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Fév

カスティヨンの暴れん坊プピーユ参上!

<フィリップ・カリーユとは> この男、日本では特に有名である。 1990年に彗星のごとく現れ、専門家によるブラインド・コンテストでシャトー・ぺトリュスと最後まで選考に残り、一躍、グラン・ヴァンだけでない、プティ・シャトーブームの先駆けとなった。 最近では、週間モーニング「神の雫」にも取り上げられ、その勢いは留まることを知らない。 彼は、18歳でボルドーを離れ、南アフリカで3年ギリシャで8年ワイン造りを行っている。 その他にも、アメリカ、チリ、ドイツ、オーストリア、世界各地を訪問してワイン造りを経験している。 その当時の彼のことを自分で「フライング・ワインメーカー」と呼んでいる。 まさに。 現在、フィリップ・カリーユ氏は今年41歳になる、6歳の娘アリス、2歳の男の子ピエールと奥さんの4人家族。だいぶ人間も身体も丸くなってきた。 彼のワインが日本に紹介されて15年以上、もう20回は日本に来ているだろうか、私自身もフィリップとの付き合いは10年近くなる。彼の性格を一言で言うと、とにかく無茶苦茶。超負けず嫌い。 ボルドーの星付きのレストランで、周りの人間が冗談でさすがのお前もこのテーブルの上には立てないだろうと言ったら、すぐに立った、しかも靴のままで。。。 また、この15年間の間に、彼との一気飲み勝負で潰された人間もかなり存在する思う。 そんな彼に付いたあだ名は「ナポレオン」、まさに傍若無人なその振る舞いから来ていることは 間違いない。 <フィリップの考える自然なワイン造り>  さて、その彼が、今回、輸入元の株式会社MOTTOXのオーガナイズのもと、東京、名古屋、京都、神戸と走り廻った。プピーユのぶどう畑は、昔から極力自然な栽培を行ってきたが、2004年より全ての区画にて有機栽培をスタート、2006年ヴィンテージからは、有機栽培の認証も取得する。 有機栽培を始めた理由は、哲学的やイデオロギー的な理由ではなく、環境問題。 自然なぶどう畑、土壌、すべての環境を汚すことなく次の世代に渡したいと考えてとのことである。 自分に子供、家族、守るべきものが出来て、この環境の大切さを実感したのである。  そこで、土壌を汚染する、農薬、化学物質の使用を一切やめたのである。また、川など水源を 汚さぬよう、ワインの醸造や、洗浄に使用した排水は全て、浄水設備でろ過してから川に流している。  また、剪定のぶどうの枝を燃やした熱を循環させ、シャトー全体を暖める設備を造り、年間13トンのCo2の排出量を減らすシステムにも設備投資している。また、有機栽培で認められているボルドー液などの散布も極力抑えるように、各ぶどう畑の区画に、センサーを設置し、ぶどうの状態(気温、湿度)などが一瞬にして、パソコンで見れるようにし、ぶどうの状態をいつでも監視できるようにし、病気などの問題が起きた場合、初期の段階で対処できるようにしている。そして、ソーラー・システムも設置の予定。 この男は、なんでもやりだすととことん突き詰めていく。遊びも、仕事も、なんでも中途半端ということができなのであろう。  このような考えのフィリップが造り出した、スペシャルキュべが、プピーユ・アティピック。 更に、醸造において酸化防止剤の使用ゼロ、ビン詰め前も無添加のワインである。樹齢70年以上 メルロー100%で、新樽100%使用、その味わいはというと、まさにピュアな果実味の凝縮! 樽のニュアンスは、きれいにワインに溶け込み、エレガントかつ、しっかりとした骨格を持つワインに 仕上がっている。まさに、ボルドー、フランスという枠も超えた、他に比べ用のないスペシャルキュべである。シャトー・オーゾンヌのオーナーが、このプピーユ・アティピックの大ファン、このワインには、ファンタジーがあると絶賛している。 <フィリップの更なる挑戦> 現在、ボルドーのワインは、一部のグラン・ヴァンを除き、かなり厳しい状況にある。 ここしばらくの画一的な個性のないシステマテッィクなワイン造りが原因であろう。 そんななか、「自然」というキーワードが未来を切り開くと考え、同じ、コート・ド・カスティヨンの 生産者にこの有機栽培を勧めている。この地区には、3500haのぶどう畑があり、約300の蔵元がある、 それらを全て有機栽培にし、フランスで初めて、いや世界で初めて、唯一の有機栽培のアペラシオンを 育てようというのだ。まだまだ時間は、かかるであろうが、この男ならやりそうだ。 <プピーユ旨さの秘密は樽にあり???>   彼はワイン造りにおいて、樽の木の原産地を毎年のぶどうの出来によって変えている。樽にぶどうを合わせるのではなく、ぶどうに樽を合わせるのである。  年のぶどうの出来により、リムーザン、トロンソー、アリエ、ヌベールなどの樫の木から造られた 樽を選ぶ。それぞれの産地のより、木の持つタンニンの量も違うわけである。  そして、最大の彼の秘密というか秘密兵器「オクソライン」。 これは、写真を見ていただくほうが、分かり易いと思うが、彼の熟成庫では、樽をスチールの丸い枠にいれて、縦に保存する。 このスチールは、くるくる廻るもので、これを手でグルグル定期的に回すことによって,樽のなかのジュースと澱がよく混ざり合い、ぶどうの皮からくる旨みが抽出できるわけだ。  通常は、樽のふたを開けて、器具を入れて攪拌するのだが、そうすると、酸化が進むし、バクテリアなどの混入のリスクもあるため、酸化防止剤の使用が必要となるわけである。  この「オクソライン」を使用することにより、酸化の心配なく澱の旨みを抽出できるのである。 この樽の使い方が、プピーユにおいては樽100%熟成(新樽80%)させても、樽臭くなく、また、ぶどうの果実のピュアな凝縮を感じる秘密である。 <日本食大好き>  フィリップは日本食大好き。普通のフランス人なら口にできない、蛸の刺身をお替りし、納豆も食べられるとのことである。 こちらが「何食べる?」と聞くと「日本食」という返事が速攻で返ってくる。帰国前の夜は、山本益博さんご家族と、「てんぷらみかわ」で美味しいてんぷらを堪能して帰った。 この1週間、フィリップとともにいて精も根も尽きたような気もしたが、いなくなるとなったで急に静かになってしまい、なんだかぽかっと空間に穴が開いたような気がした。  フィリップ・カリーユ、不思議な魅力の持ち主である。時として繊細で、時として冷静で、多くの部分でクレイジーである。とにかく存在感は人一倍である。  まだまだ進化する男である。

