1
Oct

ワインを造る為に生まれてきたドミニック・ドゥラン -no3

1955年、ブルギニョンの女性シモンヌさんが出産の為、Hospice de Beaune オスピス・ド・ボーヌに入院。 生まれたのがドミニックだった。 当時のオスピス・ド・ボーヌはまだ病院として使われていた。 ブルゴーニュの中心ボーヌのオスピス・ド・ボーヌで生を享けるとは、生まれた時からワインを造る 運命を持っていた。 ドミニックは云う 『何故だかわからないけど、私は小さい時からワイン造りをやると決めていた。』 今日は、ドミニックのお母さん、90歳のシモンヌさんに初めて会った。 収穫期の昼食に収穫人にまじって一緒に食べていた。 まだ、まだ元気で、話しかけると、素早く返答してくる。 ドミニックのワインの消費者の一人でもある。 お母さんを大切にしているドミニックの姿があった。   

1
Oct

La 29ème Vendange de Dominique Derain 2018 -no2

29年目の収穫のドミニック・ドラン。樽造り屋で5年修業、10年の醸造元での修業を経て、 1988年に葡萄園を買った。 最初の収穫は89年。最初から自然栽培。ブルゴーニュではヴィオディナミ農法のレジェンド。 気さくな性格なので、多くの若手醸造家が集まってくる。ここから羽ばたいた醸造家が多い。               

28
Sep

ブルゴーニュの神髄の表現に進化を続ける                Philippe Pacaletの18年収穫

フィリップ・パカレが無事に2018年の収穫を終えました。 稀にみる高品質の葡萄が収穫された。腐ったり、傷んだ葡萄が皆無。 選果する必要がない収穫だった。 品質と共に収穫量の方も満足のいくものでした。 フィリップは本来、あまり太陽の強い年は好きではない。 何故?ピノの果実味が濃縮し過ぎるとブルゴーニュの独特のテロワールが覆われてしまうこと になるから。 プリューレ・ロック時代から数えるともう28年間もブルゴーニュ・テロワールと関わって来た。 テロワールは不動ですが、気候事情はめまぐるしく変化している。 できる葡萄も毎年著しく違う。 ますます、醸造家の腕が問われる時代になってきた。 猛暑の日々が多かった18年、さあ、熟練の域に入ってきたフィリップがどう料理するか、楽しみだ。   

28
Sep

パリの和食レストラン Kanadé で Marc Pesnot                   マーク・ペノ

寿司シェフYujiro ユウジロウさんとJulienジュリアンのベストなコンビ。 デザイナー・アーティストから料理人になった感性豊かなユウジロウさん。 超人気ビストロを仕切っていたサーヴィスのプロ、ジュリアン。この二人の名コンビの新進気鋭の店Kanadé 「奏で」。 フランスの田舎に出張に出ていて、パリに帰ってきたら食べたいと思っていたものが揃っている。 どんな料理もとっても美味しい!  デザートも甘味を抑えあっさりしている。 その上、ジュリアンの心地よいサーヴィスでホットする。 そして、あのMarc Pesnotマーク・ペノのワインが飲める。 私にとっては、和食に自然なワイン、心地よい空間、こんな幸せな店はない。   

28
Sep

C’est le Temps d’Apéro! アペロの時間ですよ!           Pot d’Anne ポ・ダンヌ

CPV Paris オフィスでは、仕事が終わる頃になると、誰からともなく“Apéroタイム”の言葉が 聞こえてくる。 今日はこの二人、Kisho, Mihoとともに。 ★Pot d’Anne ポ・ダンヌ★ ラングドックPic St Loupピック・サンルーにあるBeauthoreyボートレイ醸造とAnne Paillet アンヌ・パイエさんとのコラボ。 ボートレイのサンソー品種をAnne Pailletアンヌ・パイェさんが醸したワイン。 50%セミ・マセラッション・カルボヌック醸造、50%除梗のトラディション醸造。 フルーツの爆発!果実味タップリでありながらサンソー品種独特の軽やかさ心地よい! グイグイ体に入っていく危険なワイン!! 女性的なやさしいニュアンスで、気さくで、陽気で、人懐っこい、誰からも愛されるアンヌの性格 そのもの!     

