Juin

2010年ボジョレの葡萄の花が満開
マルセル・ラピエールの畑 (photo par aki) 小さい花だけど香りは強い!! 今のところ順調に育っています。 こんなに房全体の花が同時に満遍なく綺麗に花が咲くのは巡らしい。今年もいい年になりそうだ。 今年は最近雨が多く、やや湿気が強い。 今の段階では問題ない。 泣いても笑ってもあと100前後で収穫となる。
マルセル・ラピエールの畑 (photo par aki) 小さい花だけど香りは強い!! 今のところ順調に育っています。 こんなに房全体の花が同時に満遍なく綺麗に花が咲くのは巡らしい。今年もいい年になりそうだ。 今年は最近雨が多く、やや湿気が強い。 今の段階では問題ない。 泣いても笑ってもあと100前後で収穫となる。
CPVフランス蔵元訪問ツアー2009フォトギャラリー Hudelot ビオディナミ Dominique Derain ボジョレーJC Lapalu Romanee contiにて記念写真 Mazel 親子 自然派の父Marcel Lapierre でのランチ ローヌ自然派といえばDard et Ribo モルゴン Georges Descombesでの試飲 JP Senatにて日本から持参の信州牛を焼くオザミ丸山氏 ルーションの鬼才Foulards Rouge ルーションの帝王Gauby CPVフランス蔵元訪問ツアー2010参加者募集!!! ~今年もCPV弾丸ツアー開催です。自然派巨匠を巡る感動のツアーです。~ 昨年2009年は天候にも恵まれ、5日間の間にブルゴーニュからルーションまで自然派巨匠蔵元を 15軒訪問、2500キロを走破しました。
マルセル・ラピエールのAKIさんより写真が送られてきました。 先週、ボジョレでAKIさんに会ってきました。 年一回のBEAUJOLOISE ボージョロワーズの試飲会に行った際に会場で会いました。今年は、マチュ・ラピエールがほとんど主催者のような役を演じたので、当然AKIさんも主催者側の人間として忙しそうに働いていました。 急激に気温が上がってほぼ夏のような25~28度ぐらいまで上がる時もあります。当然、芽や葉っぱの伸びが尋常ではない、スピードで伸びています。畑の草もドンドン伸びて来ます。 草取り手作業、トラクターでとれない草は手作業で取り除きます。 自然なワインを造る絶対必要な重労働 葡萄と葡萄の間にどうしても、トラクターでは取れない草が残ります。これは人間の手作業でやるしかありません。 フランスの95%の栽培者、除草剤を撒いて草を枯らしてしまいます。人間の作業で1カ月かかる仕事が3日で終わってしまいます。でも除草剤は土壌に住む微生物をも殺してしまいます。仕事は楽ですが土壌は死んでしまうのです。 だから、化学肥料を撒かなければ葡萄が成長しなくなってしまいます。 化学肥料を撒くと、地表に栄養分があるので、根っ子が下に伸びず、地表にとどまってしまい。地中深くからミネラルを吸収することが出来なくなってしまいます。 これすべて、楽をする為、人件費削減の為の除草剤から始まった悪循環です。 ワインは根っ子が地球の深い層からミネラルと共に 色んなメッセージを我々に与えてくれるものです。 残念ながら多くのワインは地球のメッセージを伝える能力が無くなってしまっています。 自然派ワインと普通のワインの違いは、栽培者がこの畑作業に費やしている“時間”と“作業の質”に天と地ほどの違いがあるのです。 テーブルの上でテイスティングしながら、よく自然派ワインを批判する人達がいますが、表面に出ていない 1年間の農作業の差は愕然とするほどの違いがあります。 氷山の上の部分だけを見て語るのと同時に、水面下にある土台の差を、もう一度良く見つめてください。 表面の“味覚”は化学物質の添加や、テクニックで 化粧してしまえば、そこそこ美味しくなってしまいますが、土台の部分は化粧できません。コルクを抜いて時間がたってドンドン味覚が落ちていくものがほとんどの普通ワインです。時間がたって、ドンドン美味しくなるのは、本物です。土台のミネラルがしっかりしているからです。地球にも、体にも自然派ワインの方が良いのは当たり前。何より美味しいのが一番です。 芽も葉っぱも枝もスイスイと伸びています 今の処順調に成長していますが、4月末に寒波の予報が出ています。 これだけ、芽が伸びてから冷害に遭うと全滅に近い打撃を受ける事になってしまいます。 地球の温暖化がもたらしている最近の、『暑さ』と『寒さ』が交互にやってくる状況に、ベテラン醸造家も 読めない時代に入っています。天に祈るしかなすすべはない。 天のなす事に、黙って適応するしかない。何て厳しい世界なのだろうか。それをずっと続けている葡萄家。 今週末は、フランス中の葡萄家が祈っています。 貴重な写真を有難う!AKIさん。 伊藤 ナント (今日はムスカデの街、ナントに来ています)
昨年12月より研修している石川亜樹則 2週間前こんなに固そうな芽が ↓↓↓↓↓↓↓ ワインのさなぎ 同じ畑でも気の早い奴とか ゆっくりな奴 まだ、ぐっすり眠っている寝ボスケとか 姿かたちが美しい奴 形は悪いが甘い葡萄になる奴 いろんな奴達が集まって美味しいワインを 造ってくれます。 宇宙から届いた光を地上の物質にかえて 宇宙のメッセージを我々に伝えてくれます。 地中深く伸びた根っ子たちが、地球の奥から 地球のメッセージが詰まった水分を吸い上げて ワインの形にして我々に伝えてくれます。 おかげで私たちは天と地のメッセージを 同時に聴けることができます。 メッセージとともにエネルギーも与えて くれます。だから元気が出てきます。 伊藤 モンペリエにて
4月9日、朝7時24分のTGVにガール・ド・リヨンより乗った。たった、1時間半でマコンまで着いてしまう。マコンでレンターカーを借りてモルゴン村へ直行した。 薄い霧がかかっている。コート・ピの丘まで来た時、中腹に綺麗な桜が咲いていた。今年は寒いせいで開花が遅れている。10時にはモルゴン村に着いた。 マルセルの醸造所に直行した。 マルセルは居なかったけど若い人達が数人が忙しそうに働いていた。私は葡萄園に直行した。 ここにも綺麗な桜がほぼ満開になっていた。 醸造所に最も近い畑に出た。 まだ、耕してなかった。 寒さと雨で仕事が遅れていることは、マチュから聞いて知っていた。 芽の出方も例年から比べると、遅れている感じだ。10日間ほど遅れている。 この段階では全く問題ない。 正面門の前にある畑もまだ芽が固い。 ここも遅れている。 つい最近まで土壌中の水分が凍っていたようだ。 その為に耕す作業が遅れているようだ。 * * 2009年産モルゴン瓶詰完了 * * 世紀の年2009年テースティング 今回の訪問の目的の一つは2009産のモルゴンが瓶詰された。それを試飲する為だ。 数日前に瓶詰されたばかりだ。 マルセルと庭のテーブルでテースティングを始めた。 濃厚な色合いだ。