21
Août

カトリーヌとジルの人生を賭けたブルゴーニュの                   テロワールをテースティング

【Gilles et Catherine VERGÉジルとカトリーヌ・ヴェルジェ】NO3-  Par Madoka KIKUCHI 彼らのワインのヴィンテージはlotで表記される。 lot 0205だったら2002年に収穫した葡萄で2005年に瓶詰めを行なったという意味。 だいたい発酵と瓶詰めまでの熟成に3年以上かける。低温密閉でゆっくり発酵させるのが 彼らのやり方だ。 しかし あんな小さな蓋をほぼ一瞬年2回あけるだけで…,いづれlot表記の他に何分タンクの蓋を あけたかという新しい表記がエチケットに加わったりして…。それはそれで面白いな。なーんて。 2017年のビュルアゼロから  彼らの2017年はここに全てが詰まっている。      この貴重な泡を頂いている時にジルが面白いことを教えてくれた。飲み終わった後のグラスの香りを 嗅いでごらん。こうしてグラスを下に振って液体を落とし乾かすんだ。そして匂いを嗅ぐ。 この香りが、このワインが熟成した後のワインの香りなんだ。こうすると今後このワインがどんな風に 変化していくかが分かる。 甘いバニラのような香り。泡は細かく優しい。心地よい苦み。リッチ感がある。 全ての畑の葡萄をブレンド。 飲んだあとの香り…めちゃくちゃ美味しくなる!!! 抜栓後も白濁していき旨味が増して美味しくなる。 ルバレーズ lot 1417 香りキノコ。潤っている森。香りからも塩味を感じる。出汁。口に含むとスムーズ。水のよう。 76歳のシャルドネ。 化石を多く含む粘土石灰質土壌。アルコール発酵に2年かける。その後1年熟成。     レカール lot 1117 色は黄金色でキラキラしている。これも森の中の葉にしたたる露を思わせる香り。 口に含むと溜息。 シェリーのようなニュアンス。1921年に植えたシャルドネ。   レカール lot 1016 香りのインパクトあるのに口に含むとなんて優しいの! 妖艶な香りに魅せらた。 これも発酵だけで2,3年、発酵と熟成に6年間もかけている。     Gilles et Catherine Vergé: Tasting Vintages Leurs vintages sont […]

20
Août

自然派組織で最も厳しいS.A.I.N.S.を主催する二人、          一切の妥協を許さない!!