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Fév

LA DIVE BOUTEILLE (ディブ・ブテイユ)‐ ドービル 2008年2月11日、12日

Pendant 2 jours les planches de Deauville étaient remplies de producteurs… mais cette fois ci ce n’étaient pas des producteurs de cinéma mais de bons vrais paysans producteurs de vin nature !! 111 vignerons sont venus défendre leur travail à l’appel de la 9ème édition de la Dive Bouteille. Comme l’année dernière la Dive s’est […]

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Fév

ニーム自然派ワイン見本市

2年に一度、南仏で行われるVINI SUDという地中海沿いの国のワインが集まるワイン見本市がある。 その時期に、モンペリエ近辺の村や都市で自然派のグループが小見本市を開催している。 2月11日、隣町のニームで約30の小規模な自然派が集まった。ラングロールのエリック氏やポッシーブルのロイック氏が幹事になっているグループだ。 南のワインが中心となっている。 今年が確か3回目となる。年々規模が大きくなっている。そして、訪問者も年を追うごとに増えている。 自然派が着々と発展しているのを感じる。 初回の時は、自然派醸造元の人達同士の情報交換的な集まりだった。夜は、パリの自然派ビストロのバラタン夫妻が料理を担当していた。それは大変に美味しくてアットホーム的な会だった。バラタン夫妻が担当したのは前回までだ。 今年は立派なワイン見本市に発展している。訪問客も圧倒的に増えている。自然派ワインが着実に増えているのを実感する。 ここ南フランスは現在のフランスワイン業界で最も厳しい状況に置かれている地域である。 ワイン農協が経営難で苦しい戦いを演じている。倒産する農協が増えている地方だ。 世代交代の時期に若い後継者は、農協を出て自然派ワインに転向するケースが益々増えている。 今回のこの見本市にも多くの新人醸造家が出店していた。初リリースでいきなり素晴らしいワインを造りあげてくる。 彼らには経営的資金に後がない。これでダメなら廃業という真剣勝負だ! 生活は信じられないほどの質素な生活をして、ワイン造りに賭けている。でもお金はないけど心は豊かで幸せそうな生活をしている。まるで『大草原の小さな家』のような生活だ。 農協を抜けると、独自の醸造所が必要になる。しかし、お金がない。プロに依頼せず自分で建物を造ってしまう。 中には、自宅の一部や車庫を改造して仮の醸造所を造っている。まさにガレージワインだ。 奥さんは殆どの場合、外で働いて家計を助けているケースが多い。でも自然派ワインを志向する若い人達はセンスもよく家族楽しそうに生活をしている。 この会の主催者の一人であるラングロールも農協から独立した一人である。 そんな真剣勝負を演じている若手を、心理的、技術的にも助け合っている古参の自然派の姿がある。 野武士のよなう頑強なタイプ、芸術家肌のクリーティブなタイプ、学者のようなインテリタイプ、そして 真剣勝負の若手、などが一体となって素晴らしい雰囲気が漂っていた。 伊藤  ニームにて

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Fév

自然ワインフェステバル LA DIVE BOUTEILLE

2月11,12日の二日間、自然派ワイン見本市のラ・ディ−ヴ・ブテイユが今年で9回目を迎えた。ロワ−ルで始まったこの見本市はワインライタ−のフランソワ−ズとシノンの造り手カトリ−ヌ・ブルトンが自然派仲間を集めてロワ−ルワイン見本市の時期にアンジュの近所で7回目までは開催していた。 昨年の8回目からは、ロワ−ルワイン見本市とは離れて、別の時期に料理新聞のOMNIVOREとドッキングして昨年はルア−ブルで開催、9回目の今年は北のニ−スと言われるヴァカンス地のド−ヴィルで開催された。約120社の醸造元の参加があった。 自然派古参のマルセル・リッショ、ラピエ−ル、グラムノン、セロスらを中心にブルトン、シュラ−、デコンブ、オリヴィエ・クザン、メソン・ブリュレ−、ロビノ、カデットのモンタネ、など中堅有名どころも参加していた。 若手もドンドン増えているのには驚いた。 若手の常連となったマキシム・マニョン、フィリップ・ヴァレットアントワンヌ・ジョリ、ル・タン・ド・スリ−ズのアクセルなどは益々元気一杯の感じだった。 新鮮な出来立てホヤホヤの新自然派の若手の中には驚きの品質を最初から造り上げてきている人達がいる。 自然派のエボリュ−ションを感じた年だった。 残念な問題点も現れた年でもあった。年々大きくなてコマ−シャル的になってきた部分を嫌って、参加を辞退する醸造元もあったのは残念な出来事だった。 フランス各地にはこのDIVEのような自然派グル−プがいくつか存在している。 一昨年は、これらの自然派グル−プが一挙に“ラ・セ−ヴ”という組織の名の元に集結される動きがあった。 しかし、残念ながら個性的な彼らは纏まることなく、また分散してしまった。 大きな哲学の元に、いつかまとまる動きを創っていきたいと願っている。 我々のような外人が、動いた方がまとまるのではないかと模索している。 そんな動きの一つがパッション・ド・ヴァンが主催するレクレアッション見本市なのだ。 レクレアッションの自然派メンバ−の中にはフランスの地では決して一緒に集まることがない醸造元同士がいる。 この一点を取っただけでも、少しづつでもすすんできているのではと思う。 今回の様子の写真を添付しておく。 日本からの自然派レストランのグル−プや酒販店の方々が試飲に参加は、新風を起こしました。 東京のメリメロの宗像さん、ル・ギャルソン・ド・ラ・ヴィ−ニュの飯野さんカップル、 ル・キャバレ−の坪田さん、細越さん、大阪のDAIGAKUさんは何とスタッフ全員の参加という気合の入れようです。そして長崎のアンペキャ−ブルのパッション男、大坪さん、そして料理人として演習参加のリヨンの熱血日本人フランス・レストラン経営の石田さん、この機会でなければニアミスが絶対に起こらないというメンバ−が揃いました。 酒販店では東京の世田谷のESPOAナカモトの中本さん夫妻(新婚旅行)、そして名古屋の与語さんでした。 お疲れさまでした。 伊藤 PARIS