香りは太陽を感じる、サクランボやグルナッシュ系の南のスパイシーな風味を感じさせる。口中は熟した果実味を感じる。その中にも涼しさを感じさせるミネラリティが背骨にある。タンニンもいつもよりある、しっかりしたモルゴンらしさを感じる。09が素晴らしい年であることを感じさせている。ビン詰めしたばかりなのでやや閉まっている。ちょっと、落ち着けば素晴らしいバランスが来るだろう。 醸造所から事務所や食堂がある第二の館に移動した。マチュがいた。 再度マチュと共に試飲を再会。 瓶詰後、二人で試飲するのははじめてのようだった。 2人で確認事項をチェックしていた。 私は09の収穫に立ち会った。皆があまりにもの 完璧な葡萄に歓喜をもって収穫したのを覚えている。 あれがこんな風に完成したとは感激だ! 2009年はご期待ください。 素晴らしい品質に仕上がりました。 * * 日本人研修生 石川さん * * 昨年12月より、マルセル・ラピエールのところで研修している。 ここでは皆から“AKI”の名称で呼ばれている。 関西出身のAKIさんは、日本ではレストランでソムリエとして働いていた。CPVの企画する自然派試飲会によくきていたのを覚えている。昨年、マルセル・ラピエールが来日時に研修の申し込みをして、その場で了解を得た。 1年間の滞在許可証を獲得して昨年12月にドメーヌに入った。 冬の間は、醸造所での仕事をこなした。これからは畑の仕事で忙しくなる。冬から収穫のまで一年間、マルセルと共にする仕事の経験はAKIさんにとって宝となるだろう。 伊藤『今、どんな仕事をしているの?』 AKI『今、畑を耕す仕事をしています。それと畑の杭を 打ち直しをしています。』 伊藤『言葉は大丈夫ですか?』 AKI『慣れてきました。日本でも少し勉強してきましたが最初は大変でした。』 伊藤『食事はどうしているの?』 AKI『ここで自炊がほとんどです。日本から食材や調味料を送ってもらいました。』 * * マルセル・ラピエール 雑ニュース * […]
二人のBUDOの達人の遭遇・ブルゴ-ニュの1日 フィリップ・パカレ氏 (葡萄の達人) 藤原康弘氏(剣道の達人) 月のとある日、日本より藤原氏フランス行きの電話がはいった。藤原氏は剣道7段、8年前に剣道指導の為に1年間フランスに滞在したことがある。剣風といい人柄といい正に達人だ。フランスに多くの熱狂的なファンが多い。私もそのファンの1人でもある。おまけに藤原先生はワインが大好きだ。 偶然にも私がリヨンにいる時にリヨン近辺に滞在しているとのこと。私は直ぐフランスのワイン造りの達人フィリップ・パカレと遭遇できないか、と考えた。 分野が違うこの二人の達人には共通点があり、この遭遇はきっと何か良い気が創造されるだろ。 フィリップとはもう17年来の付き合いだ。一緒に日本にも4回ほど行った。彼の天才ぶりにはいつも驚かされている。日本語が解からないのに、人から質問されたことを通訳する前に答えてきたことが度々あったからだ。一つの事をあるレベルまで成し遂げている人の共通したヒラメキのようなものがある。藤原先生の剣道も一味違う。剣道は相手がいて、何故かわからないけど一緒にやっていて気持ちが良くなる剣風と、気分が悪くなる剣風の人がいる。別にこれは、打たれたとか、負けたとかいう勝ち負けの問題ではない。対人関係と同じようなもので、一緒にいて不愉快になる人、愉快になる人がいるのに似ているのかもしれない。 藤原先生とやると気分爽快になってしまう。自然派ワインのようだ。スーと元気になってしまう。 真っ直ぐで、明るくて、濁りがない 藤原先生の剣道は“真っ直ぐで、明るくて濁りがない”。これはフィリップ・パカレのワインと一緒じゃないか。 フィリップはいつも云っている。 『シンプルなのが一番だ。真っ直ぐなワインを造るのは難しい。最も美味しいくテロワ-ルを表現できるんだ。』 藤原先生も云う『剣道は真ん中を真っ直ぐいく面一本がベストです。』 ワイン造りも、剣道もゴチャゴチャ無駄なテクニックを使わずに、シンプルに徹することが一番のようだ。 言うは安し、である。勝ちたいとか、もうチョット濃縮させるとか、もうチョッとリスクを回避したい、色んな邪念が入り混じる中、それらを振り払ってシンプルさに徹する価値と困難さをこの2人は体験的に悟っているのではないか。最も大切なものだけを残して、あとのこだわりを捨てきる決断、この辺が共通のように思う。 フィリップの収穫に何度か立ち会ったことがある。チョットでも腐っている葡萄は躊躇なくすべて捨てさる。普通ならもったいない感覚や、経済的にももう少し量を増やしたければ多少腐っていても使ってしまう。これを躊躇なく捨て去る、この決断と実行に驚いた経験がある。だから、『邪念のない面』のようなワインになるのだろう。 藤原先生と剣道していて、私のような下手な者とやっていても、真剣に面を真っ直ぐにくる。私を打ち負かすことなど、簡単なことだけど、妙なテクニックは一切使わず兎に角真っ直ぐに面にくる。勝ち負けなど関係がない、だから時々出ばな小手を打たせてもらえるけど、撃った私の方が恥ずかしくなってしまうような気持ちになってしまう。勝ち負けをふっ切っているのだ。 ワイン販売の達人を目指せ! これは商売でも同じなのかもしれない。自分の儲けばかりこだわっていたら、最も大切なものを失ってしまう。前後左右、周りの人たち皆をハッピーにする商品、売り方がきっとあると思う。みんなが感動して、皆に喜んでもらえるような商売、生き方をしたいものだ。よく見極めて捨て去るものは躊躇なく捨てる。達人のように真っ直ぐに、最も大切なものに絞り切るシンプルさが必要だ。 商売には色んな邪念が渦巻いてる、楽に売れて、儲けの多いものを皆欲しがる。特にこの時期は兎に角安いものを欲しいとよく言われる。品質など2の次で少しでも安く儲けるもの、そんなことにこだわり過ぎていると、最後にはトンでもない品揃えのワインばかりになって、客の信頼を失ってしまうだろ。やはり本物ワインを真っ直ぐに濁りなく、クリヤに販売していかなければと思う。複雑な販売技術を使い過ぎず、本物をまっ直ぐに売れるようになりたい。販売技術も所詮はテクニック、剣道もワイン造りもテクニックを使い過ぎるところに邪念が入ってくる。真っすぐに真ん中をシンプルな技術で!難しけど達人を目指すには必要なことだ。ワイン販売の達人・・大切なものを見極めて・・あとは邪念を捨ててシンプルに。まだまだ修行が足りない!フィリップのワインは益々世界中の人たちから愛されている。藤原先生と一緒に剣道した人達は皆ファンになってしまう。活人剣だ。今日は色々勉強させて頂きました。感謝!! 今、ボーヌで最も人気上昇中のワインビストロ“TONTONS”トントン 住所:22、Rue du faubourg madeleine 21200 BEAUNE TEL :03-8024-1964 私はパカレ氏とボーヌでよく食事をすることが多い。マリアのREGAlADEか、和食のBISSOHもしくはこのTONTONSだ。 最近、このトントンが進化を続けている。