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西南で見つけた期待の新星、ドメーヌ・ル・ボアロン、フィリップ・カブレル氏 − Domaine Le Boiron

杉の木を潜って辿り着いたのは、130ヘクタールものドメーヌで醸造をしているフィリップ・カブレルさんの醸造所。彼の兄はフランスの代表的な歌手でもありチョー大物!とても大人しく少し照れ屋な彼は、とてもオシャレでカッコイイ!けれども慣れてくるにしたがってジョークを飛ばしてくる面もあり、結構面白くて人思いの優しい人です! そんなフィリップは西南フランスの小さな町、アスタフォールで生まれ育ち、この場所の穏やかさと、1855年に建てられた立派な醸造所に一目惚れ!1996年に兄とドメーヌを購入し、1998年にあの有名なワイン醸造学者、Mathieu Cosse*マチュー・コスさんの手を借り、2ヘクタールの畑にカベルネやメルロ、そしてタナを植えブドウ収穫をスタート。しかし2000年から2002年の間、ブドウは全て協同組合に送られていました。けれども粘土石灰質のテロワールと、自然に育てられた彼のブドウは非常に美味しいと評価され、フィリップはワイン造りに興味を持ち始め、2003年には初ヴィンテージを紹介! 『私は生きている土壌でブドウを育てているんだ。収穫も手摘みでやっているし、選別もなるべく丁寧に行っている。この土地は、メルロやタナとの相性は抜群だがカベルネは手入れが通常以上に必要だ。畑での作業が慎重な分、余計な物を添加せずに自然酵母のみでの醸造ができるんだ。熟成中も、マロラクティック発酵後のスティラージュ以外は手を加えてない。15ヶ月間の間ワインを自然に任せながら寝かせているんだ。』 醸造所はまだ新しく建て直したばかりでとても綺麗 『2006年はとても綺麗なヴィンテージだったよ。9月下旬には雨が絶えなかったが、とても濃厚なメルロが収穫できた。しかしタナは雨を吸収してしまい、1ha分失ってしまった。それに比べ、2007年は雨と病気が多く、とても困難なヴィンテージとなった。一言で言ったら、こくより繊細さが特徴となった年かな。しかし良く熟したブドウしか収穫していないので、メルロは適度の果実味と綺麗な酸味を出し、タナはとてもフルーティーに仕上がっている。2007年は2004年に植えたコットの初収穫の年でもあるんだ。この品種はアセンブラージュ用に植えたんだ。 とてもフルーティーで野いちごの香りが強く、いい具合に熟成しているよ!』 と嬉しそうに話すフィリップ。 そして彼のワインの特徴は?と尋ねてみると: 『このテロワールのポテンシャルは、骨格がしっかりとしたミネラル感たっぷりなワインを生み出してくれること。これがボアロンのワインの特徴!ブドウ木もまだ若いので、パワフルさより繊細さと爽やかさの方が楽しめる。食事との相性も抜群!匂いがきついチーズ以外だったら、焼き魚や生魚でも、どんな料理にも合わせやすく、とても飲みやすいワインだよ!』 そんなワインを今から試飲です!! Domaine Le Boiron*ドメーヌ・ル・ボアロン 品種:メルロ 65%  − タナ 10% − カベルネ・ソビニョン 25%  樹齢: 9年 土壌:粘土石灰質 醸造:コンクリートタンクで21日間、18-26℃にて醸造 熟成:18ヶ月間の樽熟成 爽やかでバディーがしっかりとしているワインです。果実味が強く、上品なタンニン、そして何といっても酸味の繊細さ!ここでしか味わえない美味しさです。 ラベル:モダンなラベルは、他のドメーヌとの違いを表しつつも、古くから伝わる教えをとても大事にしているという意味を示してるそうです! Le Petit Boiron*ル・プチ・ボアロン 品種:メルロ 70%  − タナ 25% − カベルネ・ソビニョン 5%  樹齢: 4年 土壌:粘土石灰質 醸造:コンクリートタンクで18日間、18-26℃にて醸造 熟成:12ヶ月間、コンクリートタンクで熟成 パワフルでフルーティーなワイン!酸味、果実身、そしてミネラルと、全てが揃った完璧なバランス。フレッシュでまろやかなので、グイグイ飲めちゃうワインです! ラベル:フルーツの木はフルーツの果実味と軽快さ、そして田園そのものを表しているそうです! 『私はなるべく甘美で美味しいワインを造ろうと手掛けています。自然がワインにミステリアスな赤い果実の風味を与えてくれます。私達のワインは、ワイワイと賑やかな場で、何かを分かち合いながら飲んで貰えたら幸です。私のこれからの夢は、自分のパッションを生き甲斐にしながら皆さんを楽しませる事です。』 これからが勝負です!今後も繊細さナンバーワンのワインを造って下さい! オルヴォーの田中さんと DOMAINE LE BOIRON のワインについてのお問い合わせは: オルヴォー(株) TEL : 03-5261-0243 FAX : 03-5206-8557 MAIL : […]

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ピエール&カトリーヌ・ブルトン:ロワール地方では欠かせない存在