【Gilles et Catherine VERGÉジルとカトリーヌ・ヴェルジェ】NO2–  Par Madoka KIKUCHI 彼らが主宰するS.A.I.N.Sは、SO2を一切使用することなくワインを造る生産者のグループ。条件はそれだけではなく、自らが所有する畑からのみワインを造っている生産者でないと仲間に入ることを許されない。グループに属する生産者がネゴスを始めた場合でも、すぐに退会を言い渡される。 それは昨今のフランス各生産地にとってはブルゴーニュに限らず非常に厳しい条件で、メンバーの数は年々減少している。現在14生産者。 それでも二人の思いは強く一切の妥協も許さない。    そんな彼らにも 買い葡萄でワインを造ることを勧める相手がいた。 二人の息子ジャンマリーだ。 2009年からワイン造りを始めた彼は幾度となく霧や雹などの被害に遭い、いきなり厳しい現実を突きつけられた。 2012年には一度ワイン造りを断念し借金を返すために近くの工場で働き始める。 母親であるキャトリンヌは私たちにこう言った。「ジャンマリーは苦労した。今でも苦労している。借金を返すために工場で働いている。それでも彼が造るワインはとびきり美味しいの!とびきりに!」 2015年には両親の勧めで買い葡萄でワインを造った。 それがT’inquiètes M’man! ママ心配しないで!… その味わいはピュアで独創的。天才的なタッチでガメイのキュートな果実味を表現した。 私たちが輸入元となり日本にも入荷した。 魅力的ではあったが決して買い求め安い価格ではなかった。 安くないでしょ?私たちのワインもそう。でも命をかけている。生活をするために切り詰めている。畑仕事に手を抜いたことは無い。妥協もしない。 だから理解してくれる人たちがワインを買ってくれれば良い。 キャトリンヌの言葉には説得力があった。 35年間働いてきた。ジルは64歳になった。疲れてきたけど一番大切なのは畑!という想いは変わらない。 自分たちに対しても妥協を許さない厳しさが常にある。頑なにみえる拘りも借金を返すために工場で働くという現実といつも隣り合わせだ。   2017年は雹害でほぼ全滅だった。 所有する畑の葡萄90%を失った。 樹の元の雹にあたらなかった部分の葡萄のみを収穫し、ビュルアゼロ(彼らが造る唯一のペティヤン)にした。 収穫がゼロになった時は在庫していたワインの値段を上げないと生きていけない。畑も売ることになる。とても深刻だ。 全ての醸造は琺瑯タンクで行われる。密閉しているのに酸化のニュアンスがあるのはなぜ? ジルは天体とくに月と地球と生体についての学者でもある。タンクの蓋を年に2回一瞬だけあける。それが回答。 実際にその蓋を見せてもらった。なんと!直径10cmくらいのまるい小さな蓋だった。ジルは片手で回しあけてみせた。 年に2回のタイミングというのは新月になる直前、重力が一番強くなるタイミングに人間でいうと治癒力が下がる。酸化が一番進み速度が上がるタイミングがあるという。 蓋をあける長さは、どれだけ酸化させたいかによる。3,4分の場合もあれば2009年に関しては15分間あけた。 時間も場合によるので、そのタイミングが深夜2時になることもある。     Organisateurs de S.A.I.N.S.Vin Nature, Gilles et Catherine Vergé, Aucun compromis!! écrit par Madoka KIKUCHI […]

20
Août

ブルゴーニュのテロワールをピュアーに表現!                    人生をかけている二人の信念 VERGE

【Gilles et Catherine VERGÉジルとカトリーヌ・ヴェルジェ】NO1–  Par Madoka KIKUCHI   ずっとずーっと訪れてみたかった場所。 マコンの生産者で一番、いやブルゴーニュ、フランス全土をみても、ここまでテロワールを表現するために生活をかけて挑戦し続けている生産者を他に知らない。その信念には少し異常さを感じるほど。 始めてワインを口にしたときから その液体が持つ不思議な魅力に取り憑かれている。 二人とは2年前、ロワールのオリヴィエ・クザンを訪れたときにバッタリ会って以来。 その時は偶然に遭遇出来たわけだけど、ロワールの試飲会レザノニムを終えた翌日で二日酔いにグッタリしていたキャトリンヌとは ろくに会話も出来なかった。 今回は万全で迎えてくれる。 ワクワクの気持ちを抑えきれなかった。 楽しみで仕方ない。 明るくてパワフルなキャラクターのキャトリンヌと温厚で物静かなイメージのジル。ガハハと笑いながら豪快に話すキャトリンヌに対しジルは お茶目に冗談を交えながら穏やかに語ってくれる。 二人はまるで夫婦漫才のようなやり取りで楽しく私たちをもてなしてくれた。ワインの話になると物静かだと思っていたジルが語る語る!それに触発されたキャトリンヌも真剣に想いを伝えてくれた。 Gilles et Catherine VERGE: Pureté du terroir en Bourgogne, leur conviction infinie écrit par Madaka KIKUCHI Le meilleur à Macon,ou plutôt en Bourgogne, voire en France. Pour exprimer la nature du terroir, ils s’exposent […]

8
Août

♪ 銀座でも Roch and Rosé ロッカン・ロゼのリズムが ♪

銀座でもう21年前からダール・エ・リボやプリューレ・ロックをガンガン、ビストロで売っていたあのオザミ・デ・ヴァンのトップ、丸山弘人さんからフォトが送られてきた。 そう、あのお好み焼き“きじ”のトップ土田さんと銀座でRoch and Rosé ロッカン・ロゼを楽しんでいる。 ♪~🎶ロックン・ロールのリズムに乗って、                Roch and Roséロッカン・ロゼで暑さをぶっ飛ばそう!!🎶♪~🎶         Roc and Rosé à Ginza M.Hiroto Maruyama,président de AUX AMIS DES VINS, qui vend une grande quantité de vins de Dard et Ribo et Prieuré Roch depuis 21 ans, m’a envoyé les photos hors du commun. Bien sûr!! Avec son copain M.Tsuchida,président de bistro […]

8
Août

猛暑の夏にこれ以上ピッタリのワインはありえない!!