店も改装して明るい雰囲気になった。そして何より自然派ワインの品揃の充実が素晴らしいものになってきた。地下のカーヴを整備してストック兼販売も出来るようになった。店内に入店して右側の壁はワイン棚になっており、そこでもワイン販売をしている。そこでワインを選んでテーブルに着くことも可能だ。 ペピータの料理は心・喜びがこもっている! 料理担当は奥さんのペピータだ。料理が好きで、好きでたまらない女性だ。『私は料理をする為に生れてきたの!』 本当に楽しそうに料理をしている。調理場が透明ガラスで仕切られているので、彼女の料理姿が見られるようになっている。本当に楽しそうだ。2010年の今年にミシェランの星が一つ付いてしまった。ペピータの料理の質の高さから云えば遅すぎるくらいだ。でもあまり有名になり過ぎて私たちが来れなくなってしまうのがチョット心配だ。 パカレの醸造所カーヴで2009年産を樽から試飲した後にこのトントンにやってきた。 2009年産は勿論まだ熟成中だ。ホントに凄い年になっていた。09のエシェゾーもシャンベルタン・クロ・ドベーズもマニフィックで繊細でミネラルの旨味が乗った出来上がりだ。シャブリもタップリのミネラルでまさにザ・シャブリのスタイル、ムルソーはパワフルなシャルドネの中にミネラル爽やかさが詰まった感じだ。カーヴでたっぷり食前酒を飲んでここに到着した。 料理はペピータがもう準備してくれていた。 まず、MINESTRONE DE LEGUMINEUSE AU FUME DE CORAIL D`OURSINSウニ風味の濃厚な有機野採スープ、 Coq du Louhanais au Vin Blanc et Verveine,Cocotte de Persil Racine […]
今日2月18日から1週間の出張だ。来週から始まるVINI SUDヴィニ・シュードの為に南下していく。 今回はボルドー経由で行くことになった。TGVでパリ・モンパルナス駅からボルドーまでノンストップで行く便が3:50にある。3時間でボルドーに着く。 久々のボルドーだ。私にとってボルドーは第2の故郷のようなものだ。24歳から32歳までの6年間、遅めの青春時代を過ごしたところだ。残念ながら最近あまり来る機会が少ない。 私はグランヴァンを一切やっていないからだ。私がやらなくても多くの人達がやっている。私の仕事ではないと思っている。無名で美味しいものを発掘する方が数倍面白いからだ。 ボルドーにも自然派がありますよ! ボルドーには自然派が今のところまだ少ない。しかし最近良いものが出てきた。 このHPでも時々紹介していますが、CH-JEAN FAUX ジャン・フォー、やCH-LES JONQUIERESシャトー・レ・ジョンキエールなどは素晴らしいボルドーワインだ。 よく自然派愛好家や専門家で樽香が付いているだけで、批判する人達がいるけど、それは辞めてもらいたい。 ジャンフォー ジョンキエール 土壌がしっかり生きていて、自然酵母で発酵させて、SO2の添加も抑えて自然な造りをしているボルドーワインは結構存在している。樽熟成もさせているので当然に樽香はある。これはスタイルの問題で批判すべき対象ではない。勿論、セミ・マセラッション・カルボニック方式の果実味豊かなスタイルも素晴らしいと思う。しかし、そのスタイルしか受付けない自然派は偏狭な自然派と云わざるをえない。かって私はボルドーワインに浸かっていた時代があった。ボルドーワインが一番だと思っていた時期もあった。そして、自然派を知って大ファンになり、果実味をマスクさせる樽香を嫌いになった時期もあった。しかし天と地の力が健全に入った造りであれば立派な自然派であると今は思っている。旨いものは旨い。樽香があってもスーと入っていくことには変わりがない。純な透明感ある果実味は共通している。 19時にボルドーに着いた。明日、久々にメドックに行くつもりだ。駅でレンタカーを借りた。ボルドーでの定宿はグランテアトル(劇場)の横にあるマジェスチックだ。20年来使っているホテルだ。ボルドーのセンターで動きやすく、静かで何より顔馴染みなのが一番気楽でよい。混んでいる時期でもムッシュ・イトウというと何とかしてくれる。 さあ、夕食だ。 5年前にオープンした自然派ワインビストロがボルドーにある。BO BARがある。 ⇒ ボルドーで自然派ワイン・ビストロ第1号 BO BAR ボ・バール もう5年が過ぎたボ・バール ボルドー自然派第1号 ブノワはPARISのヴェール・ヴォレで働いていた。5年前にボルドーに移り、ヴェール・ヴォレスタイルの自然派ビストロを始めた。 酒屋としての機能も備えている。ここでワインを販売もできるようになっている。 何でも最初にやるのは勇気がいるものだ。 油と水ほど違うワインのメッカでの自然派ワインビストロを成功! 私が店に着いた時は満員だった。ボルドー大学の醸造学部の生徒が10名ほどで自然派を楽しんでいた。世の中、変わったものだ。最新技術を学んでいる学生達が自然派に興味を持っていることは素晴らしいことだ。 ボルドーも大きく変わる可能性を秘めている。 ボ・バ-ルに来ればフランス全土のワインが飲める。 しかも、大学では絶対に教材として試飲することがない種類のワインだ。学生達も興味があるのだろ。 ラングロル ラトー エリアン・ダロス ブー・ド・モンド マゼル ダール・エ・リボ ジョルジュ・デコンブ ブルノー・シュラール バカント(エステザルグ) どれも自然派の世界ではスター的存在のワインだ。 昔なら、もし醸造学部の教材で使うとすれば、欠陥ワインの対象として使われるものだろう。 ブノワの話では、時々飲みに来ているとのことである。世の中、自然派への流れは着実に進んでいる。 質問 サーヴィスのマチュ 伊藤 『ボルドーで他の地方のワイン勧めるとき、ボルドー人の反応はどうだったの?』 ブルノ 『最初は難しかったよ!最初の頃は産地を表示してやっていたんだ。例えばデコンブのワインをボジョレです、って勧めると100パーセント断られたんだ。だから今は一切地方名は名乗らないことにしているんだ。例えばボジョレのデコンブのワインは←LE FRUITE DE BO BAR・ボ・バールの果実!と名付けいる。ボジョレって分らないようにしてある。お客さんは実際に飲んでみて美味しいので喜んで飲んでもらえるんだ!まず、飲んでもらえるかどうか?が大事なことなんだ。自然派ワインは変な先入観なしに飲んでもらえば、ほぼ100%喜んでもらえる自信があるよ!』 […]