ロワール地方でワインを造っている、あの自然派醸造家ブルトン夫婦が、 11月出版されたアメリカのニューヨーク・タイムズに取り上げられました! 『もし地球人が皆金髪で青い目をしていたらつまらないだろう?ワインも同じだ。』そう語るのは、ロワール地方で自然派ワインを醸造している、とても真面目で真剣なピエール・ブルトン氏。 『ワインは楽しむためにあるんだ。ワインは想像力を高めてくれる。ワインは会話を弾ませる。それなのに、何故私達はワインが全て同じアイデンティティーであることを求めるのか?』 ピエール氏は奥さん、カトリーヌさんと共に、このツールの近くにある レティニェという街でドメーヌを経営している。 今現在フランスでは『根源に戻ってのワイン造り』というムーブメントが巻き起こっている。それは、殺虫剤や化学肥料、人工酵母、そして亜硫酸などの大量な化学物質を使用していなかった時代と同じ栽培方法をしようという考えの変化だ。彼らはまさにこのような状況を把握しており、前衛的な存在でもある。生まれ持った才能と自然に育ったブドウでワイン造りを楽しんでいるブルトン氏のような醸造家達は、本物のワインを求めている人達の間ではもう十分話題になっている。 仕事の量も通常に比べ少なくは無いし、費用も掛かる。ブルトン氏は11ヘクタールの畑を所有しており、ブルグイユやシノン、ヴヴレーのワインを造っている。彼らのような自然派醸造家達は、今、一般的に行われているワイン造りは自然を汚染し、なおかつ一様なつまらないワインしか生み出さないと考えている。彼らはブドウがワインへと変化していく最中、なるべく手は加えない事がモットー。畑もブドウも全て有機栽培を施し、機械で地球を汚さない為収穫は全て手摘みでやる。 しかし通常のワイン造りとの大きな違いは、この後の醸造段階と熟成段階の時に、まさにワインの味と骨格が決まるのである。全ての要素−その年の夏の気候、果実味、テロワール、熟成樽の特徴など−が重合ってなり、ワインの表現力が決まる時期だ。 『通常のワインメーカーが使用している化学添加物や人工酵母は、確かにワインを様々な現象(酸化や還元など)から守るけど、ワインの風味は皆同じになってしまう。』と自然派ワインの造り手は主張している。『指揮者になったようだ』とブルトン氏は言う。彼のワインは自然酵母で醸造され、酸化防止と細菌防止としての亜硫酸はほんの少量しか添加していない。 『最初は皆同じ材料から始めるんだ。しかし指揮者のように、私達は同じ楽譜を見ながらそれぞれ違う音楽を奏でている。それこそが、自分のアイデンティティーを持ったワインなんだ。』 しかし、一般的なワインの世界では、『自然派醸造家は自分達のやり方だけが正解だと思いこんでいる』と批判して来る人もいる。ナチュラル・ワインより、腕が高い造り手に醸造されたハイテクなワインの方を好む人ももちろんいる。 少し前フランスの新聞、ル・モンドのワイン記者、ジャン・イーヴ・ノーさんは、下記のようなジョーク混じりの記事を書いていた:『ワインを保存する為、瓶詰めの時に添加される亜硫酸のことを、彼らは « 化学の形をした、悪魔の生まれ変わりだ»と思っている。』 本当にここ数年前から、健全なワイン造りは徐々に人を惹きつけている。パリのバスティーユ広場から近いLa Muse Vin*ラ・ミューズ・ヴァンや、ベルビル方面にあるLe Baratin*ル・バラタンなど、様々なレストランやバーもブルトンのような自然派ワインを勧めている。しかもこのような商品は12区に在るLe Vin se Livre*ル・ヴァン・ス・リーブルのような小さなワイン屋にも人気がある。 有機栽培に切り替えたり、化学物質を押さえてきた農業者にとってはとても喜ばしい状況になってきた。このような自然派の大多数は、ミスティックな言葉で自分の醸造段階を語る、代々受け継がれてきた小さなワイナリーやその中でも馬で畑を耕すなど、100年前と同じ栽培方法を行っているとても細やかなところにも気を配る人達もいる。しかも多くのナチュラル・ワイン生産者は、20世紀初期にオーストリアの哲学者、ルドルフ・ステイナー氏が極めたビオディナミ栽培を行っていることが多い。ビオディナミ栽培とは、月や惑星の動きを把握しながら、栽培や醸造の段階を進めていくやり方だ。 しかし自然派ワインは小さな規模のワイナリーのみではなく、ブルガンディー氏のロマネ・コンティやアンセルム・セロスさんのシャンパーンなど、他の地区の偉大なアペラシオンにも見当たる。パリの自然派ワイン屋、Cave Augé*カーブ・オジェのオーナー、マーク・シバール氏曰く『30年前はたった15人程度だったのが、今では200人以上いるに違いない。それでもまだ隠れ文化みたいなもんだ。』彼は25年前から自然派ワインの大ファンだ。『彼らは « 実行不可能なことを望む単なる夢追い人»と思われやすいし、大手卸業者はもっと一般的で«工場的»な、輸出しても還元しない強くてスーパー向きのワインを求めている。』 『自然派ワインの需要は徐々に広まってきている。私達は専門家だからね!パリに店があるってことは客の質も高い。そして皆1本6€だが人工的に造られたワインより1本20€だが自然に造られたワインのほうがより美味しいということは分かっている。』 自然派醸造家は仕事に対してとても熱心だし、その上ユーモアのセンスも兼ね備えている人達が多い。その証拠に、カーブ・オジェの床に転がっているワインボトルを見れば分かる。 ある醸造家は、オルソン・ウェレスの映画『タッチ・オフ・エヴィル』のフランス訳、『Soif du Mal*ソワフ・デュ・マル』というキュべを造り、もう一人はアジアのマーケットをターゲットにしたに違いないラベル、『ガマ・ストラ』をプロデュースしている。他にも、『ブドウは紐パンツを履いた人に収穫されています』など、ジョーク交じりのラベルが沢山ある。ブルトン氏も、『Nuits d’Ivresse*ニュイ・ディブレス』(酔った夜) 、または『La Dilettante*ラ・ディレタント』(愛好家)というワインを紹介している。 このような空想的なラベルは、世界中のマーケットで注目を浴び始めている。 『数年前、このようなラベルはナチュラル・ワインに対して、決して良い宣伝では無かった。』そう語るのは1980年代から自然派ワインをアメリカに仕入れているパイオニナ、ケルミット・リンチ氏。『しかし今このようなワインに興味を持っている人は確実に増えてきている。』彼はブルトンのワインも仕入れているし、彼自身も南フランスに在るジゴンダスという町に畑を持っている。リンチ氏の畑はビオでもビオディナミ栽培でもないが、自然醸造家達の考え−大半のワインは化学物質を使用しすぎている−という事実は彼も受け止めている。『ワイン醸造に関してどうするべきか、何を言うべきかなど私にはまだ分からないが、ある醸造家が一度こう言ってきた:ビオ栽培に進展してからより美味しい果汁ができるようになった。そしてより美味しいジュースはより美味しいワインに繋がるんだと』。 Le Baratin に関する記事はこちらから! La Muse Vin に関する記事はこちら! Le Vin se Livre に関する記事はこちら! La Cave Augé  に関する記事はこちら! Pierre&Catherine Bretonのワインについてのお問い合わせは: 株式会社 JALUX ワイン部  TEL:03−5460−7156 […]

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Le Vin se Livre

ワインショップ&ワイン本屋さん *お店情報 36/38 allee Vivaldi 75012 Paris TEL : 01.43.40.59.45 FAX : 01.43.40.59.45 MAIL : contact@levinselivre.com *営業時間 月曜   :16:00〜20:00 火曜〜金曜:11:00〜14:00  18:00〜20:00 土曜   :11:00〜20:00 日曜   :11:00〜15:00

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ニコラ・テスタールへ10個の質問!

« ワインの香りと味は、テロワールの特徴と自然から生まれるアロマを尊重していなければ! » *何故ワイン造りに興味を持たれたのですか? 私はブルゴーニュ出身なんだ。そこで小さい頃からいつもブドウ畑で遊んでいた。そうしたら自然とブドウやワインに興味を持ち始めたんだ。学校を卒業した後、即行ブルゴーニュのティエリ・ヴィオロ氏のもとで修行を始め、その後ジル・ジャイエとも働いたし、プリウレ・ロックのもとでも自然派ワインを学んだよ。 *最も気を付けている栽培でのポイントは? 自然にもブドウ木にも負担を掛けない、優しい栽培が私の目標だ。当たり前の事かも知れないが、例えば殺虫剤や除草剤、化学肥料は絶対使用しない事!後、美味しい自然派ワインに重要なのは、健全で熟成したブドウを収穫する事。ブドウを一房づつ確かめられるように収穫は絶対に手摘み、そして選別は欠かせない作業だね! フルーリーの畑にて *最も気を付けている醸造・熟成でのこだわりは?  う〜ん、皆と同じように、まず亜硫酸は一切添加しない事。そして醸造も自然酵母での醸造。そして木樽、あるいはステンレスタンクで熟成させ、軽く、もしくは一切フィルターには掛けない事かな。自分のこだわりと言ったら、通常は最高12ヶ月間熟成させるガメイを、私はフルーリに関しては18ヶ月間熟成させている。そうすると、10年後にはピノと勘違いするくらい飲みやすくて優しいワインが楽しめるはずだよ! *ブドウ品種とテロワールの相性は? 畑の土壌は砂・粘土質なんだ。このテロワールの柔らかさが、ガメイに上品さと滑らかさを与えているんだよ。ボジョレーの地区では、区画により畑の土壌質が全く違うから、どのように土壌を上手く生かせるかがポイント。特にガメイは酸味が強い品種。繊細でエレガントなワインを造る為には、ビオ栽培、そしてテロワールを引き立たせなければいけないんだ。 発砲ワインを開けた瞬間! *ボジョレーの気候は? ボジョレーは大陸性気候なので、夏はローヌに似たような天気、そして冬は湿気が多いんだ。けれどもガメイの品種にとっては抜群に良い気候なんだ。 *2008年の気候はどうでしたか? 今年はミルディウーや、8月に大量に降った雹のせいで大変な被害にあったよ・・・87%も収穫量が減ってしまった・・・けれどもその後、収穫時期までは一滴も雨は降らなかった。特に9月4日から25日の間はとても良い天気で、ブドウの熟成度が1℃も上がったんだ。しかもドメーヌは丘の上なので、風が多く乾燥しやすいから、ブドウも乾くのが速い! *ニコラのワインの特徴は? シャルドネはシュナンに似ていて、がメイはまるでピノのようなワイン!友人ともプロの人でも、どんな状況でも楽しめる、喜びや楽しさを分かち合うための飲み物だよ。 *どんなお料理とお勧めしますか? 魚料理やお肉料理、又はアペタイザーに、もしくは楽しいひと時に飲むのがお勧め! *ニコラの趣味や目標は? 自然体のワインをありのまま尊重する事。そして自分の子供や他の人たちにも実のワイン、本当のワインの味を楽しんでもらう事かな。 奥さんのキャロルさんと、6ヶ月のジュスティンヌちゃん *今後の目標は? ビオ栽培へとの転進を完璧に終了させ、綺麗なバランスを保てるよう古い区画の手入れをもっとしたい。他にも、もし出来れば各区画のテロワールの本質を引き出す為、木タンクでいくつかのキュべを造ってみたいな。 パリに在る自然派ワインのお店、カーブ・オジェ*Cave Augéで働いてたキャロルさん。 ワインを開ける瞬間もやはりプロのようです! 愛犬のピノちゃん そしてお父さんとお母さんの笑顔を受け継いだ、愛くるしいジュスティンヌちゃんの3ショット! NICOLAS TESTARDのワインについてのお問い合わせは: オルヴォー(株) TEL : 03-5261-0243 FAX : 03-5206-8557 MAIL : tanaka@orveaux.co.jp NICOLAS TESTARDに関する記事はこちらから!