28
Sep

これ以上のパリは存在しないモンマルトルの丘にあるGrand 8グラン・ユイットゥにて

パリの全貌を見渡すマジックな場所、モンマルトルの丘で、トビッキリ美味しい料理とワインを、最高の仲間とやる幸せな夕べ。 その夜は、CPVの大阪スタッフ石川君夫妻が日本からやって来た。 ほぼ偶然に同時にその夜パリに来ていた自然派ワインを日本で紹介してくれている同志のメンバーと共に大好きなビストロ・グラン・ユイットにやって来た。 人生、美味しいものを、志が近い人達と一緒に飲み食べするひと時は最高だ。 店主のエミリーさんが薦めるワインと気合の入ったビストロ料理、なんて幸せなんだろう。 必ず魚介類メニューがあるのが嬉しい。クトーと呼ばれる長い貝のワイン蒸しに、私の大好きなValetteヴァレットのシャルドネは、もういきなりノックダウン。   ★Domaine Geschickt ドメーヌ・ゲシクト★ 白身魚にアルザスのGeshicktゲーシクト醸造のPhenixフェニックス 、ピノ・グリ品種を一か月 マセラッションにたもの。 ピュアーな果実味、キレイな酸、上品な舌触り、真っ直ぐなミネラル感、白身魚にバッチリでした。 ★Jean-Claude Lapalu ジャンクロード・ラパリュ★ そして、我らの友ジャンクロード・ラパリュが醸すガメー品種のTentationタンタシオンは 牛肉ステーキに合わせた。 食べた後は、モンマルトルの丘の上からパリの夜景を楽しめる。最高!!   

28
Sep

この夏、飲んだ最高のアペリティフ L’Ecume レキュム、 ビストロGrand 8にて

過ぎたこの夏に飲んだアペロで、ずっと記憶に残るワイン。 Sextantセクスタン醸造ジュリアン・アルタベールが造ったロゼ・微発泡ワイン。 ジュリアンの冗談めいた発想でできた組み合わせピノ・ノワールとアリゴテ品種で醸されたワイン。 アリゴテのキリットした酸、ほのかなピノ果実味、石灰質の潮っぽい旨味、胃は活発に動きだした。 流石のEmilieエミリーのお勧めアペロ! パリの象徴のモンマルトルの丘にあるBistro Grand 8グラン・ユイットゥにて。   

28
Sep

美しい丘 Cote du Py コート・デュ・ピィの魅力               (ボジョレ・モルゴン村)

元火山だった山も歳月が過ぎて風化してなだらかな丘になって我々にトビッキリ美味しいワインを プレゼントしてくれる。 360度の視界が開けている。ボジョレ中を見渡せる。遠くはアルプス山脈のモンブランも見える。   頂上には十字架が建てられている。あのマルセル・ラピエールもこよなく愛した丘である。   南はリヨン山、コート・ド・ブルイィ、反対側にはモルゴン村、その奥にフルーリの丘も見える。    土壌が他とは全く違う。つまり花崗岩ではなく火山岩が風化してできた黒い硬い石地元の人は シスト・ブルーと呼んでいる。 ボルカニット・グリという4億年前の岩石で覆われている。これが特別な風味、ミネラルをワインに 与えてくれる。 私は、試飲、試飲の連続で疲れた時は、ここに来て一休みして、地場のエネルギーを吸収すること にしている。 この丘は心地よい。物凄いエネルギーを感じる。日本ならきっと神社が建てられているだろう。   

26
Sep

レミ・デュフェイトルの2018年ヌーヴォーは? -no2

何故か、レミーは、ヌーヴォーを大変に気合を入れて造っている。 繊細なスタイルにする為に、砂質土壌の深いところの区画の50歳の葡萄木を使っている。 そして、発酵槽は、高級なトロンコニック型の大樽を使用している。 ★ヌーヴォー2018年を利く★ レミーのヌーヴォー用の畑、土壌、造りは凄い。どんなに太陽が強い年でも、濃縮の年でも、女性的な柔らかいタッチの果実味に仕上げてしまう。これには驚くばかり。ラパリュでも17年は結構、ボリューム感のあるヌーヴォーだった。 レミーそれは、いつもと変わらず、やさしいスタイルだった。 18年は、まだ発酵中なのでハッキリした事は言えないが、かなりやさしい女性的なスタイルになりそうだった。 体が疲れている人、あまり飲めないけど、チョットだけ飲みたい人、レミーのヌーヴォーをお勧めです。 レミーの内面が液体に表現されているやさしさがあります。   