~フランスで最も有機栽培が多いと言われているアルザス~ ここ数年、フランス全国では有機栽培をプッシュするムーブメントが起こっています。少しずつですけれども、ブドウ畑を有機栽培に転換する醸造家も増えてきています。 しかしこの用にブドウを育てている生産者は、全国に4%にしか足していません・・・しかし!ここアルザスでは、なんとブドウ栽培面積14 000Ha中、10%ものブドウ園がビオ栽培で育てられているのです!! こんな綺麗な空気に囲まれてワインを造っているLaurent Barth*ローラン・バルツ氏。 彼を一言でいうと・・・とてもシャイ! でも落ち着いている笑顔がとてもキュート! 恥ずかしそうにワインを紹介してくれる彼に、私はちょっぴり母性本能を擽られちゃいました・・・ そんな彼は、私のありがちな質問にも笑顔で応じてくれました・・・ ありがとうです! この地方の天候は? この地方では谷が多く、畑の周りにはヴォージュ山が立っているので、雨から守られているんだよ。年間でも550mm しか降らないだ。なのでどちらかと言うと、乾燥している季節の方が多いかな。 ブドウの熟成度はどうやって分かるの? そうだね、3つポイントがあるんだ。 1:ブドウの種を見て、ちゃんと茶色く、苦味が付いていること。 2:ブドウ木の枝を見て、しっかりと色が付いていること。 3:ブドウの皮に色が綺麗に付いていること。 でも一番良いのは毎日味見して、最高に美味しいときに収穫することだね! ローランにとって、テロワールとブドウ品種の一番良い相性は? う~ん・・・ ゲヴュルツトラミネールには石灰質の土壌、そしてリースリングには花崗岩!この町、Benwhir * ベンウイールでは、15種類ものテロワールが混ざっているんだ。 そして畑も小さな区画に何個にも別れている。僕も、3.70Ha の畑を所得しているが、28個の区画に別れている・・・しかも花崗岩、粘土石灰、マルヌや泥土と、様々なテロワールでブドウを育てられるので、勉強にもなるし、本当に楽しいんだ! 最後に、ローランは何故ワインを造ろうとしたの? 僕の父も、ずっとブドウを育てていたんだ。 でも父は全ての収穫を協同組合に売っていた。 その間、僕は4年間ブルゴーニュでワインの勉強をした後、イランやインド、アフリカやオーストラリアなど世界中を飛び回って醸造や畑作業に付いて学んできた。 その後、1999年に僕が父のドメーヌを継いだんだけれども、5年間の間協同組合に売り続けたんだ。 その間に畑作業をがんばり、区画も綺麗にして、ビオ栽培へと転換したんだ。 今は耕作は当たり前、コンポスト(堆肥)もビオディナミに従って作っているんだよ。 ここで畑見学をしている途中、あり得ないくらい甘く、あり得ないくらい綺麗な香りがするブドウを発見・・・! これぞアルザスにしか見つからないブドウ品種:Muscat O’ttonel*ミュスカ・オトネル! アルザスでももう殆ど見当たらず、わずか2%しか存在しない・・・こんなに美味しいのにもったいない! するとローランが 『栽培するにはとても難しい品種なんだ。完璧なコンディションでなければ、実を生らさない。僕も、3年に1度収穫できるか出来ないか、本当に低い可能性を信じていなければ絶対に無理だよ。』 ~そして醸造所に戻って試飲開始!~ ローランのラベルはとてもシンプル! でも良く見ると・・・葉っぱの絵は全て文字で描かれているのです! アルファベットやアラブ語、他にも分からない国の文字で、 « L’Esprit du Vin »* « ワイン・スピリッツ »と書かれています。 これはローランが仕事で回った国の文字を使って、今まで出会って来た人たちへのメッセージなんですって! 結構ロマンチスト~!! 今回テスティングしたキュベは全て2008年ヴィンテージ! 2008年は酸味が強く、キリッとした味のワインと仕上がっています! Pinot Gris*ピノ・グリ 地質:粘土石灰質 […]
ヌーヴォー市場日本初リリ-ス 参戦!クリストフ・パカレ!! マルセル・ラピーエルを叔父に持ち、天才フィリップ・パカレが従兄弟であるという自然派の秘蔵っ子だ!しかもフィリップとはお母さん同士とお父さん同士が兄弟・姉妹という近い血筋、天才DNAを持ち備えている。3人は定期的に顔を合わせている。 共同作業が必要な時などお互いに協力してあっている。 マルセル、フィリップ、クリストフ クリストフは若い時は料理人を志て世界を旅している。 彼の視野の広さと人間的優しさ、人生に対する柔軟な生き方がワインの中に表現されている。 そのクリストフが100年の古木の畑で、しかもボジョレの歴史的ミレジム2009年から参入というラッキ-な流れを備えた幸運の持ち主だ。 『ボジョレ・ヌーヴォーは世界中の人に知られている。しかも、誤解されている。あまりにも美味しくないヌーヴォーが氾濫し過ぎた結果だ。そのイメージを変えたい!だからNEW BEAUJOLAISと名付けたんだ!!』 世が明るさを欲している今! キラキラ輝くクリストフ・パカレ・ヌーヴォーをお勧めしたい。 彼のラッキーな運を、今日日本が必要としている!! クリストフ・パカレ・ヌーヴォー収穫現場
マルセル 『自分が収穫した約40年間で生涯最高に素晴らしい葡萄の状態だった、』 とマルセルに言わしめた収穫だった。 2005年も記憶に残る素晴らしい年だった。 それを上回ることはないだろうと思っていた。 しかし今年はそれ以上のエクセプショネル・例外的な年となった。 私は収穫の初期と後半に3日間密着訪問した。 若者達が元気いっぱいによく働き、よく楽しむ、 この収穫期間はマルセルにとっても特別な日々だ。 収穫期間中は突発的な問題が次々と発生する。 プレス機が故障したり、各種機材が不足したり、人的トラブルであったり本当に続出する。 それらを何も無かったように解決して順調にことを運ぶのがマルセルの役割だ。今年はすべてがうまくいった。 満足そうだった。 47名で4チームの収穫グループを構成している。 それぞれの葡萄区画の熟度に合わせて収穫の順序決定していく。 過酷な労働の後の楽しい夕食と団欒のひと時 マルセルには1チームはプロ中のプロ軍団がいる。 普通の収穫人が一人300KG/日収穫するところを 800KG/日のスピードでしかも確実に良い葡萄だけを選果しながら行ってしまうポペット軍団と呼んでいる。 後は学生や若者を中心にした3チームだ。 朝、昼、晩食を共に過ごす合宿生活が約3週間続く。 朝、7時に共に朝食をとり、7時30分から12時30まで、昼食後13時:30から17:30まで収穫が続く。 仕事は体力的に実にキツイ仕事だ。 夕食と夕食後のひと時は歌ったり、踊ったりの楽しい時間を共にする。 収穫メンバーにはプロ級のミュージシャンがいる。 このひと時がなかったらやっていられない。 そして、この収穫で知り合ってカップルが毎年出来上がる。 実はマルセル自身も奥さんのマリーさんが収穫に来て知り合い結婚したのである。 大自然の中厳しい仕事を一緒にして、朝、昼、夜を共にすると情も伝わるものだ。 収穫―運搬―冷房(冷やし)-アル発酵―マセラッション(かもし)-プレスー最終アル発酵 収穫人は各自大バケツを持ちながら収穫した葡萄をバケツに入れいく。 一杯になると畑に設置してある小型プラスチック箱に移しかえる。 そして、そのケースを醸造所まで運んでいく。 温度が高い場合は、冷蔵庫に一晩冷やしておく。 