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セバスチアン・リフォーがPARISに!

〜CPCオフィスにて2007試飲会〜 今日はロワールで醸造しているセバスチアン・リフォーさんが来てくれました! 『昨日ノルマンディーに行って来たから美味しいカキをお土産に持ってきたよ〜!』と嬉しそうに訪れたセバスチアン。彼は本当に優しくて、いつ会ってもニコニコな笑顔が印象的です! セバスチアンは5ヘクタールのブドウ園を栽培していましたが、今年からはお父さんの畑も任せられ、今では12へクタールに広がるブドウ畑を一人で栽培しています。ソヴィニョンの品種は11ヘクタールもの面積に植えてありますが、セバスチアンのピノは1ヘクタールしかないのでとても貴重!ブドウ、そして自然にも優しい環境を作りたいという思いでビオ栽培に切り替え、畑も彼の愛馬、オフェリーちゃんが一生懸命耕しています。 醸造中もなるべく手を加えないよう、自然にワインを造ることが目標。 『マロラクティック発酵は、アルコール発酵が終了した後、自然と起きる事なんだ。それを皆亜硫酸などを足して止めてしまう。私の白ワインは亜硫酸の添加は一切していないので、珍しいかも知れないがマロラクティック発酵をしている。そうするとドライだったワインにまろやか感と繊細さが生まれるんだ!酸味も丸くなり、通常の柑橘類の香りじゃなく、アブリコットのような複雑で果実のアロマになるんだ。そうすると変則的だけれども、ここでしか飲めない独特なサンセールが出来上がるんだよ。そして熟成は全てシュール・リ熟成。これはワインに存在感と旨みを出すんだよ。』 『2006年は気候が良かったので2007年に比べ熟成度が高いヴィンテージだと思われがちだが、実際の所、その逆なんだ。2007年は雨が多かったけれども、収穫時期にとても良い気候が続いたので、とても熟成したブドウが収穫できたんだ。』 *Sébastien Riffault のワインについてのお問い合わせは 豊通食料株式会社 TEL : 03-5288-3854  FAX : 03-5288-9248 http://www.vin-de-t.com    アクメニネ07*Akméniné 07 品種:ソヴィニョン 樹齢:30年 土壌:石灰質 醸造:4ヶ月間、ステンレルタンクでのマセラシオン 熟成:9ヶ月間の樽熟成 特徴:マロラクティック発酵 + シュール・リ熟成 意味:アクメニネとはリトアニア語で、『石製』という意味 ミネラル + フルーツ + 酸味=完璧にバランスがとれたワイン! まろやかなのにフレッシュ!味が深いワインです。 オクシニス07*Auksinis 07 品種:ソヴィニョン 樹齢:20年 土壌:石灰質 熟成:20ヶ月間の樽熟成 特徴:マロラクティック発酵 + シュール・リ熟成 意味:オクシニスとはリトアニア語で、『金色』という意味 濃厚で綺麗なバディに、ミネラル感が関わり、とても飲みやすいです。一杯だけでは止まらなくなってしまうワインです! ロドナス07*Raudonas 07 品種:ピノ 樹齢:40年 土壌:粘土石灰質 醸造:10日間、ステンレルタンクでのマセラシオン 熟成:18ヶ月間の樽熟成 特徴:マロラクティック発酵 + シュール・リ熟成 意味:スケヴェルドラとはリトアニア語で、『赤』という意味 スパイスと赤フルーツの香り、そして何といってもまろやかでやさしい味が印象的です!ミネラルで繊細なので、グイグイと飲めちゃうワインです! スケヴェルドラ07*Skeveldra 07 品種:ソヴィニョン […]

