエマニュエルが事務所に寄ってくれました。 その際に、シャンパ-ニュの造りについて、いろいろ聞いてみました。 シャルドネの品種から造られているシャンパーンには、ワインとは違って独特な醸造方法があるのです。 まず最初に、シャンパーンは2回もアルコール発酵が行われるのです。 第一回目のアルコール発酵はワインと同じように、樽内、もしくはタンク内で行われます。 そしてまだ少々残糖(ワイン含有の未発酵の糖分)が残っている状態(0-38g)で瓶詰めをします。この時点で蔗糖や甜菜糖など、数多くある砂糖の種類を選び、瓶内二次発酵がスタートする為に添加します。ラセーニュはここでブドウの液から引き出される自然な糖を添加しています。この2回目のアルコール発酵中、瓶内では繊細な泡が徐々に出来上がっていきます。 第一回アルコール発酵が行われる木樽とステンレスタンク ビン内2次発酵がゆっくり進みます。発酵で生じたワインに溶け込ましてガスを洗練させるために発酵終了後も静かな暗冷なカ-ヴ内で静かにゆっくり熟成させます。 熟成期間が終わるとデゴルジュマンの為の準備がなされます。 つまりビン内の澱を瓶口に集める作業です。 ラセーニュが行っているのはシュール・ラット方式。その間、逆さにされた瓶の角度がゆっくりと回されながら徐々に急角度になっていき最後には、瓶がほぼ逆さまになってしいます。 そんな作業をしながら澱が瓶の口に溜まるのを待ちます。 そして全てが瓶口に溜まったら、彼は « デゴルジュマン・ア・ラ・ヴォレ »という、手作業でのデゴルジュマンをします。 このやり方はかなりのプロではないと出来ません! 普段行われているデゴルジュマンは、澱が溜まったら瓶口の澱の部分のみを凍らし、ポンっと引き出す機械作業なのです。 しかしエマニュエルは自分で全て行っているのです! 一本一本瓶を手に取り、瓶底に出来た空気泡をゆっくりと瓶底から瓶の入り口まで移動させ、ちょうど空気泡が瓶口の澱の位置と一致した時に、キャップシールをポンっと抜き、同時に澱を外に排出するのです。 ここで最終的にブリュットやセックなど、どのようなキュベを造るかにより、添加するリキュール・デクスペディシオン(Liqueur d’expédition=甘味添加)の分量を決めます。 そしてエマニュエル曰く、この段階で自然派か、自然派ではないかが分かるのです。 『リキュール・デクスペディシオンとはアロマと甘さを引き出し、ワインを全体的にまろやかにするものです。ここで、自然派ではない醸造家は、ブドウの自然な甘さがまったく無いのをカバーするため、沢山の量を添加するのです。私はテロワールとブドウの自然な味を強調したいので、健全で完熟したブドウのみ収穫します。そうしたらリキュール・デクスペディシオンを添加しなくても美味しくて繊細なシャンパーンが造れます。』 これは、エマニュエルの畑の位置がシャンパ-ニュ地方の最南端だからこそできることなのです。ブルゴ-ニュ地方に最も近いので、シャルドネの熟度がエペルネやランスのある北より高くなるのです。自然にワインに膨らみやまろやかさが備わっているのです。 そして『リキュールがワインに溶け一体化するまで』 ワインをさらに熟成させます。 長く寝かせれば寝かせるほど泡も繊細になります。 彼のカーブには数年間も寝かせているシャンパーンもあるのです。 そしてその後、やっと皆様の手元へと届くのです! エマニュエルの新キュヴェ、La Colline Inspirée*ラ・コリンヌ・アンスピレ 品種:シャルドネ 樹齢: 35 -40 年 地質: 白亜 熟成:8ヶ月間熟成したワインと、20ヶ月間熟成したワインのアセンブラージュ(2004年収穫されたブドウが主調) 名の由来 : 『La Colline Inspirée』とは詩人アンドレ・マセイが書いたモンギュに付いての詩の題名です。 このキュベは初めて樽で熟成したシャンパーンです。糖分添加はたっの3gr / Lなのに、ブドウの甘さが口に広がって美味しい! 繊細で肌理細かい泡には、彼の綿密的な面が出ています。 Millésime 2002*ミレシム2002 ブリュット・ナチュールですので、ブドウそのままの味がするシャンパーンです。 これは100%タンク熟成。 シャンパーンとは様々な年のブドウをブレンドするのが通常ですが、2002年、エマニュエルが収穫したブドウはあまりにも綺麗でしたので、ブレンドするには勿体無いと思い、2002年のみのブドウでシャンパーンを造ったそうです。綺麗な酸味とミネラル感が溢れていて、嬉しいパーティーにはピッタリな一品です!

5
Mar

新AOCのCOTE DE BORDEAUX委員会がオザミ59に上陸

*****ボルドーのアペラッションは進化している!***** 今、フランスワイン法が大きく変化しつつある。地方によっては諸々の問題を抱えているAOCの改正だ。 ここボルドーは前向きに進化してる。最もまとまりがあって進化したのがこのCOTE DE BORDEAUXだ。 新 AOC COTE DE BORDEAUX が公認され施行される。 BLAYE COTE DE BORDEAUX CASTILLON COTE DE BORDEAUX FRANC COTE DE BORDEAUX CADILLAC COTE DE BORDEAUX (旧CADILLAC, PREMIER COTE DE BORDEAUX) 3月19日にCOTE DE BORDEAUX 委員会が東京にやってくる。詳しく知りたい方は要参加。 *****ボルドーの超人気ビストロ、ラ・テュピナにプピーユもやってくる。***** ボルドーでワイン関係者や愛好家が入り浸る人気ビストロLA TUPINAと神の雫でお馴染みのCASTILLON COTE DE BORDEAUXの人気者、POUPILLEのフィリップ・カリーユと共に委員会がやってくる。 *****テュピナ料理とオザミ59のコラボでボルドーワインを楽しむ夕べ。***** 新鮮な素材を生かした手料理にボルドーをガンガン飲む。 オザミスタイルに似ている。 *****1000万ドルの夜景を見ながら不景気を吹き飛ばせ!!***** TUPINAテュピナの料理を再現!! 気合の入る金子シェフ 問い合わせ先 日時:2009年3月19日(木) 19:30スタート (19:00~受付開始) 食事会の価格:¥10,000(ワイン代・税込み) 場所:AUX AMIS 59        東京都豊島区東池袋3-1-1-59階(サンシャイン60)   TEL:03-5960-4120          […]

