26
Oct

Mi-Figue Mi-Raisin

36 / 38 rue Delambre 75014 Paris Tel : 01 43 20 12 06 Fax : 01 43 20 12 06 Mail : mifigue.miraisin@orange.fr ワインだけではなく、懐かしいアーティストのCDや、自然の音が編集されたCDまで楽しめます!

20
Oct

“足る”を知る醸造家 ブノワ・クーロ BENOIT COURAULT 09収穫

足る を知る、アンジュの自然児ブノワ ブノワは深いところで人生の大切な部分を理解している。生き方そのものが自然で無理がない。生きる上で無駄なものは省いて、最低限必要なものだけを大切に生きている。7ヘクタール弱の葡萄園の片隅に小さな小屋を建てて夫婦と子供の3人暮らしだ。最初はテントでの生活だった。でも本当に暖かく余裕の生活をしているのを感じる。深いところで“足る”を知っているのだろう。お金に目がくらんで右往左往している昨今の世上とは正反対の人生をいくブノワだ。今、若い人ほど生き方と環境には敏感だ。 そんなブノワの生き方に共感を抱く人達が集まってくる。まさに、今、マネー・ゲームで成功・墜落を繰り返している欲と権謀の金銭的、物質的なエゴの塊の世界とは無縁の世界だ。 こんな若者達がいる事だけでもホットする思いだ!そんなブノワが最も自由で贅沢な生活をしているのではないかと思う。 07、08年とベト病の大発生で収穫量が極端に少なかった。でもブノワは動じない。自分の畑には野菜も動物も飼っている、自給自足がほぼ可能だ。ブノワのワインは金メダル、パーカー・ポイント、どこかの有名ソムリエが評価、などという飾り文句はいらない。本当に貴重で、自然で、美味しく、エネルギーが詰まったワインだ。 ワイン造りを初めて最高の品質!2009年

20
Oct

元気溌剌カトリーヌのドメーヌ・ブルトン収穫09BRETON

いつも元気で溌剌しているカトリーヌ、そんなイメージがワインにもある。元気印のブルトンの収穫だ! カトリーヌは自然派を支える中心的人物だ! カトリーヌは自然派最大の組織的試飲会ディーヴ・ブテイユを最初に企画・実行した重要人物だ。約10年前、親友の女性ワインジャーナリスト、シルヴィー・オジュロと一緒に企画した。 最初は2月のロワールワイン見本市の時にオフ・試飲会として20名ぐらいの自然派醸造家を集めて楽しみながら情報交換会も兼ねて始めたのが最初だ。今は自然派最大のイベントになっている。最初は内輪的な会だった。 このイベントのお陰で自然派ワイン全体の品質が向上した。 何故ならこの会には自然派の重鎮から新人まで幅広く集まってくる。 それまで孤立していた醸造家たちが、この機に多くの醸造上の問題点などの情報交換ができたからだ。自然派ワインから還元臭が消えたり、限りなくクリアになってきたのはこのお陰だ。 ある意味で癖のある自然派の人達が、これだけ多く集まったのは、多くの人から愛されているカトリーヌの持つ明るさと人徳パワーだ! 活気と笑顔が絶えない ブルトンの収穫には多くの熱狂的ファンが集まってくる。元パイロット、映画業界人、アメリカのボストンから女性ソムリエ、薬剤師、ブルターニュのワイン屋などフランス中、世界中からやってくる。 一年の大切な収穫の時期を大切な人達と喜びを分かち合いながらひと房ひと房を心をこめて収穫していく。 ブルトン・カベルネ・フラン09収穫レポート

5
Oct

日本初登場!自然派の秘蔵っ子・クリストフ・パカレ・ヌーヴォー

ヌーヴォー市場日本初リリ-ス 参戦!クリストフ・パカレ!! マルセル・ラピーエルを叔父に持ち、天才フィリップ・パカレが従兄弟であるという自然派の秘蔵っ子だ!しかもフィリップとはお母さん同士とお父さん同士が兄弟・姉妹という近い血筋、天才DNAを持ち備えている。3人は定期的に顔を合わせている。 共同作業が必要な時などお互いに協力してあっている。 マルセル、フィリップ、クリストフ クリストフは若い時は料理人を志て世界を旅している。 彼の視野の広さと人間的優しさ、人生に対する柔軟な生き方がワインの中に表現されている。 そのクリストフが100年の古木の畑で、しかもボジョレの歴史的ミレジム2009年から参入というラッキ-な流れを備えた幸運の持ち主だ。 『ボジョレ・ヌーヴォーは世界中の人に知られている。しかも、誤解されている。あまりにも美味しくないヌーヴォーが氾濫し過ぎた結果だ。そのイメージを変えたい!だからNEW BEAUJOLAISと名付けたんだ!!』 世が明るさを欲している今! キラキラ輝くクリストフ・パカレ・ヌーヴォーをお勧めしたい。 彼のラッキーな運を、今日日本が必要としている!! クリストフ・パカレ・ヌーヴォー収穫現場

2
Oct

STC ツアー * ミニレポート * ローラン・ミケル

9月になると様々なツアーが始まります! 色んなお客さんを連れて来て下さる日本の皆様に感謝です! さて、とりあえず9月と言ったらBMOさん主催のSTCツアーが始まります! 今回は少しだけ参加してきました! 最初に行ったのは、この時プリムール2009年の醸造真っ最中のローラン・ミケルさんのドメーヌです! とにかく大きい!という印象が・・・ そして綺麗な試飲室に戻って何十種類もあるワインのテスティング! 皆さんとても集中しています・・・ そして皆、ローランのヴィオニエにはメロメロ・・・さすが世界が認めるミスター・ヴィオニエ! 12時が回り、そろそろお腹が・・・というタイミングでお昼ご飯を頂くことに! 広いテラスには、メロンや生ハム、そして美味しいタジンが登場! タジンとは、鶏肉にレモンとカレー風味のソースがかかったお料理です! さっぱりしてて美味しい~!これにはローランのロゼや白が欠かせない!! 帰りに畑に寄り、記念撮影開始! ローランも緑で分かりにくい・・・! しかもちっちゃい・・・・ 男二人のカッコイイ・ショット! 沼田さん、どこを撮っているのでしょうか。・・・?! 山田さんの後姿・・・遠くを見ながら考え中・・・?! Laurent Miquel のお取り寄せはこちらまで! BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