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国宝級江戸っ子度200%-よろずやワイン繁盛記

〜東を“シガシ”としか発音できず、曲がったことが“デー嫌い”な正真正銘の江戸っ子だ!〜 思ったことは絶対にやらずにはいられね−性格だ。 頑張っていたかな-と思うとホっと気が抜けるところも江戸っ子らしい。でもやっぱりやらずにはいられね−がんばり屋。 こんな性格をお客さんは百も承知で合わせてくれている。 自分の好きなワインしか売ることができない、不器用さ。当然、商売上手ではない。好きなワインをとことん仕入れてしまう。店に置く場所がなく困っていると、お客さんの方が心配して買いにきてくれる。お客さんとはツ−カ−だ! 長く付き合っているお客さんは、彼女の性格を分かっているので問題ないが、初めてのお客さんは最初戸惑ってしまうことがあると想像する。 でも、最終的には彼女の大ファンになってしまう人が多い。 私もその大ファンの一人だ。江戸のワイン販売を語るとき、彼女をはずしては語れない時代がきっと来るだろう。なくてはならない人物だ。 店の名前はよろずや、彼女の名前はゆきこ。 10年ほど前から毎年フランスまで買い付けに来る、10年来の付き合いだ。好きなワインしか絶対に買わない。彼女の買う買わないの尺度は、醸造元の“人間”だ。人間が好きになるとトコトン仕入れてしまう。ドメ−ヌ・セネシャリエ−ルのマ−ク・ペノのワインが大好きだ。 〜あのマ−ク・ペノのセナシャリエ−ル救済の起点となったゆき子さんの行動力!〜 彼女は、ワイン造りに没頭しワインのことしか考えない純粋一途なマ−ク・ペノが大好きだ。だから、マ−ク・ペノが昨年倒産した時、彼女は黙ってはいられなかった。お客さんと共同でドメ−ヌを買い取る算段を企てた。ゆき子さんからフランスまで電話が入った。 『数千万円までなら何とかします。マーク・ペノを救済してください!!』 何回も何回も執拗に電話がきた。お客さんを巻き込んでの救済だ! 私はこの電話で決意した。 マ−ク・ペノのワインの偉大さとゆき子さんの一途な行動力に驚いた。一杯のワインが遠い日本のお客さんをここまで動かすパワ−があることに驚愕した。知り合いの弁護士に連絡したら、数々の困難な壁があった。自分独りの力ではどうにもならなかった。 そこで野村ユニソン社に応援を依頼した。本格的に動き出すと、困難と思われたことが奇跡的にスム−ズに進んでいった。正直私は驚いた。なんらかの力が後ろから後押ししてくれたとしか思えなかった。でも、ふとゆき子さんの顔が浮かんだ。彼女のあのパワ−とペノさんの一途さがきっと動かしたのだ。 結果、マーク・ペノのドメ−ヌ救済は野村ユニソン社の協力のもとに成功した。あのゆき子さんからの電話がなかったら、なかったことだ。彼女には目に見えない力がある。 〜10年間毎年フランスまで買い付けに来る江戸っ子、ゆき子〜           大好きなドメ−ヌ・ドピアックのシルバン・ファダ夫妻とゆき子さん    『毎年来て醸造元の顔を見ないと力が入らないのよ!』と唸る。 醸造元の方もゆき子の顔を完璧に覚えていて、彼女がくると親戚が来たごとくに迎えてくれる。造る現場と売る現場の人間が信頼で結ばれるエネルギ−は図りしれないものがある。 ゆき子さんが『このワイン美味しいよ!』と言う言葉には醸造元のエネルギ−も乗っている。彼女はあまり細かい説明はしない、むしろ苦手な方だ。勢いで売るタイプだ。                          醸造元達は彼女の行動力に驚いている。何故なら、パリのワイン屋でもなかなか訪問する人は少ないのに、日本という地球の裏側から日本のワイン屋が来てしまうから驚くのは当たり前だ。   ドメ−ヌ.ヴィエユ・ジュリエンヌのドーマンさん        ラングドックのシャト−・ランガラン 〜もっと驚くのは、自分のお客さん10数名引き連れてフランスまで来てしまう〜 ド−ピアックのファダさんが命がけで開拓したコカリエ−ルの畑にて 『私は自分が感激したことと同じ感動をお客さんにも体験してほしかったのよ!』 彼女の言葉で実際にワイナリ−巡りツア−に来てしまうお客さんも凄いと思う。 ランガランの庭園にて このツア−はパリは通過するだけで見学はしない。 いきなりフランスの片田舎に連れて行かれる。 フランスが初めてきた人もいきなりラングドック地方、ロ-ヌ地方 と田舎だけ見て帰ってしまう。でも大喜びで帰っていく。 ゆき子さんのフランスの親戚に逢えたからだろう。 〜自然派ワインを最高の料理と飲めるレストラン『バラタン』にて〜 たまにはパリに寄ることもある。その時は迷わずバラタンだ! 奥さんのラケルともサ−ビスのピノッシュともすぐに打ち解けてしまうゆき子。江戸っ子パワ−は凄い!! 〜よろずや・ゆき子ののボジョレ・ヌ−ヴォ−2008年〜 ゆき子ファンはドンドン増えていく。 よろずやの店の一階は本当にただの普通の酒屋風だ! 期待して来店した人はそれだけ見て、なんだ、と帰ってしまう人も多い。 ワインは地下で販売している。この店に来たら是非、天然江戸っ子のゆき子と話してほしい。右腕のよし子も素晴らしい人だ! この地下では毎週、テ−スティン会やワイン教室のようなものが開催されている。 今夜はフランスツア−に参加した友達が大勢来ていた。懐かしい顔ぶれだ。 鶯谷の近所の人達ばかりと思いきや、横浜とか国分寺だとか結構遠くのお客さんも多かったのに驚いた。圧倒的に女性が多い楽しい雰囲気だ! 2004年産のヌ−ヴォ−と比較試飲                                  ヌ−ヴォ−は早く飲まなければならないとよく言われるけど、しっかり造られて活きているヌ-ヴォ-は全く問題ない。まるで熟成したピノ・ノワ−ルのようだった。今夜も佳き人達と佳きワインで楽しいひと時を過ごせました。 有難う!江戸っ子 ゆき子さん                                ゆき子さんも店とワインを中心にお客さんとの信頼関係のもとに、下町ワイン文化を築いている。 単なる小売店の範疇を越えた生き方をしている。大変だけど遣り甲斐のある佳い仕事をしているね! ここでも本物ワインで幸せを広げている。燃やせ!PASSION !燃えろ!PASSION !! […]

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Déc

鶯谷萬屋

店名:鶯谷萬屋 住所:110-0003 東京都台東区根岸3-4-16 電話番号:03-3873-8146 ファックス番号:03-3873-8142 メール:yorozuya@sepia.ocn.ne.jp ホームページ: http://www.uguisudani-yorozuya.com 営業時間: 月〜土  8:00〜21:00 日・祝  10:00〜17:00

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Déc

ユニオン・デ・ジャン・ド・メティエ試飲会開催 – UNION DES GENS DE METIER

〜ワイン職人集団がパリに集合〜 12月8日、ワイン・職人集団UNION DES GENS DE METIERの醸造家24者がパリに結集した。 普段は2年に一回のボルドー・ヴィネクスポの時に開催する。 今年は2008年の醸造が終わってホッとしたこの時期にパリに開催。 パリに住む我々には助かる企画だ。 このグループは今話題の自然派グループが発生する前から存在する老舗のグループだ。 メンバーのディディエ・ダグノ氏が先月不運の事故で世を去り、 息子のルイ・バンジャマンを仲間に紹介する意味も含まれた試飲会だった。 パリのプロフェッショナル向けの試飲会だった。 多くの若手醸造家も勉強の為に試飲しに参加していた。 これだけの本物中の本物がパリに集まることは少ない。 サント・オーギュスタン広場のナショナル会館で開催 JACQUES SELOSSE*ジャック・セロス      シャンパーニュの東洋思想家 シャンパーニュで本物の職人と云えばジャック・セロスだ 。 人気のあるブースでなかなか近付けない。 隙を見てなんとか試飲できた。 シャンパンと云うより発砲した白ワインというイメージだ。 舌にあたる感触が柔らかい。すべてが溶けている。 シャンパンとは言い難い飲み物だ。まさに白ワインだ。 ジャックは一時期、自然派グループの会長まで務めていた。 彼の話は、古典中国の老荘思想の哲学の影響をうけているのでは?と思うほどの理論を持っている。尊敬すべき人物の一人だ。 CLOS ROUGEARD*クロ・ルジャール  SAUMUR CHAMPIGNY    ロワールの帝王 クロ・ルジャールのナディ・フコーだ。 絶妙のカベルネ・フランを醸し出す国宝級の男だ。 ロワールでフコー・ファミリーといえば水戸黄門的存在だ。 ボルドーのグランクリュの醸造長達が勉強に訪問するほどだ。 彼とは20年来の付き合いだ。お互いにまだ髪の毛は真っ黒だった頃からだ。 今日はLE BOURG 2005年を試飲した。 素晴らしく溶けたタンニンと柔らかなミネラルが特徴だ。全くカベルネ・フランの固さがない。 PHILIPPE ALLIET*フィリップ・アリエ    CHINON    練った超職人技の持ち主   カベルネ・フランを造らせればフコー ・ファミリーと甲乙を競う間柄。 本当は大の仲良しだ。共同で樽を買ったり、ナディ・フコーとは良き相談相手だ。 私とこのアリエ夫妻との付き合いもほぼ20年来の付き合いだ。 アリエのカベルネ・フランはよりミネラル風味があり、果実味もより濃縮感がある。しかし、よく云われるフランのベジェタルは全くない。タンニンのキメ・粒子の細やかさ、天下逸品だ。 熟成するとグラン・ヴァンの風格を備えたワインになる。 来年、2009年1月に日本訪問決定! 東京・銀座パッション・ド・ヴァン事務にで試飲会開催予定! […]