3
Fév

ドゥニ・ジャンドー来日〜〜〜ミネラルの秘密

ブルゴーニュ地方マコネ地区の生産者、ドゥニ・ジャンドーさんが1月21日来日した。 ジャンドーは、ここ2-3年で急激に注目を浴びた生産者だ。 彼の“サン・ヴェラン”や“プイイ・フュイッセ”は、パリの3ッ星レストランを初めとして世界中のトップクラスのレストランにて楽しまれている。幾つか挙げると3ッ星だけでも「ピエール・ガニエール」、「ラストランス」、「アンバサダー」、「ジョルジュ・ブラン」、「ル・ブリクール」・・・などなど。他にもロンドンの3ッ星「ゴルドン・ラムゼイ」や名だたるニューヨークのレストランでも評判だ! どうしてこんなにも評判になったのだろうか?は後で述べるとして、来日イベントでも彼のワインは大人気だった! —————————————————————————– 京都伊勢丹さんでは従来から彼の“ヴィレ・クレッセ”を定番として販売いただいているのでご挨拶に伺った。価格も比較的手頃なこともあり好評なようだ! 売場のワインと同に 伊勢丹スタッフとのショット —————————————————————————– 東京では、表参道にあるパリで人気のビストロ“ル・プレ・ヴェール”で開催された「サロン・デ・ヴァン」に参加した。フランス全土より8件の自然派生産者が参加し、大いに盛り上がった。 ソムリエのアランさんと 来日生産者達とのスナップ —————————————————————————– また、CPVではインポーターのディオニーさんと共同で、ドゥニの来日に合わせ試飲会(東京)を開催した。試飲した来場者たちは、ジャンドーのピュアで純粋な味わいに皆感心していた。ドゥニは自分自身がワイン造りに参加し始めた2000年からビオディナミを実践している。同じマコンのフィリップ・ヴァレットとも一緒にワイン造りを研究する間柄だ。ドゥニはその土地の持っている特長を出来るだけ素直にワインを通して表現したいので、栽培はもちろん自然、醸造においては樽の風味が出過ぎないようステンレスタンクと樽を共用し、また樽の焼き加減は中程度にとどめている。また、高品質ワインを造るために彼がとても気を付けていることは、収穫のタイミングだ。収穫を始めて次の区画に移動するとき、もしその区画が完璧な状態で熟していなければ、彼は一週間でも平気で収穫を中断する。実際、2007年と2008年は一週間中断したそうだ。もうひとつ重要な点は、収穫したぶどうをそのままの健全な状態で醸造所まで運びプレスすることだ。そのため、収穫したらすぐ30Lの小型ケースに入れ、そのままの状態でプレス機まで持ってくる。移動中にもし果汁が染み出してしまえば、すぐ酸化が始まるし、果皮が破れてしまえばそこから雑菌が繁殖してしまう。ピュアな高品質ワインを造りだすにはとても重要なことだ。そして何といっても発酵は、ぶどうに自然に付着している野生酵母の自然な働きにて行なうことだ。彼は、シャブリの生産者にてワイン造りの経験をしているとき、野生酵母の重要性に気が付いたそうだ。 —————————————————————————– =各ワインのコメント= ヴィレ・クレッセ 2005&2007 栽培:樹齢=約40年、標高=250m、土壌=粘土質石灰 醸造:発酵からステンレスタンク50%、樽50%(全体の新樽使用比率10%) 澱引きせずそのまま1年細かい澱と共に熟成 生産量:6500本 2007:レモングラスやレモンの風味、蜂蜜の香り、味わいは酸がしっかりとしていてフレッシュで爽やか!甘く感じるニュアンスととてもよくバランス取れている。典型的な年でバランスよく超熟、特徴が良く表れた良い年 2005:レモンクリームの風味、厚みありがゆったりとした優雅な風味。よく熟した年 サン・ヴェラン 2007 栽培:樹齢=約35年 標高=250m 土壌=珪土混じりの粘土質石灰 醸造:樽100%、新樽使用比率15% 澱引きせずそのまま1年細かい澱と共に熟成 生産量:2500本 珪土の影響でより酸が強く、よりしまった味わい プイイ・フュイッセ“スクレ・ミネラル”2007 栽培:標高350m 土壌:ロッシュ・ド・ヴェルジッソンの石灰の多い土壌 醸造:樽100%、新樽使用比率20%+1〜3年樽    澱引きせずそのまま1年細かい澱と共に熟成 生産量:4000本 味わい:蒸した栗の香り、白い花や黄色果実の香り、ゆったりとした味わいをミネラルが支えている —————————————————————————– ジャンドーのワインはどれも素直でピュア!そして深い余韻、味わいがある。 実は、ドゥニのお父さんはワイン造りに興味がなく、2005年に所有していた畑を売ってしまったそうだ。当然ワイン造りを引き継ぐつもりでいたドゥニはとても大きなショックを受けた。悩んだ末、その年のうちに新たにいい畑を見つけて自分自身の会社を設立してしまったのだ。ジャンドーのワインが急激にその品質を上げ脚光を浴びた訳が分かった!そのときの苦渋の決断が、最高のワインを造ってやろうという気持ちにさせたのだった。 ドゥニのひとつひとつの仕事は地道なものだ。 冬〜初夏の期間は畑を耕す。それも馬を使ってだ! 重いトラクターを使うと土壌が押し固められ微生物が弱ってしまうから、土に負担を掛けない馬を使うそうだ。 収穫はすべて手摘み。摘んだぶどうは潰れないように丁寧に小型ケースに入れ運搬 彼の「プイイ・フュイッセ“スクレ・ミネラル”」の味わいの秘密(フランス語でスクレ)はまさに“ミネラル”! ヴェルジッソンの岩“ロッシュ・ド・ヴェルジッソン”から地中に続く石灰土壌が、彼のワインに深い味わいを与えている。 是非味わってみて下さい! お問合せ先 ディオニー株式会社  TEL. 075-622-0850                  サンバ