1
Oct

MARCEL LAPIERRE 09 収穫現場レポート

マルセル 『自分が収穫した約40年間で生涯最高に素晴らしい葡萄の状態だった、』 とマルセルに言わしめた収穫だった。 2005年も記憶に残る素晴らしい年だった。 それを上回ることはないだろうと思っていた。 しかし今年はそれ以上のエクセプショネル・例外的な年となった。 私は収穫の初期と後半に3日間密着訪問した。 若者達が元気いっぱいによく働き、よく楽しむ、 この収穫期間はマルセルにとっても特別な日々だ。 収穫期間中は突発的な問題が次々と発生する。 プレス機が故障したり、各種機材が不足したり、人的トラブルであったり本当に続出する。 それらを何も無かったように解決して順調にことを運ぶのがマルセルの役割だ。今年はすべてがうまくいった。 満足そうだった。 47名で4チームの収穫グループを構成している。 それぞれの葡萄区画の熟度に合わせて収穫の順序決定していく。 過酷な労働の後の楽しい夕食と団欒のひと時 マルセルには1チームはプロ中のプロ軍団がいる。 普通の収穫人が一人300KG/日収穫するところを 800KG/日のスピードでしかも確実に良い葡萄だけを選果しながら行ってしまうポペット軍団と呼んでいる。 後は学生や若者を中心にした3チームだ。 朝、昼、晩食を共に過ごす合宿生活が約3週間続く。 朝、7時に共に朝食をとり、7時30分から12時30まで、昼食後13時:30から17:30まで収穫が続く。 仕事は体力的に実にキツイ仕事だ。 夕食と夕食後のひと時は歌ったり、踊ったりの楽しい時間を共にする。 収穫メンバーにはプロ級のミュージシャンがいる。 このひと時がなかったらやっていられない。 そして、この収穫で知り合ってカップルが毎年出来上がる。 実はマルセル自身も奥さんのマリーさんが収穫に来て知り合い結婚したのである。 大自然の中厳しい仕事を一緒にして、朝、昼、夜を共にすると情も伝わるものだ。 収穫―運搬―冷房(冷やし)-アル発酵―マセラッション(かもし)-プレスー最終アル発酵 収穫人は各自大バケツを持ちながら収穫した葡萄をバケツに入れいく。 一杯になると畑に設置してある小型プラスチック箱に移しかえる。 そして、そのケースを醸造所まで運んでいく。 温度が高い場合は、冷蔵庫に一晩冷やしておく。 大型の冷蔵トラックが醸造所に設置されている。 そして、翌日、除梗せず房ごとトロンコニック型の木樽発酵槽に入れられる。 セミ・マセラッションカルボニック方式で発酵させる。 発酵途中、つまりまだ残糖が残っている段階でプレスにかける。 半ワイン・ジュースをさらに発酵槽に戻しアル発酵を継続させる。 キュヴェーゾン(かもし)の期間は造ろうとするワインのスタイルによって違う。 娘カミーユがプレスを担当 2009年はマルセルの娘カミーユがプレス作業を担当。 カミーユは次々と運ばれてくる葡萄をチェックして糖度を測って記録する担当でもある。 木製のプレス機2台をフル回転で行っている。 ゆっくり時間をかけてやる作業である。 カミーユはソムリエでもあり、夏はビアリッツのレストランでソムリエとして研修をした。 長男のマチュは葡萄園から醸造所までブドウ運搬をしながら全体の流れを管理。 マチュは05、06、07、08、09と5年目の収穫だ。 既にマルセルが40年間で経験した最良の年と最悪の年を経験したことになる。なぜなら07、08の2年間は雨、雷・雹、湿気、ベト病と最悪の年だった。 05、09は例外的な最良の年だった。 身をもって後継者にやるべきことを共有しながら教えられたことはマルセルは大満足だ。 マチュにとっては掛け替えのない経験となった。 マリーさんは収穫現場の隊長だ!収穫人の葡萄園から葡萄園の移動や収穫状況をチェック 収穫人が葡萄園を移動する時はマルセルも駆けつけて、 収穫状況をチェックして、みんなを元気付ける。 […]