大型の冷蔵トラックが醸造所に設置されている。 そして、翌日、除梗せず房ごとトロンコニック型の木樽発酵槽に入れられる。 セミ・マセラッションカルボニック方式で発酵させる。 発酵途中、つまりまだ残糖が残っている段階でプレスにかける。 半ワイン・ジュースをさらに発酵槽に戻しアル発酵を継続させる。 キュヴェーゾン(かもし)の期間は造ろうとするワインのスタイルによって違う。 娘カミーユがプレスを担当 2009年はマルセルの娘カミーユがプレス作業を担当。 カミーユは次々と運ばれてくる葡萄をチェックして糖度を測って記録する担当でもある。 木製のプレス機2台をフル回転で行っている。 ゆっくり時間をかけてやる作業である。 カミーユはソムリエでもあり、夏はビアリッツのレストランでソムリエとして研修をした。 長男のマチュは葡萄園から醸造所までブドウ運搬をしながら全体の流れを管理。 マチュは05、06、07、08、09と5年目の収穫だ。 既にマルセルが40年間で経験した最良の年と最悪の年を経験したことになる。なぜなら07、08の2年間は雨、雷・雹、湿気、ベト病と最悪の年だった。 05、09は例外的な最良の年だった。 身をもって後継者にやるべきことを共有しながら教えられたことはマルセルは大満足だ。 マチュにとっては掛け替えのない経験となった。 マリーさんは収穫現場の隊長だ!収穫人の葡萄園から葡萄園の移動や収穫状況をチェック 収穫人が葡萄園を移動する時はマルセルも駆けつけて、 収穫状況をチェックして、みんなを元気付ける。 […]
2009年9月14日。 南西部、マルマンデより車を飛ばして700km走破。 シャンパーニュ地方、エペルネに辿りついた。 そこから、コート・ド・ブランの丘をド・スーザのあるAvize村に向うが、ちょうど収穫は始まり、ぶどう畑の中は、収穫者が規則的にぶどう畑の畝をぶどうを手摘みで摘み取りながら進んでいる。 ド・スーザに到着すると、すぐに収穫されたばかりのシャルドネをエリックさんが見せてくれた。 2009年のぶどうの出来は、最高だ。 5月の開花時期が冷涼のため、結実不良でぶどうの果実自体は少なく、 ぶどうの房も粒も、暑さのため小さめ、ぶどうの旨みが詰まっているぶどうの皮は厚く、収穫したばかりのぶどうの実を口に入れると、青リンゴのような爽やかなアロマが口にあふれた。 所在地: エペルネの南部[コート・デ・ブラン]の特級畑の村AVIZEの中心にカーヴを持ち、コート・デ・ブランのAvize, Oger, Le Mesnil sur Oger, Cramant, Chouillyなどの特級畑に主にぶどう畑を所有。 また、Ay, Ambonnayにもぶどう畑を所有。(7つの特級畑、その他4つの村にぶどう畑を所有) 1986年より現在3代目Eric de Sousa*エリック・ド・スーザが当主 ぶどう畑面積:12ha 樹齢:平均45年、樹齢の古いもので、50年~70年 レゼルヴ、コダリーのキュベは木樽で発酵、熟成を行う。 しかもAvize村のシャルドネは、Avize村の樫の木を使った樽で、 Ogerのシャルドネは、Oger村の樫の木を使った樽で発酵、熟成させる。 栽培:ビオディナミ農法 1999年よりビオディナミ農法にて、除草剤、殺虫剤など一切使用せず、イラクサ、カモミール、西洋タンポポなどを乾燥、調合剤を作り、ぶどう畑にまいて、微生物の活きた土壌になるように常に注意を払っている。 認証は今まで取っていなかったが、2007年にAB(アグリクルチュール・ビオロジック)の認証を申請、2009年収穫ぶどうより、ABの認証を正式に公表できる。 蔵元の特徴 *ビオディナミによる土壌を尊重した自然栽培。根っこは、地中深く入りこんでおり、より一層のミネラル感をワインに与える。 *平均樹齢45年、古木は、50年~70年という樹齢により、収穫量は少ないが、熟度の高い、バランスの取れた高品質ぶどうが収穫できる。 *メゾンの所在地、Avizeの土壌は、コート・デ・ブランの中でも、一番繊細なチョーク質土壌であり、その土壌の堆積過程が、他の村と違い、この村のぶどう畑のみ発見される古代生物の化石がある。 この繊細な土壌が、ぶどうにエレガンスさとミネラルを与えてくれる。 Avize村の土壌にのみ見つけられるイカのような古代生物。この堆積したカルシウムが、繊細なチョーク質土壌のもととなっている。 *他の蔵元は、酸度を残しまま、早めに収穫をするが、ド・スーザでは、ぶどうが完熟するまで収穫を待つ。 酸度は、低いが、深く入り込んだ根っこが吸収したミネラル感が、ワインにフレッシュ感を与える。 熟度が高く、かつフレッシュでエレガントなワインとなる。 ド・スーザのシャンパンの特徴は、熟度から果実味と、ミネラルからくる真っ直ぐなフレッシュ感である。 *レゼルヴ以上のキュベ、コダリー、ミレジメは、シャルドネは木樽で発酵、ピノ・ノワールは、大樽で発酵させ、オリとしっかり付けわせ、健全なぶどうの旨みを取りだす。 また、この木樽も、特級畑の区画ごとに、その村の森の樫の木で作った樽を使用して、より一層テロワールの表現を強めている。(ぶどうの収穫した村の木材を使った樽) *2009年春より、2007年に世界一ソムリエになったスゥエーデンAndreas Larsson氏が、このド・スーザの宣伝に一役買っている。というのも、この・ド・スーザにも訪問し、また数あるシャンパンのブラインドティスティングから、このド・スーザのシャンパンを選んだ彼が、シャンパンの品質、そして、環境保全にも繋がる自然栽培の哲学にほれ込み、Andreas Larsson氏がセレクトしたシャンパンとして他のワインとともに世界中で紹介している。
フィリップ 『2009年の収穫は夢の収穫だった!!葡萄が健全で殆ど選果する必要がなかった。』 選果が厳しくて有名なパカレがここまで云うほどの完璧な葡萄が収穫された。 収穫は9月12日から18日の6日間で終了した。 約50名を動員(35人が葡萄収穫、15人が運び人、醸造所要員)して一挙に短期間で終了。毎日が100%晴天の最高の条件下だった。 1947年の再来だ! パカレ自身もロック時代から現在までで“最高だ”と言い切る。 『ここまでの品質はブルゴ-ニュで云えば1947年まで遡らなければならないだろう。』と言い切る。 さらにフィリップは続ける『ジュル・ショーヴェ先生がよく47年のことを話していた、“47年はリンゴ酸”が少なかったので、半分くらいの醸造所は醸造に失敗してお酢になってしまった。”と云っていた。 当時は除草剤も化学肥料も無くすべて自然派のワインだった時代の話だ。09年の醸造は細心の注意を払って醸造する必要がある。』とフィリップは云う。 特にSO2を使用しない醸造は2倍、3倍の注意が必要なのだろう。 ピノ・ノワ-ルはすべてトロンコニック型の木樽に入って発酵中だ! ジョワンとニコラが日に2回のピジャ-ジとアエラッションに大忙しだ! 09はパカレのクロ・ド・ベ-ズが登場する!