13
Jan

自然派ワインの父 ジュール・ショヴェ

ワインという名にふさわしいワインを造ることに、一生を捧げた人 パリがドイツ軍の占領下にあった時、ロンドンで『私がフランスだ!』と云放ったあの偉大なるフランスのド・ゴ−ル大統領が毎日飲む日常ワインとしていたのが、ジュル・ショヴェ氏の造ったボジョレだった。偉人は偉人を知る。 ネオポ−ル氏 『ショヴェ博士は“ワインという名にふさわしいワインを造ること”に、一生を捧げた人です』 人間として、学者として、醸造家として多くの人に尊敬された人物の“人となり”を色んな本に書かれた文章や、記事を集めて、また人の話を聞いて連載をしたいと思います。 まず、第一回は1981年にインタヴュ−を受けた時の記事を抜粋して、そのまま載せたいと思います。ショ−ヴェ氏が亡くなったのは1989年、その約10年後にインタヴュ−のテ−プがショ−ヴェ氏の弟のところに送られてきた。スイスの醸造家でもありワイン研究家でもあるケセルリング氏とのインタヴュ−の生テ−プでした。そのテ−プを基に一冊の本が出版されました。その抜粋記事を数回に分けて掲載します。ショ−ヴェ氏の人となりが浮き彫りにされています。 〜ジュル・ショヴェ氏 と ケセルリング氏 との 対談 N°1〜 どうしてこの仕事を選んだか? ケセルリング氏 — ショヴェさん、どのようにして、この仕事を選んだのですか? ショヴェ氏 — 周りの環境と共に、自然にです。 ケセルリング氏 — あなたの父親……? ショヴェ氏 — そうです。私の曽祖父、祖父、父に渡ってです。 ケセルリング氏 — しかし、以前、ベルリンでワインの勉強をしたことは無いですよね…? ショヴェ氏 — いいえ、全く。後で… 後になってからです。当然、本来の学業(化学)を終了した後、この職業(醸造栽培者)を学び始めました。それから、ワインに興味を持ち、疑問を抱き始め… かなり深くまで研究するようになりました。 ケセルリング氏 — それは、天性? それとも、父親の死後からですか? ショヴェ氏 — いいえ、私がワインの幾つかの病気について疑問を持ち始めたのは、父が亡くなる前からです。知人達と資料を検討しても、根拠のある解答が得られなかったので、さらに深く研究は進みました。いろんな面を検討していくうちに、大変奥深くまで追求するようになりました。 ケセルリング氏 — しかし、バカロレア(高卒兼大学入学資格)終了後、更にワーバーグ氏のところで勉強したんですよね? ショヴェ氏 — そうです。バカロレアの後、独学しました。 ケセルリング氏 — どうして、ベルリンのワーバーグ氏のところへ行ったのですか? ショヴェ氏 — ああ、それはですね、以前、私はリヨン大学理学部の生化学研究室で勉強していました。そして、疑問に思った問題の解答を探究しようとした時、このリヨンの研究室に行ったんです。数年、ここにいましたが、どうも納得がいかず、不十分だったので、ベルリンへ行くことにしたんです。 ケセルリング氏 — それで、ベルリンでの研究課題は? ショヴェ氏 — ワインにおいて、鉄が存在する場合としない場合での微生物の成長の違いを知ることでした。ワインが鉄を含まなくなった時、ワインのミコデルマ細胞も増大しなくなることが観察されました。この時点で中断し、ここで、鉄の役割は何かと考えました。 ケセルリング氏 — その微生物の成長において…… ショヴェ氏 — そうです。つまり、この微生物は好気性であるため、そのエネルギーを活発にし成長させる、酸素伝導体の酵母に鉄が作用したという訳です。当時、ベルリン研究室では、鉄基、お呼吸色素について、かなり詳しく研究していたので、私は、さらに追求し続けました。 ケセルリング氏 — どんな種類の鉄ですか? ショヴェ氏 — ヘマチン鉄です。血液やヘモグロビンの中に見られる鉄です。これは、異常に複雑な鉄で、テトラピロール鉄(ピノール4基鉄)と呼ばれるもので、生きた生物や動物や植物の中に見られることから、自然界に一貫性が存在することを知りました。 研究について ケセルリング氏 — では、2番目の質問です…… 研究の準備についてですが… どんな準備をしたんですか? ショヴェ氏 — ともかく研究! 随分深く研究しました。研究室でも、当然、仕事でも… 生じる事を理解しようとしました。いいですか、これは研究なんです。準備と言われてもわかりません。ただ、非常に研究勉強したことだけはわかっていますが…それだけです… ケセルリング氏 — 多分少し、簡略かもしれませんが、これは、化学者のための要約紹介ですから、もう少し具体的にこの質問に答えて下されば… ショヴェ氏 — 私は、化学を沢山勉強しました。生態学も沢山勉強しました。物理学も、その他にも。あらゆる全ての科学に興味があったんです。 ケセルリング氏 — そうですね。当然、ワイン醸造学と言えば、いろんな全てのことが絡んできますからね… ショヴェ氏 — 科学すべてにです。 ケセルリング氏 — ちょっと、うわべをかじって… ショヴェ氏 — ちがいます… 上辺をなでることが、全部を知ることではありません。一般的基礎知識がなければいけません。ワイン醸造学を始めるには、多くのことを知らなければなりません。沢山のことを知る必要があると思いますが、わたしは、多くの知識が無かったので、大変勉強しなければなりませんでした。 ケセルリング氏 — しかし… わかりません… 全ての分野を勉強し準備する時間などありませんから、良く考えて選択する必要がありますね。 ショヴェ氏 — 良く研究しなければなりません。 ケセルリング氏 — そうは言っても、ともかく、その都度その都度選択して行かなければ。 ショヴェ氏 — ええ、その通りです。選択しました。醸造学を始めるのに、他の科学分野を沢山勉強しなければなりませんでした。それだけです。 何がそんなに魅了したか? ケセルリング氏 — わかりました。では、3番目の質問をしたいと思います。魅惑です… ショヴェ氏 — 《研究するにあたり、何がそんなに私を魅了したか?》と言う質問ですね。 ケセルリング氏 — 有触れた質問なので、私が言う前に見抜かれてしまいました。(笑)そんなに私的なことでなければ…  ショヴェ氏 — 研究… 何の研究でですか? ワインの研究ですか? ワインを説明するために行った研究ですか? わかりません。でもこれだけは確かです。私を魅惑したものは、ワインです。明確です!しかし、ワインの他に、とりわけ生物学に魅了されたようです。生物学はワインであり、ワインは生物学です。どちらでも好きなように取って下さい。しかし、私は、この2つを少し混同しました。ワインを醸造するためのワイン研究が、微生物学者の研究であることは確かです。生物学者の研究です。そして、これを理解したいならば、生物学を深く勉強する必要があります。それで、私は、生物学を勉強している内に、生物学に魅了されたんです。わかりますか? ケセルリング氏 — つまり、ショヴェさんは、仕事において、研究の関心が自然な興味につながり、嬉しく思ったんですね。 ショヴェ氏 — ええ、そう、そう、そうです。ワインが、私を生物学へ導いたと思います。 ケセルリング氏 — その逆ではないんですね…? ショヴェ氏 — いいえ、とんでもない!先ず最初に、ワインが私を生物学へ導き、それから、生物学をかなり詳しく研究するようになったんです。けれども、ワインから離れずにです。つまり、常にワインがそこにあることを見失わずに、生物学を勉強し続けました。そして、ワインを理解するために、学んだ事を使うようにしました。しかし、ここではっきり言えることは、私がまだまだワインをわかっていないと言うことです。 ケセルリング氏 — それは、決して到達しない目標だと思います。あえて考えようとは思いませんが… ショヴェ氏 — 確かに。まだまだ発見すべきことは沢山あります。 ケセルリング氏 — もっと大変複雑な… ショヴェ氏 — ええ、もちろん… ケセルリング氏 — 私にとって、生物学は、常に創造の表現です… ショヴェ氏 — その通りです。 ケセルリング氏 — 今朝、話したことですが、大宇宙の創造よりも遥かに複雑かもしれないと言うことですね。そして、同じ位… いや、さらに魅力的なのは、小宇宙かもしれないと言うこと… ショヴェ氏 — それは、もっと遥かに魅力的なものだよ… […]