ブルゴーニュのビオ・ディナミのレジェンドDominique DERAINドミニック・ドゥラン あのaligotéアリゴテ品種のビシーットとした酸を逆手にとってメトッド・トラディションの発泡ワイン。 ナ・なんて、ビシット目が覚めるような爽やかな酸、スーット伸びるミネラル感、猛暑にシャンパンは いらない。 あの冗談ばかり飛ばして自分と周りを笑わせるドゥランのエスプリそのもの! 冗談の様な酸とミネラルで笑顔が爆発、猛暑も吹っ飛ぶ!! Chut・・・・・Derain     シュット ドゥラン ブルゴーニュの石灰質からくるダシ汁のような旨味ものっている。     Eté Canicule, rien ne vaut le vin de Derain Une légende de Biodynamie Bourgogne, c’est Dominique DERAIN. Le vin pétillant d’une façon traditionnelle malgré une acidité de l’aligoté. Une acidité merveilleuse, une fraîcheur éclatante, une longue durée de la sensation minérale!! Déjà pas besoin du […]

8
Août

ボーヌで美味しく自然派ワインを飲ませてくれる                    Cave Madeleinne カーヴ・マドレーヌ

蔵でアペロをやって、じゃーCave Madeleinneカーヴ・マドレーヌに行こう!という事になった。   ここの料理はいつも満足させてくれる。 ここボーヌも36度を超す猛暑。 こんな時は、ここCave Madeleinneカーヴ・マドレーヌに限る。 料理が涼しい!どの一皿にも酸・フレッシュさが工夫されている。 その上、サーヴィスが心地良い。 美味しいワインもあり。 ボーヌで洗練された本格ビストロジー料理といえばここに限る。 今日はパカレのNTGの11年と12年のミレジムを開けた。 11年の太陽からくる酒質、12年のミネラルからくる酒質が明らかな比較になった。 今日の様な猛暑の日は、12年の涼しさ、スート長く伸びてくるミネラル感が爽やかさを演出してくれる。 今日のここの酸の乗った料理に完璧。    柳沼さん、フィリップとも話しが弾む。初対面とは思えなく打ち解けた話ができた。 ワインの話しが生き方に連動しているフィリップの話しは面白い。 子供を育てるようにワインを育てる話しなど。 『樽熟成中、ワインを好き勝手朴っておいたら、子供と同じように我儘な妙な子になってしまう。 だからよく観察していなければならない。曲がった方向に行きかけたら修正してやらなければならない。自然だからと云って,朴って置くことではないんだ。』 『樽熟の最終段階は、人間でいえば思春期の若者、ある程度、方向性が落ち着いたところで、 そのいい状態と方向性を失わないように写真を撮るようにSO2を僅かだけ入れている。 その後はそのいい方向にゆっくり熟成するのがビン熟なんだ。』 『思春期はまだ微妙なんだ。朴っておけばとんでもない方向に行ってしまう可能性があるんだ。』など。 実に例えが面白い。 Cave Madeleinneカーヴ・マドレーヌの料理          最高のひと時でした。 柳沼さん、楽しい旅を続けてください。 美味しく、楽しい、元気のでるレストランを沢山プロデュースしてください。 その片隅に自然なワインも、是非よろしくお願いします。 次回は是非、日本で!! Bon Voyage! Après un apéro à la cave de Philippe Pacalet, on est allé à Cave Madeleinne. Sous la canicule 36 ℃ […]

