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若きボジョレーの星、ニコラ・テスタールさん − Nicolas Testard
地平線まで広がる大自然が魅力的なボジョレー地区。今日ここを尋ねて来た理由は、期待に溢れた若き醸造家が居ると聞いたからです。 そう、その人の名はNicolas Testard*ニコラ・テスタールさん。 まだ29歳、けれども経験はとても豊富。 小さい頃からブドウ畑で遊んでいた彼は、学校の卒業と共にブルゴーニュのティエリ・ヴィオロ氏のもとで修行を開始します。その後、2年間ジル・ジャイエと働き、2000年から2005年までプリウレ・ロックのもとで自然派ワインを学びます。 ニコラの情熱さと繊細さに魅力を感じたドメーヌ・デ・ラジャのオーナーは、是非ワイン造りを任したい!と彼にオファーをしたのです。その頃の土壌は、まだ化学物質や殺虫剤を使用していました。けれどもニコラが来たからには畑を浄化しなければならない。そこから彼は任された区画を少しづつビオ栽培の方向へ持っていきました。そして2008年。今年から彼は自分の畑を借り、自分のワインを造る決心をしたのです! 彼の醸造所のドアには、こんな看板が・・・ 『正面の家でよりここで飲んだ方がいいよ』 ニコラのワインは亜硫酸ゼロ。 体に優しく、自然に優しくがモットーです! 小さな醸造所の中は、結構オシャレなデコレーション。 天井には乾燥中の自然派ワインのボトルが沢山! そして壁には栓抜きのコレクションが飾られています! 形、素材、大きさなど色々あり、ニコラも結構こだわりを持っているそうです。 そして試飲開始!彼のトレードマークはこのウサギちゃん。どうして?と質問したところ、 『Les Lapins*レ・ラパン(=ウサギ)と言う区画があるからだよ。この区画には昔ウサギが沢山いたんだ。そして100歳のブドウの実を食べていたんだ。 』との事・・・ そのまんまでした・・・! アノニム07*Anonyme 07 シャルドネ100%、樹齢24年 土壌:粘土・砂質 Vin de Table のラベルには、造り手の名前も品種も書いてはいけないという規則があります。 そして『アノニム』とは『匿名』という意味。アハ〜ン、だからこの名前!と感心していると、ニヤッと微笑むニコラ・・・彼の遊び心がこのキュベの名に出ています。 この白ワインはとてもフレッシュ!シャルドネなのにシュナンのような滑らかな感覚。 キリッとした酸味が、最後に味を引き締めてくれます。 ボジョレー・ヴィラージュ 07*Beaujolais Villages 07 ガメー100% 土壌:粘土・砂質 ここの土地は他の区画より水の量が豊富。そのお陰で化学栽培からビオロジック栽培の変化を一番スムーズに受け入れた区画です。このワインはとてもパワフル!香りも口当たりも、一瞬吸い込まれそうになるくらい複雑で豊かです。赤肉にとても合いそうな一品です。 フルーリー 06*Fleurie 06 ガメー100% 土壌:粘土・砂質 フルーリーの畑は、どこにブドウの木があるの?!と思うくらい草がボーボーです。しかしこれにも訳があり、自然に草を生やす事でブドウの木によりミネラル感が伝わっていくのです。このキュベは18ヶ月間熟成されてある為、フルーツの香りがとても強調されています。 そしてもちろんミネラル感あり、爽やか感あり、ピノと勘違いするくらい飲みやすくて優しいワインです! ボジョレー・ヌーボー 08*Beaujolais Nouveau 08 ガメー100% 土壌:粘土・砂質 飲んできました、今年のボジョレー・ヌーボー! 第一印象は・・・複雑なフルーツの香りにミネラル感たっぷりなワインと仕上がっています! 今年のボジョレーは亜硫酸の添加も一切無し! 天然酵母オンリーで造り上げたワインは、ナテュラル中でのナチュラルワインです。 そしてこのキュベの特徴というと、アルコール発酵が終了する前にプレス機に掛けているので、より甘さが強調されています。 今ボジョレーでは狩のシーズン!ニコラもお隣さんのラパリュー氏と獲物探しに出ていました。そして野ウサギをゲット! 他にも、いのししやヤマウズラ、キジなどもいるらしいです! そして愛犬のピノちゃんもブドウ畑の前でパシャ! […]