16
Déc

ニコラ・テスタールへ10個の質問!

« ワインの香りと味は、テロワールの特徴と自然から生まれるアロマを尊重していなければ! » *何故ワイン造りに興味を持たれたのですか? 私はブルゴーニュ出身なんだ。そこで小さい頃からいつもブドウ畑で遊んでいた。そうしたら自然とブドウやワインに興味を持ち始めたんだ。学校を卒業した後、即行ブルゴーニュのティエリ・ヴィオロ氏のもとで修行を始め、その後ジル・ジャイエとも働いたし、プリウレ・ロックのもとでも自然派ワインを学んだよ。 *最も気を付けている栽培でのポイントは? 自然にもブドウ木にも負担を掛けない、優しい栽培が私の目標だ。当たり前の事かも知れないが、例えば殺虫剤や除草剤、化学肥料は絶対使用しない事!後、美味しい自然派ワインに重要なのは、健全で熟成したブドウを収穫する事。ブドウを一房づつ確かめられるように収穫は絶対に手摘み、そして選別は欠かせない作業だね! フルーリーの畑にて *最も気を付けている醸造・熟成でのこだわりは?  う〜ん、皆と同じように、まず亜硫酸は一切添加しない事。そして醸造も自然酵母での醸造。そして木樽、あるいはステンレスタンクで熟成させ、軽く、もしくは一切フィルターには掛けない事かな。自分のこだわりと言ったら、通常は最高12ヶ月間熟成させるガメイを、私はフルーリに関しては18ヶ月間熟成させている。そうすると、10年後にはピノと勘違いするくらい飲みやすくて優しいワインが楽しめるはずだよ! *ブドウ品種とテロワールの相性は? 畑の土壌は砂・粘土質なんだ。このテロワールの柔らかさが、ガメイに上品さと滑らかさを与えているんだよ。ボジョレーの地区では、区画により畑の土壌質が全く違うから、どのように土壌を上手く生かせるかがポイント。特にガメイは酸味が強い品種。繊細でエレガントなワインを造る為には、ビオ栽培、そしてテロワールを引き立たせなければいけないんだ。 発砲ワインを開けた瞬間! *ボジョレーの気候は? ボジョレーは大陸性気候なので、夏はローヌに似たような天気、そして冬は湿気が多いんだ。けれどもガメイの品種にとっては抜群に良い気候なんだ。 *2008年の気候はどうでしたか? 今年はミルディウーや、8月に大量に降った雹のせいで大変な被害にあったよ・・・87%も収穫量が減ってしまった・・・けれどもその後、収穫時期までは一滴も雨は降らなかった。特に9月4日から25日の間はとても良い天気で、ブドウの熟成度が1℃も上がったんだ。しかもドメーヌは丘の上なので、風が多く乾燥しやすいから、ブドウも乾くのが速い! *ニコラのワインの特徴は? シャルドネはシュナンに似ていて、がメイはまるでピノのようなワイン!友人ともプロの人でも、どんな状況でも楽しめる、喜びや楽しさを分かち合うための飲み物だよ。 *どんなお料理とお勧めしますか? 魚料理やお肉料理、又はアペタイザーに、もしくは楽しいひと時に飲むのがお勧め! *ニコラの趣味や目標は? 自然体のワインをありのまま尊重する事。そして自分の子供や他の人たちにも実のワイン、本当のワインの味を楽しんでもらう事かな。 奥さんのキャロルさんと、6ヶ月のジュスティンヌちゃん *今後の目標は? ビオ栽培へとの転進を完璧に終了させ、綺麗なバランスを保てるよう古い区画の手入れをもっとしたい。他にも、もし出来れば各区画のテロワールの本質を引き出す為、木タンクでいくつかのキュべを造ってみたいな。 パリに在る自然派ワインのお店、カーブ・オジェ*Cave Augéで働いてたキャロルさん。 ワインを開ける瞬間もやはりプロのようです! 愛犬のピノちゃん そしてお父さんとお母さんの笑顔を受け継いだ、愛くるしいジュスティンヌちゃんの3ショット! NICOLAS TESTARDのワインについてのお問い合わせは: オルヴォー(株) TEL : 03-5261-0243 FAX : 03-5206-8557 MAIL : tanaka@orveaux.co.jp NICOLAS TESTARDに関する記事はこちらから!