7
Août

樽からダイレクトに17年産を14種類テースティング

村名からプルミエ・クリュ、そしてグラン・クリュ畑までなんと18種類を試飲させて頂いた。 フィリップのブルゴーニュのパッファン(香り)はパカレ風味と云ってもよい独特なものがある。 シソウの葉とイチゴの中間的な風味。これはプリューレ・ロック時代から共通している。   村名 Ladoix , Pommard Nuits St George Gevrey Chambertin 17年村名にしてエレガント、やさしいピノ。ポマールは開いている。 ニュイは涼しい、やや硬い。 ジブリーは石灰質のより強さ、ミネラリーさがある。 一級畑 Aloxe Corton Premier cru Pommard Premier cru Chambolle Musigny 1er Cru Nuits Saint Georges 1er Cru Aux Argillas Corton les Bressandes フィリップのコメントを聞きながらのテースティングは実に面白い。 造りはすべて同じ、違いはテロワール土壌のみ。 一級畑は、レベルが違う。上品さが出ている。 酒質の強さも土壌からくるものと、太陽からくるものの違いを飲みながら説明してくれる。 特級畑 Clos de Vougeot Grand Cru Echezeaux Grand Cru Ruchottes Chambertin Grand Cru […]

7
Août

ドンドン進化を続けるフィリップ・パカレ                    Philippe PACALET

  人もモノもコトも、一か所に留まったらドンドン退化していく。 “考え”も文書に書いた時から古くなっていく。 モノ、コトにこだわったり、追究することは大切なこと、でも囚われてはいけない。 そこに進むことを止めてしまうワナがある。 ビオ・ディナミ、ビオ、自然派、もこだわることはいいけど、それらの規定に囚われてしまい過ぎると、 自由に発想できなくなってしまう。そのうち、自分以外の他を批判し出すことなる。 批判からは人もモノもコトも進化はしない。 フィリップは、今の自然派、ビオの世界の状況を、こんな風にとらえている。 人間が生きている、生活している、ワインをつくる、栽培する、天候などあらゆるものが著しく 変化している。 よりヒューマンな自由な発想がないと、この物凄いスピードの変化に対応できなくなる。     ワイン造りも、今の気候変動の中、あらゆる醸造段階で著しい対応の変化を必要としている。 ここ10年間、まともな普通の年というのが無くなった。 とれる葡萄の状態が全く違う。 カモシの期間、熟成の期間、すべてが変化している。 フィリップは物理学、生物学をかなり深いところまで勉強していた。 ワイン造りは物理学の世界、とフィリップは言い切る。 まだ、多くの人が自然派ワインはオカルトっぽいと思っている人がいる。 ワイン造りは勿論,科学の世界の話し。 しかし、フィリップのピノ、ブルゴーニュのテロワールはナニモノにも代えがたい美味しさがある。 何という、液体なのだろうか! こんな世界のワインと巡り逢えたとこに心から感謝したい。

7
Août

久々のフィリップ・パカレPhilippe PACALET

フィリップの蔵は有難いことに、ボーヌ駅の近所、歩いて3分ほどのところにある。 蔵の着くと長男のレノー君が居た。 まだ学生である。近々にオランダに引っ越して1年間の研修をつむとのこと。 そして、今日一緒にテースティングをするメンバーがそろっていた。 レストラン・プロデューサーの柳沼憲一さんグループだ。 柳沼さんはパカレの90年台のワイン、つまり、プリューレ・ロック時代から追い続けてきた人である。 個人的にも大ファンだった。今日は初めてのパカレ訪問。 気合十分だった。  

6
Août

ブルゴーニュは、いつも私をドキドキさせる!