26
Sep

レミ・デュフェイトル Rémi Dufaitre -no1

ブルイィの蔵元、天才的なヒラメキの持ち主   この収穫の時期、最も連絡とれない醸造家の一人。抜き打ち来ても殆どいない。 情報集めるのが最も難しい醸造家である。 ボジョレ滞在最終日に何とか連絡がついた。 収穫は、20名程で9月3日から13日に行われた。 収穫期は若い収穫人を醸造所内の施設で寝泊まり、食事もだしている。 料理人も雇っている。超忙しく収穫を管理している。 収穫現場はフローランスが担当。醸造所現場は幼い頃からの親友が担当。 レミーは全体を皆ながら指示をだしている。すぐどこかに消えてしまう。捕まらない。 強面の風貌とは別に、内面はナイ―ヴな繊細な精神の待ち主。 だからこそ、逆の強面の姿勢を崩さない。 レミーの心の支えになっている人がいる。毎日,逢っている。どうしても逢えない日は 電話ではなしている。 モルゴン村のジャン・フォワラールである。 小さい頃、両親を亡くしたレミーにとって心のお父さんである。 そして、心のお兄さんのような存在は、近所に住むジャンクロード・ラパリュである。 頻繁に行き来している仲である。 この二人はワイン造りに関しても、人生上の問題にしても大きな影響をレミーに残している。 彼らといる時のレミーの顔つきが全く違う。 どんな年でもこの顔のようなやさしいワインに仕上げてしまうヒラメキを持っている。   

26
Sep

Leonis レオニス醸造元、                     ラファエル・シャンピエ18年の収穫 -no2

   ラファエルもラパリュで研修した。ラパリュのワインの中でも、繊細なスタイルのワインが好きだった。 やさしい果実味と酸、そして静かに伸びてくるミネラル感のスタイルが好きだった。 ★Raphael Champierラファエル・シャンピエール18年産ヌーヴォーは★ ラファエルにとって18年は、自分にとって理想的な熟度で収穫できた。 9月の初期の早目に酸がキッチリ残っている状態で収穫。 奥さんのクリステルさんは元写真家、繊細な感性の持ち主。 やはり繊細なスタイルのワインが大好きだ。 ラファエルにとって、奥さんに“美味しい”と言ってもらえるワイン造りを目指している。 今年は自分も自信をもって奥さんに喜んでもらえるワインができそうだ。 特に、ヌーヴォーは11.5から12度のアルコール度数になるだろう。 それはもう、ジュースのようにグイグイ体に入ってしまうワインになりそう。   収穫からずっと僅かな睡眠で頑張ってきたラファエル、チョット疲れ気味だった。 でも、トビッキリ美味しいワインをができて嬉しそうだった。 日本ではまだ、あまり知られていない。 新しいヌーヴォーでグイグイ入るタイプを探している人へお勧めです!  

26
Sep

静かに醸すLeonis レオニス醸造元の               Raphael Champier ラファエル・シャンピエ -no1

ラファエルは醸造家の家系に生まれた。何と14人兄弟の11番目。 小さい頃からワイン造りをしたかった。最終的に尊敬するジャンクロード・ラパリュ醸造にて研修をした。 ラパリュのところに集まる醸造家志望の若者達の一人だった。 無口で控えめなラファエルは目立たない存在だった。 でも、内に秘める意志の強さがあった。仲間達よりいち早く独立したのがラファエルだった。 ラファエル・シャンピエールの初リリース2011年、そして15年に家系の畑も引き継いで醸造所を モルゴンに移して、正式に会社名をLeonisレオニス醸造元と命名して再構築した。   畑も7ヘクタールとなった。ここの特筆すべきは、すべて70歳以上、中には100歳を超える 古木もある。 繊細なタッチの理由はそこにもある。 そして、もう一つ、花崗岩が風化して砂状になった層が厚いこと。その下に花崗岩版がある。 水捌けはよく、古木の根っ子は地下の花崗岩版まで入りこんでいる だから、繊細な上に、ミネラル感もビシッときいている。  

26
Sep

Séléné, Domaine Sylvère Trichard                          ドメーヌ・シルヴェール・トリシャールのヌーヴォーは?