4
Nov

自然派ワインの伝道者:マルセル・ラピエール Marcel Lapierre

ボージョレ地区のモルゴン村と言ったら必ず出てくるこの名前: マルセル・ラピエール。一体何者だろう?といつも思っていた私は、この間やっと彼に会う機会が訪れました! 第一印象は・・・サンタクロース?!に似たおじいさん。優しい笑顔に純粋な目、意外とお茶目?!な面もあり、とても親しみやすいマルセルさん。 けれども彼 、実は凄い偉大な人。自然派ワインの世界では、誰もが尊敬し目標としている人物だ。 このドメーヌはマルセルさんのおじいちゃんが1900年に造り上げたもの。代々継がれていき、1973年にはすでに11haの畑を栽培していたマルセルさん。この時代(特に80年代)は、とりあえず量を増やそうという考えが広まっていました。その為、マルセルさんやマルセルが影響を受けたJules Chauvet*ジュル・ショヴェ氏の、『収穫量が少なく、化学物質をを使わず健全なブドウを育てよう』と言う考えは一般的に否定されていました。1981年からマルセルは本格的にビオディナミ栽培に切り替え、亜硫酸、人工酵母、化学肥料、除草剤など一切使用しなくなったのです。そして現在。今となり、彼の栽培・醸造方法は確かだったと誰もが声をそろえて主張する。彼は何年後かの地球の環境をもうすでに30年前から見渡していたんです。 このカーブに彼のワインが眠っているのです。 モルゴン07*Morgon 07 には一切亜硫酸を添加していないので、本当に自然中の自然なワインと仕上がっています。複雑感が漂ってくるアロマには、レグリスや赤フルーツ、お花の香りなども漂ってきます。そして何といってもテロワール(花崗岩質)の特徴がしっかりと強調されています。 モルゴン08*Morgon 08 まだマロラクティック発酵が終了していない段階のモルゴンを試飲。お味は・・・まだ酸味が強い!けれどもフルーツの味が口いっぱいに広がります。色もまだまだワインには遠いけれど、クレヨンで描いたようなパステル系な紫色がとても綺麗です。 これはブルゴーニュ地方で良く目にするトロンコニック樽です。この中でグラップ・アンティエール(除梗なしの房丸ごと)のブドウのアルコール発酵が12日間の間行われます。 年により、アルコール発酵が終了する3-4日前に、こちらの格子で樽内のブドウを上から押し付けます。これを使うとブドウ果汁に色が付きやすくなるのです。 そして先ほどのブドウをプレス機に掛けます。マルセルのプレス機は昔から使っている木製のプレス機。 そしたら何と少し前までブドウだったのが、液体となって下から出てきます!これはまさに天然ブドウジュース!甘いフルーツの香りがたっぷりです! このタンクの中に今年のボジョレー・ヌーボーが詰まっているのです。ブドウの香りがたっぷり引き締まっています。 『今年は雨や雹が以上に多かった年だ。だから一つの房がまるまる綺麗だったブドウや完璧に熟成度が達したブドウの量がとても少なかった。去年に比べ、収穫量は全然少ないが収穫期間は去年の2倍も長かった(26日間)。今年のボジョレーの品質はブドウの選別にかかっていた。』 と少し悲しそうな顔で語るマルセルさん。『『けれども例年の2倍の時間と労力をかけて完璧なブドウのみを使用して造ったワインは絶品に仕上がるよ !』と最後は自信のある顔に戻ったマルセルさんでした。 Beaujolais の風景 マルセルさんの畑にて 奥さん、 マリーさんと オザミワールドの 杉野さん、 菅野さん、 土居さんと

3
Nov

若きボジョレーの星、ニコラ・テスタールさん − Nicolas Testard

地平線まで広がる大自然が魅力的なボジョレー地区。今日ここを尋ねて来た理由は、期待に溢れた若き醸造家が居ると聞いたからです。 そう、その人の名はNicolas Testard*ニコラ・テスタールさん。 まだ29歳、けれども経験はとても豊富。 小さい頃からブドウ畑で遊んでいた彼は、学校の卒業と共にブルゴーニュのティエリ・ヴィオロ氏のもとで修行を開始します。その後、2年間ジル・ジャイエと働き、2000年から2005年までプリウレ・ロックのもとで自然派ワインを学びます。 ニコラの情熱さと繊細さに魅力を感じたドメーヌ・デ・ラジャのオーナーは、是非ワイン造りを任したい!と彼にオファーをしたのです。その頃の土壌は、まだ化学物質や殺虫剤を使用していました。けれどもニコラが来たからには畑を浄化しなければならない。そこから彼は任された区画を少しづつビオ栽培の方向へ持っていきました。そして2008年。今年から彼は自分の畑を借り、自分のワインを造る決心をしたのです! 彼の醸造所のドアには、こんな看板が・・・ 『正面の家でよりここで飲んだ方がいいよ』 ニコラのワインは亜硫酸ゼロ。 体に優しく、自然に優しくがモットーです! 小さな醸造所の中は、結構オシャレなデコレーション。 天井には乾燥中の自然派ワインのボトルが沢山! そして壁には栓抜きのコレクションが飾られています! 形、素材、大きさなど色々あり、ニコラも結構こだわりを持っているそうです。 そして試飲開始!彼のトレードマークはこのウサギちゃん。どうして?と質問したところ、 『Les Lapins*レ・ラパン(=ウサギ)と言う区画があるからだよ。この区画には昔ウサギが沢山いたんだ。そして100歳のブドウの実を食べていたんだ。 』との事・・・ そのまんまでした・・・! アノニム07*Anonyme 07 シャルドネ100%、樹齢24年 土壌:粘土・砂質 Vin de Table のラベルには、造り手の名前も品種も書いてはいけないという規則があります。 そして『アノニム』とは『匿名』という意味。アハ〜ン、だからこの名前!と感心していると、ニヤッと微笑むニコラ・・・彼の遊び心がこのキュベの名に出ています。 この白ワインはとてもフレッシュ!シャルドネなのにシュナンのような滑らかな感覚。 キリッとした酸味が、最後に味を引き締めてくれます。 ボジョレー・ヴィラージュ 07*Beaujolais Villages 07 ガメー100% 土壌:粘土・砂質 ここの土地は他の区画より水の量が豊富。そのお陰で化学栽培からビオロジック栽培の変化を一番スムーズに受け入れた区画です。このワインはとてもパワフル!香りも口当たりも、一瞬吸い込まれそうになるくらい複雑で豊かです。赤肉にとても合いそうな一品です。 フルーリー 06*Fleurie 06 ガメー100% 土壌:粘土・砂質 フルーリーの畑は、どこにブドウの木があるの?!と思うくらい草がボーボーです。しかしこれにも訳があり、自然に草を生やす事でブドウの木によりミネラル感が伝わっていくのです。このキュベは18ヶ月間熟成されてある為、フルーツの香りがとても強調されています。 そしてもちろんミネラル感あり、爽やか感あり、ピノと勘違いするくらい飲みやすくて優しいワインです! ボジョレー・ヌーボー 08*Beaujolais Nouveau 08 ガメー100% 土壌:粘土・砂質 飲んできました、今年のボジョレー・ヌーボー! 第一印象は・・・複雑なフルーツの香りにミネラル感たっぷりなワインと仕上がっています! 今年のボジョレーは亜硫酸の添加も一切無し! 天然酵母オンリーで造り上げたワインは、ナテュラル中でのナチュラルワインです。 そしてこのキュベの特徴というと、アルコール発酵が終了する前にプレス機に掛けているので、より甘さが強調されています。 今ボジョレーでは狩のシーズン!ニコラもお隣さんのラパリュー氏と獲物探しに出ていました。そして野ウサギをゲット! 他にも、いのししやヤマウズラ、キジなどもいるらしいです! そして愛犬のピノちゃんもブドウ畑の前でパシャ! […]