今日は久しぶりのブルゴーニュへ。 ピノ・ノワールとコート・ドールのテロワールをピュアーに液体に刻みこむ名人といえば、そうPhilippe PACALETフィリップ・パカレ醸造に訪問の為、ParisからTGVに乗り込んだ。 繊細なピノは、何ものにも代えがたい感動がある。 私をこの自然な世界に引っ張り込んだワインを醸したのがこのフィリップだった。 今はロマネ・コンチのオーナーになってしまったアンリー・フレデリック・ロックがPrieuré Rochプリューレ・ロック醸造をフィリップ・パカレと醸していた時代のワインだった。90年台前半のワインだった。 私にとって、衝撃だった。 な・なんだ、この液体は?! 若きロック氏とパカレのコンビの作品は最高傑作だった。 ブルゴーニュの真髄のテロワールを有していたロック氏、それをピュアーに液体に写しこんだ液体は、体がしびれるほどの感動だった。 その数日後に、フィリップにマルセル・ラピエールのところに連れていってもらった。 マルセルは10年ミレジムの垂直テースティングをさせてくれた。 これまた、大ショックだった。 SO2酸化防止剤がなくても、ガメ品種がまるでグラン・ブルゴーニュの様な繊細なワインになっていた。 それ以来、私はドップリこの世界に入り込んだ。 その最初の出逢いがブルゴーニュだった。 今、ブルゴーニュに向かうTGVの中でこの記事を書いている。 ブルゴーニュはいつも私をドキドキさせてくれる。 さあ、今日もフィリップの17年産をフィリップとテースティングするのが楽しみだ。  

31
Juil

自然派を愛する皆がオヴェルノワ家のテーブルで心を寄せ合った

忘れられない一日、 Overnoy-no.3 ピエール・オヴェルノワを中心にジャン・フォワヤールが、エマニュエルが,ティエリー・ピュズラが、 そして日本からは、Bistro Shimbaのシェフ・菊池ユージさん、Pioche林シンヤさん、Cpvサンフォニーの菊池まどか、仙台からのBatonの板垣さんが、そして、コンセプションの加藤さん、タンさんが オヴェルノワのテーブルに心を寄せ合った。 この春に日本に行った時に知り合った皆に再会できてピエールさんも大喜びしてくれた。 ジュラ・ワインの研究に生涯を捧げているピエールさんの熱のこもったお話しに一同感激。    何十年間にも渡って採集して研究してきた葡萄の成長過程のアルコール漬けのサンプル。 毎年、7月2日に葡萄をとった貴重な記録。温暖化が進んでいるのが一目瞭然で判る。 どんな成長過程のミレジムがどんな風にワインの品質・バランスに影響を与えるかの貴重な話しが聞けた。 秘蔵のミレジムを出してくれてそのミレジムの説明を受けながらのテースティングでした。    Vin Jauneの定義とは、ワイン造りとは? 『酵母菌や産膜酵母などは温度、湿度、原料葡萄の熟度によって何億通りもの発酵の可能性があって、自分は今でもハッキリしたことは判っていないんだ。』 ピエール 1968年からワインを造りだして研究者の如くにワイン造りに精進してきたピエールさんの この謙虚な言葉。 ピエールさんの人間としての奥の深さを痛切に感じた一言だった。 まるで、ギリシャの哲学者ソクラテスのような言葉に、感動した。 「知らないことを知っていると思い込んでいる人々よりは、知らないことを知らないと自覚している自分の方が賢く、知恵の上で少しばかり優っている」

3
Juil

ワインには人の繋がりの歴史が刻み込まれている

ワインは、人がいなければその存在理由を失うものです。 造る方も、提供する人も、飲む人も、皆が繋がって初めて存在価値が創造されてきます。 だから、造る人、提供する人が顔を合わせることは絶大な意味があるのです。 勿論、飲む人までが繋がれば最高です。 今年も、4,5,6月は多くの人が醸造元まで逢いにきてくれました。 造り手と提供者[販売者]の出逢いは、色んなハプニングが生じます。 エモーションとエモーションが触れ合うからです。 この両者の出逢いが造る人にも販売者にも大きな影響を与えてくれています。 つまり、これからのワインに多大なポジティフな進展の可能性を伸ばしてくれています。 もう一つのドラマです。 できうる限り、そのドラマを紹介していきたいと思います。 ★ESPOA ツアー /Marc PESNOT マルク・ペノさんのSénéchalièreセネシャリール醸造元にて ★BMO社 南仏カタルーニャ ツアー /エリックのL’Anglore ラングロール醸造元にて ★CPVツアー  Olivier COHENオリビエ・コーエン醸造元、MADAマダ醸造元。 ★大阪トルトゥーガの萬谷シェフ/ Philippe PACALETフィリップ・パカレ醸造にて ★台湾のインポーターC‘est Le Vin セ・ル・ヴァンのRebeccaレベッカさん/ Dard et Riboダール・エ・リボ醸造にて