29
Sep

シャンパーニュ地方収穫情報!Champagne De Sousa*シャンパーニュ・ド・スーザ

2009年9月14日。 南西部、マルマンデより車を飛ばして700km走破。 シャンパーニュ地方、エペルネに辿りついた。 そこから、コート・ド・ブランの丘をド・スーザのあるAvize村に向うが、ちょうど収穫は始まり、ぶどう畑の中は、収穫者が規則的にぶどう畑の畝をぶどうを手摘みで摘み取りながら進んでいる。 ド・スーザに到着すると、すぐに収穫されたばかりのシャルドネをエリックさんが見せてくれた。 2009年のぶどうの出来は、最高だ。 5月の開花時期が冷涼のため、結実不良でぶどうの果実自体は少なく、 ぶどうの房も粒も、暑さのため小さめ、ぶどうの旨みが詰まっているぶどうの皮は厚く、収穫したばかりのぶどうの実を口に入れると、青リンゴのような爽やかなアロマが口にあふれた。 所在地: エペルネの南部[コート・デ・ブラン]の特級畑の村AVIZEの中心にカーヴを持ち、コート・デ・ブランのAvize, Oger, Le Mesnil sur Oger, Cramant, Chouillyなどの特級畑に主にぶどう畑を所有。 また、Ay, Ambonnayにもぶどう畑を所有。(7つの特級畑、その他4つの村にぶどう畑を所有) 1986年より現在3代目Eric de Sousa*エリック・ド・スーザが当主 ぶどう畑面積:12ha 樹齢:平均45年、樹齢の古いもので、50年~70年 レゼルヴ、コダリーのキュベは木樽で発酵、熟成を行う。 しかもAvize村のシャルドネは、Avize村の樫の木を使った樽で、 Ogerのシャルドネは、Oger村の樫の木を使った樽で発酵、熟成させる。 栽培:ビオディナミ農法  1999年よりビオディナミ農法にて、除草剤、殺虫剤など一切使用せず、イラクサ、カモミール、西洋タンポポなどを乾燥、調合剤を作り、ぶどう畑にまいて、微生物の活きた土壌になるように常に注意を払っている。 認証は今まで取っていなかったが、2007年にAB(アグリクルチュール・ビオロジック)の認証を申請、2009年収穫ぶどうより、ABの認証を正式に公表できる。   蔵元の特徴 *ビオディナミによる土壌を尊重した自然栽培。根っこは、地中深く入りこんでおり、より一層のミネラル感をワインに与える。 *平均樹齢45年、古木は、50年~70年という樹齢により、収穫量は少ないが、熟度の高い、バランスの取れた高品質ぶどうが収穫できる。 *メゾンの所在地、Avizeの土壌は、コート・デ・ブランの中でも、一番繊細なチョーク質土壌であり、その土壌の堆積過程が、他の村と違い、この村のぶどう畑のみ発見される古代生物の化石がある。 この繊細な土壌が、ぶどうにエレガンスさとミネラルを与えてくれる。 Avize村の土壌にのみ見つけられるイカのような古代生物。この堆積したカルシウムが、繊細なチョーク質土壌のもととなっている。  *他の蔵元は、酸度を残しまま、早めに収穫をするが、ド・スーザでは、ぶどうが完熟するまで収穫を待つ。 酸度は、低いが、深く入り込んだ根っこが吸収したミネラル感が、ワインにフレッシュ感を与える。 熟度が高く、かつフレッシュでエレガントなワインとなる。 ド・スーザのシャンパンの特徴は、熟度から果実味と、ミネラルからくる真っ直ぐなフレッシュ感である。 *レゼルヴ以上のキュベ、コダリー、ミレジメは、シャルドネは木樽で発酵、ピノ・ノワールは、大樽で発酵させ、オリとしっかり付けわせ、健全なぶどうの旨みを取りだす。 また、この木樽も、特級畑の区画ごとに、その村の森の樫の木で作った樽を使用して、より一層テロワールの表現を強めている。(ぶどうの収穫した村の木材を使った樽) *2009年春より、2007年に世界一ソムリエになったスゥエーデンAndreas Larsson氏が、このド・スーザの宣伝に一役買っている。というのも、この・ド・スーザにも訪問し、また数あるシャンパンのブラインドティスティングから、このド・スーザのシャンパンを選んだ彼が、シャンパンの品質、そして、環境保全にも繋がる自然栽培の哲学にほれ込み、Andreas Larsson氏がセレクトしたシャンパンとして他のワインとともに世界中で紹介している。

29
Sep

ブルゴーニュ世紀の年!09フィリップ・パカレ収穫完了

フィリップ  『2009年の収穫は夢の収穫だった!!葡萄が健全で殆ど選果する必要がなかった。』 選果が厳しくて有名なパカレがここまで云うほどの完璧な葡萄が収穫された。 収穫は9月12日から18日の6日間で終了した。 約50名を動員(35人が葡萄収穫、15人が運び人、醸造所要員)して一挙に短期間で終了。毎日が100%晴天の最高の条件下だった。 1947年の再来だ! パカレ自身もロック時代から現在までで“最高だ”と言い切る。 『ここまでの品質はブルゴ-ニュで云えば1947年まで遡らなければならないだろう。』と言い切る。 さらにフィリップは続ける『ジュル・ショーヴェ先生がよく47年のことを話していた、“47年はリンゴ酸”が少なかったので、半分くらいの醸造所は醸造に失敗してお酢になってしまった。”と云っていた。 当時は除草剤も化学肥料も無くすべて自然派のワインだった時代の話だ。09年の醸造は細心の注意を払って醸造する必要がある。』とフィリップは云う。 特にSO2を使用しない醸造は2倍、3倍の注意が必要なのだろう。 ピノ・ノワ-ルはすべてトロンコニック型の木樽に入って発酵中だ! ジョワンとニコラが日に2回のピジャ-ジとアエラッションに大忙しだ! 09はパカレのクロ・ド・ベ-ズが登場する!

29
Sep

不屈の闘志!ダール・エ・リボ2009年収穫開始!

<困難を乗り越えて !> 2009年9月10日ダール・エ・リボ訪問。 ちょうど、9月7日(月)から白ワイン用ぶどう(マルサンヌ、ルーサンヌ)の収穫をはじめ、 9日(水)から赤ワイン用ぶどう(シラー)の収穫が始まった。 昨年のダール・エ・リボは、まさに踏んだり蹴ったりの災難続きの年だった。 収穫前の洪水で、カーヴに続く道路が、氾濫した川水に流され、ぶどう畑にも行けない状態。 車も、浸水し廃車。。。なんとか、少々高台にあるカーヴは、浸水から逃れたと思ったら、なんと、火災。。。 何かの火元が、プラスチックに接触し、夜半に出火、2007年のストックなど、2000本近くのワインが犠牲となった。。。 そして、ルネ・ジャンの膝の故障。 今年、白ぶどうの収穫で、また膝を痛めたルネ・ジャンは、終始、足を引きずっていた。 ここまでの災難。。。かなりへこんでしまうだろう、いや、へこんだであろうが、収穫の雰囲気は、いつも同じ、気負わず、あせらず、和やかなムードで進んでいた。 <2009年のぶどうの出来は?> このエルミタージュのあたりは、2008年の雨とうって変って、乾燥の年、2003年の酷暑まで行かないが、それに近い天候の年。 この8月、9月の暑さで、急激にぶどうの糖度が上がってしまい、白ぶどうで、ポテンシャル15.8度だという。  赤ぶどうも同じく、13度を超すポテンシャル。  ぶどうの実は小さく、全体的な収穫量は少ない。  また、急激な糖度の上昇で果梗までゆっくり熟さなかったものあり、今年は一部、除梗をして、発酵槽にぶどうを移している。 しかし、収穫中のぶどうを見ると、健全な果皮のしっかりとした最高のぶどうに見える。 この、ぶどうで、どのように発酵、醸造を進めていくか、今からが生産者の腕、決断次第で変わっていく重要な時だ。 <2008年試飲>