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Déc

加賀のテロワールは和酒 名門400年の歴史“菊姫”訪問

ボジョレ・ヌーヴォーを3時まで飲んだ朝、ホテルに森高さんから電話が入った。 『伊藤さん、寝てる場合じゃありませんよ!本物の日本酒、菊姫に行きましょう!』ということになり蔵元見学となった。 菊姫は心に響くさけだ! 実は、私は日本酒も大好きだ。特に菊姫は心に響く酒だ。20年程前に帰国していた時に東京神田のお酒屋“泉屋”の横田さんに飲ませてもらったのが最初だ。 そこを境に日本酒のイメージがガラッと変わってしまった。だからこの訪問は凄く楽しみだ! ずっしりと芯のある日本酒は初めてだった。ワインのテロワールのようなものを感じる酒だ。 15年ほど前に菊姫の杜氏さんの山下さんがパリに来られた時、一緒に食事をしたことがある。 突然の訪問となったが、 伊藤 『突然の訪問だけど、森高さんアポイントとっているの?』 森高 『この地方じゃ、そんなものいらないよ!いつも行きたい時に行っている。』 一抹の不安が残るがホテルを後にした。 昨夜雪が降ってあたり一面が雪化粧だ。遠くに見える山々が美しい。 日本酒の伝統を守る 菊姫、柳社長 今日は最近出版した本について、新聞記者のインタビューがあるということで同席させてもらうことになった。 湯が沸いている囲炉裏のある部屋にドカッと落語名人のように座っている。 滔々と日本酒酒造業界の歴史的話、なぜ今若者の日本酒離れがおきているか、一般に普及している日本酒が如何に手抜きした造りをしているか? 新聞記者さんがいたお陰で日本酒業界の全体像が見える話を聞けた。 柳さんの話を聞きながら、フランスワイン醸造業界と同じだな!と興味深く聞かせて頂いた。 フランスでも若者がワインを飲まなくなっている。手抜きしたワイン造りのワインが不味すぎるからだ。旨くないものは飲まないのが当たり前。すべて企業化されて利益追求第一になってしまったところからすべてが壊れてきた。全く同じだ!と思いながら納得。 400年の歴史を背負いながら、業界の全体像を眺め、先祖代々の伝統を守ることと、現世の会社としての存続を模索する柳社長の人物に共感を覚えた。今日本は誤魔化しの多い企業が多くなってしまった。 人間としての大切な部分を守りながら酒造り、企業存続をかける菊姫は素晴らしい。 ワインも酒も、人間生活に潤い、喜びや、勇気や、癒し、活力を与えることができる飲み物だ! だからこそ、造る人の志とか健全性は非常に大切なことなんだ。 酒の中に、その健全性が入っているからだ。飲む人も元気になったり、世を変えていくことができる。 柳社長、ありがとうございました。 お酒が試飲できなかったのが心のこりかな。 空港までの途中 、白山神社へ参拝 日本全国にある白山神社の大本 神社は何て落ち付くのだろう。耳がシーンとしてくる。何か冷厳さを感じる。何か不思議な力があるのだろ。 国宝の狛犬

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Déc

加賀百万石の北陸・小松市に エスポア・もりたか あり

先日、10数年来の付き合いの森高さんより電話が入った。 『伊藤さん、北陸はカニが解禁になったよ!遊びに来ない?』 私はカニに滅法弱い!カニと聞けば何処でも飛んで行ってしまうほどである。 それはボジョレ・ヌーヴォー解禁の前夜だった。つまり11月19日水曜日に小松に飛んだ。 森高さんは毎年フランスまでワインの買い付けツアーに来るほどの熱心なワイン屋さんだ。時々はお客さん15名ほどを連れてフランスまでワインツアーを組んで来てしまうほどである。外見は明るく砕けたしぐさをして人を楽しませてくれるけど内心は超真面目で頑固な性格だ。人を楽しませようと努力する仕草に人間としての優しさを感じる。どちらかと言えば堅物だ!決して商売も上手ではない。でも、そこがお客さんに信頼されている、というか愛されているところである。つまり妙な嘘が付けないところが良いのだろ。つまり佳い人だ! 十数年前に醸造元・訪問ツアーをしている時、ある夜、一緒に飲んだ。私はオードヴィを不覚にも意識が飛ぶほど飲んでしまった。 翌朝は当然二日酔い。その日は誰もが黙る超有名ワイナリーへの観光訪問だった。不覚にもそのワイナリーの庭の隅で吐いてしまった。そんなだらしない私を見て一挙に親近感を感じてくれたらしい。 それ以来、親戚のような付き合いをしてもらっている。ありがたい人である。 自然派ワインの品揃え中心にバランスのとれた構成になっている。 左はロワールのシモニッティ、 右はアルザスのブルノ・シュラーだ。 シュラーには2回ほど一緒に行った。 その時の写真をワインと一緒に陳列している。 ラングドックを代表する情熱醸造家シルバン・ファダ氏の醸造すろオーピアックのキューヴェ・コカリエールだ。 ファダ氏が多くのものを失いながら命がけで開拓した標高500メートルの山の上の畑で造られたものだ。 今、パリでもあまり手に入らないワインが沢山品揃えされている。ここ北陸の街では買えるんだ、素晴らしいことだ! 南ロ−ヌの代表的自然派の一人ジャン・ダヴィッドだ。 ケランヌのマルセル・リショの友人だ。 森高さんは10年前より“和飲学園”と称してワイン教室を やっている。既に卒業生が400人を超えている。 人口10万人の街でワイン伝道士として孤軍奮闘している。 まるで醸造家が自分の畑を耕して、土壌を活性化させるごとくに、自分の周りの普通の人達にワインの魅力をコツコツ説いて開拓している。時間がかかるけど確実な方法だ。 10年続けた今は小松市ではワインと言えば森高と言われるようになった。一朝一夕ではできない仕事だ!!頭がさがる! 和飲学園の授業風景 今夜は2008年度の最後の授業とのこと。つまり08年期生の卒業日だ。 今日のテ−マはワインと料理の相性についてだ。 普段、日本人が家庭で食べている料理を中心に話が進められてた。 じつに大切な事だと思う。前半は理論を学び、後半は実際に馴染みのある料理を食べながら実際に試してみる、と言う大変興味深い内容だった。 このようなコツコツした啓蒙活動をしている森高さんに醸造元に代わって感謝!感謝!である。 生徒さんは小松では有名な料亭のご主人、お医者さん、オペラ歌手、家庭の主婦、OL風の女性、圧倒的に女性が多い楽しいクラスだった。 生徒さんは毎回8本くらいのワインをテーマ別に実際に飲みながら自分の好みのワインを探すことができる。そして、毎回、授業の後半は食べながら、飲みながらのパタ−ンになるそうだ。 そして、2年に一回卒業量旅行として15名ぐらいでフランスまでワイナリ−巡りにきてしまう。 そのツア−で知り合った同士が結婚したとのことである。 店とワインを通じてコミュニティ−ができている。ここまでくると単なる小売店の範疇を越えてしまっている。いい仕事をしているね!森高さん!! 二次会は近所のレストランを貸切で、待ってました!カニの登場だ! お店のむかえにあるリョウコちゃんのレストランだ。 リョ−コちゃんも2回程フランスに来ているからもう友達だ。益々美人になっていた。 二次会には以前フランスまで来られた人達、いや友が集まってくれた。 フランスで一緒に飲み食いした友達ばかりだ。 森高さんが連れてくる人は皆気さくで佳いひとばかりだ。 小松の人はカニに詳しい。 呼び方も違うらしい。色々教えてくれたけど忘れた。カニを食べる時は耳がふさいでしまう。 何て美味しいんだろう! 素材そのものでこんなに旨みを備えた食べ物は他にはない。世界一だ! フランスにはこんなに美味しいものはない。 24時だ!ボジョレ・ヌ−ヴォ−の解禁だ! カニを夢中で食べていたらアっと云う間にヌ−ヴォ−のカントダウンが始まり、解禁の乾杯になった。 マーク・ラ・フォ−レのヌーヴォ−だ。 来日の数日前に出荷確認のために行ったばかりの醸造元だ。 あのコ−ト・ド・ブルイの見える丘の黄葉した畑が目に浮かぶ。 ラ・フォ−レ夫妻の顔が目に浮かぶ。 あのワインが今、この小松でこんな風に楽しく飲まれている!感無量だ!! 9月の初旬に行った時はまだこんな葡萄だった。それが……今こうして、不思議だ! 自然の力、宇宙の力、人間の力は偉大だ!! ワインの仕事をしていて本当に良かった。この葡萄が、このワインがこんな素晴らしい人達と巡り会わせてくれた。 […]