10
Mai

カタルーニャ新時代を爽やか切り拓く Oriol Artigas             オリオル・アルティギャス -Indigènes試飲会-No5

   オリオルのワインを初めて飲んだのは3年前だった。 口に含んだ瞬間、あまりにもの完成度の高さに驚いた。 深み、柔らかさ、ミネラル感、果実味、爽やかな酸、一流のバランスだった。 偶然には絶対にできない美味しさだった。 深い思慮と物凄い断行力を必要とする液体だった。 オリオルのことを知れば知るほどに凄いなと思うようになった。新時代を築ける重要な人物だ。 オリオルはカタルーニャ地方でワイン醸造学校の先生も務めている。 フランスではありえないことだ。 フランスのワイン学校の先生で自然な手法でワインを造ることができる人は皆無だ。 自然なワイン造りを科学的観点から真正面に取り組んでいる。 やっと、待ちに待った人物が出てきた。 彼女のアヌクは東洋系フランス人。 だらから、時々フランスに来てフランスの蔵を周って研究している。 フィリップ・パカレ、ドミニック・ドゥラン、フィリップ・ジャンボン、ラングロール、ヴァランタン・ヴァレスなど 色んなタイプの醸造家と逢って勉強している。   何より人間性が良い。 山が好きで暇がればピレネーの山に入る。自然を尊重して心より愛している。 まだ、キチットした醸造設備が整っているわけではない。 物理的要素が少しずつ整ってくるだろう。 色んな要素から見て本気で将来が楽しみな人がでたものだ。 ずっと見守りたい人だ。 2017年産も素晴らしかった。

9
Mai

Apéro! A Table ! chez Philippe PACALET                                  フィリップ宅へ移動、テースティング昼食 – No2

醸造所の近所あるパカレ宅に移動。 Saint Aubin 1er Cru , Les Murgers des Dents de Chien サントーバン一級のレ・ミュルジェ・デ・ドン・ドゥ・シヤン ミネラリで潮っぽい旨味、キリットした酸が胃袋を刺激する。   ブラジル人のモニカさんが南米風のサッパリした野菜とスパイスを肴にアペロを楽しんだ。 ソセージやミュルゲーズを萬谷シェフがサラリと焼いてくれた。   今日はパカレさんの長男レイノ君がパリから帰省中で一緒した。 赤ちゃんの頃から知っている。もう24才とのこと。パリで勉強中。 バルセロナに3年間住んだことがある萬谷さん、スペイン語とポルトガル語はやや似ている。 モニカさんと話しが通じる。レイノ君もチョットだけスペイン語ができる。      流石に萬谷シェフの焼き具合は最高!      ニュイ・サン・ジョルジュ1級のオー・ザルジラ Nuits-St-Georges 1er Cru Aux Argillas シャンボール・ミュージニ・プルミエクリュChambolle Musigny 1er Cruを合わせた。      温かいもてなしと美味しい昼食をご馳走になった。 イヤー、美味しかった。 Merci Monica et Philippe !