28
Sep

自然派の原点マルセルが2009年を語る。

~09年は07.08年とは対照的な年~ 07、08と湿気が多く厳しい年が続いた。 特に08はベト病で苦労した。 収穫中、もう醸造元をやめようか、と思うほど厳しい年の収穫だった。 普段の2倍の人を動員して2倍の日数をかけて厳しい選別作業を実行しながらの収穫だった。 厳しい年程醸造家の腕が光る。 選果を葡萄園での収穫時と醸造所での2段階で実に厳しくやったお陰で08は結果的に素晴らしいワインが出来上がった。 2009年はほぼ完ぺきな健全度の高い葡萄が8月の段階でできていた。 6月よりの晴天続きが乾燥ぎみで8月後半にはやや焼け始めたり、 葡萄粒内の水分が不足した葡萄房が目立ち始めた。 しかし、9月1日に恵みの雨が37ml降ってくれたおかげで素晴らしい葡萄になった。 選果作業が殆どいらない年だ。 しかし、一部の暑さで焼けた葡萄は取り除く必要があった。 ~2009のヌーヴォーのスタイルは?~ 完璧に健全な葡萄がとれた年しかできないエレガントなスタイルにするつもりだ! 逆に09の太陽を感じさせないエレガントなものに仕上げたい。 アルコール度数も抑えて本当に綺麗な果実味のみを封じこみたい。 最高の年しかできない典型的なエレガント!エレガント!なボジョレ・ヌーヴォーにしたい。 Marcel Lapiere のワインの情報は、こちらまで: 野村ユニソン株式会社 TEL : 03-3538-7854 FAX : 03-3538-7855 MAIL : wine@nomura-g.co.jp http://www.nomura-g.co.jp