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* 美味しい自然派ワインが買える店 *

恵比寿のトロワザム−ル(TROIS AMOURS) 東京都渋谷区恵比寿西1-15-9  TEL : 03-5459-4333 BMOのアンテナ・ショップである。尊敬すべき自然派醸造元のオリビエ・クザンの大ボトルが店頭に埋め込まれているファサ−ド。 店内に入るといきなりパ−ティ−用ワインのセット提案、予算に合わせて選べる3タイプのセット提案だ。タイトルは“これであなたもパーティ−の達人だ” ランク付けワイン提案も面白い 1.当店のお勧めナンバ−1ワイン 2.雑誌登場ナンバ−1ワイン 3.希少性度ナンバ−1ワイン 単なる売上ランク販売ではない、流石BMOの技が光る楽しい売り場だ。 ブルゴ−ニュで最も早くビオディナミを始めたラト−。 フランスの自然派ワインビストロでもなかなか手に入らないラングロ−などが買える店。 自然派ワインは時々還元臭があります。 その対策にデカンタ−することのお勧め提案。 そういう自然派ワイン販売の工夫がいたるところに施されている。 自然派マニアのお客様以外は見ないでください!の遊び心のあるPOP。などなど愉快な自然派ワイン販売を試みているトロワザム−ルへ是非一度お寄りください 何より店に入ると柔らかな雰囲気とディスプリンを感じさせる引き締まった空気がバランスよく同居しているのがよい。 私は普段フランスで生活している。醸造元を訪問する時も同じような空気を感じる時がある。 良いレストランでも、良いショップでも同じことが言える。 良い仕事をしている場は、ピリッと引き締まったディスプリンとすべてを包み込んでしまうような柔らかさを感じさせる空気が流れている。 クリエ−ティヴな仕事には欠かせない条件だと思う。そんな空気を感じさせてくれるのが、このトロワザム−ルだ。 〜こんな自然派ワインが買えます〜 ラングドックの孤高の仕事師コメイラス氏 南仏を代表するドメ−ヌ・エグリエ−ル 南ロ−ヌを自然派に引き込んだ指導的存在のマルセル氏ドメ−ヌ・リッショ 若手自然派の若大将フィリップ・ヴァレット 驚愕のマコン・シャルドネを醸す ドメ−ヌ・ヴァレット 130歳の葡萄木を有するボルド−の数少ない自然派ブライユのシャト−・ジョンキエ−ル

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ラングドックのグランヴァン、アルキエとわいわいワイン会!

新鋭の生産者が多いラングドックでは珍しい1800年代から続く歴史ある蔵元であり、三ツ星レストランでのオンメニュー常連ワインの生産者として定評のあるドメーヌ・アルキエのジャン・ミッシェル氏とマダム・ヴェロニクが2度目の来日。今回の滞在のの最終日にあたる1月17日、以前から親交のある世田谷のエスポアナカモトを訪問、ワインファンと一緒にワインを楽しみました。 当日はナカモトスタッフの作ったプロ級のメニュー、リエット、マリネ、魚介のキャベツ包み、手羽先のワイン煮、ローストビーフなどと共に、アルキエのワイン8種類を堪能。2006年までフランスに滞在していた中本店長がドメーヌ・アルキエを訪問した時の写真を見ながら、出席者全員で夫妻とのコミュニケーションを楽しみました。 「自然のままのぶどう畑には季節ごとに草もいっぱい生えるけど、それも毎朝のサラダに大活躍さ」 「イノシシは美味しく熟したぶどうから食べちゃうけど、美味しいものは分け合わなくちゃね」 「畑が自然だから生態系も自然。てんとう虫は害虫を食べてくれる頼りになる仲間だよ」 アルキエ夫妻が説明するごとに、一同、感動のため息・・・。この夫妻あってのこのワインとの意見があちこちで盛り上がります。 「旨い!有名どころのエルミタージュもびっくりのこの味でこの価格でいいの?」 「バランスが最高。早速、買って帰らなくちゃ」 「これこそラングドックのグランヴァンだ!」 「この柔らかな旨み、造る人の人柄がでてるよね」 美味しいワインと手造り料理を囲んで、お隣との会話もはずみます。 アルキエ夫妻も、リラックス。店長秘蔵の96年を試飲、99年、2000年と続くヴィンテージを見て、 「ナカモトにはフランスよりヴィンテージが揃っているね。買って帰りたいくらいだよ」 とご満悦です。 最後にはサイン入りのボトルのプレゼントもあり、満場の大喝采の中、楽しいひと時は過ぎて行ったのでした・・・。 美味しい自然派が買えるお店 ESPOAナカモト                        東京都世田谷区弦巻4-2-25 TEL : 03-3426-0038  自然派直輸入ワインが沢山あります。 現在、店長中本氏は、フランス。ラングドック首都のモンペリエに3年滞在してワインを究めたプロ中のプロ。 やさしい性格の真面目なランッグドッカ−です。 南の自然派には滅法強いですよ!           どうぞ来店ください!!         

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醸造元・酒販店・ワイン・ビストロがソワレ食事試飲会を開催

ロワ−ルの最高にやさしいカベルネ・フランを醸すヤニック・アミヨ夫妻が来日しました。横浜市緑区のエスポアしんかわやの竹之内氏とそのお客様、そして美味しい自然派ワイン扱い量と品揃えは日本一のワインビストロ・オザミ・デ・ヴァンとそのお客様、つまり造る人、売る人、飲む人が一同に会して一期一会の楽しいひと時を過ごしました。  ワインへの情熱がビストロに溢れていました。 それも、ワインパッション・ド・ソムリエ、丸山宏人氏のオザミ銀座本店だからこその暑い雰囲気だった。それに輪をかけたのが、これも只ならぬワインパッション酒屋・エスポアしんかわの竹之内氏の共同主催だからこその暑く、楽しい一夜でした。 料理とワインの組合せは、店長女性ソムリエの石井さんとシェフが考えに考えて創ってくれた料理でした。 特に、saumon a l’oseilleとフランのロゼワインは神業級のマリア−ジでした。 そして、シャラン産鴨のロ−ストとBourgueil La Petite Cave 2005 は今思い出しても唾液が出るほど絶妙なマリア−ジでした。とろけるような鴨の油性旨みを優しいカベルネが包み込んでくれる感触は本当に素晴らしかったです。 是非、皆さんもオザミで試してみてください。感動しますよ。 そして、何より人間的魅力たっぷりのアミヨ夫妻のやさしさがお客さんの心を包んでくれました。 畑での作業が趣味のヤニック氏を後ろからやさしく支えている奥さん、この暖かさがまさにワインの中に感じられました。 ワインは土壌だけを表現するのではなく、人柄そのも のもワインの中に表現されている見本のようなワインだった。こんなにやさしいカベルネ・フランを醸す醸造元はヤニック以外にはいない。 オザミ・デ・ヴァン TEL : 03-3567-4120 東京都中央区銀座2-5-6 店長 石田 ESPOAしんかわ TEL : 045-981-0554 横浜市青葉区榎ノ木丘13-10店長 竹之内