収穫は9月1日に始めて、6日に終了した。 晴天の中、朝の涼しい内に収穫。 完璧な状態の葡萄が発酵槽に入れられた。 葡萄の熟度と酸のバランスが理想的だった。 軽く、優しくて、果実味とフレッシュな酸のバランスが絶妙なスタイルになるだろう。 ヌーヴォー用の発酵槽はセミ・マセラッション・カルボヌック醸造中。 シルヴェールは発酵槽に葡萄をいれたら、基本的に一切さわらない。 煎じ茶、お茶のように優しく皮の色素、内容を引き出す手法をとっている。   Sélénéセレネ醸造の優しく軽快なタッチは、ここの土壌からくるものもあり。 ここでは、花崗岩は少なく、砂状の層が深く、中に石英石などが混じった特使な土壌。 水捌けが極端によいここの砂状は、優しい女性的なタッチのワインに仕上げやすい。   2018年はシルヴェール自身が最も好きなタイプのヌーヴォーになるだろう。 軽快で、飲みやすく、心地よく、一本があっという間になくなる瞬飲ヌーヴォーとなるでしょう。  

26
Sep

久々の肉体労働、マールが入ったケースを圧搾機まで               運ぶ作業 -no3

セレネ醸造のシルヴェールは今日、デキューヴェゾンの日、マールを出して圧搾機にかける日。 今年から投資して買ったベルトコンベアーつき搬入機(マールを圧搾機に搬入する)の 初試運転だった。 よくあることだけど、うまく作動ぜず、人間の手で発酵槽から圧搾機まで運び入れなければ ならなくなった。 当然、人手不足、ドンドンマールが発酵槽から出てくる。 このままにしていく訳にはいかない。 皆、私の顔を見る。 了解。そんな訳で手伝うことになった。 20キロほどあるマールが入ったケースを圧搾機まで運ぶ作業を2時間程手伝うことになった。 チョット、運動不足だったので丁度良かった。それにしても、結構なハードな作業だった。 左腕の筋肉が限界に近かった。最後の持ち上げる動作が厳しかった。 それでも汗を流して働くと気持ちがいいものだ。      作業機械の故障は醸造中に結構頻繁におきること、メカニックの修理技術も醸造家には必要なこと。 汗を流した後の皆でやる一杯、チーズに生ハム、ソーセ-ジ、この瞬間がたまらない。 SELENEセレネ醸造の18産には、2時間だけだけど私の汗の労働がはいってます。    美しい夕焼けを見ながらの一杯は最高。気持ち良かった。急場をしのいだシルヴェールも一安心。 頑張った奥さんを抱擁。  

26
Sep

自分が飲みたいワインを造るシルヴェール、軽快で透明感のあるワインが大好き -no2

  軽快な中にも多くのものが含んでいる。色が薄かったり軽いからといって、内容が薄いと思うのは 間違えである。 色の濃淡は、ワインの最も大切な内容とは別問題である。 特にミネラルからくる大切な旨味は色の濃淡とは全く関係がない。 シルヴェールのワインはこのミネラル感がスーッと長く伸びてくる。 果実味が強すぎるとミネラルが隠れてしま。この調和はなかなか難しい。   Parisの主だったワインビストロでも人気ワインの一つになっている。 今。通の人達の好みは、パリでも、世界中でこのスタイルがウケている。 理由は?、世界中の先端の料理は、無駄なものを減らして素材の繊細な味覚を大切に表現する 料理が増えている。 勿論、日本の和食はまさにこの域の技。 そんな料理に合わせるには、このスタイルがピッタリなのである。