23
Oct

Poupilleプピーユの凄いところ:                          長期の熟成後、飲み頃になって出荷する!! -no4

やっぱりボルドーというか、歴史とゆとりがある。 フィリップ自身も飲み頃でないワインを飲むのが好きではない。 熟成を長くとって、飲み頃にさしかかったところで出荷する。 だからボルドーワインでよく言われる、あと3年ぐらい待つと飲めるワインになるね、というのがプピーユではない。 出荷と同時に飲み頃にさしかかっている。 例えば、Poupilleでもっとも普通のCuvéeであるCh.Poupilleでは今販売しているのが2014年。 もうじき、2015年が出荷されるところである。 ★Chateau Poupille 2015 2015年はいかにもボルドーらしい気候だった。 太陽が強すぎこともなく、少なすぎることもなかった。 病気も少なく実に健全に熟した葡萄が多かった年。 色付き後の晴天が続き、暑過ぎない太陽でゆっくり熟したために、タンニンの質が細やかで上品に仕上がっている。 収量は45hl 葡萄の平均樹齢は20歳 殆どはメルロー品種、僅かに数%カベルネ・フランがあり。 色合いは深いルビー色で濃い目の色、外観を見ただけでもゆったり感がある。 香りは、まさによく熟したカシス。香りの中に涼しさも感じる。 色合いから想像した濃縮感はそのままゆったりした舌ざわり、タンニンが優しくて解け初めている感じ。 濃縮感の中にも爽やかな酸もキッチリとあり、タレルことがない。 飲み頃を迎えた典型的な良質ボルドーワインのスタイル。 素晴らしいバランス感覚、ウーン、美味しい!やっぱりボルドーだ。 その他に、    ★Château Poupille Côtes de Castillon ★Poupille Castillon ★Poupille Atypique(SO2無添加) がある。 (ラベル上の年代は現販売のものではない、参考のみ)

23
Oct

よきパパとしてのフィリップ・カリーユの一面に感心 -no3

今日は、フィリップと息子のピエールと食事した。 ピエールももう13歳になる。 子供ってチョット見てないと直ぐ大きくなっている。 ピエールの成長に驚いた。 よき後継者に育ってほしいい。 フィリップ親子は生肉のステーキ・タルタル、私はやっぱりPoupille 2008をステーキと合わせたかったので、entrecôte 脂ののったリブステーキを注文。 Poupille 2008は抜栓してから少しでドンドン風味が広がっていた。 正にカシスの風味、ゆったりした芳醇な果実味に、メルロー品種独特の肉々しさがでてきて、このentrecôteリブステーキにピッタリの相性だった。 フィリップのお父さんらしい態度にも感心。 私があまり見たことがないお父さんとしてのフィリップがいた。 偶然に隣の席にいたワインインポーターアメリカ人と話し、キッチリPoupilleを売り込んでいた。 即、息子に、『英語を確りと勉強しておくように』と諭していた。   

23
Oct

POUPILLE プピーユのPhilippe Carrilleの進化 -no2

(ボルドー、カスティヨン) ワイン造りを始めて33年の歳月が過ぎた。 18歳ではじめて、あのヤンチャなフィリップも51歳になった。 私が初めてフィリップに会ったのは、1992年だった。 まだ、自然派だとか、ビオだとかの言葉さえあまり聞かなかった時代の話し。 フィリップがまだ25歳、7年目頃だった。美味しいワインを造る為に、全身全霊をかけてガムシャラに 動き周っていた。 美味しくするために、何が必要か、血眼になって吸収していた時代だった。 7年目にして、既にベルギーで強烈な評価をもらっており、当時、ポスト・グランクリュ・ワインの一つ として濃厚なワイン愛好家の世界ではシンデレラ・ワインのような存在だった。 当時のボルドーワインの熱狂的なワイン愛好家の国はベルギーだった。 ベルギーのブラインド・テースティングで凄い評価をされていたのである。 2008年に正式にビオ協会に登録。それまでも殆どビオ栽培をやっていた。 それ以来、地球環境の保護栽培に熱烈な活動をしている。 例えば、Côte de Castillonカスティヨンの農家はすべてビオにすべきだ、という積極的な運動 をしている。 今では、25%がビオ栽培に転向している。   3年連続で天からメッセージをもらっているフィリップ 16年、17年、18年と3年連続の天候不良で極端に収穫量が少ない。 33年間の歴史の中で、フィリップにとって初めての試練の年が続きている。 自然状況の中で穫量が少なかっただけに、品質は素晴らしい状態になっているのが救われる。 でも3年連続という自分の力ではどうにもならないことが、目の前に壁としてやって来ている。 この試練をどう乗り越えていくか、フィリップの人間として成長・進化の絶好のチャンスの時を 迎えている。