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Fév

ヤズ と ルネ・ジャン IN PARIS

2月8日ダ−ル・エ・リボのルネ・ジャンから電話が入った。 ルネ・ジャン『どうだい、元気かい』 伊藤『最高だよ』 ルネ・ジャン『明日、パリに行くよ、一緒に飯でも食べないかい ?ヤズが来るんだよ ! 』 伊藤『ああ、ドーヴィルの自然派ワイン見本市の為に来るのは知っているけど、今夜着くのか?』 ルネ・ジャン『そうだよ、ルドルフの所で一緒にどうだい?』 ルドルフとはパリにおける自然派ワインの先駆者である。ル・ペ−ル・ド・カルトゥッシュというビストロをやっているオ−ナ−シェフであある。身長200mという大男である。 ルネ・ジャンをはじめ古参自然派ワインの醸造元の“たまり場”的な存在だ。パリでまだ自然派ワインが全く出回っていない頃から、ワインリストは100%と自然派だった。 ルネ・ジャンとは兄弟のようなファミリ−な関係である。ルドルフがルネ・ジャンを強烈に慕っている。 ルネ・ジャンが店に来るといつもハイ・テンションになって朝まで飲み会が続いてしまう。  ヤズとは東京の自然派ワイン・ビストロ、メリメロのオーナ−・シェフの宗像さんのことである。 ヤズさんとルドルフは修行時代、三ツ星レストランで一緒に働いていたころかからの付き合いだ。 ルドルフ『ヤズは俺が知ってる日本人料理人ではもっとも忍耐と体力があって頑張屋の男だ。』と言い切る。絶対の親友関係がこの二人には存在している。その当時からルネジャンも一枚関わっている3人トリオの友情関係である。 ルネ・ジャン『とにかく、ヤズは凄い』と言っている。 そんな3人がそろったパリの一夜でした。

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Fév

フィリップ・パカレ訪問記

2007年産ワインの利き酒 野村ユニソン社の竹沢氏と土曜日午後のTGVにてパリを出て、ディジョン経由にて17時にボーヌの駅に着いた。駅までパカレ氏が迎えにきてくれた。 駅から徒歩で3分のところにパカレ氏の醸造所がある。2年前にここに引っ越してきた。それまでは、醸造をニュイ・サンジョルジュのネゴシアンに間借りして、樽熟成をボーヌの山の麓にある洞窟に間借りをしていた。その2か所を行ったり来たりで、無用な時間を費やして大変な作業をしていた。  ここに越してきてからは、醸造も熟成もすべて一か所にてできる。  彼にとっては長年の夢が叶って、ますますワイン造りに集中できるようになった。  元ネゴシアンの建物をそのまま買い取った。地下に理想的な樽熟成所があり1階       に醸造所がある。  2階は事務所と従業員の宿舎になっている。  パカレ『先週は2006年産の瓶詰作業をやっていたんだ。今年の樽熟成は自然な清澄作用が上手くいったよ、オリがワインの中に自然によく溶け込んでいた。捨てるオリの量が少なくて済んだよ。例年は1樽につき5kgのオリを捨てるけど今年は3kgですんだ。(自然派の熟成はオリ引き作業をやらないので、熟成最終段階でもオリが残ることが多い) 2007年産ワインの方はマロも終わってやっと落ち着いてきたところだよ、試飲するには良い時期になった。早速試飲を開始しよう。』 ピペットと呼ばれるガラス製の器具(樽からワインを吸い上げる器具)もって地下に降りた。 いつもより熟成中の樽の数が少ないのに驚いた。  パカレ『2007はトリアージ“選別”の年だった。(良い健全な葡萄のみを収穫すること、つまり少しでも痛んでいた葡萄を切り捨ててしまうこと)だらか収穫量が少ないいんだ。』 トリア−ジの年の収穫に筆者も手伝ったことがあるが、収穫が終わった葡萄園を振り返ると、切り捨てた葡萄の房が多くて、まるで絨毯のようで土が見えないほどであった。 ここまで徹底して健全な葡萄だけを発酵槽にいれるからSO2を入れないで醸造ができるのだ、と感激したことがある。 当然のこと生産量が極端に少なくなる。だからと言って価格を急激に上げられないので経営上厳しい年となる。それでも品質を重視する造りを優先するところに、自然派ワイン造りの“人物”を最重要にあげる理由の一つである。 この醸造元の“選択”の精神力に触れるたびに、私は感動してしまう。自然派ワイン造りは、日本に居ては想像も出来ないほどのリスクを冒して挑戦しているのである。    さて、2007年産をアペラションの樽ごとに試飲を始めた。今日は赤のみの試飲だ。 シャンボ−ル・ミュ−ジニから始まってシャルム・シャンベルタンまで12種類を一機に樽から直接試飲した。マロラクティック発酵が終わって冬に入りやっと普通の試飲ができるようになって初めての試飲だ。 パカレ『3週間前はまだ試飲できる状態ではなかったよ、やっと落ち着いてきた。』 2007年は、予想していたよりもグット男性的な仕上がりとなっていて驚いた。  パカレ『ピノノワ−ルは実際のところそんなに太陽を必要としていないんだ。2007年の7月、 8月の天候は酷いもんだった。でも8月の後半から太陽に恵まれたんだ。ピノを熟すにはそれで 充分なんだ。ジャーナリストが天候の一面だけをみて、色々評価を出してしまうのは困ったもんだ。 ピノは緩やかな温度でゆっくり熟して、後半に太陽が出てくれれば本当にピノらしい風味に出来上がるんだ。』 ここでチョット時間をとって。   パカレ『2007年は皆さんにチョット新キュ−ヴェがあるんだ』   伊藤 『新商品て何ですか』   パカレ『単純なAOCブルゴ−ニュ・ル−ジュだよ』   『え!』竹沢氏も声を失うほど驚いた。 最後にブルゴ−ニュ・ル−ジュを樽から試飲した。 ピノ独特の果実味が豊かで、程ほどのボリュ−ム感で軽やかさがあって何と素晴らしいグイグイ飲めてしまうパカレ・ピノだ。 ご期待ください。  夜は、ボ−ヌで自然派ワインを飲める美味しいレストラン『トントン,tontons』で 共に夕食を楽しんだ。 そこで、パカレ氏が持参したワインをブラインドで楽しんだ。 2001産、瓶詰め時に樽の底にオリの部分だけを集めて個人消費用に瓶詰めしておいたものだ。 竹沢氏『エッシェゾでは』 パカレそう思いますか?私も近いと思います。』 トントンのおやじ『ほんとだ!』 美味しい料理に美味しいワインで幸せなひと時を過ごした素晴らしい夜だった。 3人で4本を飲んだ。      コルトン・シャルルマ−ニュを4次元カラフで楽しむ 翌朝は、一番の電車でパリへ帰った 美味しい自然派ワインが飲める店 LE COMTOIR DES TONTONS ル・コントワ−ル・デ・トントン PEPITAさん & Richardさん 住所 22.Fbg […]

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Fév

2007年のボジョレー・ヌーボー収穫開始!