9
Mai

萬谷シェフ、フィリップ・パカレと再会                    Philippe PACALET- No1

グランクリュ街道を通ってボーヌの街に到着。 ボーヌ駅の近所にあるフィリップ・パカレ醸造へ。 フィリップ・パカレは萬谷シェフのレストラン・トルトゥーガが大好きで日本にいく度に寄っている。 萬谷シェフの料理人としての実力を大変に評価している。 フィリップは、いい素材を真っ直ぐ調理してくれるスタイルの料理が大好きなのである。 自分のワインのスタイルに共通するものがあるのだろう。 フィリップもこの再会を楽しみにしていた。   フィリップは、今でも時々マルセル・ラピエールと共に萬谷シェフのレストラン・トルトゥーガに行った時の忘れられないソワレの事を時々話す。 その時の写真を額に入れてオフィスと自宅の居間に飾ってある。 萬谷さんもその額を見てまたまた感激。   まずは、2017年、ほぼ全キューヴェを樽より試飲。 村名ワインとプルミエ・クリュの違い。 そしてグランクリュ畑の違いを、フィリップの解説を聞きながらテースティング。 それぞれの区画の石灰石と粘土質の配合具合、石灰岩盤と粘土質層の深さによるワインのスタイルへの影響などフィリップの解説は実に面白い。 プリューレ・ロック時代に銘醸畑を醸して10年、そして独立後、更に17年の歳月をブルゴーニュ・テロワールと向き合ってきたフィリップの話しは深い。      研究者としてのフィリップにとってワイン造りは、物理学、生物学の世界。 理論だてて自然派ワインの造りを説明できる造り手は少ない。 あのジュル・ショーヴェ博士のところに書生として入りこんで、 共に研究活動したフィリップならではの理論。 自然派ワインを、神秘な世界や宗教がかった世界と解釈している人達が多い。自然派ワインは科学の世界の話し。 ただ、人間の邪念、特にお金儲けだけの為に色んな化学剤を使って発酵・醸造を人間の思う方向に曲げないで美味しく造る手法なのである。 自然な素材を自然界で育った元気な自生酵母で、失敗しないで真っ直ぐにテロワールを表現させた時のワインの美味しさは、 それは、それは、もう途轍もなく美味しい。 こんなワイン達を理解しないで人生を終えたら、こんなさみしいことはないでしょう。 失敗したワインや中途半端な自然派ワインを飲んで勘違いしないようにしましょう。     萬谷さんも私も一切吐き出さないで飲み込んでいた。 今日はフィリップの長男レイノ君も一緒だった。

9
Mai

晴天、28度の小夏日よりの Route de Grand cru                         グランクリュ街道

7:57分のTGVでParis Gare de Lyon駅よりDijon駅へ。 一時間半9:30にディジョン駅に着く。 ディジョンでレンタカーを引き取りブルゴーニュ・グランクリュ街道を行く。 萬谷シェフと日曜日の街道をゆったりと走らせる。 なんて、気持ちがいいんだろう。 世界に名を馳せる畑を歴訪。 車の窓を全開にしてゆるく走ると畑の土の香りがはいってくる。 畑のエネルギーが伝わってくる。   シャンベルタン、ロマネ・コンチの畑で一息つく。 萬谷シェフがゆったりと煙をくねらせるて、瞑想の世界にはいる。 ポカポカと暖かい日差しが気持ちよい。 畑の上にある森から鳥のさえずりが聞こえてくる。ウーン、ワビサビの世界だ。 ロマネ・コンチの畑のピノノワールが息づいている。  

9
Mai

萬谷シェフ(トルトゥーガ大阪)PARIS到着

今日から一週間、萬谷シェフはフランスからスペイン(カタロニア)までの旅をする。   ☆キラリと光る醸造家を訪問予定 ブルゴーニュ、ローヌ、ルシオン、カタロニアまで駆け巡る。 フィリップ・パカレPhilippe Pacalet ラングロール L’Anglore バランタン・ヴァレス Valentin Valles セバスチャン・シャティヨンSebastien Chatillon フラール・ルージュFoullards Rouges ヨヨYoyo コスミックCosmic オリオル・アルティギャスOriol Artigas 今夜は前夜祭 シャルル・トゴール空港到着後、ここ即、パリの自然派ワインBISTOROの老舗 ルペール・ド・カルトゥッシュRepaire de Cartoucheへ直行。 残念ながら今夜はロドルフ・シェフが不在。   今年のプランタン、濃縮感もあって爽やかさも同時に備えている。 美味しかった。