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Déc

La Roche Buissiere

La Roche Buissiere ワインバー *お店情報 Route de Vaison 84110 Faucon TEL : 04 90 46 49 14 FAX : 04 90 46 49 11 MAIL : rochebuissiere@free.fr あのドメーヌ・ラ・ロッシュ・ビュイシエールが可愛くて居心地最高なワインバーを今年からオープンしました!ツール・ド・フランスで有名なモン・ヴァントゥに囲まれ、ブドウ園を目の前にして飲むワインは最高!おつまみには彼の畑で収穫したオリーブや、 珍しいチーズなどがお勧めです!他にもアブリコット・ジュースやメロンジャム、 オリーヴオイルなど、ドメーヌで出来たフルーツで造った食品がたくさん! ワインも購入できます! 夏いっぱい開いているので、是非近くに行ったら立ち寄ってみてください!

9
Déc

ワイン・パッション・ビストロ オザミ・ワールドのスタッフと共に

杉野さん、丸山総帥、松岡さん、伊藤、小松さん、菅野さん、土居さん、田中支配人 11月は3週間程日本に出張した。日本に着いたその夜オザミ・スタッフと楽しい夜を共にした。 東京 銀座、丸の内界隈に8店のパッション溢れるワインビストロを展開しているオザミグループだ。 どの店も自然派ワインを美味しく飲ませてくれる。品揃えも豊富で年代ものの自然派ワインが飲める日本では貴重な店だ。いや、フランスでも自然派ワインの古い年代をここまで品揃えしている店は少ないだろう。 それも、オーナーでもある丸山氏がフランス修行時代に集めたワインを大切に保管しているからだ。 自然派ワインの醸造元が日本に来る度に、ここのリストを見て驚いてる。 自分の蔵にもストックがない年代ワインがここにあるからだ。そしてここで飲む自分のワインの状態の良さに驚いている。保管状態が完璧だ。 そして何より働くメンバーの人間性の素晴らしさだ。皆ワイン大好き人間の集まりだ! みんなワインに詳しい。それもその筈、スタッフを毎年フランス遊学に送り込んでいる。 人によっては数か月間も会社の費用でフランス滞在をさせている。 田中支配人も2003年に3か月滞在した。松岡さんも, 小松 さんも3か月滞在した。 醸造元に数か月のワイン造りの修行をしたり、フランス中を食べ歩きをしたりの修行をさせてくれる。 修行を引き受けてくれた醸造元が、彼らの一生懸命に働く姿に感激して、別れる時は涙を流す程である。 私はそんな彼らの一生懸命さが大好きだ。そして人間としての優しさを備えた素晴らしい人材が多い。 格好良さやワイン通だけを備えたソムリエが多い中、彼らの人を気遣うサービス精神には頭が下がる時がある。兎に角、気持ちの良いスタッフが多いのに驚く。 そのオザミが近日中に池袋サンシャイン59階に新オザミをオープンする。 その忙しい中を、フランス遊学経験組が集まってくれた。パリから7か月ぶりの日本に到着した夜にも関わらず朝3時まで飲み明かしてしまった。 最初は日本に着いたばかりの私に気を使っていただき、オザミ銀座近所の鮨屋に集合した。 久々の日本の寿司に感激した。 そして、2次会はオザミ銀座本店の星の見えるワインバー3階に場所を移した。ここからがまた楽しかった。 突然のブラインド・テースティング大会 突然、オーナーの丸山氏が叫ぶ。 『ブラインドだ!』この号令で緊急ブラインド大会の開催となった。 丸山氏と飲んでいると時々このパターンになる、楽しいひと時だ! 何本やったか?記憶にないほどやった。写真に残したものだけを紹介しよう。今はもうフランスにも在庫がない自然派の古いもののブラインド大会となった。 参加メンバーの松岡さん 彼は数年前ダール・エ・リボで修行した。 ダール曰く 『あんなに気がついて、あんなに一生懸命に働く人間を見たことがない。オザミってどんな会社なんだい?』と言わしめた男である。 田中氏 彼も3か月ほどフランス滞在した。私の車でフランス中を一緒に走りまわった。 こんなに気がついて、人に対する心地良い接し方を身につけている人間を見たことがない。一緒にいて、私も勉強させてもらった人物だ!一流のソムリエの資質を備えた天性の持ち主だ! 小松さん ローヌのドメーヌ・リッショーで収穫修行をした小松さん。 40人分の焼きおにぎりを収穫人に作った男。今でもリッショに行くたびに、その話がでる人気もの。 また、オリヴィエ・クザンでも収穫をやっている。長身の小松さんファンはフランスにも多い。 心の優しさではオザミ中ではピカ一の人物だ。 ブラインドではクロ・ルジャールのルブール2000を見事に当てた。 全員が外した ポール・ルイ・ウジェンヌの ピノノワール、 ピエール・ド・ソン1994年 外して悔しがる杉野さんに丸山総帥。 このワインを外して一番悔しかったのは私だった。 ミネルヴォワの山中に住む孤高の仙人が造る 南仏で最高のピノノワールを外したのは悔しかった。 しかし、こんなワインがこの日本にまだあるなんて信じられない。飲めて幸せなひと時だった。 トレヴァロン1994年、年代まで見事に当てた菅野さん またしても外して悔しがる私でした。 今夜は、残念ながら私はすべて外してしまった。流石オザミスタッフは誰かが言い当てていた。オザミ・ソムリエの実力は凄い。感心。感服。 オザミならではのブラインドだった。ポールのピノ1994年が飲めたのは本当に感激した。感謝!感謝!! オザミにはまだまだお宝ワインが豊富にある凄いビストロだ!! 田中支配人を中心にまとまっているチームワークが素晴らしいオザミスタッフ。 […]