24
Oct

アルザスの新星、Laurent BARTH*ローラン・バルツに拍手!

  2007年7月。世界放浪のワイン旅から帰って9年、苦労を重ねた自身のワインの初リリースから4年、純粋でシャイな眼をしたLaurent Barth*ローラン・バルツは、旅の日々を思いつつ、ワイン造りに没頭する日々を送っていた。 ところが、7月20日、突然、畑に大量の雹が降り、大きな被害を受ける。2007年は特にぶどうの生育も順調で、期待も大きかった上、独立の為に借り入れした資金繰りにもようやく目処が付いてきた矢先だったのに・・・。 彼が生まれたのはアルザスのワイン産地の中心となるコルマールから北に数kmのベンヴィール村(Bennwihr)。祖父や父の代はぶどうだけでなく麦や果実なども作る複合農業で、父の代には収穫したぶどうは協同組合に売っていた。 そんな中、生まれたときからぶどう栽培を間近に見ながら育ったローランは、将来家を継ぐことには何の迷いもなかった。ただ、世界を見たいという若い好奇心が彼を旅立たせることになる。 世界を回るワイン修行の始まりはレバノン。ディジョン大学で醸造学を学んでいた頃、始めて飲んだレバノンワインに感動し、ボルドーやシャンパーニュ、ボジョレーでの研修を終えると、レバノンへ旅立つ。その後、南アフリカ、アメリカ、インド、オーストラリアと回る中であらゆるスタイルのワインに出会い、経験を積む。本来、旅好きだったこともあって、楽しかったこの時期の様々な出会いは彼にとっての貴重な財産になった。そして、1998年、突然の父の死で、跡を継ぐべくアルザスへ戻る。   村に戻ったローランは、2003年までの5年間、たったひとりで、育てたぶどうを組合に売りながら生産者元詰めを目指した。自分の畑に手を入れ、借り入れをしてカーブを作り、機材を揃え、「ビオロジック」農業を目指した。ひたすら努力の日々だった。周りの先輩や友人、兄弟たちに支えられながら、とにかく頑張った。そしてエコセールの認定を受けるなど、準備期間をおいて、2004年、ついに初ヴィンテージをリリース。高度な醸造学と世界での幅広いワイン造りの経験から行き着いたナチュラルでピュアな自然派ワインだ。テロワールを大切に「この土地らしい個性を生かしたワイン」を造りたい・・・。そんなひたすらな思いが実を結び、年々着実に、その評価は上がっていった。マスコミにも取り上げられ、専門誌でも高得点を得るようになった。2007年にはコンポストなど、少しずつビオディナミの手法も取り入れ始め、3〜4年かけてビオディナミに移行していくプランも始めたところだった。   そんなさなかの、突然の雹。畑全面積3.7haの90%が被害にあった。目の前が真っ暗になった。しかし、何とかしなければ・・・。すぐにビオ仲間に頼み込み、今年だけという約束で2区画の畑を借り、7月から自分自身で手を入れ、収穫をした。ほかにも相互援助システムを利用して収穫を手伝い、できる限りのぶどうを入手した。品質の良いものが手に入るとなれば購入もした。思いのほか、費用がかかった。それなのに、ぶどうの個性も味わいも自分の畑のものとは違うため、醸造過程全てに最心の注意を払い、細かな調整をしなくてはならなかった。眠れない毎日が続いた。落ち込み、悩み、働き続けた半年だった。 そして1年。彼の2007年ヴィンテージは、例年とは確かに微妙に違う。畑別に醸造したものもあるため、自分自身の畑のぶどうだけで造る例年よりワインの種類も多い。しかし、どのワインもそれぞれにバランスよく、素晴らしい出来に仕上がった。ローランの性格を表すように、素直でピュアなワインたちである。よくやった!ローランに拍手! 「自然派のワインはとにかく、手間がかかる。でも、化学物質を使って造るワインと違って、思いが伝わる。頑張れば必ず答を出してくれる。だから、パッションが大切なんだ」これが試飲をしてみて、なるほどと実感したこと。   「今年も収穫量は例年より30%は少ないし、ワイン造りはいつだって大変だけど、去年のことを思えば、今年は楽なものだよ。それより、まだまだやりたいことが山積み!最近30アールの素晴らしい斜面にある区画を新たに買ったんだけど、そのうち10アールはこれからリースリングを植える予定だし、他の畑でもいろいろ改良することがあるし、楽しみなことばかりだよ!」 ローラン・バルツ、40歳。静かで優しい外観とは裏腹に今も、そしてこれからも熱くワインを造り続けるパッションの人である。 *ローラン・バルツのワインについてのお問い合わせは・・・ ㈱イーストライン 愛知県春日井市大泉寺町大池下443-147 TEL0568-82-1524 FAX0568‐82‐1524 HP://tokoseika-group.jp/index.html 尚、11月17日に東京・ロイヤルパークホテルで開催されるSOPEXAのアルザスワイン試飲展示会にも出展いたします。ご来場の節はぜひ、試飲してみてください。