ドメーヌ・ラパリュ ボジョレー・ヌーボー収穫開始 去年「神の雫」に登場して、その美味しさと、ボジョレーの多様性を大勢の人々に広げてくれた「ドメーヌ・ラパリュ」が、8月29日、待ちに待ったぶどうの収穫を始めました。 そこで今年のぶどうの作柄についてレポートします。 ●晴天の中、いよいよ収穫スタート! 予想を上回る品質に期待! フランスは スカッーと晴れ渡った晴天 になりました。 いつもなら夏の終わりを告げる夕立がやってくる8月末のこの時期になって、やっとみんなが待ち焦がれていた青空がやってきました。 8月29日の穫開始日というのは、平年に比べ約2週間早くなります。 「収穫直前は、ぶどうの熟度の上がり方が特に大きいため、当初の予想よりギュッと果実味が強くなって、品質が上がることは間違いありません。」 ●収穫までの様子 8月19日(日)の午後、ラパリュでは2週間ぶりに畑に出て全区画の生育状態を細かくチェックしました。 「その時点では、8月中旬までの涼しさと雨がちだった天気のせいで、 『凝縮感というよりガメイ特有のフルーティーな香り』 を想像していました。 でもこの期待以上の晴天なら、去年のような凝縮感に近づくかもしれません。」 とジャン=クロード・ラパリュ氏。 なぜ2週間放っていたかと言うと・・・ 「ぶどうが色付き始めると、そこから先は自然にゆだねるしかありません。4月から8月上旬まで精一杯のことをしてきたのです。いま心配しても取り越し苦労。」とのこと。 全力投球って感じです。思いっきり働いたんですね。気持がさっぱりしていて、結果が楽しみな感じが強く伝わってきました。 ●今年の収穫スタッフはパワフル! 7月10日ごろ、この地区の西に面したぶどう畑に起きた雹害で、若干ぶどうが傷みました。 痛んだぶどうが混ざると味を損ないます。 そこで 選果作業を徹底 するようにと、平年より5人多く収穫スタッフを雇っています。 東側の区画は健全ですし、ぐずついた天気でもカビが発生しなかったのが何よりも幸いです。 「ドラマティック! こんな良い天気になって、今はどんなヌーヴォーになるか判断できません。傷んだ果実を丹念に取り除けば、ポテンシャルはかなりある。」 「醸造最初の2、3日間様子をみれば、どんな年になるか見えてくるでしょう。」 「収穫が早くなりそうだったから、夏休みを取らずに頑張った甲斐があった。ホッとするね。うれしいです。」:lol: 素晴らしいで出足となった2007年ヌーヴォー。 8月25日の週末以降、劇的に変わった晴天は、今週いっぱいは続く予報です。 ヌーヴォーの後の収穫にもグーッと期待が高まります。 この記事は2007-8-30にNishiさんによって投稿されたものです。

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PIERRE OVERNOY & EMMANUEL HOUILLON

静かな山あいの『熱く賑やかなワイン会』 生産地 :ジュラ・サヴォア地方 生産者名:ピエール・オヴェルノワ&エマニュエル・ユイヨン 栽培面積:5.5ha 設  立:1968年 輸入元 :野村ユニソン株式会社 CPV5分類:自然派 フィリップ・パカレが日本に来た時に「最高のもてなしを受けた」と喜んだワイン、「ピエール・オヴェルノワ」のヴァン・ジョーヌ。 いつだったか、ワイナリー達と盛り上がった時の締めくくりがやっぱりこのヴァン・ジョーヌだった。 そのワインを口に運んだ時だけは、みんな無言。瞑想の世界にいざなってくれたような静けさを感じた。 8月16日、この『特別なワイン』を造る生産者「ピエール・オヴェルノワ&エマニュエル・ユイヨン」達に会いにジュラ地方に行ってきました。 (写真はアルボワを臨む景色と、色付き始めたプルサール) ジュラ地方とは、ブルゴーニュワインの中心地ボーヌから、車で東へ約1時間のところにある「アルボワ」という街を中心にしたワイン産地。 この地方独特のワインは、シェリー作りと同じ酵母の働きによってできる「ヴァン・ジョーヌ」。6年以上木樽で熟成させる“面倒な”ワインのため、生産量が少ない。 中でもピエールのヴァン・ジョーヌは、パリのワインショップでさえ入手することが困難な『極めてレア』なワインで、ご存じない方がいるのも当然かも。 蔵に訪問してもそれを開けてくれるとは決まっていない。以前訪問した時に、ピエールから「ワインの熟成状態、そして気候(冬がやはりいいらしい)、その日の気圧などによって、ワインが『開けていいよ』」と言う日があるのだと聞いた。 (もったいぶって飲ましてくれないのかも、という見方もあるだろう。でも彼に会えばそうでないことが分かる。そんな波動を感じる素晴らしい人だ) さー、蔵に到着。 そしたらなぜかバラタンのパトロン、フィリップ・ピノトーがいるではないか。それにボジョレーの自然派5人に挙げられるジャン・フォアイヤールも。どちらも奥さんを伴っている。フィリップ・ピノトー達は夏のヴァカンスでニースに行く途中に立ち寄ったとのこと。 いやー、賑やかな試飲になりそうな予感・・・ (写真左;左からフォアイヤール氏、ピエール氏、バラタンのカナレさん) (写真右;最左がバラタンのフィリップ・ピノトー氏、最右がエマニュエル氏) 彼らよりも遅れて飲み始めた私達に赤ワインのグラスが。 ブラインドで試飲が始まった。 透明なエッジの淡いレンガ色。グラスの底に澱がくっきりと固体化していくつもゆれている。そのコントラストからするとビン熟が長い証拠。 香りは、ピュアで豊かな果実味が残っている。白コショウの優しくスパイシーな、新鮮なキノコの魅力的なブーケが馥郁と香る。この微妙な風味が立ち上るのは、蔵で静かに眠っていたボトルだからこそ。 しばらく香りだけをかいで楽しむ。 「なんだと思う?」とピエール。 分かりっこないが、感じたことを何とかまとめて、 「うーん、飲んだことが無い古いヴィンテージ。甘い果実香が残っているから、90年代前半の上等な作柄かな。」 それは「プルサール1990年」だった。 17年の熟成を経たワイン。バランスの良さと繊細さから、プルサールのポテンシャルの高さを体験。 優れたコンディションで熟成すれば、うっとりするワインになることを示す感動の一本だった。 その後「シャルドネの2006年、2003年」など何本か飲んでいくうちに、雰囲気が段々と賑やかになっていく。 そして「サヴァニャン2000年」がブラスに注がれた時のこと。 エクセレント、マニフィック!!!  これがサヴァニャンの良さだ! バラタンのフィリップ・ピノトーが興奮! 人間って、心の底にある本気の部分に触れた時って力が入るんですね。 パリで人気No.1のワインビストロ、「バラタン」のフィリップ・ピノトーが『サヴァニャン2000』を飲んで一気に盛り上がった。 「サヴァニャンの素晴らしさが発揮された最高のワイン」というのだ。 「マニフィック、マニフィック」 普段、店では品のあるシャツを着こなしたニヒルなヒゲおやじなのに、興奮して力がこもったところを始めてみた。 あの様子なら、きっと近いうちに店に入荷するんだろうな・・・ このワインは、約6年半、木樽で補液しながら熟成させ、今年6月にビン詰めしたという。 生アーモンドやナッツのニュアンス。筋肉質で濃厚、ギューと密度もあるから、特有の酸味がまったりと溶け込んでいる。 なるほど、これが飲み頃というやつか。とても興味深いボトルだった。 私がアルボワにある名店「ジャン・ポール・ジュネ」の一品、「ブレス鶏とモリーユのヴァン・ジョーヌソース」とこの「サヴァニャン2000」がピッタリだというと、 バラタンの奥さん、カレナが唇に親指と人差し指を付けてピョコンと開く “絶品” のポーズをしてくれた。 そんな折、白い料理人の服を着た人が一人、大小の袋を下げてやってきた。茶色い袋はアルボアの有名チョコレート、イルシンガーでは? 襟のところがトリコロール、フランス国旗みたいなデザイン??? もしかして、、、 そう、1996年にMOFを取得したエドワー・イルシンガー本人だった。 (MOF=フランス政府が料理や製菓などの伝統的技術を要する分野で与える最高の賞、最優秀技術者賞のこと。) […]