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Déc

ロワールでのイケメン醸造家、ジュリアン・クルトワ−Julien Courtois

ロワール地方の小さな村、Soings en Sologne*ソワン・アン・ソローニュにイケメン醸造家がいると聞き、早速尋ねていきました!この土地は様々な植物や動物に囲まれていて、ドメーヌと自然のバランスを綺麗に保っています。 彼の名はJulien Courtois*ジュリアン・クルトワ。彼のお父さん、Claude*クロードさんも自然派ワインの世界では結構有名な醸造家!そんなお父さんにワインの全てを教わり、今では4.5haの畑を栽培しているジュリアン。彼のワインはブドウとテロワールが完璧に引き出されていて最高にピュア! 『畑の為ならなんでもやるし、なんでも出来ると思っている!』と見た目は穏やかなのにかなりのチャレンジャー!『私は健全で熟成度が高いブドウを探し求めています。濃縮したワインを造りたいので、なるべく収穫量を低くしています。ただ単にテロワールの特徴を強調したいのです。』 ジュリアンの畑には一切化学物質は使用されていません。しかも行う作業は全て手作業! 『自分の目でブドウを見て、自分の手で確かめ、手入れをしなければ健全なブドウは生まれません。ブドウの品質が一番重要なのですから!』 土壌の質はシレックスが混ざったケイ質土、もしくはシレックスが混ざった粘土質です。そして赤色のシレックスが沢山畑に落ちています。 醸造中、亜硫酸の添加は一切無し、全て自然酵母で醸造するという、ナチュラルな部分を主張するジュリアン。赤ワインは房から実を摘み取った後、ピジャージュをして、プレス機に掛けます。そして長い期間樽熟成をします。白ワインも、収穫後プレス機に直接掛け、アルコール発酵と熟成のため、樽内で寝かせておきます。 ゾゾ 04*Zozo 04 品種:ムニュ・ピノ 樹齢:40年 醸造: 36ヶ月間の樽熟成 収穫量:20hl/ha フラン・ド・ピエ 05*Franc de Pied 05 品種:ムニュ・ピノ・フラン・ド・ピエ 樹齢:30年 熟成:30ヶ月間の樽熟成 収穫量:10-15hl/ha エレマン・テール06*Element Terre 06 品種:ガメイ・ショドゥネイ 樹齢:38年 熟成:12ヶ月間の樽熟成 収穫量:25hl/ha 100% 06*100% 06 品種:ガメイ 樹齢:40年 熟成:12ヶ月間の樽熟成 収穫量:20hl/ha エスキス 05*Esquiss’ 05 品種:ムニュ・ピノ 樹齢:40年 熟成:30ヶ月間の樽熟成 収穫量:8-15hl/ha ジュリアンのラベルはキラキラしています。 特に、各ラベルデに華やかなデッサンが描かれているのが印象的です。 他にもまだ若いブドウ木がたくさん! ガスコンやコット、シャルドネやロマランタンなども植えてあります! 『私の目標は、これらのブドウを使ってもっと色々なキュべを造る事です!』期待しています!

25
Nov

Les Vins Nouveaux 2008 – 2008年の新たなワイン

Comme chaque année le Beaujolais nouveau c’est le 3ème jeudi du mois de novembre à Paris ou à Tokyo.Depuis 1 an ou 2 une nouvelle tendance pointe son nez. La fête des beaujolais nouveau c’est aussi l’occasion de déguster des vins nouveaux venus de toute la France… 毎年11月の第3週目の木曜日、パリにも東京にもボジョレー・ヌーボーの日がやってきます!フランスでは1年か2年前当たりから新しい傾向が現れています。ボジョレ・ヌーボーの日は、フランス全国で造られた新しいワインを試飲出来る大切な日でもあるのです! A la Cave des Papilles, j’ai dégusté […]

21
Nov

大自然の中、ピレネ山のふもとで醸造する大物、ドメーヌ・ゴビー − ルシヨン 

自然な景色が果てしなく広がる丘。顔を上げるとすぐそこにはピレネ山が堂々と聳えています。この大自然の中、標高200-300mで醸造しているのは自然派ワインの中でも最もミネラル感が高いワインを造っている Domaine Gauby*ドメーヌ・ゴビーです! 生まれて以来ずっとCalce*カルセの町で暮らしているGérald Gauby*ジェラルド・ゴビーさん。彼はこの土地が大好き。16歳の時初めて祖父と醸造をしてからブドウとワインの魅力に取り付かれてしまったジェラルド。今では誰もが認める芸術家なのである!彼のワインはとにかく繊細でミネラル!栽培も全てビオ・ビオディナミ栽培。ジェラルドは自然を愛し、自然を守りたいという意志が誰よりも強い。 『私の最大の悩みは、今後どう自然を守っていくことかです。自然が与えてくれたもののみでワインを造って行きたい。ブドウ畑には一切化学物質は使用しません。ブドウ木の堆肥も全てナチュラルです。(21種類以上の草と、年中溜めた雨の水を使って造ります)。この地区で最も美しくて有名な丘、La Muntada*ラ・ムンタダでの狩も全て禁止にしました。』 彼は45haのブドウ畑を栽培し、それ以外にも香草や様々な植物で埋まっている45haもの土地を所有しています。しかし最も自慢なのはやはりミネラル感に溢れているテロワールです! 『ここの土壌質は全てシストや粘土石灰質、泥土質です。時にはブルゴーニュよりミネラルと爽やかさが感じられるワインが出来上がります。しかも山と海から吹いてくる風はワインに繊細さや豊富さ、綺麗な酸味とバランスを与えてくれます。日当りも非常に良く、パワフル感を生み出してくれるのです。地区中に生えている数種類の木も、様々な襲撃からブドウ達を守ってくれています。私の畑は本当に恵まれている。』 しかし彼の畑で一番誇り高いのは、フィロキセラにも負けずに生き延びた、樹齢130年のブドウ木でしょう!この畑にはカリニャンを始め、何種類ものブドウ品種が植えてあります。今でもしっかりと美味しくて甘いブドウを生せています。 他にもグルナッシュ・グリが実っている丘は、東西南北全ての方向に太陽の日が当たるので、熟成度抜群なブドウが収穫できます。 ゴビーの醸造はもちろん全て自然方法です。補酸も補糖もなし、亜硫酸の添加もなし、自然酵母でのアルコール発酵。健全なブドウが収穫出来るからこそ可能なのです。全てナテュラルに出来上がったワインなので、ペーハーも低く、とてもピュア!長年保てる事が可能!しかもゴビーのワインは置いておけば置いておくほどアロマが発達して偉大なワインとなるでしょう! 『ルシヨンの夏は本当に毎年暑い!!しかし山風と海風が吹いているので、ブドウ木はめったに病気に罹らないのが特徴かな。けれども今年は夏中一滴も雨が降らなかった。1925年以来の酷い乾燥だった。ブドウ木が弱ってしまわぬように、21種類の草を混ぜた堆肥を、50トン以上撒いたんだ!』と参った顔で語るジェラルド。 『でもその分完璧に熟されたブドウが収穫できた!』と今度は嬉しそうに話す彼! これが21種類の草を混ぜた堆肥です。 今後の目標は?と聞いてみたところ、 『ルシヨンのワインは12世紀の頃とても評判が良かったんだ。王様たちは皆この地域のワインを飲んでいたんだ。何故だろう?と思い、その時代のワインを研究してみたら、略全種類が甘口ワインだったんだ。』 と奥の樽へと移動するジェラルド。 『この時代、ワインは人間の手を一切借りずに、自然と出来上がっていたんだ。私も同じ様に造ってみた。今はもう4年以上熟成しているが、まだ100g糖が残っている。早く完成するのが待ち遠しい。きっと凄いワインになるよ!』 との事。 私達も一口味見してみましたが、蕩けるほどの美味しさです!!ちょうど良い甘さとたっぷりのミネラル感が良い具合にマッチして、やはりゴビーでしか味わえない美味さです!『本物の甘口ワインは後味が甘いだけじゃダメなんだ。ミネラル感で終了しないと!本物のワインだってそうだ。アルコールよりフルーツとミネラルを強く感じなければいけない!』と熱く語ってくれました! ラ・ムンタダ・ルージュ*La Muntada Rouge 品種:グルナッシュ30%、カリニャン40%、ムルヴェードル10%、シラー20% 樹齢:グルナシュ 60年、カリニャン130年、ムルヴェードル30年、シラー30年 土壌:泥土・石灰質 収穫量:15 hl/ha 醸造:2-3週間タンクでの醸造 熟成:20ヶ月間の木樽熟成 パワフルだがエレガント、そして何といっても爽やか!とにかくアロマの豊富さが凄い(カカオ、スパイス、フルーツ、花・・)このワインはまさにテロワールに含まれているミネラルが最大に引き出されているキュべです! ヴィエイユ・ヴィーニュ・ルージュ*Vieilles Vignes Rouge 品種:グルナッシュ35%、カリニャン40%、ムルヴェードル15%、シラー20% 樹齢:グルナシュ 60年、カリニャン130年、ムルヴェードル30年、シラー30年 土壌:シスト・石灰質 収穫量:20 hl/ha 醸造:2-3週間タンクでの醸造 熟成:24ヶ月間の木樽熟成 口に含んだ瞬間、香草(タイム、ローズマリー)と赤フルーツの香りでいっぱいになるワインです。グルナッシュのタンニンがとてもリッチでまろやか!そしてミネラルとフレッシュ感で溢れている一品です! キャルシネール・ルージュ*Calcinaires Rouge 品種:グルナッシュ15%、カリニャン10%、ムルヴェードル25%、シラー50% 樹齢:グルナシュ 15年、カリニャン30年、ムルヴェードル20年、シラー15年 土壌:シスト・粘土石灰・石灰質 収穫量:25 hl/ha 醸造:2-3週間タンクでの醸造 熟成:10ヶ月間の木樽熟成 (20%)とタンク熟成 (80%) 『カルシネール』とは『Calcaire=カルケール=石灰』から付けた名前です。 […]