22
Sep

理想的品質2009年マルセル・ラピエール・ヌヴォー収穫完了

~~~~ この満面の笑顔がすべてを語っている! ~~~~ 今やマルセル・ラピエール・ヌーヴォーを飲まずしてヌーヴォーを語れない時代になった! 自然派ワインを目指して30年 78年から自然な造りを目指した。色々失敗を繰り返し80年にジュル・ショヴェ先生に出会って開眼する。自然な造りを化学物質やワインをカモフラージするような妙なテクニックを使わず自然に美味しいワインを造る方法を伝授された。 地球に良く、造る人にも飲む人にも良く美味しいワイン造りの伝播に半生を掛けてきたムッシュ自然派マルセル・ラピエール。 この人のヌーヴォーを飲まずしてヌーヴォーを語れない。 一時、自然派ワインに批判的だったボジョレワイン委員会も今はマルセルに色んなこと聴きに来るようになった。 外国のワインジャーナリストが来ると委員会が『マルセル・ラピエールのところに行くべきだ。』と推薦、時には同行訪問までするようになった。もう、自然派の域を脱してボジョレの中心的存在の人物と云ってよい。 人にエネルギーと幸せをもたらすヌーヴォーだ! マルセル・ラピエールのワインの中には30年の自然栽培の土壌のパワーと太陽・宇宙のエネルギーを素直に受け入れる葡萄達のエネルギーが詰まっている。そして、何よりマルセルと奥さんのマリーの二人で築いてきた人間の情熱エネルギーが詰まっている。 数年前より長男のマチュも一緒に働いている。 そして、今年はソムリエ試験にパスした娘のカミーユも収穫、醸造に参加だ。ファミリーの幸せなパワーも詰まっている。今年はマルセル・ラピエールのヌーヴォーを飲まずにはいられない。 マルセルと奥さんのマリー

21
Sep

*アルザス * おとぎ話のような町 *

フランスで20年間生活している私・・・ しかしアルザス地方はまだ1回しか訪れた事の無い私・・・・ 以前行った時は、10年前のクリスマス・シーズン。 アルザスの町、ストラスブルグでは、世界でもトップを争うクリスマス市場が有名! 今回はお客様を連れて真夏のアルザスをブラブラしてきました! とにかくマンションなんて一つも見当たらず、 一戸建ての家が次々と並び、とても綺麗な印象! しかもこの自然に包まれたような雰囲気は、 本当に歩いているだけでリフレッシュさ満点! お家は全てとてもカラフル! 赤だ!!と思ったら次の家は黄色、ブルーの屋根や、緑の窓 皆思わず『可愛い~ !!!おとぎばなしの中みた~い!』 と思わす興奮してしまいました・・・ 皆色様々な花壇を飾っており、より華やかに! そしてまさに『ここどこ?!』と疑ってしまうようなデコレーションがここに! そう、それは店の看板! しかし!! これは昔ながらの看板! しかもまた言ってしまいますが、可愛すぎる・・・・ 魔女の宅急便をつい思い出してしまいました・・・! ここでアンドレ・オステルタッグさんとお食事! アルザス地方の名料理をお腹いっぱいに食べて満足している私・・ 豚の頭のパテを食べた後、エスカルゴも頂き、最後にはアルザスといったら持って来い!のシュクルットをペロリ~! シュクルットとは、キャベツを煮たものに、ソーセージ2本、豚肉一切れ、分厚いハムが一切れ、後・・・ とりあえず、ボリューム沢山の伝統的料理です! Le Pressoir de Bacchus 50, Route des vin – 67650 Blienschwiller Tél: 03 88 92 43 01 お腹もパンパンになり、さぁ帰ろう~!という所で目にしたのは・・・・?! 何故ここに?!と思う人も沢山いると思います! それは・・・何と『自由の女神』!!! 道路のど真ん中に堂々と建っているではないですか・・・! 何故?と思った私は、調べました。 実は、このアルザスの町、コルマールで、『自由の女神』を造った彫刻家、フレデリック・オーギュスト・バルトルディーは生まれ育ったそうです!

7
Sep

大らかさ&パワフルさナンバー1!アルザスのブリュノー・シュラー

今日は伊藤さんも大好きな、ブリュノー・シュラーさんに会いに行きました! ピンポーンとドアを鳴らすと、おじいちゃんが最初に登場! おじいちゃんといっても、まだまだ元気! 畑仕事を今でも続けている、タフで笑顔が眩しいジェラールさんです! 300年前から建っているこの家・・・今にも崩れそうで怖い! 今度からここを大工事するとか・・・ 勿体無いけど、必要かもしれません・・・・! そしてすぐにテスティング開始! 今回は全てブラインドで行われた試飲会。 しかしジョーク好きなブリュノーから出されたワインは、全部分かりにくいキュベばっかり・・・ それもそのはず、オールド・ヴィンテージしか出さないのですから・・・! まずはピノ・ブラン、1989年ヴィンテージ! ワインの色も少し緑のヴェールが掛かり、とりあえず古い! スパイシーで丸みがあり、15年以上経っているというのに力強さはまだまだ残っていて凄い! 皆で写真の撮り合いっこ!皆さんとても明るくてお喋り好き! 続いてはゲヴュルツトラミネール1991年。 とても花やかでフレッシュ!柑橘類のフルーツのアロマは体の力が抜けてしまいそうなくらいの美味しさ。。。しかし!口に含むと案外セックでミネラル感が爆発! 10人以上の女性に囲まれながらも、負けずに男性人も飲んでいました! そしてそして!! ゲヴュルツトラミネール・ビルヅストックレ・ヴァンダンジュ・タルディーブ1985年!濃い色、そしてフルーツゼリーのアロマ・・・ 20年以上の月日が流れているのに、ビックリするほどのパワフルさ! 長年眠っていた味が、一気に広がるような感じです! 山田さん、 « 両手に花 »で嬉しそう~! 他にも様々なワインを試飲! リースリング・グラン・クリュは甘いフルーツの香りが印象的、 2002年のリースリングはジャスミンティーのアロマが漂い、 ピノ・グリーは酸味が強くて目が覚める感じ、 そしてピノ・グリ・オンクル・レオンはまろやかでミネラル感がたっぷり! 男性2人の3ショット! 話しを聞いて、 飲んで、 そしてまた飲んで・・・・ 二人とも強いです! そして畑へブドウを見にゾロゾロと行進! アルザスはとても可愛い町!とにかくカラフルで、全ての家に赤やピンク系のお花が飾られています! 気温が低い地方なだけに、心は暖まるように色とりどりなのでしょうか・・・? そしてこれがブリュノーの住んでいる町、ユスラン・レ・シャトーの紋章です。 