~09年は07.08年とは対照的な年~ 07、08と湿気が多く厳しい年が続いた。 特に08はベト病で苦労した。 収穫中、もう醸造元をやめようか、と思うほど厳しい年の収穫だった。 普段の2倍の人を動員して2倍の日数をかけて厳しい選別作業を実行しながらの収穫だった。 厳しい年程醸造家の腕が光る。 選果を葡萄園での収穫時と醸造所での2段階で実に厳しくやったお陰で08は結果的に素晴らしいワインが出来上がった。 2009年はほぼ完ぺきな健全度の高い葡萄が8月の段階でできていた。 6月よりの晴天続きが乾燥ぎみで8月後半にはやや焼け始めたり、 葡萄粒内の水分が不足した葡萄房が目立ち始めた。 しかし、9月1日に恵みの雨が37ml降ってくれたおかげで素晴らしい葡萄になった。 選果作業が殆どいらない年だ。 しかし、一部の暑さで焼けた葡萄は取り除く必要があった。 ~2009のヌーヴォーのスタイルは?~ 完璧に健全な葡萄がとれた年しかできないエレガントなスタイルにするつもりだ! 逆に09の太陽を感じさせないエレガントなものに仕上げたい。 アルコール度数も抑えて本当に綺麗な果実味のみを封じこみたい。 最高の年しかできない典型的なエレガント!エレガント!なボジョレ・ヌーヴォーにしたい。 Marcel Lapiere のワインの情報は、こちらまで: 野村ユニソン株式会社 TEL : 03-3538-7854 FAX : 03-3538-7855 MAIL : wine@nomura-g.co.jp http://www.nomura-g.co.jp
~~~~ この満面の笑顔がすべてを語っている! ~~~~ 今やマルセル・ラピエール・ヌーヴォーを飲まずしてヌーヴォーを語れない時代になった! 自然派ワインを目指して30年 78年から自然な造りを目指した。色々失敗を繰り返し80年にジュル・ショヴェ先生に出会って開眼する。自然な造りを化学物質やワインをカモフラージするような妙なテクニックを使わず自然に美味しいワインを造る方法を伝授された。 地球に良く、造る人にも飲む人にも良く美味しいワイン造りの伝播に半生を掛けてきたムッシュ自然派マルセル・ラピエール。 この人のヌーヴォーを飲まずしてヌーヴォーを語れない。 一時、自然派ワインに批判的だったボジョレワイン委員会も今はマルセルに色んなこと聴きに来るようになった。 外国のワインジャーナリストが来ると委員会が『マルセル・ラピエールのところに行くべきだ。』と推薦、時には同行訪問までするようになった。もう、自然派の域を脱してボジョレの中心的存在の人物と云ってよい。 人にエネルギーと幸せをもたらすヌーヴォーだ! マルセル・ラピエールのワインの中には30年の自然栽培の土壌のパワーと太陽・宇宙のエネルギーを素直に受け入れる葡萄達のエネルギーが詰まっている。そして、何よりマルセルと奥さんのマリーの二人で築いてきた人間の情熱エネルギーが詰まっている。 数年前より長男のマチュも一緒に働いている。 そして、今年はソムリエ試験にパスした娘のカミーユも収穫、醸造に参加だ。ファミリーの幸せなパワーも詰まっている。今年はマルセル・ラピエールのヌーヴォーを飲まずにはいられない。 マルセルと奥さんのマリー
フランスで20年間生活している私・・・ しかしアルザス地方はまだ1回しか訪れた事の無い私・・・・ 以前行った時は、10年前のクリスマス・シーズン。 アルザスの町、ストラスブルグでは、世界でもトップを争うクリスマス市場が有名! 今回はお客様を連れて真夏のアルザスをブラブラしてきました! とにかくマンションなんて一つも見当たらず、 一戸建ての家が次々と並び、とても綺麗な印象! しかもこの自然に包まれたような雰囲気は、 本当に歩いているだけでリフレッシュさ満点! お家は全てとてもカラフル! 赤だ!!と思ったら次の家は黄色、ブルーの屋根や、緑の窓 皆思わず『可愛い~ !!!おとぎばなしの中みた~い!』 と思わす興奮してしまいました・・・ 皆色様々な花壇を飾っており、より華やかに! そしてまさに『ここどこ?!』と疑ってしまうようなデコレーションがここに! そう、それは店の看板! しかし!! これは昔ながらの看板! しかもまた言ってしまいますが、可愛すぎる・・・・ 魔女の宅急便をつい思い出してしまいました・・・! ここでアンドレ・オステルタッグさんとお食事! アルザス地方の名料理をお腹いっぱいに食べて満足している私・・ 豚の頭のパテを食べた後、エスカルゴも頂き、最後にはアルザスといったら持って来い!のシュクルットをペロリ~! シュクルットとは、キャベツを煮たものに、ソーセージ2本、豚肉一切れ、分厚いハムが一切れ、後・・・ とりあえず、ボリューム沢山の伝統的料理です! Le Pressoir de Bacchus 50, Route des vin – 67650 Blienschwiller Tél: 03 88 92 43 01 お腹もパンパンになり、さぁ帰ろう~!という所で目にしたのは・・・・?! 何故ここに?!と思う人も沢山いると思います! それは・・・何と『自由の女神』!!! 道路のど真ん中に堂々と建っているではないですか・・・! 何故?と思った私は、調べました。 実は、このアルザスの町、コルマールで、『自由の女神』を造った彫刻家、フレデリック・オーギュスト・バルトルディーは生まれ育ったそうです!