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ヴィネクスポ2007 メイン会場以外の試飲会が熱い

★ヴィネクスポ2007  メイン会場の 外 で魅力的な試飲会が目白押し★ 今、ボルドーで世界最大のワイン&スピリッツの見本市「ヴィネクスポ」が、6月17‐21日の5日間開催されています。 (写真はヴィネクスポ会場と市内の港の帆船の飾付け) これに関連して、我々クラブ・パッション・ド・ヴァンが日ごろご紹介している自然派ワイナリーたちが、3日間に渡って熱心な試飲会をたくさん開きましたので、その様子をレポートします。 ●ヴィネクスポ 世界中からワイン関係者が集合! 1981年の第一回を開いてから2年ごとに行われる大イベントは今年で14回目。世界140カ国からワイナリーやワイン商が出展し、その数は2400社に上ります。 今回は中国やロシアなど、ワイン消費のめざましい国からの来場者が多いようです。またワイン消費が熟成した国での販売アップを狙ったマーケティングに力を入れているのが特徴です。 ●味が濃厚なら会話も濃くて、長—い 自然派の試飲会! ただ世界レベルの超大型展示会になると、どうしてもグローバル化した大規模ワイナリーが多数を占め、ビジネスライクになりがちです。 我々クラブ・パッション・ド・ヴァンがご紹介する自然派ワイナリー達は、ぶどう栽培にしても醸造方法についても、一般的な方法を超えた造りをするところが少なくありません。それぞれにこだわりがある個性派の彼らは、試飲に来てくれる人たちとじっくり話しながら飲むことを求めます。 だから「ヴィネクスポのスタイルに合わない」ということで、自然派のいろんなグループがヴィネクスポとは別の会場で、非常に内容の濃い試飲会を開いたのです。 1日に3ヶ所、合計120蔵の試飲会も 初日は3会場で自然派ワインの試飲会が開かれるほどワイナリーの数が増え、今まで以上に活気に溢れていました。 2日目に開催したグループ「オー・レ・ヴァン」は、自然派でも正式な認証を取ってなかったり、「ビオロジック」に極めて近いけれどそうではないという人も一緒になって、ルールで縛らない幅の広い枠組みの試飲会でした。 自然と天候の状況に応じて最大限に農薬を抑える、農業の現場に則した柔軟性が必要、ということでしょうか。真剣でとても熱心な新しい生産者たちが参加していたのが印象的でした。 「本来のテロワール」を追求するワイナリーがどんどん増えていることを実感しました。 試飲会の規模は小さいところで15蔵、多いときには80蔵を超える大きな物までさまざま。会によっては、ワイナリーが手作りしたサラミや、地元特産のチーズやオリーブを持ち寄ってきて、懇親性と深いコミュニケーションを意図したじっくりタイプもあります。 ●ユニオン・デ・ジョン・デ・メチエ(24蔵) 各ワイン産地のトップスターが一同に。醸造所内は大勢でごった返す盛況ぶり。 ボルドー右岸のブール村近くにあるシャトー・ファルファは、「シャトー」と呼ぶにふさわしい屋敷を持つワイナリー。その醸造所の中で美味しいワインと美味しい食べ物に舌鼓。 CPVのワイナリーからの出展は、 クロ・ルジャール、       フィリップ・アリエ ドメーヌ・ド・トレヴァロン、  クロ・マリー、    マ・ジュリアン他         ソミュールのクロ・ルジャールの2003年は濃厚ながら絶妙なバランス。 シノンのフィリップ・アリエの2005年は人生最高の「傑作年」。 アンセルム・セロスの2003年にデゴルジュしたボトルは、クリュッグと張り合う旨さ。 プロヴァンスのドメーヌ・トレヴァロン、2000年は熟成を向えてウットリ。 (ここの自家製オリーヴオイルは絶品) シャトー・ファルファとカーヴ内の試飲の様子 ●ヴァン・ビオ(70蔵) てんとう虫が息づく畑を大事に・・・ 70蔵の「ビオロジック」ワイナリーが、ボルドー市内の会場で大試飲会。価格の安い家族経営の生産者が多く、一般の人もたくさん参加していました。    てんとう虫のポスターが、自然を大事にしようという趣旨をPRしています。 ●オー・レ・ヴァン(30蔵) 前出でご紹介したこの試飲会は、マルゴー村に近いところにあるシャトー・ド・キュジャックで開かれました。 「ビオロジック」の正式な認証があるかないかは関係なし。フランス以外では、スペインやポルトガル、イタリア、オーストリアから、畑の自然環境をできるだけ尊重して「テロワール」の良さを最高に引き出すワイナリー30蔵が参加。 ラングドックの自然派、ドメーヌ・ドーピアックが参加しインポーターや若いソムリエの人たちが熱心に試飲しました。 その他のCPVのワイナリーは、ドメーヌ・ド・ロックフォール、 マ・リビアン、 ドメーヌ・デ・テール・ドレ。 夕食会もワイナリーたちとテーブルを囲んで夜遅くまでワイン談義で盛りあがりました。              シャトー・ド・キュジャックとドメーヌ・ドーピアックの試飲。 ●ルネッサンス・デ・ザペラシオン(84蔵) 2月にロワール地方アンジェーで開催されたグループのヴィネクスポ版です。 ボルドーにある「ボルドーワイン世界センター」に84蔵が集まる豪華な大試飲会でした。 ヨーロッパ諸国だけでなく、チリやブラジルなど、世界各地から「ビオディナミ」の生産者が結集。  CPVのワイナリーからの出展は、 メゾン・ブリュレ、      ドメーヌ・レキュ   ドメーヌ・ド・ラ・ガルリエール、 ドメーヌ・ヴィレ   エマニュエル・ジブロ、      ドミニック・ドゥラン […]