23
Oct

やっぱりボルドー!右岸のメルローが熟して溶けだした          柔らかな美味しさ!! -no1

いいな! このバランス。ボルドーが何世紀にも渡って世界中から愛されている事実。 粘土と石灰石の微妙な混じり具合とロッシュ・メールと呼ばれる元海底だった時代の地下にある 岩盤まで土壌の深さによって違うスタイルのワインになる。 ここカスティヨンの土壌はサンテミリオンから続く土壌構成になっている。 特にカスティヨンの高台はサンテミリオンの銘醸を醸す土壌構成に似ている。 Poupilleプピーユのあるテロワールはサンテミリオンの高台から続くいていて同質のもの。 メルロー品種が最もバランスよく熟すミクロクリマを備えている。 やっぱり、ボルドー! ボルドーを満喫!!

23
Oct

オフィスのアペロ タイム

Prieuré Saint Christophe Mondeuse Tradition 2003 カーヴを開けて最初に手につかんだワインがこれだった。 Savoieサヴォワのレジェンド、ミッシェル・グリザールさんのモンドゥーズ。 大丈夫かなー、と思いつつ開けた。 最初やや熱に接したかな、という印象がありましたが、時間が経つとグングン蘇ってきました。 ミネラル感が全面にグングン出てきました。 明確な果実味とスカットした酸がミネラルと重なってまだ若く感じるほどだった。 サヴォワの山の景色が脳裏に浮かんできた。 山の下は雪があって寒かったのに、テラス状のモンドゥーズの畑はTシャツで大丈夫だった。 こちらは冬のコートを着ていたのに、ミッシェルさんはTシャツだった。 特殊なミクロ・クリマを備えて特別なテロワール。 イヤー、驚いた。最高のモンドゥーズだろう。    

22
Oct

よろずやツアー打ち上げ、Parisの超人気ビストロCoinstot Vinoで

  南仏ニースで始まったこのツアーも最終地、パリまで皆無事にたどり着いた。 飲んで、食べての一週間弱の旅、一般の飲んべさん達が、江戸下町の酒屋さんとやって来てしまう。 そんな時代がやって来た。   一般普通の人達がフランスで起きているワイン事情、無名で本当に美味しいワインが佳き素朴な人達によって造られている現場を見にやって来る。 醸造家の生き方、人柄にふれたり、エモーションが伝わってきたり、そして美しい景観、畑、そんなところで育った葡萄のワインが、遠く東京までやってきて自分達が飲んでいる。 地球を大切にしながら自然と共に生きている人達の瞳、顔は大都会の人達にはあまり見られなくなった表情がある。 彼らと触れながら、ワインを飲みながら、色々感じるところがある旅だったと思います。 東京にかえっても、造り手の顔、葡萄園の景観を思い出しながらワインを飲むことで、都会に欠けているものを補うことができると思う。 そして、そんなワイン達を提供するフランスの現場にも触れて頂きました。楽しかったです。 皆さま、お疲れさまでした。   

22
Oct

濃縮感あって美味しいワインは、これからの季節に                    超大切!!

ラングドック地方のグラン・ヴァン、アルキエ醸造のLes Bastides D’Alquiere ラングドックに初めてシラーを植えたジャン・ミッシェル・アルキエのお祖父さん。 ラングドック最古の古木シラー品種! 南仏きっての銘醸地区Faugèresフォジェール。 独特な涼しいミネラル感をもたらしてくれるシスト土壌。 ゆったりとした大き目のワイングラスで、くゆらせて飲みたい。 豊満なボリューム感、旨み、それをシスト土壌のミネラルからくる涼しさでしめてくれている。 なんというバランスだ!! 美味しい赤身の牛ステーキに合わせたい!!    

12
Oct

ESPOAよろずや とその飲んべチーム、Richeaume     リショームを訪問 –no3

今日はあの世界遺産のサント・ヴィクトワール山が恥ずかしがって隠れんぼしていた。 写真をとる時だけチョット顔をだしてくれました。 今年、シルヴァンが1月に日本に来てくれたお返しに、10月は皆がRicheaumeを訪問。   外は雨が降ったりやんだりで、葡萄園を歩けず。その代わりにゆっくりと蔵の中を見学、試飲。 18年産、今、醸造中の、発酵前のジュース、発酵が始まって間もない半ワインを試飲。    ここリショーム醸造の敷地には、ローマ時代に村があって、ここでワイン造りも行われていた 遺跡がある。 建物の土台の遺跡の中からバッカスの顔の焼き物が出てきたとのこと。    そして、最後にローマ時代の遺跡後に建てたテースティング部屋で、テーブルを囲んだ。   