24
Oct

デュポン・ファン家4代目、レイモンのワインを試飲! − Raymond Dupont-Fahn

今日訪れたのは、コート・ドゥ・ボーヌで代々続くデュポン・ファン家の4代目にあたるレイモンさんの自宅です。まだ若いレイモンは、お父さんや祖父が畑で働く姿を見て育ち、自然とワインに魅力を感じるようになり、醸造家という道を選びました。 15歳の時、お父さん、ミッシェルさんからシャルドネの畑をもらい、試しに自分のワインを造ってみたレイモン。その経験が以外と楽しく、ディジョン大学でワイン醸造の資格を取得した後、お父さんに畑を借りて、やっと自分のワイン造りを始めます! レイモンは本当に優しくて気さくな人です。会った瞬間からフレンドリーで、何か充実感が伝わってきます。それもそう。やっと自分の家も建ち終わり(しかも全部彼一人で建てたから凄い!!)、奥さんのお腹の中には赤ちゃんもいて、今年も美味しいワインが出来上がり、幸せたっぷりなんですもん!!羨ましいです・・・! これが彼の家です。白とベージュに整っていて、モデル・ルームみたいな凄い素敵な部屋です。インテリアは全て奥さん任せ。とてもセンスが良く、可愛くて、日当たりも良く、私達も住みたくなってしまうような家です! レイモンのワインは、彼の穏やかな心が伝わってくるような、繊細で滑らかで優しい味がします。 ピュリニー・モンラッシェ « レ・シャルム » 07 * Puligny Montrachet « Les Charmes » 07 シャルドネ100%、樹齢20年、粘土石灰質の土壌で造られたこのワインはもう美味しすぎる!!酸味とアルコールのバランスが最高。桃やバニラの甘い香りが印象的です! ピュリニー・モンラッシェ ・プルミエ・クリュ« レ・フォラティエール » 07 *Puligny Montrachet 1er Cru « Les Folatières » 07 シャルドネ100%、粘土石灰質の土壌、樹齢15年 この畑はとても日当たりが良く、ブドウが熟成するのがとても早いのだそうです。口当たりも抜群!パワフルで真直ぐなワインだと思ったら、ピュアでフレッシュ感もあり、とてもミネラルなワインです。 ムルソー・レ・ティエ 07 * Meursault Les Tillets 07 シャルドネ100%、粘土石灰質の土壌、樹齢25-30年 このキュベはレイモンが大好きなキュベです。それもそのはず!口に含んだ瞬間、シャルドネのエレガントな繊細さが、ファーっと広がっていくからです!ミネラル感が強く、パワフルでフレッシュ!果実身が強く、レイモンの若さと野望がこの一杯から伝わってきます。 ムルソーの畑です。 ムルソー・レ・ヴィルイユ・ドゥス 07 * Meursault Les Vireuils Dessous 07 シャルドネ100%、粘土石灰質の土壌 レ・ティエの南に在る畑です。レイモンは30%しか新樽を使用しないので、樽の香りより白い花の香りの方がどのキュベにも強調されています。このムルソーは力強さと存在感があります。口の中に広がる柑橘類の味は絶品!彼の白ワインは是非皆さんにも試して貰いたいです! オークセイ・デュレス・ロゼ 07 * Auxey-Duresses Rosé 07 ピノ・ノワール100%、粘土石灰質の土壌 このロゼは絶品です。目をつぶって飲んだら白ワインのよう!色も薄くて、とても繊細!本当に『何このロゼ?!』と思うほどミネラルが感じられて美味しい!レイモンいわく、『これはシャルドネのように醸造されたピノ』なんです。ゆっくり優しくプレス機に掛ける為、ブドウの液体に殆ど赤い色が付かないのです。この様なワインは、 « ウイユ・ドゥ・ペルドリックス *Œil […]

23
Oct

やっぱり絶品!パカレ訪問!

やっと来ました、パカレ氏のカーブへ!! 自然派ワインが好きな人たちには欠かせない存在! その大きな体と優しい笑顔が印象的。 44歳の彼は、以前プリウレ・ロックやドメーヌ・サーブルなどでも醸造経験があり、 まさに誰もが尊敬する醸造家です。 ワインへの愛情が、出会った瞬間から伝わるようなミステリアスなオーラに包み込まれている人です。 ちょうど収穫も終わり、現在ワインを造っている真っ最中! パカレ氏も、2週間前は大忙しな時期だったけれども、今は少し落ち着いてホッとしていました。 醸造所に入った瞬間、醗酵中のブドウの匂いがしてきます。 とそこへ男性達が何かしています・・・ 何だろう?と近づいてみると、一部の発酵槽はピジャージュ、マセラッションも終了し、ヴァン・ドゥ・グット(フリーラン)を抜きとって残ったグラップ・アンティエール(除梗なしの房丸ごと)のブドウをプレス機に掛けている瞬間をキャッチ! 発酵大樽に入っているブドウをバケツいっぱいに移し、プレス機に流し込みます。 そしたら何と少し前までブドウだったのが、液体となって下から出てきます! これはまさに天然ブドウジュースです! 甘くて美味しいフルーツの香りがたっぷりです! そしてパカレのカーブへと進入。 人気絶好調だけあって、入り口には瓶詰めされたばかりのワインが大量に詰まれています。 そして何といっても熟成中の絶品ワインがずらり! パカレのワインは全てが繊細。 ミネラルも感じられ、なおかつ酸味もしっかりとあり、爽やかで味わい深いワインばっかりです。 特にジュヴレ・シャンベルタン*Gevrey-Chambertin 、ポマール・プルミエ・クリュ*Pommard 1er Cru 、ニュイ・サン・ジョルジュ07*Nuit-Saint-Georges 07 などはバトナージュもしているので、更にアロマティックに造り上げられています。バトナージュとは樽内ワインの澱をかき混ぜることです。バトナージュをするによってタンニンがまろやかになり、澱に含まれている香りや成分が、ワインにより感じられるようになります。 オザミワールドの菅野さんと土居さん ブルゴーニュ・ブラン*Bourgogne Blanc  を試飲中。 3年もかかってやっと手に入れたピノ・ブランの品種はとてもレアだそうです! フルーティで酸味もキッチリと感じられる、今後期待のワインです。 伊藤さんも声が出なくなるほどの美味しさ!思わず記念にパシャ! パカレ氏の説明を聞きながら懸命に試飲する菅野さん、土居さん、杉野さん。皆さんも絶品の味わいにビックリ。パカレ氏も皆さんに飲んで貰えて嬉しそうな表情です! 他にもたくさんのワインを試飲させて貰いました。 – オークセイ・デュレス 07 * Auxey-Duresses 07  (シャルドネ) エレガントで少々ドライな白ワイン – ポマール07 *Pommard 07 (ピノ) 酸味とタンニンがしっかりとしているワイン – シャンボール・ミュシニ・ヴィラージュ * Chambolle Musigny Villages    酸味がキリッとしているワイン […]

1
Oct

フィリップパカレ、収穫スタート!