3本のタワーは、山のてっぺんにある、イタリア製のお城を、 ブドウはワインを、 そしてハートは皆さんの心の優しさを表しているのでしょうか・・・?! 畑に到着! 先ずはブリュノーの元で5年働いている鏡さんの説明を聞きながら、少しだけつまみ食い・・・! やっぱり除草剤を一切使用した事の無い土壌から出来上がるブドウは、甘くてプリップリしていて美味しい~! ここで皆さん! ウイヤージュとはご存知ですか?ウイヤージュとは、補酒をする事です。 醸造中、ワインは樽の中に保存され、木を通してですが、つねに空気と触れ合っています。そのため、補酒を定期的に行わなければ、ワインは少しでも酸化してしまう可能性が高いのです。 しかし! ブリュノーはウイヤージュをしないキュベがあると言うのです!飲んでみたら、確かに酸化していらず、寧ろ美味しい! どうしてまずくならないの?!と聞いたら、あのヤンチャな笑顔で 『100%健全なブドウだったら大丈夫なんだ!』という答えが返ってきました! ごもっともです・・・! 楽しくて、元気一杯で、ワインが大好きなみなさん大集合! […]

2
Sep

ボジョレ・ヌーヴォー2009年収穫開始!世紀の高品質!

~LAPALU - ラパリュがヌーヴォー・収穫完了!~ 8月27日 快晴の日 ラパリュは自然派のトップを切って収穫を開始、極左、ラパリュと収穫チーム ~ボジョレ地区で最も早熟のブイイ山の南に畑~ 今年は6月初旬より13mmしか雨が降っていない。世紀の年と云われた猛暑2003年の乾燥度を超える勢いだ。幸いにも冬に降った雨のお陰で地下の深いところには若干のストック水がある。 最終段階の葡萄が熟すのに水は大切な存在だ。 ラパリュは長年の自然栽培のお陰で根っこが地中深く入りこんでいる。しかも葡萄の樹齢が最も若くても60歳を超えている。 この程度の乾燥ではビクともしない。 順調に光合成がすすんで、糖度もアントシアン色素もバランスよく熟した。 ラパリュ 『2003年の同じ時期にアントシアン・色素1500だった。今年はもう1600までいっている。つまり03年以上だ。』 『これ以上待っても得るものはない。だから収穫を決意した。』 ジャンクロード・ラパリュの畑は、なだらかな丘の頂上にあり、朝から夕方まで一日中太陽が当たっている。しかも、ブイイ山のお陰で温暖な微気象がここには存在している。ボジョレ中で毎年、もっとも早くこの畑が熟す。 だから、ヌーヴォー向けにはいつもここの畑が使われる。 ~葡萄の健全度は完璧だ!今年は選別作業は必要ない。完璧な状態だ!~ ワインは収穫が終わるまでわからない。 とよく云われる。こんな健全で完璧な葡萄がとれたのは2005年以来だ。 毎年湿気で腐った葡萄をよく選別する必要がある。今年は殆どない。猛暑の影響で少し焼け気味の葡萄がある程度だ。 こんな完璧な葡萄はしばらく見たことがない。特に07.08はベト病でやられた葡萄が多く 選別が大変な年だった。 他のボジョレ地区では約1週間後に収穫が始まる。その間に何が起きるかわからない。 ラパリュは最高の葡萄を収穫完了した。 ~ボジョレ・ヌーヴォの原点はここだ!~ ジャンクロード・ラパリュは語る。 『もともとボジョレ・ヌーヴォの原点はこのブイイ山の南側のこの地区が元祖なんだ。最も早く葡萄が熟す早熟のこの地区が原点なんだよ。ボジョレ中で最も早くワインが仕上がるのがこの地区だからだ。 今でもよく覚えているよ、お爺ちゃんができたてのワインの樽を馬車に乗せて、ヴィル・フランシュの町や、リヨンの町のビストロに届けていたんだ。』 『その頃は解禁日なども決まっていなかったので、早くワインが仕上がったもの勝ちだったんだ。最も早く葡萄が熟す地の利は決定的に有利だったんだ。他の地区では仕上がるのが遅いので勝負にならなかったのだ。』 毎年、他の地区より収穫が1週間から10日ほど収穫が早い。 納得だ。 ~2009年ボジョレ・ヌーヴォー収穫情報・ラパリュNO2~ ~自然派の収穫はいったいどんな風に?~  体育会系合宿所のような感じ ドメーヌ・ラパリュの収穫をとうして、自然派の収穫がどんな風に行われるのかをリーポートしたい。 ラパリュは、今年22人の収穫人を集めた。半分ぐらいは前年も収穫したメンバーだ。ブルターニュ人、リヨンの学生、北フランスの若者などフランス中から集まってきた。約2週間ほど続く。毎年おばさんの家を借りて収穫人のための宿舎として提供している。朝、昼の食事はラパリュの奥さんが22人分用意する。奥さんにとって、この2週間は大変な作業だ。    自然な造りの為に初日の指導が重要 自然派は醸造中にSO2を添加しないので健全な葡萄のみを収穫籠に入れなければならない。 腐った葡萄が入ってしまうと雑菌が入ってワインがダメになってしまう。だから、収穫初日の指導が非常に大切な仕事となる。発酵中SO2を使用すれば殺菌されるのでこんな苦労をする必要はない。 でも、SO2を大量に使用すれば自然酵母も死んでしまう。自然酵母が土壌の本物風味を醸してくれる。だからジャンクロードは2倍の労力がかかるけど完璧な葡萄のみを収穫するように収穫人に指導する。本物の土壌風味のためだ。 収穫人は丸い籠を持ってひと房ひと房を壊さないように籠の中に入れる。 22人中、20人が収穫する役割、2人は収穫された葡萄をカジェットと呼ばれる底の薄いケースに葡萄を詰めてトラックまで運ぶ役割、ポルトゥールとよばれる仕事だ。 葡萄をいかに潰さないで完璧な状態で醸造元まで運ぶか?が非常に大切な作業となる。 ポルトゥールは経験者のベテランが担当する。全体の流れや スピードをみての判断が必要だ。 収穫の仕事は体力的に実に厳しい仕事だ!スクワット運動を一日に500回以上はやる! この姿勢から次の葡萄木までは立って移動しなければならない。 つまりスクワット運動の連続となる。 一日の後半になると疲れがたまってくる。 皆で歌ったり、ふざけたりして勇気付けないとやってられない。 これでチームの雰囲気が一挙に明るくなって打ち解ける。仕事はきついけど、楽しい2週間の合宿生活は 良い思い出になる。この収穫で知り合って結婚するカップルが 多いのである。 葡萄を切るのはセカトゥールと呼ばれる特殊なハサミだ。 慣れないと自分の指を切ってしまう。 さすがに、午後は腰が痛くて寸暇の休み時間は横になりたい。 初日が最もきつい。 […]

21
Août

TOUR BOISEE NOUVEAU トゥ-ル・ボワゼ・ヌーヴォー2009