今日は伊藤さんも大好きな、ブリュノー・シュラーさんに会いに行きました! ピンポーンとドアを鳴らすと、おじいちゃんが最初に登場! おじいちゃんといっても、まだまだ元気! 畑仕事を今でも続けている、タフで笑顔が眩しいジェラールさんです! 300年前から建っているこの家・・・今にも崩れそうで怖い! 今度からここを大工事するとか・・・ 勿体無いけど、必要かもしれません・・・・! そしてすぐにテスティング開始! 今回は全てブラインドで行われた試飲会。 しかしジョーク好きなブリュノーから出されたワインは、全部分かりにくいキュベばっかり・・・ それもそのはず、オールド・ヴィンテージしか出さないのですから・・・! まずはピノ・ブラン、1989年ヴィンテージ! ワインの色も少し緑のヴェールが掛かり、とりあえず古い! スパイシーで丸みがあり、15年以上経っているというのに力強さはまだまだ残っていて凄い! 皆で写真の撮り合いっこ!皆さんとても明るくてお喋り好き! 続いてはゲヴュルツトラミネール1991年。 とても花やかでフレッシュ!柑橘類のフルーツのアロマは体の力が抜けてしまいそうなくらいの美味しさ。。。しかし!口に含むと案外セックでミネラル感が爆発! 10人以上の女性に囲まれながらも、負けずに男性人も飲んでいました! そしてそして!! ゲヴュルツトラミネール・ビルヅストックレ・ヴァンダンジュ・タルディーブ1985年!濃い色、そしてフルーツゼリーのアロマ・・・ 20年以上の月日が流れているのに、ビックリするほどのパワフルさ! 長年眠っていた味が、一気に広がるような感じです! 山田さん、 « 両手に花 »で嬉しそう~! 他にも様々なワインを試飲! リースリング・グラン・クリュは甘いフルーツの香りが印象的、 2002年のリースリングはジャスミンティーのアロマが漂い、 ピノ・グリーは酸味が強くて目が覚める感じ、 そしてピノ・グリ・オンクル・レオンはまろやかでミネラル感がたっぷり! 男性2人の3ショット! 話しを聞いて、 飲んで、 そしてまた飲んで・・・・ 二人とも強いです! そして畑へブドウを見にゾロゾロと行進! アルザスはとても可愛い町!とにかくカラフルで、全ての家に赤やピンク系のお花が飾られています! 気温が低い地方なだけに、心は暖まるように色とりどりなのでしょうか・・・? そしてこれがブリュノーの住んでいる町、ユスラン・レ・シャトーの紋章です。 3本のタワーは、山のてっぺんにある、イタリア製のお城を、 ブドウはワインを、 そしてハートは皆さんの心の優しさを表しているのでしょうか・・・?! 畑に到着! 先ずはブリュノーの元で5年働いている鏡さんの説明を聞きながら、少しだけつまみ食い・・・! やっぱり除草剤を一切使用した事の無い土壌から出来上がるブドウは、甘くてプリップリしていて美味しい~! ここで皆さん! ウイヤージュとはご存知ですか?ウイヤージュとは、補酒をする事です。 醸造中、ワインは樽の中に保存され、木を通してですが、つねに空気と触れ合っています。そのため、補酒を定期的に行わなければ、ワインは少しでも酸化してしまう可能性が高いのです。 しかし! ブリュノーはウイヤージュをしないキュベがあると言うのです!飲んでみたら、確かに酸化していらず、寧ろ美味しい! どうしてまずくならないの?!と聞いたら、あのヤンチャな笑顔で 『100%健全なブドウだったら大丈夫なんだ!』という答えが返ってきました! ごもっともです・・・! 楽しくて、元気一杯で、ワインが大好きなみなさん大集合! […]
~LAPALU - ラパリュがヌーヴォー・収穫完了!~ 8月27日 快晴の日 ラパリュは自然派のトップを切って収穫を開始、極左、ラパリュと収穫チーム ~ボジョレ地区で最も早熟のブイイ山の南に畑~ 今年は6月初旬より13mmしか雨が降っていない。世紀の年と云われた猛暑2003年の乾燥度を超える勢いだ。幸いにも冬に降った雨のお陰で地下の深いところには若干のストック水がある。 最終段階の葡萄が熟すのに水は大切な存在だ。 ラパリュは長年の自然栽培のお陰で根っこが地中深く入りこんでいる。しかも葡萄の樹齢が最も若くても60歳を超えている。 この程度の乾燥ではビクともしない。 順調に光合成がすすんで、糖度もアントシアン色素もバランスよく熟した。 ラパリュ 『2003年の同じ時期にアントシアン・色素1500だった。今年はもう1600までいっている。つまり03年以上だ。』 『これ以上待っても得るものはない。だから収穫を決意した。』 ジャンクロード・ラパリュの畑は、なだらかな丘の頂上にあり、朝から夕方まで一日中太陽が当たっている。しかも、ブイイ山のお陰で温暖な微気象がここには存在している。ボジョレ中で毎年、もっとも早くこの畑が熟す。 だから、ヌーヴォー向けにはいつもここの畑が使われる。 ~葡萄の健全度は完璧だ!今年は選別作業は必要ない。完璧な状態だ!~ ワインは収穫が終わるまでわからない。 とよく云われる。こんな健全で完璧な葡萄がとれたのは2005年以来だ。 毎年湿気で腐った葡萄をよく選別する必要がある。今年は殆どない。猛暑の影響で少し焼け気味の葡萄がある程度だ。 こんな完璧な葡萄はしばらく見たことがない。特に07.08はベト病でやられた葡萄が多く 選別が大変な年だった。 他のボジョレ地区では約1週間後に収穫が始まる。その間に何が起きるかわからない。 ラパリュは最高の葡萄を収穫完了した。 ~ボジョレ・ヌーヴォの原点はここだ!~ ジャンクロード・ラパリュは語る。 『もともとボジョレ・ヌーヴォの原点はこのブイイ山の南側のこの地区が元祖なんだ。最も早く葡萄が熟す早熟のこの地区が原点なんだよ。ボジョレ中で最も早くワインが仕上がるのがこの地区だからだ。 今でもよく覚えているよ、お爺ちゃんができたてのワインの樽を馬車に乗せて、ヴィル・フランシュの町や、リヨンの町のビストロに届けていたんだ。』 『その頃は解禁日なども決まっていなかったので、早くワインが仕上がったもの勝ちだったんだ。最も早く葡萄が熟す地の利は決定的に有利だったんだ。