 8月のある日、パカレ氏の秘書から一通のメールが届きました。「2008年の収穫は9月20日頃にスタートの予定です」  そう!実は私、6月にボーヌのレストランでパカレ氏にお会いする機会があり、名刺交換をしていたのでした。 その時に「もし時間の都合がつくようであれば、ぜひ参加を」と声をかけて頂いていたのです。  ・・まさか、覚えていただいていたとは!  パカレさんの収穫に参加できるなんて、こんな機会もう二度とないかもしれない。。 ・・というわけで、行ってきました!  出発前に周囲から「収穫って気軽に言うけど、大変な作業だよ。身体をちゃんと鍛えとかないと、腰痛になって帰ってくるよ」と言われ、笑って聞き流していたのですが、実際に畑に出てみて、その大変さがよく分かりました。  仕事柄、ワイン畑にはよく行くのですが(ワイン関係旅行の取り扱いの仕事をしています。)畑仕事が目的ではなかったため、造り手さんの苦労は話で聞くのみでした。 実際の労働はどんなものか・・   朝の畑。。 暗くて周囲が見えません。 そして寒い、寒い、寒い!!! 冷え性の私は手が氷のように冷たくかじかんでしまいました。  早朝は眠いのでは、ちゃんと起きられるかな?と心配していましたが、眠気より何より寒気でした。 恐らく気温5度以下です。。  ←葡萄を摘む列を指示するパカレ氏 (暗すぎて見えにくいですが、左側に赤いベストを着たパカレ氏が写っています) 各々がきちんと熟した葡萄を摘んでいるか厳しくチェックしています。  こんな暗い時間から・・ものすごい集中力です。プロってこういうことなのですね。 7時半にもなると周囲が明るくなってきます。   壮大な自然の中 健全な畑でパカレ氏のワインは造られています。  私達が一番初めに着いた畑はポマール。下記写真、数字札8番が立っているところが パカレ氏の畑です。       斜面は急で、普段運動をしていない私は初っ端の小1時間で、既に疲れてしまいました。うーん・・弱音を吐いてはいけません 笑   余談ですが、斜面が急=陽がよくあたるというわけで、いい土地である証拠です。     私が摘んだ葡萄よく見ると、少しピンクがかった、紫の葡萄があるのが見えるでしょうか?これらの葡萄は、後にパカレ氏によって却下されました。ピンク色の果実は積んではダメ、熟した美しい葡萄の実だけを使ってワインを造るというポリシーからです。  今夏は寒い日が多かったですし、葡萄をここまで育てるだけにしても、相当の苦労があるのではないかと察するのですが、その貴重な数少ない葡萄をさらに選定してしまうのです・・ なんだかもったいない気がしますが、この葡萄を選ぶ作業こそが、パカレ氏のワインの質を高めているのだと思います。       不適格とし、捨てられた葡萄→ 監督するパカレ氏   今回収穫に参加して、素人なりにも気がついたことは、葡萄が手摘みか機械で摘まれているのかという作業の一つをとっても、 « ワイン自体の健全さ » にものすごく差が出てしまうのではないか?!ということでした。なぜなら、私が今回摘んだ葡萄は、少なくとも私+監督者(2名)の目を通って、果実の状態がチェックされているわけですが、機械摘みの場合は、とにかくそこにある葡萄が一緒くたにされてしまうわけです。つまり腐敗していても、熟していなくても、ワインの構成果実になってしまうわけです。  ←あぁ、こんな果実が入ったワイン・・もし知っていたら、 のみたくないですよね。。  パカレ氏は自然な栽培で、健全に熟した葡萄のみを選別して仕込んでいるから、自然な醸造が可能になるんです。逆に、左記写真のような腐敗した葡萄でもワインに変えてしまうような造り手は、発酵の段階でSO2を添加して、タンク内を消毒、ニュートラルな状態にしてしまう。(いい葡萄を使用していないので、他に方法がないのですね。。) 要は、熟してなかったり、腐敗した葡萄を使っているドメーヌは、極端に言うと、薬を添加して、さらにその後に人口酵母で味調整していたりするところもあるわけですよね。この行程について、私も少しは理解していたつもりですが、実際に畑で腐敗した葡萄を見た時「これがワインに使われているところがあるのか・・」と思うと非常にショックでした。   「ねぇナオミ、ワインじゃわかりにくいから、別のたとえ話をしよう。もしね、ナオミがお家でサラダを作るとする。その時に、どういう野菜を用意する?新鮮で美味しい野菜を揃えるよね?腐って虫がつくような野菜を買ってくるかい?」同じく収穫に参加していたメンバーから言われた言葉です。考えさせられますね。  ・・と、話を元に戻します。  収穫ですが、朝7時に作業開始、9時半くらいに一度20分程度の休憩を挟み、ランチ(これも短くて40分弱です)、17時頃まで作業・・という流れでした。パカレ氏の畑は小区画で所々に分散しており、度々移動があったので、気分転換になりましたが、それにしても作業は想像を絶するものでした。腰痛、肩こりは予想していたのですが、指を切ったり・・これは想定していませんでした。今、私の手のひらに多数の傷がありますが、収穫に参加の証ですね。パカレ氏が「ナオミ、収穫に血はつきものだよ」と言って笑っていらっしゃいました。  皆さんの手元にワインが届くまで、本当にたくさんの人の手を介しています。そこには、努力と苦労、そして笑顔があることを、私はこれからずっと、きっと忘れないと思います。      1ケース25キロ程度の葡萄がぎっしり 休憩もさっとすませ・・とにかく働きます                                                                                              たくさんの笑顔  私が摘んだ葡萄はポマール、ジュブレ・シャンベルタン、シャルムシャンベルタン、シャンボール・ミュウズィニです。仕事の関係で、私は一足先に現場を後にしましたが、まだ収穫は続き、残る仲間達がペルナン・ベルジュレス、ニュイ・サン・ジョルジュほかの畑で作業を続けています。  これら果実がワインとなり、一般に出回るのは2010年。さぁ一体どんなワインが出来上がるのでしょう。今からとても楽しみです。皆さんもご期待あれ。