12
Oct

ESPOAよろずや・RICHEAUME ストーリー                          2018年、東京・神田~プロヴァンス  –no2

2018年1月 東京・神田でのリショームワイン会にて このメンバー全員が今回2018年10月にフランスへやって来た。 2018年10月 エスポア・よろずやツアー、プロヴァンスのRicheaumeにて

12
Oct

ESPOAよろずや・RICHEAUME ストーリー                     2018年1月~10月 -no1

今年2018年一月、リショーム醸造のSylvainシルヴァンは日本に行った。 東京神田の純日本風居酒屋でリショームのワイン会を開催。 シルヴァンにとって初めての日本だった。   シルヴァン、見るもの、食べるものすべて初めてのものばかりだった。 居酒屋料理はリショームのワインに完璧に馴染んでいた。   醸造家が自分のワインが、日本でどんな風に飲まれているのか、知ることは大切なこと。 また、実際に現地で日本食と自分のワインを合わせてみることも大切なこと。 この一月の時に、10月のフランス行きの約束をした人が多い。  

12
Oct

ニースの最高のビストロ La Part des Anges                    ラ・パール・デ・ザンジュ –no2

La Part des Angesラパール・デ・ザンジュで飲んだ飛びっきり美味しいワイン。 全部で何本飲んだか記憶がない。 最後は、店にいたお客さん達と一緒に飲み始めたので、全部で何本飲んだか記憶がない。 この3本をここで飲めたのは嬉しい。 1-南ローヌの若手セバスティアン・シャティオン   ラングロールのTAVELが好きで好きで、TAVELを逆にしてLEVATにした。 2-真ん中のKM31   Yoyoのワインはブラインドテースティングで出てきた。   このシスト土壌のミネラル感は、絶対に外さない。   珍しくバッチリ当てました。 3-右のオヴェルニュ地方のトビッキリ美味しいワイン。Maupertuis NEYROU-PLAGE   葡萄園がまるっきり海の浜のような砂質土壌。どこまでも繊細さワインができる。

11
Oct

葡萄園を歩き、一緒に食事、造り手と飲み手がホワッ                    とした時空を過ごす –no5

(浜松市ESPOAゴトーとお客さん)   葡萄園と葡萄園の中間にサント・ヴィクトワール山が美しく見える特別な場所にピクニックができる石のテーブルがある。 この場所がまさにパワースポット。何時間でもここにいたくなってしまう特別な場所。 お父さんがメディテーションする為に造った穴がある。中に入ると真ん丸の穴からサント・ヴィクトワール山が見える。    リショーム醸造のある場所は2000年前ローマ人がここでワインを造っていた形跡あった。 その上に、蔵が建てられている。 その中庭で、心地よい日差しを浴びながらのピクニック。暖かい空気が漂っていて気持ちが良い。   考古学、ローマ時代の法律などの研究者だったお父さんのヘニングさん。 ローマ法王が住んだことがあるプロヴァンスの地には古文書が残っている。 その研究の為にエクサン・プロヴァンス大学にやってきて、このローマ人の遺跡の後に住みついてしまったロマンな人。 2000年前から人々がずっと夢を追い続けた場所を今、このSylvainシルヴァンが引き継いだ。   

11
Oct

まだ収穫中のリショーム、発酵槽で仕込んだばかりの          葡萄ジュースを試飲 –no4

この収穫の時期に丁度来れたチャンス!発酵直前のジュースをテースティングできるなんて凄いこと。 シルヴァンの葡萄はビオ栽培、発酵も自然酵母のみ、つまり酸化防止剤を醸造中に入れる ことはない。 だから、安心しいて発酵前のジュースでもテースティングできる。 あまりにもの甘さ、美味しさに一同驚きの声がでる。 収穫後、除梗して発酵タンクに入れて、温度を低くして2,3日このまま発酵が始まらない状態で 置いておく。 発酵前のマセラッションである。 その状態でタンクの下にたまっていたジュースを試飲した。 甘い果実の濃縮感と爽やかな酸に驚く。     

11
Oct

浜松市のマダム・ロゼことESPOAゴトーの後藤Akikoさんとやって来た -no3

ロゼと云えばプロヴァンス。 日本でロゼを売らしたら、Akikoさんの右にでる人はいない。 アキコさんが最も似合う蔵・地方はリショーム醸造であり、プロヴァンス地方である。 アキコさん自身も今回のツアーで最も来たかったところが、このリショーム醸造だった。 日本でこのリショーム醸造のロゼを一番売っている人でもある。 過去3年間、天候不良で生産量が低く、このロゼをあまり生産できてなかったので、十分な量を日本に輸入されていなかった。 すべて予約だけで売れきれていたワインである。 今年2018年は久々に十分な量が収穫できた。 十分な量のロゼが日本に輸入されるだろう。 喜んでいるアキコさんとお客さん達!!    