他の地区では仕上がるのが遅いので勝負にならなかったのだ。』 毎年、他の地区より収穫が1週間から10日ほど収穫が早い。 納得だ。 ~2009年ボジョレ・ヌーヴォー収穫情報・ラパリュNO2~ ~自然派の収穫はいったいどんな風に?~ 体育会系合宿所のような感じ ドメーヌ・ラパリュの収穫をとうして、自然派の収穫がどんな風に行われるのかをリーポートしたい。 ラパリュは、今年22人の収穫人を集めた。半分ぐらいは前年も収穫したメンバーだ。ブルターニュ人、リヨンの学生、北フランスの若者などフランス中から集まってきた。約2週間ほど続く。毎年おばさんの家を借りて収穫人のための宿舎として提供している。朝、昼の食事はラパリュの奥さんが22人分用意する。奥さんにとって、この2週間は大変な作業だ。 自然な造りの為に初日の指導が重要 自然派は醸造中にSO2を添加しないので健全な葡萄のみを収穫籠に入れなければならない。 腐った葡萄が入ってしまうと雑菌が入ってワインがダメになってしまう。だから、収穫初日の指導が非常に大切な仕事となる。発酵中SO2を使用すれば殺菌されるのでこんな苦労をする必要はない。 でも、SO2を大量に使用すれば自然酵母も死んでしまう。自然酵母が土壌の本物風味を醸してくれる。だからジャンクロードは2倍の労力がかかるけど完璧な葡萄のみを収穫するように収穫人に指導する。本物の土壌風味のためだ。 収穫人は丸い籠を持ってひと房ひと房を壊さないように籠の中に入れる。 22人中、20人が収穫する役割、2人は収穫された葡萄をカジェットと呼ばれる底の薄いケースに葡萄を詰めてトラックまで運ぶ役割、ポルトゥールとよばれる仕事だ。 葡萄をいかに潰さないで完璧な状態で醸造元まで運ぶか?が非常に大切な作業となる。 ポルトゥールは経験者のベテランが担当する。全体の流れや スピードをみての判断が必要だ。 収穫の仕事は体力的に実に厳しい仕事だ!スクワット運動を一日に500回以上はやる! この姿勢から次の葡萄木までは立って移動しなければならない。 つまりスクワット運動の連続となる。 一日の後半になると疲れがたまってくる。 皆で歌ったり、ふざけたりして勇気付けないとやってられない。 これでチームの雰囲気が一挙に明るくなって打ち解ける。仕事はきついけど、楽しい2週間の合宿生活は 良い思い出になる。この収穫で知り合って結婚するカップルが 多いのである。 葡萄を切るのはセカトゥールと呼ばれる特殊なハサミだ。 慣れないと自分の指を切ってしまう。 さすがに、午後は腰が痛くて寸暇の休み時間は横になりたい。 初日が最もきつい。 […]
お日様の暑い日差しが肌に焼きつく中、私は今日アルザス地方、アンドレ・オステルタグ氏 の醸造所を覗いてきました! アルザス、コルマールの町 に住んでいるアンドレ。とにかくとても可愛くて色が溢れでている町です! とりあえず‘綺麗で清潔’が彼のモットー。 いつも綺麗にしておかないと気がすまない完璧主義者のアンドレ。 確かに醸造所はピカピカに光り、何一つ無駄な物が見当たらなくサッパリとした場所です! フルーツを全面的に表しているワインはステンレスタンクで、そして複雑感をより引き出したいワインは木樽で醸造しています。 そして畑へレッツ・ゴー! アルザスは、フランスの中でも、土壌がとても複雑で有名。 例えば同じ区画でも、4種類以上の石がゴロゴロと転がっていたり・・・ なぜかと言うと、昔、ドイツとの国境に見当たる一つの山が崩れ、地下に潜まれた様々な土壌の種類が表面に上がり、ゴッチャ混ぜになってしまったとか・・ ですので、同じ区画に砂利や白亜、石灰や水晶などが沢山! そしてこの地方で造られたワインは、同じ品種でもテロワールの違いが全く違う味を生み出すので、ビックリするほど楽しいです! この地方では色んな面白い山が見当たります。 例えばハイセンバーグ(Heinssenberg)= 暑い山 標高260m、南方面に立っている事からこの名前になったそうです。 ムッシュバーグ(Muchberg)=シトー会修道土達の山 これは、この山奥にシトー会修道土達が住んでいる教会がある事から名乗られたそうです。この山には不思議なパワーが感じられるとか。。。! アンガースバーグ(Ungersberg)=アルザスの富士山! 嵐が来ると、この山のお陰で、嵐は左右に分かれ、畑(特にフローノルヅとムッシュバーグ)には一切害を与えないのです! アルザスではブドウ木が高い・・・! ですので、他の地方に比べたら収穫中の腰の負担は避けそうです・・・・!(笑) そしてとにかく区画の数が半端なく多い・・・! 例えば、アンドレは5つの村に、120個の区画を栽培しています! 移動だけで大変そうです・・・! そしてブドウを一口パくっ・・・ あま~い!美味しい~! 今年の出来は ?と聞くと 『2008年は特にフレッシュでまろやか!出来は特にいいと思うよ!』 と満足な笑顔で語るアンドレ! それではテスティングをしてみましょう! 試飲室はとてもオシャレでシック! 棚にはアンドレの綺麗なボトルが並べられ、壁には奥さんの絵がズラリと飾られています! アンドレさんのラベルは、殆んど奥さんの作品が使われています!何か素敵ではないですか・・・? さて問題です! このラベルは一体どの絵でしょう・・?! Vielles Vignes de Sylvaner*ヴィエイユ・ヴィーニュ・ド・シルバネール2008 土壌:粘土質 樹齢:60年 とてもまろやかでトロリとした感覚! 花の香りがありえないぐらいフォワーンと漂ってくるのですが、 口に含むとあんがいセックで美味しい~! 何故このワインはこんなに丸みがあるのかと聞いたところ、 マロラクティック発酵、そしてシルバネールの品種が、この特徴を出しているそうです! Pinot Blanc 2008*ピノ・ブラン2008 品種:全てピノなのですが、ピノ・オクセロワ、ピノ・グリ、ピノ・ノワール、ピノ・ド・ブルゴーニュなど、ピノの勢ぞろいです! 土壌:粘土石灰質・花崗岩質 とても繊細でフレッシュ!しかも飲みやすいので、女性の方にはお勧めです! […]