過去最高のヌーヴォーの予感 収穫直前のラトゥ-ル・ボワゼの葡萄。 久々に濃縮感ある南仏ヌーヴォーが出来そうだ。ヌーヴォ-は出荷日が醸造する前から決まっている。ボジョレ・ヌーヴォーの解禁日に間に合わせる為だ。07、08年はここまで葡萄が熟すまで待てなかった。09年はもうこの段階で両年の熟度を超えている。 « 今年こそ、これぞ南仏ヌ-ヴォ-!といえる濃縮感も備えたヌーヴォ-をつくるぞ!! »とプド-さんは吠える。 10年前からプド-さんは日本の酒販店の皆さんの為にヌーヴォーを造る。 今年は過去最高の葡萄が取れそうだ。 例外的な8月の雨 恵みの雨が8月上旬に降ったお陰で乾燥のストレスが一挙になくなった。 その後の晴天気が、葡萄が熟すことに集中できる条件を整えてくれた。 毎年、ここミネルボワでは、8月の強烈な乾燥が葡萄木にストレスを与えて熟すのがゆっくりになってしまうのが普通だ。今年は8月初旬に27mm の雨が天より送られた。 8月中旬、後半は晴天が続いている。葡萄の葉っぱに燦燦と太陽光線があたり、光合成が順調に行われている。 光合成に必要な水分は、地下土壌にまだたっぷりある。 健全に耕された畑には微生物が育っている。勿論、自然酵母も力強く生息している。 大らかな性格のジャンルイ ザ・南仏人というか地中海人の明るく大らかな性格のジャンルイ・プドゥさん、その大らかな性格がそのままワインに反映されている。大らかなワインだ! 元気の出るワインだ! 活力が必要な方にどうぞ! 地中海の明るさが伝わってくること間違いなし! la Tour Boisée のワインの情報は、こちらまで: 株式会社MOTTOX TEL:06-6725-4925 FAX:06-6725-4923 http://www.mottox-wine.jp

17
Août

En Mets fais ce qu’il te Plaît

*お店情報 43 rue Chevreul 69000 Lyon 7e TEL : 04 78 72 46 58 *営業時間 休み:土・日 *価格情報 30-60€ ランチ・メニュー:20€ ディナー:50€ あのマルセル・ラピエールや、有名醸造家がお勧めするこのレストランは、ローヌでは知らない人はいない位有名!しかもシェフの石田さんは皆が大好きな人気者!!皆さんも是非彼の繊細な料理をお試し下さい!

13
Août

MARCEL LAPIERRE マルセル・ラピエ-ル家に自然派大集合

~毎年恒例の自然派ワイン祭~ フランス革命記念日前夜祭の日にフランス全土より自然派醸造家が集合した。 本当は数日前からマルセルのところに寝泊りして準備活動をしている若手醸造家が何人もいる。何せ500人程の人が集まるので準備だけでも大仕事となる。 会場となるマルセルの敷地に巨大テントを幾つも張ったり、ミュ-ジシャンの為の舞台を造ったり、大テントが大食堂となって500人が一斉に会食するので、一週間前より準備がかかる。当然みんなボランティアである。大祭りは7月13日の夜行われた。 ~自然派ワイン造り情報交換会議~ 前日の12日は、恒例の自然派ワイン講座というか情報交換会というか持ち回りでそれぞれの地方を代表する自然派醸造家が各地方の違った条件の中での自然派ワイン造りの経験を発表するのである。これは特に若手醸造家には貴重な情報収集の機会となる。 今までやった講師は、ジュラ地方のオヴェルノワ氏、ルシオン地方のカソドマイヨ、アルザス地方のヴィネル氏などである。それぞれの地方の微気象、土壌の違いに合わせて、自然派造りの問題点がことなり、それぞれが工夫を重ねて発見した対応策は自然派を目指す醸造家にとって貴重な情報となる。特に若手には本当に貴重な財産となる。 朝から葡萄木を燃やしたスミ造り ~そして、マルセル・ラピエ-ルによる10年ミレジムの垂直テ-スティング~ 1998年より2007までのマルセル・ラピエ-ルのワインである。各年代とも3種類がある。 1-SO2添加ゼロのもの  2-10mgのSO2添加したもの 3-30mgのSO2添加したもの これは大変興味深いテ-スティングである。SO2無添加のワインは熟成に耐えないとよく批判される。しかし、マルセルの無添加ワインは若々しくまだまだ熟成ができるものばかりである。私は数回89年を飲ませてもらったことがある。 完璧なブルゴ-ニュのグランヴァン・ピノ・ノワ-ルを彷彿させるワインだった。また、ほんの僅かなSO2添加の差がどのくらい味覚に影響するか?を知ることは重要な経験となる。 4頭のブタの丸焼きを朝から準備。 ~皆、ムッシュ・自然派・マルセル・ラピエ-ルの周りに集まってくる~ フランス全土の自然派レストラン、愛好家など集合 夕方から人がぞくぞくと集まりだしてきた。今夜飲むワインはすべてマルセルのワインオンリ-だ。太っ腹マルセルの提供である。 なんせ、500人分のワインだから恐ろしい量だと想像する。有難う、マルセルである。 そして、、色んな人達がボランティアで準備参加してくれている。まるでマルセル王国だ。今夜は参加者皆が王国の住民だ。近所の肉屋さんもいる。近所のレストラン経営者や皆が喜んで手伝いにやってくる。 マルセルの人物の大きいところは、自然派醸造家のみならず、ボジョレの普通の醸造家も招待している。いつもマルセルは言っている 『皆、どんな醸造家もそれぞれ存在理由があって存在している。』マルセルは自分だけが正しいことをやっているとは思っていない、ところが凄い。こんな人物が存在することに喜びを感じる。感謝! 料理のリヨンの日本人フレンチシェフとして有名な石田さん 石田さんは自然派の良き理解者であり自然派の醸造元から愛されている人物。 リヨンEN METS FAIS CE QU’IL TE PLAITアンメ・スキルトゥプレと云うレストランを経営すオ-ナ-シェフだ。気合の入ったトラディション・フレンチだ。 そろそろ焼き具合も良い頃だ! ~さあ、皆お腹が空いてきた。石田さんの出番だ!~ アペリティフがわりにマルセル・ラピエ-ルをグイグイとやりながら色んな人としゃべっているうちにお腹がグ-グ-鳴り出してきた。 石田さんとモルゴン村の肉屋さんが動き出した。 500人分のブタの丸焼き解体は格闘技だ。ほぼ2時間の格闘が続いた。しかも目の前に皿を持った人が並んでいる。石田さん、汗を拭く間もなく格闘が続いた。お陰で皆、美味しいワインとブタを頂きながら色んな人との出会いを楽しんだ。 まずは、ロックバンドの演奏が始まった。 真夏の葡萄園でのロックコンサ-トだ。