11
Oct

パワースポットのサント・ヴィクトワール山の麓に葡萄園Richeaumeリショーム醸造 -no2

こんなに美しい景観の中で育った葡萄達も幸せだ。 この景色に惚れ込んだのは、ドイツ人のシルヴァンSylvainのお父さんHenningヘニングだった。 歴史学の研究者だったヘニングさんはエクサン・プロヴァンス大学に教えに来ていた。 ある時、この山の麓の農家が売りに出たのを知って、見に来た。 一瞬にしてヘニングは決断した。 『私の残りの人生はここだ!』 1972年だった。 最初からBio栽培を実行。 標高300mという高さ。昼夜の温度差があって葡萄が酸を残しながら熟成していくミクロクリマを備えている。 そしてミストラル風が強く乾燥して病原菌が極端に少ない。自然栽培がやりやすい。    

11
Oct

マルセイユMarseilleと云えばBistro Buvards                    ビストロ・ビュヴァール

マルセイユでいち早く自然派ワインに取り組んだフレッド。マルセイユ港の近所。 美味しく食べられて、トビッキリ美味しいワインを揃えている。 こんな貴重なマグナムがありました。 Marcel Lapierre 2005 老舗ならではの在庫です。フレッドが大事にとっておいたのでしょう。 酔った勢いで開けさせてしまった。 ホントに感激しました。 Merci Fred !! Et Merci Marcel .     

5
Oct

パカレのほんわりした複雑味のある風味は、                    色んな自生酵母たちの合作である -no2

畑で育った酵母菌達を自生酵母と呼んでいる。 その畑のミクロクリマ微気象、そこにある土壌構成の環境が好きな酵母菌達が集まってくる。 30種類ほどある自生酵母達の種類構成は、それぞれの畑の環境によって違う。 そこに畑ごとのオリジナリテー(特徴)が出てくる由来はそこにある。   それぞれの発酵槽には畑別の葡萄とその同級生である酵母菌達がはいっている。 物凄いエネルギーで発酵活動が行われている。 自生酵母達が働きやすいように、SO2(酸化防止剤)をいれない。入れると弱ったり死んでしまう ものがあるからである。   また、Nuits Saint-Georgesニュイ・サンジョルジュの畑から収穫された葡萄が到着した。 先程、葡萄園で収穫を立ち会った葡萄達だった。 パカレ醸造では蔵全体に冷房がはいっている。しばらくここに置いて葡萄の温度が下がってから 発酵槽に入れる。 ミレジム2018年が楽しみだ。  

5
Oct

ブルゴーニュ・Pinotの探究者Philippe Pacalet                    18年の葡萄と目に見えない酵母菌達 –no1

18年は1947年以来の記録的な猛暑が続いた。春の開花が遅かったので、葡萄熟成は猛暑だけでは早まらない。 今年は、酸の急激な減少には特別な注意をしなければならなかった。 何故?自然酵母で発酵させる場合、リンゴ酸は大変重要である、とフィリップはいう。 フィリップ、今年は収穫する畑の順序を特に気をつけて調整して、ほぼ狙った理想的な葡萄を収穫 できたとのこと。 この葡萄達には、畑で過ごした、この一年の湿気、熱、風、水、ミクロクリマ、そして畑のミネラルの すべてが記憶されている。 同じく、葡萄に皮には、同じ環境で育った仲間の酵母菌達がついている。 この自然酵母菌達は約30種類ほどの仲間がいる。 低アルコールを造る特殊な酵母菌達がいたり、高アルコールになって働いて最後の糖分をアルコールに変える専門の酵母菌達もいる。 それぞれの酵母菌達がバトンタッチしながら働いて(発酵)果汁をワインに変えてくれる。 特に、低アルコール時に働いてくれる酵母菌達が豊かな、そのテロワール独特の香り風味をワインに転写してくれる。 目には見えないけど、このフィリップの蔵の中には天文学的数値の酵母菌達が働いてくれている。 葡萄と酵母菌達は同じ環境(畑)で育った同級生である。その環境の記憶がワインに転写されて、 その畑のテロワールの特徴になる。 だからこそ、そこで育った自生酵母で発酵させることが大切なのである。 人工的に他の研究所・工場で作られた人工酵母菌では、その畑の記憶がない。記憶がないものを ワインに転写することはできない。つまり、ワインにテロワールが表現されていないのである。 だたら本物のワインを造る醸造家は、この自生酵母を大切に畑で育てているのである。 フィリップはジュル・ショーヴェ博士と自然酵母の研究をやって論文を発表している。