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ドメーヌ・プリウレ・ロック Dom Prieure’ Roch

体中の血が騒いだ不思議な畑『ゴワイヨット』 今回はブルゴーニュのぶどう畑の写真をお送りします。それもトップ中のトップ、ドメーヌ・プリウレ・ロックが単独所有する「クロ・ゴワイヨット」です。 《最初の写真の中央部分にある、並木の下の囲いがあるところ》 4月14日撮影。今の時期は1日に5−7cmくらい伸びます。 『プリウレ・ロックは、アンリ・ルロワ氏の孫、アンリ・フレデリック・ロック氏が1988年に創立した蔵です。 彼がまだワインの世界に入っていなかったある日、ヴォーヌ・ロマネ村の中心にあるぶどう園に足を踏み入れた瞬間、「体中の血が騒ぎ始めて、何か熱い思いが込み上げてきて、『これだ!!』と感じた」という。この畑こそ、尊敬する祖父が所有していた“CLOS GOILLOTTE(クロ・ゴワイヨット)”であった。 ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティの共同所有者だった母親のポリーヌ・ルロワさんもこの話を聞いて、「独自のドメーヌを設立する」という彼の夢に賛成してくれた。』 という、ロック氏をワインへ引き込んだ不思議で特別な畑なのです。 そしておまけの写真は、DRCロマネ・コンティの畑の発芽の様子です。 この記事は2007-4-20にNishiさんによって投稿されたものです。

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今年もぶどうの発芽スタート!

この記事は2007-4-6にNishiさんによって投稿されたものです。 ★平年どおり、穏やかな発芽★ 短く剪定した枝から新芽が。 フランスでは夏時間に変わって2週間になりますが、毎日、日照時間がグングン長くなっていきます。 パリでは3月末の寒波の戻りも終わって、本格的な春が訪れました。暖かな陽気のせいで、街路樹は幼芽をほころばせ、チューリップも一斉に咲き始めました。 さて、いまごろのぶどう畑はどんな様子なのでしょう? フランス南部、ラングドック地方では、3月下旬からぶどうの発芽が始まりました。 モンペリエ周辺は、暖冬や寒波が作用しあった結果、平年並みの早さになりました。 ボルドー地方でも4月になった今週初め、カベルネが芽を開き始めました。 どの地方も今のところは順調ですが、ちょっと気になるのは今後の水不足です。 いつもなら冬場に降る雨が地中に蓄えられて、夏の生育時期に必要な水分を恵むのですが、今年は雨が少ないため、夏に渇水の問題が起こりそうです。 春に雨が降ることもよくあるので、それを期待しています。 いま畑では、冬の間ずっと続いた剪定も終わって、畑を耕しています。そして、古くなった杭や針金を替えてやります。 さー、また収穫までの6ヶ月間に渡って、忙しい畑仕事が始まりました!       《自然派のぶどう畑は野花でいっぱい》

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自然派ワインと料理界の巨匠達の合体イベント « オムニヴォ−ル »