しかも、自然派ワインをグイグイやりながらだ。 そして、次は太鼓ミュ-ジック!?真夏のモルゴン村に響く太鼓、まるで日本の夏まつりだ! 50人ほどの太鼓隊の音は迫力がある。踊る舞台も設置されている。 皆が踊りだした。そのエネルギ-は凄かった。 最後は太鼓隊も踊り台に入り混じっての大フィ-バ-だ!それぞれ、話し込む人、踊る人、ただ黙々と飲む人、皆自由に吹っ切っていた。 そんな中に、醸造元が入り混じって一年に一度の祭りを楽しんでいた。昨年の厳しい年を忘れて今年にかける彼らの意気込みは燃えていた。 今年、ヌーヴォ日本初デヴュ-するクリストフ・パカレ ヴァレットとジャンボンの両フィリップ 自然派には欠かせない人、オヴェルノワ氏も お疲れさんでした、石田さん! 隣はあの偉大な料理人故アラン・シャペルの息子さん。 マルセル・ラピエ-ルが自然派になる切っ掛けをつくったのは、アラン・シャペルだった。80年にマルセルを偉大なるジュル・ショ-ヴェ先生に紹介したのがアラン・シャペルだったのだ。 彼のお父さんが居なかったら今の自然派は存在しなかったかもしれないのである  夜も更けて、何と朝4時まで続いたとのこと。 若手はそのまま現場で寝ていたそうです。 私は1時ごろに引き上げてモルゴン村のホテルに帰った。 楽しい夜でした。とてつもない自然派のエネルギ-を感じた夜だった。 […]

6
Août

質実剛健・義理人情に厚いラパリュIN PARIS

ボジョレのブルイから質実剛健のラパリュがパリにやって来た。 彼は年に2回ぐらいしかパリに来ない。 7月30日私もこの日に出張からパリに戻ったところだ。ボジョレからムスカデまでの長期出張だった。ジャンクロ-ド・ラパリュとは前から約束していたことがある。パリに来たら一緒に日本料理店に行くことだ。 パリで最高に美味しい和食“眉山” 今夜はアサミとサンドリ-ヌを連れてパリで最高の日本料理が食べられる“眉山”に行った。眉山はオペラ街にあるレストランだ。 私は行くごとに自然派ワインを抱えて持っていく。何故ならシェフの進藤さんは自然派ワインの大ファンだからだ。美味しい和食に優しい自然派ワインは最高の贅沢だ。 特にフランスの田舎出張が多い私にとっては、パリに戻ってきた時の楽しみはこの店でゆっくり美味しい和食と自然派ワインをやることだ。心から楽しめる店だ。今日は人間的にも大好きなラパリュと一緒だ。2倍楽しいひと時を過ごしたい。 ラパリュとマ-ク・ペノを飲む。 アペリティフと前菜をかねてマ-ク・ペノのペティアン、シャポ-08をやる。そして、ミステ-ル08を飲んだ。 ジャンクロ-ド『これがムスカデかい、初めてだよ、こんなムスカデは !素晴らしいねグイグイいっちゃうね!』と大喜び。 ラパリュ持参の赤を刺身・寿司にあわせる まず、軽く冷やしたBEAUJOLAIS VILLAGE 08を刺身にあわせる。素晴らしいマリア-ジだ。特に2008は涼しい夏の影響で爽やかに仕上がっている。軽いミネラルと爽やかな果実味が魚の旨みとピッたり合う。そして次はBROUILLY VIEILLES VIGNES 2008を同じく刺身と寿司に合わせる。 ラパリュの赤ワインが刺身・寿司に合う訳 完璧だ!ブルイの葡萄木は80年を超える。根が10メートル以上地下に入り込んでいる。ラパリュの葡萄園の地下地層は1.5メートル下がると“ロッシュ・メール”と呼ばれる元海底だった岩盤がある。 ラパリュの根っこはその岩盤に突き入って根を伸ばしている。 その根っこが昔海底だったころのミネラルを葡萄果実の中に運んでくれている。だから、ラパリュのワインはヨ-ド風味や昆布ダシに似た旨みや塩っぽいミネラルが感じられる。刺身、寿司に合うはずだ! ジャンクロ-ドも驚くほど完璧なマリア-ジだった。 最後にキュ-ヴェデ・フ07を楽しんだ。 公私ともに色んな話がでた。                 今年の9月からは娘が仕事でパリに1年間は滞在すること、だから今年はパリに来る回数が増えそうだ。実は、2週間前にジャンクロ-ドとはマルセル・ラピエ-ルのところで会っている。7月13日の自然派ワイン祭の時だ。その時の話になった。ジャンクロ-ドはマルセル・ラピエ-ルのことを心から尊敬している、『マルセルから学んだことは実に多い。栽培、醸造、生き方など』本当に感謝している。だから、フランス革命記念日にはフランス中の自然派醸造家がマルセルのところに集まってくるのだろう。マルセルは偉大な人物だ。私も同感だ。 自然派ワイン祭の時のご機嫌なマルセル ボジョレで最近起きていること - 引き抜かれた畑が目立つようになってきた ボジョレでは最近、多くの葡萄園が引き抜かれている。理由はボジョレが全体的に販売不振に至っていること、特に、今まで大手ワイン商に販売していた農家が苦しんでいる。有名ワイン商の経営状態が極端に悪いらしい。などなど。そんな中で、自然派ワインはそれほどの影響もなく順調に売れているようだ。やはり何の特徴もない工業的スタンダ-ドワインは厳しい状況にあるようだ。 そんな状況を逆手にとって外国バイヤ-が値段を値切るので、採算が合わなくて、もう葡萄栽培を止めてしまう農家が続出しているとのことだった。 2009年のボジョレ・ヌ-ヴォ-は?  7月25日撮影 伊藤『ところで、今年のヌ-ヴォ-の葡萄はどんな状況なんだ?』 ジャンクロ-ド 『今のところ完璧だ!もうヴェレ-ゾン(色づき)もかなり進んでいる。去年に比べれば完璧の状態だ!このまま後一ヶ月が過ぎてくれれば、最高のボジョレ・ヌ-ヴォ-を造って見せるよ!』と頼もしい返事だった。 あの世界一ソムリエのオリヴィエ・プッシエ-ル氏が最高のボジョレヌ-ヴォと云わしめたヌ-ヴォ-の再来か! 2009年のラパリュヌ-ヴォ-は絶対に見逃せませんよ! 二次会は二人で自然派ビストロで 2次会は近所の美味しい自然派ワインが飲めるビストロ“LES FINES GUEULES.レ・フィーヌ・グ-ル”でロワ-ルのブルグイユの新人自然派ワインを一挙に一本を飲み干した。 暑い夜だったので、外で夕涼みにながら一杯やっていた。 そこに偶然にも、ラパリュ・ワインの大ファンがやってきて、 ラパリュも子供のように喜んだ。いい奴だ。 話し込むジャンクロ-ド 今夜のワインはすべて最高だった。 本当に楽しい時間を過ごせた。ジャンクロ-ド、自然派ワインに感謝。 Lapaluのワインの連絡先は オリゾン事務局 tel. 03(5565)5884 Les Fines Gueules に関する情報はこちらから!