19
Nov

アルデッシュで見つけた自然派ワイン醸造家、ジェラルド・ウストリック、ル・マゼル

今回訪れた場所は、アルデッシュに在るValvignéres*ヴァルヴィニェールの村で自然派ワインを造っているGérald Oustric*ジェラルド・ウストリックさん、Gaec du Mazel*ガエック・デュ・マゼルです。 ちょうど今日はマセラッションも終了し、ヴァン・ドゥ・グット(フリーラン)を抜きとって残ったグラップ・アンティエール(除梗なしの房丸ごと)のブドウをプレス機に掛けている所でした。忙しいそうな時期に本当に申し訳ないです!けれども嫌な顔を一つもせず、逆に仕事場を見せれて嬉しそうなジェラルドさん! ここのプレス機は木で出来ており、昔風の仕組みとなっております。誰かがポンプを押すと、ブドウ達が徐々に潰れていき、ヴァン・ドゥ・プレス(プレス機にかけたブドウジュース)が出来上がるのです。そして流れてくる液体をパイプに通し、重力で地下にある輸送用タンクの中に溜めていきます。 『ワインをなるべく優しく大事に扱うには、この方法が一番なんだ』と。溜まったヴァン・ドゥ・プレスは、その後コンクリートタンクかステンレスタンクに移され、ゆっくりと熟成するのです。                    パイプは穴を通し、下の階に設置してあるタンクへと流れていきます 1983年、お父さん、ポールさんのブドウ園を引き継いだジェラルド。しかしこの時代、品質は関係なく、とりあえず量を増やそうという考えが広まっていました。この意見に抵抗を感じたジェラルドは、健全なブドウを育て、自然醸造方を身につけ始めました。ですが彼のブドウの殆どが協会組合へと売られてしまいます。そして何年もの月日が経ち、ジェラルドは運命的な出会いをします。自然派ワインの神様とも言えるマルセル・ラピエール氏と、ジャック・ネオポール氏に出会うのです。彼らの指導を受け、ジェラルドは協同組合にブドウを売ることを止め、1997年に自分のワイン、しかも畑から醸造まで全て自然に造り上げた初ヴィンテージを生み出したのです!当時はまだカーブは無かったのですが、2年後には自分の醸造所も建ち終り、今では30haものブドウ園を栽培しているのです! 彼の目標は、とにかくアロマと繊細さを引き出すこと。 ジェラルドのブドウは、ピジャージュを行わなくても、もうすでにブドウ内でアルコール発酵がスタートしているのです。繊細さを求め、2日間5℃でのマセラシオン・カルボニックを行います。ポンプは絶対しない(デリケートなアロマを残し、ブドウを潰さないため)、濾過もしなければフィルターにも掛けない、そして亜硫酸は頼まれる以外絶対に添加しない!というのが彼のモットー。 『私は各区画に存在する自然酵母を全て知っている。長年研究している間、2℃という低い気温でも成長する自然酵母を発見したんだ!』と真剣に話すジェラルド。 コンクリートタンクの中にはブドウが発酵中。この中は二酸化炭素でいっぱい!もし中に落ちてしまうと死んでしまう可能性が大!!ピジャージュの作業は命がけなんですね・・・! そして2008年の出来はどうでした?と尋ねると、 『今年の収穫期間は1ヶ月間も続いたんだ。今年は開花期の前にブドウ木がミルディウー(べと病)に罹ってしまった。そのせいでカリニャンとグルナッシュは全滅、カベルネ・ソヴィニョンも半分以上やられてしまった。そして何といっても今年は雨が多かった。この地区では1年当たり600mLの雨が降るのだけれど、今年はたったの6ヶ月でその倍雨が降ったからね。けれどもミストラル(海から来る風)のお陰で、ブドウは乾燥し、醸造しやすくなった。シラーとヴィオニエに関しては、結構良い収穫が出来たし(各30hL)、アルコール発酵も完璧に終了した。』 キュヴェ・ヴァン・ドゥ・ソワフ 07*Cuvée Vin de Soif 07 品種:グルナッシュ75%、シラー−カリニャン−カベルネ・ソヴィニョン25% 樹齢:25年 土壌:粘土石灰質 醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造 熟成: 2ヶ月間の木樽熟成 古くから伝わる自然派ワインの、ほっとする安心感が漂ってくる味わいです。 シャルボニエール*Charbonnières 品種:シャルドネ100% 樹齢:20-30年 土壌:粘土石灰質 醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造 熟成: 1年間のタンク熟成 アルコールと酸味のバランスがとても綺麗!ミネラルと柑橘類や花の香りが魅力的です! ミアス*Mias 品種:ヴィオニエ100% 樹齢:20年 土壌:粘土石灰質 醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造 熟成: 1年間のタンク熟成 とても繊細で柑橘類の味わいが口いっぱいに広がります! キュベ・ブリアン*Cuvée Briand 品種:グルナッシュ100% 樹齢:45-60年 土壌:粘土石灰質 醸造:6-12℃のステンレスタンクで醸造 熟成: 1年間のタンク熟成 フルーテーでフレッシュ!ジャムのような濃厚さと、ブラックベリーの甘さがこのワインの特徴です! キュベ・プラネット*Cuvée Planet 品種:カベルネ・ソヴィニョン100% […]

17
Nov

TERRA MADRE 2008 – SLOW FOOD * テラ・マドレ2008-スローフード

CARLO PETRINI PRONE LA DECROISSANCE * カルロ・ペトリーニ氏、減少を絶賛する « Il est criminel que les gouvernements aient réussi à trouver 2 000 milliards d’euros pour aider les banques alors qu’ils ne trouvent pas l’argent pour sortir des millions de personnes de la famine » Voici les premiers mots de Carlo Petrini dans son discourt d’ouverture. 『政府は銀行へと2兆ユーロもの資本援助をしている。しかし何千万人もの人を飢饉から助ける予算が無いなんて、それはあまりにも許しがたい。 』カルロ・ペトリーニ氏のスピーチはこのような言葉から開始した。 Le ton […]