料理界の頂点イベント 港の街ルアーヴルにて2月12日と13日の二日間、自然派ワインの精鋭グル−プ “ディーヴ・ブテイユ”と料理界の巨匠達のデモンストレーションが見られる“フード・フェステヴァル”とが合体した。料理界からはコルディアン・バージのテリー・マックス氏、レ・クライェールのディディエ・エレナ氏、スペインからエルブリのフェラン・アドゥリア氏、メゾン・ピックのアンヌ・ソフィ・ピック女史、そしてサヴォワのマーク・ヴェイラ氏など26人のグラン・シェフのデモンストレ−ションが実施された。 一流シェフによるデモンストレーション  左が EL BULLI  右が Marc VEYRAT そして自然派ワインの精鋭100社、ディーヴブテイユ軍団の大試飲会 そして、自然派ワイン界の精鋭醸造元100社が結集して大試飲会が2日間同時開催された。約3500人の訪問者があり実に盛大だった。グラン・レストランへの自然派ワインの展開が期待される。 本物料理に本物ワインがマリアージされる日がすぐ其処まで来ている。 自然派ワインのメンバーも創成期を支えた醸造元から中堅、若手までが一同に集まった意義ある集いであった。 マルセル・ラ・ピエール氏は風邪を引いて代わりに息子のマチュ・ラ・ピエールと奥さんのマリーが出席、マーク・アンジェリ、マルセル・リッショー、フィリップ・パカレ、ジャック・セロス、ジャンピエール・ロビノ、ピエ−ル・ブルトン、マゼ−ルのジェラール・ウストリックなど大御所、 左から:マリー・ラピエ−ル、マルセル・リッショ、フィリップ・パカレ、ジャンピエール・ロビノ夫妻 中堅どころのプイイ・フィッセのフィリップ・ヴァレット、コルビエ−ルのマキシム・マニョン、ミネルヴォワのジャン・バティスト・セナほか、そして多くの新人・自然派が出展していた。 左から:フィリップ・ヴァレット夫妻、マキシム・マニョンとフィアンセ、ジャンバティスト・セナ 新人の中ではルタン・ド・スリーズのアクセル・プリッファー、サンセ−ル初の自然派セバスチャン・リフォー、ジャン・クルストフ・ガルニエ、エドワード・ラフットなっどが新人ながら素晴らしいワインを造り上げるなど新しい息吹が多々あり、自然派が着実に力強く発展しているのが感じられた。 左から:アクセル・プリッファー、セバスチャン・リッフォー、 ジャン・クリストフ・ガルニエ、エドワード・ラフィット 我々パッション・デュ・ヴァンのメンバ−も気合をいれて、朝10時から18時までノンストップで試飲を続けた2日間だった。勿論、舌と歯は真っ黒と化した。歯磨きをしても3日間は落ちないほどだった。100社すべてのワインを何とか試飲できた。 この試飲会で、もっとも確認したのは、自然派ワインの品質が明らかに向上してきたこと。そして味わいの幅も広がっていることである。品質に関しては、還元臭について、決して欠陥ではないが、良く批判の対象になることがある香りでる。一時期、自然派ワインの代名詞的になっていた香りがこの還元臭だ。ここにきて改善されているのが感じられた。しかし、還元臭を消すために不必要なテクニックを使うようにならない事を願う。そして揮発酸臭である。これは皆無と言っていいほど改善されていた。 皆気を付けているのだろう。極小のSO2しか使用しない造りをしてきた先輩達の経験と苦労が生きているのが確認できた事項だ。SO2の使用を抑えながら揮発酸の発生を防ぐ苦労は、我々の想像を遥かに超える大変な格闘と失敗が積み重なられた結果である。単にSO2を入れれば簡単に防げるところを、敢えて入れずに戦った先輩達に拍手を送りたい。そして、そのやり方を若手に公開した人間的広さも賞賛したい。それにしても、醸造中は神経衰弱になるほど気配りをしなければならないことには変りはない。大変な仕事なのだ。拍手そして感謝。 このお陰で、我々はピュアーな果実味とピュアーなミネラル感を楽しむ事ができるのである。

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「ビオディナミスト」88名勢ぞろい!

圧巻!フランスのトップ「ビオディナミスト」88名勢ぞろい! 自然の恵みと大地のパワーをワインに変える 「ビオディナミ」 2月4〜7日にロワール地方の街アンジェールで、「自派」のワイナリー集まるが大きな試飲会がありました。その時の様子をお知らせします。 このグループは、「自然派」の中でも「ビオロジック」農法に加え、宇宙の天体の動きや大地のエネルギーを取り込んだ農業「ビオディナミ」でぶどう栽培をする「ルネッサンス」の人たちです。参加した蔵元はなんと88人。ドメーヌ・ド・ヴィレーヌ、マーク・アンジェリ・・・この手の試飲会としては、他を大きく気引き離して断トツの人気蔵が集結しました。 その中には「クラブ・パッション・ド・ヴァン」で紹介している蔵元のジョ・ピトン(ロワール)、ピエール・ブルトン(ロワール)、ドメーヌ・ヴィレ(コート・デュ・ローヌ)、ドミニック・ドゥラン(ブルゴーニュ)などなどたくさんいます。 一つの蔵で何種類ものワインを試飲するのですから、88蔵ともなれば1日では到底全部のワインを飲むことはできません。新しく加わったワイナリーはじっくり試飲したいから、既に知っている蔵は新しいビンテージだけ、と時間を工夫しても、1日かけて回れたのは約25蔵。(最後は口の中が真っ黒の状態です) 彼らが用意したワインは、ビン詰めを終えてできあがった2005年や、発酵・熟成中の2006年が中心です。フランス全体が素晴らしい作柄に恵まれた2005年は、みんなとっても美味しくて、ついついゴクッと飲んでしまったのもありました。2006年の新酒は、はつらつ&ジューシーです。「収穫を急がないといけなかった」、という話を何度か耳にしましたが、丹念に栽培する「ビオディナミスト」のワインはどれもバランスがとても良かったです。あと数ヶ月熟成させますが、かなり期待できる年ですね。 グルグルグルッ・・・スイスイじゃいます。 試飲会が終わる頃になると、蔵元らが互いに気になる蔵や、知り合いの蔵のブースに行って情報交換します。当然、飲みながら。彼らの試飲って、グラスに注いだワインを一口でクイッーと飲み干したかと思うと、平気な顔でまた注ぎ合います。いやー、飲みっぷりが違う!一緒にいるとついついペースが上がって、最後はいい感じに酔いがまわって試飲会を終えました。 「ビオディナミ」とは? 天体の運行が植物に及ぼす影響を考慮しながら、農薬や除草剤などの化学薬品を使用せずにぶどう栽培する有機農法の一種。オーストリアの農学者ルドルフ・シュタイナーの哲学を発展させて活用。 ロワールの西郷さん、  ジョ・ビトン(左) ローヌのドメーヌ・ヴィレ(右) この記事は2007-2-11にNishiさんによって投稿されたものです。

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ロワールの素朴な自然派パスカル・シモニュッティが日本に

専門店グループ・エスポアにて 全国から100人の酒販店が結集して、パスカル・シモニュッティから自然派ワインの造りを聞く。 “造る現場の人”と“売る現場の人”が結びつくことが大変重要な事なのだ。 今、フランスで起きていること?なぜ、自然派なのか?自然派の原点は? これらの疑問は自然派ワインを販売するに当たって大変重要な事である。 このセミナーのまとめ 1−自然派ワインとは、生きた土壌つくりが最も重要。ワインの素材である健全な葡萄を栽培することが原点、健全な葡萄を育てあげる日々の農作業がすべてだ。 2−健全な葡萄が収穫できれば、余計な人的技術は必要ない。補糖、SO2も加える必要がない。オリ引き作業も最小限でよい。オリすらも健全なのでフィルタターもかける必要もない。つまり自然な造りが可能となる。 ワインパッション男、あの丸山宏人が経営する。オザミ名古屋にて セミナー後は、名古屋にあるワイン・ビストロ、オザミ・デ・ヴァンにて交流会。 造る人と売る人の心が通う。 ワイン販売とは、造り手の心に、販売者の心を加えて、消費者の心を打つことだ。 自然派ワインは、人の体にも心にも、そして地球にも優しいもの。 丸山宏人とパスカル パスカルと大森夫妻(小豆島の酒販店)